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・ 東京国立近代美術館では、絵画・彫刻・水彩画・素描・版画・写真など、およそ9,200点の美術作品を所蔵しています。これらのコレクションの中から200〜250点の作品を選び、20世紀初頭から現代に至る日本の近代美術の流れが概観できるよう、4階から2階の所蔵品ギャラリーで展示しています。(→出品作品リスト)
・ 所蔵品展というと、いつも同じ作品が並んでいると思われる方も多いかもしれません。名作といわれる作品は、できるだけいつでもご覧いただけるようにしておきたいのも事実です。けれども一方で、ご覧いただくたびに新しい発見をしていただきたい。そこで当館では、多数の所蔵品をフルに活用して定期的に展示替えを行い、さまざまな切り口から日本の近代美術を、ときに外国の作品も交えながらご覧いただけるように工夫しています。現在の所蔵品ギャラリーのあらましと主要作品を以下にご案内します。
所蔵作品展は4階から始まり、続いて3階、2階へと時代順にフロアを下っていく構成になっています。時代の特色が浮かび上がるように、次のような章だてで展示は構成されています。
また、これら時代順の展示の他に、各フロアに特集コーナーを設けて、特定の作家の特集や、時代とは別の切り口からのテーマ展示を行うようにしています。
会期中、一部の日本画の展示替があります
前期:3月11日(土)〜4月 9日(日)
後期:4月11日(火)〜5月21日(日)
1階企画展ギャラリーで開催される藤田嗣治展にあわせて、4階特集コーナーではフジタの活躍した芸術の都・パリの姿を捉えた作品を特集します。藤田がパリに渡ったのは1913年、第一次世界大戦の直前のことでしたが、大戦後には多くの日本人芸術家がパリに留学しました。今回はその中から、佐伯祐三、前田寛治、野口弥太郎、東郷青児、荻須高徳らの油彩画を展示します。また、20世紀初頭のパリの街並みを写したウジェーヌ・アジェをはじめ、アンドレ・ケルテス、フローレンス・アンリらの写真もあわせて、約20点の作品で、芸術家たちの眼を通して表されたパリの相貌の一端をご紹介します。
浜田知明(1917〜 )は、過酷な兵役体験を基に、戦争の不条理を幻想的な銅版画連作<初年兵哀歌>で鋭く描き出しました。その後は社会の矛盾や人間の愚かさを、諷刺を交えて表現してきましたが、その制作に一貫して流れているのはヒューマニズムの精神だといえるでしょう。深い人間観察に裏打ちされた彼の銅版画16点を紹介します。
岡上淑子(1928〜 )は文化学院に学び、1950年代前半に集中してきわめて鮮烈なコラージュ作品を生み出しました。外国のグラフ雑誌などからとられたそれらのイメージは、美術評論家、瀧口修造によって「不思議の国のアリスの現代版」と称されました。半世紀を過ぎた現在も、私たちの想像力を刺激してやまない彼女の作品20点をご紹介します。
版画は1960年代後半以降、写真的なイメージを取り入れることによって、飛躍的に表現を多様化させました。また同時に、表現や認識についての概念的な問いかけを主題とする作品も現れました。こうした写真を活用した版画の諸相をご紹介します。横尾忠則、野田哲也、池田良二、秋岡美帆らの27点。
平成15年度〜17年度に購入・受贈した作品で今回展示されるものは次の通りです。
今年も桜の季節が巡ってきました。美術館の近くの千鳥が淵も桜の名所として知られていますが、それに劣らない桜を描いた名品を、当館では数多く所蔵しています。上記の重要文化財のところでもご紹介した川合玉堂<行く春>(1916年)を筆頭に、以下のような作品の展示を予定しています。
菊池芳文<小雨ふる吉野>(1914年)
富岡鉄斎<花桜人武士図>(1920年、前期のみ展示)
冨田渓仙<紙漉き>(1928年)
跡見玉枝<桜花図巻>(1934年、後期のみ展示)
松林桂月<春宵花影図>(1939年、前期のみ展示)
宇田荻邨<桜>(1942年、前期のみ展示)
今回展示予定の戦争記録画は、以下の通りです。*は当館で初めて展示する作品です。
活躍中の作家をお招きして自作の前で語っていただくアーティスト・トークも、5回目を迎えることになりました。今回はギャラリー4の小企画「現代の版画−写真の活用とイメージの変容」出品作家の池田良二さんをお迎えして、3月31日(金)に開催します。