東京国立近代美術館
所蔵作品をめぐって

ヴォルフガング・ケルステン氏講演会(逐次通訳付)
《花ひらく木をめぐる抽象》−パウル・クレーの反復の芸術−

当館が所蔵するパウル・クレー(1879-1940)の作品の一つ、《花ひらく木をめぐる抽象》(1925年)をとりあげる講演会を開催いたします。講演者は、クレー研究で世界的に著名な、ヴォルフガング・ケルステン氏(チューリッヒ大学講師)です。

《花ひらく木をめぐる抽象》から9年を経た1934年に、クレーは、《花ひらいて》(ヴィンタートゥーア美術館、スイス)を制作します。これら2作品は、クレーがこの時期試みていた、矩形の色面の配列によって画面を構成する「魔方陣」と呼ばれるシリーズに属するものです。2作品の間には、タイトルはもちろんのこと、形態、色彩、構成において密接な類似関係を指摘することができます。今回の講演でケルステン氏は、両作品の詳細な分析を通して、クレーの造形における「反復」について語られる予定です。(→講演レジュメ


《花ひらく木をめぐる抽象》1925年 39.3×39.1cm
東京国立近代美術館所蔵

《花ひらいて》1934年 81.0×80.0cm
ヴィンタートゥーア美術館所蔵

◎《花ひらく木をめぐる抽象》は、10月5日まで、ギャラリー4(美術館2階)における特集展示「美術と音楽」にて展示中です。

ヴォルフガング・ケルステン(Wolfgang Kersten)氏略歴
1954年生まれ。1985年マールブルク大学にて博士号取得後、バウハウス・アーカイヴ、パウル・クレー財団(ベルン美術館)、ノルトライン・ヴェストファーレン美術館(デュッセルドルフ)などで展覧会の企画、研究活動に従事するとともに、ベルン大学美術史研究室にて講師を務めてきました。現在はチューリッヒ大学講師。80年代半ばよりさまざまなクレー展の企画に関わり、クレー関連の著作も多く書かれています。邦訳文献として『クレー《大はしゃぎ》 芸術家としての実存の寓意』(池田祐子訳、三元社、1997年)があります。

主催:  東京国立近代美術館、日本パウル・クレー協会
後援:  スイス大使館
日時:  9月23日(火・祝) 14:  00〜16:  00(開場13:  45)
会場:  美術館講堂(地下1階)
聴講無料、先着140名(申込不要)
問合せ先:  東京国立近代美術館 企画課 電話03-3214-2564