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荻原守衡(おぎわら もりえ)
1879-1910
《女》
1910年/ブロンズ/98.5×47×61cm
東京国立近代美術館
Morie OGIWARA
1879-1910
Woman
1910/bronze/98.5×47×61cm
The National Museum of Modern Art, Tokyo

荻原守衛の絶作であり、山本安曇(あずみ)の手によって鋳造され、没後の第4回文展に遺作として出品されて三等賞を受賞した。素人モデルの岡田みどりがモデルだが、荻原が思慕を寄せていた中村屋の女主人相馬良(黒光)の子供たちは完成作を見て「カアサンだ」と叫んだというエピソードが残っており、黒光は彼の死後これは自分自身だと直覚したという。
 高村光太郎とともに最初に本格的にロダンを日本に紹介した荻原だけに、面(プラン)の構成や肉付け(モドレ)に、さらに回転しながら上方に伸び上がる動勢(ムーヴマン)にもロダン作品に共通するものがある。荻原が主張する「内的生命」をもった彫刻の実現であった。この作品は黒光に仮託された荻原の普遍的な女性像の象徴の実現となったが、後ろ手で膝を付き上方を見上げる姿勢は、因習に囚われ解放を望みながら悩む明治の女性像とも読み取れる。(K.T.)