東京国立近代美術館

特別展
「現代の木工家具―スローライフの空間とデザイン」
Contemporary Furniture and Woodworks in Japan

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会 期: 2003(平成15)年9月20日(土)〜 11月30日(日)
午前10時〜午後5時(入館は、午後4時30分まで)
月曜休館、
ただし10月13日(月)、11月3日(月)、11月24日(月)は開館、
10月14日(火)、11月4日(火)、11月25日(火)は休館
会 場: 東京国立近代美術館工芸館
〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園1−1
交 通: 営団地下鉄東西線「竹橋駅」下車徒歩8分(1b出口)
営団地下鉄東西線・半蔵門線・都営地下鉄「九段下駅」下車徒歩12分(2番出口)
主 催: 東京国立近代美術館
観覧料: 一般630円(510円)、大学生340円(250円)、高校生250円(140円)
*( )内は20名以上の団体料金 消費税込み
*小中学生無料
無料観覧日: 11月3日(月、文化の日)
作家座談会: 9月20日(土)午後2時から本館講堂にて 聴講無料
出品作家による
ギャラリートーク:
10月 4日(土)早川謙之輔(木工家、出品作家)
10月18日(土)諸山正則(工芸課主任研究官)
10月25日(土)中村好文(建築家・家具デザイナー、出品作家)
11月 1日(土)高橋三太郎(木工家、出品作家)
11月15日(土)唐澤昌宏(工芸課主任研究官)
*午後2時から工芸館会場にて 聴講無料、ただし入館に際し観覧料が必要です
2. お問い合わせ:
電話03−5777−8600(ハローダイヤル)
http://www.momat.go.jp/(東京国立近代美術館ホームページ)
3.

特別展
現代の木工家具―スローライフの空間とデザイン
Contemporary Furniture and Woodworks in Japan

【開催主旨】
 今日、木工の作家らによる家具は、生活空間にもっとも親密でありかつ新鮮な、現代の造形分野として急速に発展してきました。木という素材の特質や自然観、美しさへの従順な思考を個性的な表現へと結びつけた家具の制作が明らかとなっています。近年、従来の性急な経済性や合理性の追求とは異なって、一般の居住や生活空間に対して自然で精神的な豊かさが再認識されまたライフスタイルの個性化が提唱されるなか、長い成長の現われである木という自然素材への確固たる信念と美に対する理想を掲げて自己の制作に徹する木工家らの制作姿勢も注目されています。

 わが国の家具は、伝統の木工芸作家黒田辰秋や民藝家具の池田三四郎、日系二世で国際的な家具作家ジョージ・ナカシマ、デンマークのデザイナーのハンス・ウェグナーらを先達として、また建築家らデザイナーによる生産家具が大きな指標となってきました。そうしたなか、家具を専門とした木工家らは1970-80年代頃から次々と自らの工房をかまえ、独自の自由な創作を表明して個性的な活動を繰り広げてきました。単なる注文に随従した制作ではなく、伝統木工を基調とする制作や造形上の創作性やデザイン性を高めた制作において、明快な家具としてのメッセージを示しつつ固有のアイデンティティとオリジナリティを獲得しています。

 本展では、家具作家の先駆として活躍してきた早川謙之輔をはじめ、現代に家具という造形芸術の分野を主導的に開拓してきた作家9名をとりあげます。テーブルや椅子、棚・キャビネット、机、箱もの等、その造形のうえで今日的な指標となっている制作品約70点で構成いたします。家具を総体的にとりあげる企画展としては初めてとなりますが、その優れた造形の本質と将来の可能性を展望いたします。

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【出品作家】(生年順)
早川(はやかわ) 謙之(けんの)(すけ)(1938生、岐阜・付知)
小島(こじま)(しん)()(1947生、埼玉・飯能)
(たに)(しん)一郎(いちろう)(1947生、長野・小諸)
中村(なかむら) 好文(よしふみ)(1948生、東京・大田)
高橋(たかはし) 三太郎(さんたろう)(1949生、北海道・札幌)
村上(むらかみ)(とみ)()(1949生、長野・御代田)
徳永(とくなが) 順男(としお)(1952生、兵庫・吉川)
富田(とみた)(ふみ)(たか)(1953生、群馬・境)
須田(すだ) 賢司(けんじ)(1954生、群馬・甘楽)
【出品作家 略歴】

