MOMAT の国指定重要文化財 2008年3月現在、東京国立近代美術館(本館)は、国から指定を受けた重要文化財を11点収蔵しています(日本画6点、油彩画4点、彫刻1点、そのうち油彩画1点は寄託作品)。
1907(明治40)年 石膏 189.0×46.0×39.0cm
ドイツで彫刻を学び、その技術と東洋的な主題との融合をもとめた新海竹太郎が、第1回文部省美術展覧会(文展)に出品した、日本における裸婦彫刻の先駆的作品。
1915(大正4)年 油彩・キャンバス 56.0×53.0cm
劉生が当時住んでいた代々木付近の光景を描いた作品です。古典絵画の感化を経た眼をもって、改めて自然に肉薄しようとする作家の視線が注がれています。作者自身によれば、ちょうど「クラシツクの感化」すなわち西洋の古典的絵画の影響から脱しはじめ、再び「ぢかに自然の質量そのものにぶつかつてみたい要求が目覚め」た時期の作品です。密度の高い画面作りと、見る者に迫るような特異な空間把握によって、大正時代の絵画の中でも傑出した独自性を持つ作品です。 1916(大正5)年 紙本彩色 屏風 6曲1双
各183.0×390.0cm
晩春の桜花が散りゆく渓谷。川に繋留されている3隻の水車舟。玉堂は前年の秋と同年の早春にスケッチ旅行で秩父の長瀞(ながとろ)を訪れ、川下りを楽しんでいます。その時の風景を出発点として、小雪のように舞う桜をあしらったのがこの《行く春》です。 1918(大正7)年 絹本彩色 屏風 2曲1双
各197.6×195.5cm
山並みは平安時代の大和絵、生い茂る松の樹は桃山時代の障壁画、そして真っ赤な着物をまとう官能的な女性はルノワール。第1回国画創作協会展出品作であるこの《湯女》は、古今東西の様式への共感と参照のもとで生まれました。
1920(大正9)年 油彩・キャンバス 45.5×42.0cm
大里一太郎氏寄贈
この作品のモデルとなっているのは盲目のロシア人青年エロシェンコ(1889-1952)です。魯迅(ろじん)の短編にも登場するエスペランティストの詩人で、1914年に初来日。その後アジア諸国を放浪し1919年に再来日、新宿中村屋に身を寄せていました。当時彝が傾倒していたルノワールの作風を思わせる柔らかい筆づかいが特徴的です。色彩は黄褐色系のごく少ない色数だけで描かれています。穏やかな光に包まれながらも、モデルの深い精神性が浮かび上がる作品です。 1923(大正12)年 絹本墨画 画巻 55.3×4070.0cm
天から降った雨の一滴が、あつまって渓流となり川へと成長し、さらに大河になって大海に注ぎ、最後は飛龍となって天に昇るという、流転する水の一生を描いています。全長40メートルにもおよぶ絵巻物に描いた壮大なスケールの物語ですが、決してこれで終わりではありません。龍として天に昇った水は再び一滴の雫に姿を変えて新たな一生を送るのです。水の流れに万物の移り変わりを見る壮大な自然観、人生観が、水墨画のさまざまな技法を駆使して描かれています。 ⇒特設コンテンツ
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