東京国立近代美術館工芸館
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《 座れる椅子のコーナー 》

本展開催にあたり、ご所蔵者および出品作家のご好意を得て座れる椅子のコーナーを設けました。
いずれも本展出品の作家による制作への思いを伝える作品です。家具は用と美のバランスも大切で、実際に触れてみて、お座りになって身体で感じてください。
なお、いずれも大切な制作品ですので、丁寧にお扱い願います。

l−1,l−2 <栗長椅子・テーブル>
早川謙之輔 Kennosuke Hayakawa
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一切の装飾を施さず、栗の厚板材をシンプルに組み上げた作品です。作家は、特有の力強さや木味、木目、年を経た風合いから栗材をもっとも好むといいます。この柾目のとおった長椅子とテーブルは和菓子屋さんの待合いに置かれ、丈夫に、美しい光沢を放ちつつあります。

h−1,h−2 <胡桃小椅子>
小島伸吾 Shingo Kojima
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h-2h-2

もはやおよそ800脚も作られてきたというこの小椅子は、1979年の初作以来、座面の刳りや背の丸みの形、脚が太目になり、より緩やかに立ち上がるなどの改良がなされてきました。作るのに制約の多い椅子ですが、これは木の理にかなったバランスの美しさを得ています。作者は自らの子の名前にちなんで“ユー(裕)チェア”とも称しています。

a−1,a−2 <編み物椅子>
k−1,k−2 <子供椅子>
谷進一郎 Shin’ichiro Tani
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k-1k-1
a-2a-2
k-2k-2

引き出し式の籠が付けられた<編み物椅子>は、編み物などに疲れない低い座の椅子で、板材のシンプルな構成となっています。脚や背柱は硬い樺、体を受ける部分は軟らかい栓材がもちいられています。
<子供椅子>は、子供が最初に腰掛ける椅子への想いからつくられたものです。材は楢です。

j−1,j−2 <子供椅子 ラパン>
c−1,c−2 <キッチン・スツール>
中村好文 Yoshifumi Nakamura
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c-1c-1
j-2j-2
c-2c-2

“ラパン”はウサギのこと。ウサギの耳が背となり、顔を表す座面には目が見えています。黒のソックスをはいたウサギなのです。材は楢とローズウッドです。
軽く腰掛けられる台所用のスツールは重宝なもの。柔らかいラッシュ編みの座、手がかけられる小さな背当てのあるこのスツールは、メープル材で、デザインの簡明さと清潔さが感じられます。

b−1,b−2 <TAC>
e−1,e−2 <KAMUI>
高橋三太郎 Santaro Takahashi
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b-2b-2
e-2e-2

<TAC>は、当初、札幌コンサートホールの椅子<KITARA>の補助椅子として考案された作品です。厚い座板の刳りの曲面とアームや背のカーブが心地良さそうな蝕の印象を与えています。材は楢と栗です。
<KAMUI>は、フクロウの顔のイメージを表す背板が付けられた小椅子です。

f−1,f−2 <J-1>
村上富朗 Tomio Murakami
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作者は、ウィンザーチェアのような“木の座をもつ椅子”にこだわって椅子づくりを続けてきました。近年このウォールナットのハイバック・チェアのような、ウィンザーチェアの洗練された特質をもとに、木の自然の生命力を感じさせる、座るのに快適な椅子を手掛けています。名前の“J”は制作をてがけた順番を示しているとのことです。

i−1 <山桜のダイニング・チェア>
徳永順男 Toshio Tokunaga
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山桜材による食卓用の椅子で、革張りとなっています。背には山椿の小枝が自然の姿のまま取り付けてあります。素材や実用の美に加えて、自然の気配を身近に取り込もうとしているのでしょう。

g−1,g−2 <月の光>
富田文隆 Fumitaka Tomita
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g-2g-2

小振りな逆三角広がりの座に印象的な曲線の、高い背のついた椅子です。薄暗いなかに伸びる月の光をイメージしたというかたちを、抽象の感覚で彫りだした作品です。材はタモです。

d−1,d−2 <HIチェア>
須田賢司 Kenji Suda
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d-2d-2

ホワイトアッシュ材、籐張りの小振りな椅子。背の方から見て、柱と貫材の組み合わせが英字の“H”にもう1本横棒が加わった形となっています。ここから“HI”チェアという名前ができています。もともとは積み重ねのできる形として作られました。