東京国立近代美術館
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Outline 工芸館概要

登録美術品の紹介

◆登録美術品指定第1~5号を公開◆

日本のコレクターが所蔵する美術品で、特にすぐれたものの公開をうながすための「登録美術品」という制度があります。この制度は、1998年6月に制定された「美術品の美術館における公開の促進に関する法律」にもとづいていますが、その第1次として、1999年の3月に5点が文化庁に登録されました。

記念すべき第1号になったのは、富山県高岡市在住の個人コレクターが申請した、明治時代の外国向け金工作品です。

登録美術品になると、その作品は美術館相当の施設で一般に公開されることになります。この規定にもとづいて登録された5点のうち、まず3点が、その後2005年からは残りの2点も東京国立近代美術館工芸館に寄託され、公開されてきました。
これらの作品の展示予定については、各展覧会のページをご覧ください。

二代横山彌左衛門

《菊花文飾壺》
1886~89年頃
荒俣勝行氏寄託

二代横山彌左衛門(1845~1903)は、海外でも高い評価を受けた彫金技術の名手であり、また高岡で数多くの職人を擁する実力者でもありました。この壺はパリ万国博へ出品するために特別に作られ、日本美術の代表例として紹介されたもののひとつです。文様に菊をほどこすなど、我が国の文化を世界に発信するための工夫が見受けられます。

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金森宗七(制作依嘱)

《花鳥文様象耳付大花瓶》
1892年以前
荒俣勝行氏寄託

金森宗七(1821~1892)は、高岡金屋町の銅器商だった金物屋七郎右衛門の次男として生まれました。美術品としての銅器の輸出を業とし、また銅器の製造工場も経営しました。この作品は宗七が金工職人に制作を依嘱し、 1900年のパリ万国博に出品されたものです。ここには、高岡の伝統的な鋳銅技術と金沢の細密な象嵌技術がみられます。

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山川孝次(制作監督)

《金銀象嵌環付花瓶》
1877年頃
荒俣勝行氏寄託

山川孝次(1830~1910)は、加賀象嵌の名工でした。金沢で士族授産会社として設立された銅器会社の棟取も務めました。この花瓶は、山川が銅器会社にいた明治10年頃の作品です。これとそっくりの作品が明治10年の第1回内国勧業博覧会に出品され、その後、明治天皇からアメリカのグラント大統領に贈られています。

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中杉与三七

《黄銅製竹林観音彫花瓶》
1890年
荒俣勝行氏寄託

中杉与三七(1853~1931)は、装剣金工の技術を活かして活躍した、明治期の高岡を代表する彫金師でした。この作品も、色金を用いた象嵌で人物や花鳥を色彩豊かに表す、高岡銅器の特徴をよく示しています。高岡銅器の海外取引の先駆者であった塩崎利平の依嘱により明治23年の内国勧業博覧会に出品され、褒状を受けた作品です。

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駒井音次郎

《鉄地金銀象嵌人物図大飾皿》
1876-85年
荒俣勝行氏寄託

駒井音次郎(1842~1917)は、京都での象嵌細工師の第一人者でした。海外輸出で頭角を現し、その鉄に金銀を細密に象嵌する技巧は、欧米で評判になりました。この大きな飾皿は、中央に鉄板で人物像を現し、周囲の鉄地を平象嵌と布目象嵌による花菱文や蔦唐草文などで覆っています。頭巾を被った人物は、その家紋から古田織部ではないかとも推測されています。

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The National Museum of Modern Art, Tokyo