「ぬぐ絵画」だって! おもしろそうじゃない?

行ってみたーい!

おっと、じゃあ準備しなきゃね。ちょっと待って… よいしょ、よいしょ

え…?

いやーん! 何してんのよ!

さあ、準備オッケー! ほら、君も早くぬいで!

スペシャルコンテンツ第二弾 "「はだか」のみかた" 公開中!

キーワードは「はだか」。ちょっとエッチに見る名作

絵画といえば、風景や静物とともに主題として取り上げられることが多いのが「はだか」。この「はだか」を絵に描き表す風習は、じつは明治期にヨーロッパから入ってきたものでした。その後長く日本では、「はだかの絵画は芸術か? わいせつか?」という論争が繰り広げられることになります。

『ぬぐ絵画—日本のヌード 1880-1945』では、そんな論争の最中に描かれた名作、一挙約100点をご紹介。このページでは、そのうち、特に注目の作品をちょっとだけご紹介します。

また、スペシャルコンテンツ第二弾として、JUN OSONさんによるイラストレポートも掲載中。名作に遠慮なく突っ込みを入れる、切れ味するどいレポートを、どうぞご覧ください。

このページは、展覧会に足を運ぶためのステップに過ぎません。ただ「美しい」というだけでは語り尽くせない、日本近代美術の「はだか」に関する物語を、ぜひその目でお確かめください。

この「はだか」に注目 1 - 思わせぶりな、3人のはだか

黒田清輝《智・感・情》
1899(明治32)年 油彩・キャンバス 各180.6×99.8cm
東京国立博物館【重要文化財】

最近では、現代美術家の村上隆さんが「模写」したことでも話題になった、黒田清輝の《智・感・情》。謎めいたタイトルの意味は、はっきりわかっていません。明治期の女性にはあり得ない7.5頭身のスーパーモデル体型で、マジメな顔をしてポーズを取っています。

じつはこの作品、「はだかが芸術」であることを、いろんな手を用いて一生懸命強調しているのです。思わせぶりなタイトルも、現実離れした手足の長いスタイルも、そして女性器周辺がつるっとしているのも、「これは芸術なんだから、いやらしいことを考えるなよ」というメッセージを伝えるための工夫なのです。

この「はだか」に注目 2 - すべては、きれいなおしりを描くために

原撫松《裸婦》
1906(明治39)年 油彩・キャンバス 130.5×97.8cm
東京藝術大学

壁に映った自分の影をなぞって、絵を描く女性。おそらく、ある娘が、戦場へ行く恋人の影をなぞって壁に絵を描いたことでこの世に絵画が誕生した、というギリシャ・ローマの神話「絵画の起源」から題材を取ったものです。しかし、なぜ「はだかで」絵を描いているのか、そこがわかりません。これもきっと、画家が「きれいなおしり」を描きたかったがための、言い訳のひとつなのかも知れません。

この「はだか」に注目 3 - 濃い脇毛が挑発的な、はだか美人

萬鉄五郎《裸体美人》
1912(明治45)年 油彩・キャンバス 162.0×97.0cm
東京国立近代美術館【重要文化財】

日本近代美術の「はだか」を語る上で、見逃せない作品があります。それは萬鉄五郎の《裸体美人》。描かれているのは、真っ黒な鼻の穴に、なんとも濃い脇毛を備えた女性です。じつはこの「草原に寝そべる腰巻姿の美人図」は、萬の先生である黒田清輝の十八番でした。わざわざ同じ画題でこんなにワイルドな美人を描いたのは、反抗心ゆえ? それとも自己主張のなせるわざ? その挑発的なポーズを、ぜひ目の前に立って眺めてみてください。