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Exhibition 展覧会情報
クルト・シュヴィッタース《E. +E. シュヴィッタースより》1947年 コラージュ・紙
クルト・シュヴィッタース《E. +E. シュヴィッタースより》1947年 コラージュ・紙

コラージュ
-切断と再構築による創造

Collage: Creation by Severance and Reconstruction
2009.1.20-3.8
会場

東京国立近代美術館 ギャラリー4(2F)

会期

2009年1月20日(火)~3月8日(日)

開館時間

(入館は閉館30分前まで)

休館日

毎週月曜日

観覧料

一般420(210)円 大学生130(70)円 高校生以下および18歳未満、キャンパスメンバーズ、MOMATパスポートをお持ちの方、65歳以上および障害者手帳をお持ちの方(要提示)とその付添者(1名)は無料。( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込
*本展の観覧料で、当日に限り、所蔵作品展「近代日本の美術」特別公開「横山大観《生々流転》」を含む)もご観覧いただくことができます。

無料観覧日(所蔵作品展、コラージュ展のみ)

2月1日(日)、3月1日(日)

主催

東京国立近代美術館

 今日、デジタル機器の発達も手伝って、言葉やイメージを切り取ったり、貼り付けたり、合成したりすることは、私たちの日常で非常に身近なものになってきています。
美術においては、たとえば写真、新聞からとったイメージや文字などを、もとの文脈から切り離して、組み合わせる手法を、フランス語の「coller(糊で貼り付ける)」を語源とする「コラージュ(collage)」という語で呼んでいます。
 20世紀に入り、ピカソやシュヴィッタース、エルンストといった前衛的なアーティストが、この手法を積極的に採り入れます。必ずしも絵筆を握る必要がなく、異なる材質や要素の画面での混在を可能にするコラージュは、「既成概念(たとえば描写技術に支えられた絵画)」や「伝統的な視覚(線遠近法に基づく均質な絵画空間)」に、大きな揺さぶりをかけることになったのです。
 このように、イメージを破壊しつつ、新たな創造に結びつけるコラージュの手法や発想は、今日にいたるまで多様で豊かな表現を生み出し続けています。この展覧会は、コラージュが切り拓いたさまざまな展開の一端を、所蔵作品約30点を通して見ていこうとするものです。

Ⅰ 意外な出会いが生む不思議なイメージ

 ここで取り上げる作品はほとんど、グラフ雑誌の写真、書籍の挿絵、広告など、すでにある印刷物の切り抜きで成り立っています。絵筆や鉛筆で描かれてもおらず、作者は必ずしも「絵がうまい」必要もありません。その代わりに、何をどう切り取るか、各々の素材をどう関係づけるか、結果としてどういうイメージをつくりあげるかなど、作者の発想や作品を組み立てるプロセス、つまり創造行為自体のもつ意味が、非常に重要になってきています。
 各々の素材は輪郭に沿って丁寧に切り取られ、切断面も目立たず、手の痕跡をできるだけ残さないようにしてあり、コラージュは造形面よりも、むしろ個々のイメージのもつ内容(主題)や組み合わされて生まれるイメージのために用いられています。
 もともと担っていた意味を完全には失わないまま、分離されたイメージ同士が意外なところで出会うことで、そこにズレや緊張感が生じ、観る人はとまどい、奇妙に感じたり、不安を抱きます。しかしここに出現する不思議で幻想的な世界は、きっと日常や合理的な世界とは別の世界への扉を開き、私たちの想像力に働きかけてくることでしょう。

岡上淑子《怠惰な恋人》 1952年 コラージュ・紙 東京国立近代美術館蔵
岡上淑子《怠惰な恋人》 1952年 コラージュ・紙 東京国立近代美術館蔵
Ⅱ 破壊と創造のはざまで―断片からの再構築
村山知義《コンストルクチオン》1925年 油彩、紙、木、布、金属、皮 
村山知義《コンストルクチオン》1925年 油彩、紙、木、布、金属、皮 
星野眞吾《白い作品・男》1968年 紙本彩色
星野眞吾《白い作品・男》1968年 紙本彩色

  二度にわたる世界大戦をはじめ、20世紀は幾度となく、強力で大規模な破壊を経験しました。破壊と断絶は人々を不安に陥れ、既存の価値や枠組みへの不信を抱かせる一方で、別の新しい価値や表現をつくり出す熱意を生み出しました。第一次大戦(1914-18年)後の瓦礫の山から、シュヴィッタースはコラージュを思いつき、第二次大戦(1939-45年)後に、日本画の革新を目指したパンリアル美術協会の画家たち(三上誠、星野眞吾、不動茂弥)にとっても、新たな表現を模索する上で、コラージュは重要な手法となりました。
 この章でのコラージュは、多様化し拡散する現代社会に似て、断片の集積のようにも見えます。どちらかといえば、貼付された個々の内容よりも、それらがどのように関係づけられるかという造形的側面の方に重点が置かれた作品です。貼付されているものは、ガラクタに近いような断片が多く、紙だけでなく、毛、布、皮、木片、金属にもおよび、多様な質感が導入されています。
 一見、機能を失い、意味を剥ぎ取られたような断片ですが、相互に関係づけられることで、新しいかたちや意味を創り出しています。多種多様な材質や内容が貼付されて、触覚をはじめとする人間の感覚や知性に働きかけ、観る人の意識に揺さぶりをかけようとしています。

Ⅲ コラージュ的発想の展開

 いろいろな素材をもとの文脈から切り離し、画面に挿入し、組み合わせ、あるいは合成して、新たなものをつくりだすというコラージュの発想や手法は、現代にいたってさらに幅広く応用されています。もはや糊もはさみも使わずに、実に多様な表現を生み出しながら、様々な問題を投げかけています。

郭徳俊《クリントンと郭》1993年
シルクスクリーン 
郭徳俊《クリントンと郭》1993年
シルクスクリーン 
日程: 2009年1月23日(金)
時間: 18:00-19:00
場所: 2F ギャラリー4

都築千重子(本展企画者・当館主任研究員)

日程: 2009年2月8日(日)
時間: 11:00-12:00
場所: 2F ギャラリー4

都築千重子(本展企画者・当館主任研究員)

いずれも参加無料(要観覧券)、申込不要

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