早川 謙之輔 岐阜・付知町在住

1938年岐阜県付知町生まれ
1962年黒田辰秋の知遇を得る
1969年杣工房設立
1974年個展「盆」開催(東京青山・ギャラリーアメリア)
以降隔年に同所で「額縁」「座卓」などをテーマとした個展開催。
1980年白井晟一設計石水館(静岡市立芹沢銈介美術館)の天井張り等の内装を行う
1984年個展「チェスト・椅子」開催(東京・ギャラリーアメリア、以降1989年第5回展まで開催)
1993年著書『木工のはなし』刊行(新潮社)

小島 伸吾  埼玉・飯能市在住

1947年東京・青山生まれ
1971年武蔵野美術短期大学専攻科卒業
1974年大阪・松村木工に勤務
1976年埼玉・飯能市に工房設立(1972年現在地に移転)
初個展開催(東京吉祥寺・東急百貨店)
2002年個展開催(東京青山・スパイラルガーデン)
東京造形大学講師

谷 進一郎  長野・小諸市在住

1947年東京都生まれ
1970年武蔵野美術大学で家具デザインを学んだ後に松本民芸家具で修業
1973年群馬県に工房設立(1975年現在地に移転)
1986年個展開催(東京新宿・小田急ハルク)
1988年国展工芸部奨励賞受賞
1993年個展開催(東京赤坂・乾ギャラリー)

中村 好文  東京・大田区在住

1948年千葉県生まれ
1972年武蔵野美術大学建築学科卒業
1975年東京都立品川職業訓練校木工科で学ぶ
1976年吉村順三設計事務所に勤務
1981年レミングハウス設立
1993年第18回吉田五十八賞特別賞受賞
1999年日本大学生産工学部教授
1999年家具展〜桐づくし〜開催(東京新宿・リビングデザインギャラリーOZONE)

高橋 三太郎 札幌市在住

1949年名古屋生まれ
1974年北海道大学中退
1982年家具工房santaro設立
初個展開催(札幌丸善)
1986年札幌・芸術の森クラフト公募展大賞受賞
1987年個展「santaro・works展」開催(東京六本木・AKIS)
1997年個展「15 YEARS 15 CHAIRS」開催(東京・銀座松屋デザインギャラリー)
2000年第2回暮らしの中の木の椅子展優秀賞受賞

村上 富朗  長野・御代田町在住

1949年長野・丸子町生まれ
1964年家業の木工業を継ぐ
1975、77年ニューヨークのキャビネットメーカーで家具製作に従事
1980年個展開催(東京・三春堂ギャラリー)
1999年個展開催(前橋市スペースエヴァ)

徳永 順男  兵庫・吉川町在住

1952年兵庫県生まれ
1974年岩手大学農学部卒業
京都・竹内碧外に師事
1977年初個展開催(大阪・ギャラリー井上)
兵庫・吉川町に工房設立
1980年日本工芸会正会員認定
1983年個展開催(大阪セントラルギャラリー)
1990年個展開催(東京・日本橋高島屋)

富田 文隆  群馬・境町在住

1953年群馬県生まれ
1976年スウェーデン・カールマルムステン工芸学校で家具製作を始める
1982年群馬・粕川村に工房設立
1984年初個展開催(高崎)
1990年個展開催(東京銀座・ギャラリーアートポイント)
1993年個展開催(東京九段・夏目美術店)

須田 賢司  群馬・甘楽町在住

1954年東京都生まれ
1972年東京都立工芸高等学校卒業
父須田桑翠に師事
1979年独立
日本工芸会正会員認定
1981年北海道立近代美術館「箱で考える」展グランプリ受賞
1985年個展開催(東京銀座・和光)
1992年群馬・甘楽町に工房を移す
1994年第41回日本伝統工芸展奨励賞受賞
1997年東京芸術大学大学院非常勤講師

挿図写真:

  1. 小島伸吾《樺丸テーブル》2000年(デザイン:1991年) 個人蔵
  2. 早川謙之輔《くさびの椅子》1988年(デザイン:1971年) 個人蔵
  3. 谷進一郎《アームチェア》2000年(デザイン:1995年) 個人蔵
  4. 中村好文《桐箪笥構成》1999年 個人蔵
  5. 高橋三太郎《BENCH KAMUI》1991年 個人蔵
  6. 村上富朗《サックバック・チェア》1997年 個人蔵
  7. 徳永順男《欅拭漆シングルチェア》1989年 個人蔵
  8. 富田文隆《ハイバックチェア 昂揚III》2003年(デザイン:1990年) 個人蔵
  9. 須田賢司《クラロウォールナットと楓の机》2003年 個人蔵