Craft&Design東京国立近代美術館工芸館
Film東京国立近代美術館フィルムセンター
MOMAT TOP
Exhibition 展覧会情報
杉浦邦恵《I’m telling you...》1983年 東京国立近代美術館蔵
杉浦邦恵《I’m telling you...》1983年 東京国立近代美術館蔵

空虚の形態学
開館日時の詳細はトピックスをご参照ください

Morphology of Emptiness
2011.2.22-5.8
会場

東京国立近代美術館 ギャラリー4(2F)

会期

2011年2月22日(火)~5月8日(日)

開館時間

10:00-17:00 (金曜日は10:00-17:00)

※入館は閉館30分前まで
※金曜日の夜間開館は中止いたします。なお状況により開館日時の変更の可能性もございます。

休館日

※開館日時の詳細はトピックスをご参照ください。

月曜日[3月21日、3月28日、4月4日、5月2日は開館]、3月22日(火)
月間カレンダーもご参照ください。

観覧料

観覧料 
一般 420円(210円) 大学生130円(70円)
*高校生以下および18歳未満、65歳以上、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。

*それぞれ入館の際、学生証、運転免許証等の年齢の分かるもの、障害者手帳等をご提示ください。
* ( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。
*お得な観覧券「MOMATパスポート」でご観覧いただけます。
*キャンパスメンバーズ加入校の学生・教職員は学生証または教職員証の提示でご観覧いただけます。
*所蔵作品展「近代日本の美術」の観覧券で、本展もご観覧いただけます。

無料観覧日(所蔵作品展、「空虚の形態学」展のみ)

3月6日(日)、4月3日(日)、5月1日(日)

主催

東京国立近代美術館

 「空虚」そのものに形があるわけではありません。それは、有形のものと照らし合わせることで、はじめて感得されるのです。家具ひとつ置かれていない部屋や、建物と建物の間の空き地、あるいは、そこにあった対象が移動してしまって今はないという状況において、人は空虚を感じるのではないでしょうか。空虚は、ものが無いことによって逆に、存在の神秘を問いかけてきますし、また、それは絶対的な無を指すわけではなく、普段気づかずにいる微弱な音や気配に注意を喚起し、次の瞬間に起こる出来事への期待を高めます。そういう意味で、空虚は新たな何かを生み出す可能性に満ちているともいえるのです。
 アーティストがこのような魅力をもった空虚を見逃すはずはありません。イメージを排除したモノクロームの絵画、消しゴムで消去することで描かれる素描、空洞を抱えた彫刻、ネガ・ポジを反転した図像など様々な造形が試みられてきました。この展覧会では、絵画、版画、素描、写真、彫刻など27点の作品を通して、表現された空虚という器に流れ込む多様な意味を読み解いていきます。

河口龍夫《DARK BOX 2009》2009年 東京国立近代美術館蔵
河口龍夫《DARK BOX 2009》2009年 東京国立近代美術館蔵

 イメージ、色彩、筆触などをひとつひとつ消し去った果てに到達したアド・ラインハートの黒一色の絵画。このいわば零度の絵画は、しかし深い闇を連想させつつ、観る者を静かな内省へと誘います。それは決して完全なからっぽではありません。闇を封じ込めた河口龍夫の作品が示すように、空虚は、それを見つめる者の想念で満たされていくのです。

 絵を描くこととは、通常、支持体にインクや絵具を重ねることだと思われていますが、それとは逆に、村岡三郎は、消すことで描く方法を採用します。「図像を捨てていく」とは作者の言葉ですが、加算ではなく減算の作業によって、イメージの痕跡だけが残るという発想なのでしょう。手触りの記憶が、空虚に形を与えているようです。引き算の造形という意味では、穿孔の連続によって空洞を彫りだす豊福知徳の彫刻も特筆すべきです。

豊福知徳《STRUTTURA ’67 II》1967年 東京国立近代美術館蔵
豊福知徳《STRUTTURA ’67 II》1967年 東京国立近代美術館蔵
杉浦邦恵《I’m telling you...》1983年
東京国立近代美術館蔵
杉浦邦恵《I’m telling you...》1983年
東京国立近代美術館蔵
若林奮《78-28》1978年
東京国立近代美術館蔵
若林奮《78-28》1978年
東京国立近代美術館蔵

 感光紙の上に事物を置き、レンズを介さずに直接その像を定着させるフォトグラムという写真の技法。その特徴は、光を遮ったものの形が白く抜けて、黒地に浮かび上がることにあります。それとは別種の表現ですが、手形の輪郭をかたどった素描や、身体を型どりしてその内側の空洞もろとも提示する彫刻があります。これらに共通するのは、事物と媒体の接触の結果として、形象が獲得されていることです。事物の痕跡としての空虚は、そのものの不在を強く印象づけることでしょう。

この三年間に新しく収蔵した作品で、本展に展示されるのは、次の通りです。
河口龍夫《DARK BOX 2009》2009年(平成21年度作者寄贈)

鈴木勝雄(本展企画者・主任研究員)

日程: 2011年2月26日(土)
時間: 11:00-12:00
場所: ギャラリー4(2F)

鈴木勝雄(本展企画者・主任研究員)

日程: 2011年3月18日(金)
時間: 18:00-19:00
場所: ギャラリー4(2F)

*3月18日のキュレータートークは震災の影響により、中止となりました。

※いずれも参加無料/申込不要

Calendar展覧会・イベントカレンダー
イベントカレンダー
The National Museum of Modern Art, Tokyo