: 書籍・雑誌,
: Web,
: CD-ROM作品情報とは、ある美術作品に関する、作品名・作家名・制作年代・大きさ・技法・所蔵先などの様々なデータのことをいいます。
東京国立近代美術館(以下、東近美)のアートライブラリで、ある美術作品について調べる場合、OPACで、作品名や作家名をキーワードにして検索する場合が一般的でしょう。しかし、作品名や作家名(特に海外の作品・作家の場合)には名称や日本語表記にばらつきがあるので、注意が必要です。データが見つからなくてもあきらめず、キーワードを変えるなどして、丹念に調べたり、確認したりすることが大切です。またOPACで求めるものが見つからなかった場合は参考図書を使って、資料を探してみましょう。
この項では、東近美にはどのような作品が所蔵されているか、その作品に関する情報はどのように探すか、について述べます。
東近美のコレクションは、(1)本館に絵画・彫刻・版画・写真、(2)工芸館に陶磁器・木工などの工芸品、(3)フィルムセンターに映画フィルム、となっています。検索するには東近美の『所蔵品目録』(図書)で探す方法と、ホームページで探す方法とがあります。
『東京国立近代美術館所蔵品目録』 1973. [CC||NMA1||1973]
『東京国立近代美術館所蔵品目録 : 絵画』 2004. [CC||NMA1||2004]
『東京国立近代美術館所蔵品目録 : 水彩・素描 書 彫刻(立体造形) 資料 戦争記録画』 2006. [CC||NMA1||2006]
『東京国立近代美術館所蔵品目録 : 版画』 1993. [CC||NMA1||1993]
『東京国立近代美術館所蔵品目録 : 岸田劉生 作品と資料』 1996. [CC||NMA1]
『東京国立近代美術館所蔵品目録 : 補遺』 1994. [CC||NMA1||1994]
『東京国立近代美術館所蔵品目録 : 補遺 若林奮資料』 1994. [CC||NMA1]
『東京国立近代美術館所蔵品目録 : 工芸』 2003. [CC||NMA1||2003]
『東京国立近代美術館所蔵品目録 : デザイン』 2003. [CC||NMA1||2003]
『東京国立近代美術館 所蔵品目録』は東近美の編集で、1973年から発行されています。
上記のように分野ごとに発行されており、東近美の所蔵品を探す際にまずあたるべき基本ツール/資料です。ここでは各分野の最新版をあげました。
これらの所蔵品目録には、全作品の白黒図版のほか、作者名、生没年、作品名、制作年、材質・寸法、最初の発表展覧会名、収蔵年度、などのデータが載っています。巻末には作者名の索引があります。
独立行政法人国立美術館所蔵作品総合目録検索システム
東近美HPにある「独立行政法人国立美術館所蔵作品総合目録検索システム」は独立行政法人国立美術館4館が概ね平成19年度末(2008年3月末)までに収蔵した所蔵作品の総合目録を検索するものです。作家名だけでなく作品名やジャンル、制作年代などからの検索が可能です。
『国立近代美術館年報』 昭和27(1952)年-昭和41(1966)年, 年刊. [MA||NMA1]
『東京国立近代美術館年報』 昭和42(1967)年-平成11(1999)年, 年刊. [MA||NMA1]
『独立行政法人国立美術館 東京国立近代美術館年報』 平成12(2000)年-, 年刊. [MA||NMA1]
これら年報には標記年度に東近美の所蔵品になった作品(新収蔵作品)や展覧会の一覧が掲載されています。しかし新収蔵作品については、作品情報がデータだけで図版がない場合、図版がつく場合など、年度ごとに編集に違いがあります。
『現代の眼』 No.1(1954.12.1.)-, 隔月刊. [MN||NMA1]
東近美で発行しているニュースレターです。東近美の展覧会の案内や、学芸員による作品解説・作品研究などの記事が中心です。表紙掲載作品の解説があることもあります。また毎年、学芸員の解説と一部作品の図版入りで新収蔵作品を紹介しています。
『東京国立近代美術館研究紀要』第1号(1987)- [MB||NMA1]
現在14号まで発行されています。東近美学芸員などによる調査報告、研究論文を掲載しています。
美術雑誌巻号タイトル(特集)/目次一覧
上記3誌に掲載された記事は、OPAC上で著者名、タイトルをキーワードにして検索できます。特集と目次の一覧は、HP内の「美術雑誌巻号タイトル(特集)/目次一覧」からご覧いただけます。
「紀要」に関しては、11号以降は、OPACの検索結果より「画像の表示」のアイコンをクリックすると、本文をpdfで読むことができます。
また東近美アートライブラリのイントラネットのメニュー《東京国立近代美術館刊行雑誌目次検索:「現代の眼」、「紀要」、「年報」》からでも記事の検索が可能です(「現代の眼」は548号まで、「紀要」は8号まで、「年報」は研究論文が掲載されている号のみ検索が可能)。
特に「現代の眼」は、号・年月・タイトル・著者・著者ヨミのいずれか(または複数)を入力して検索しますと、コピー画像(右側のpdfをクリック)で本文記事が読めます(画像があるのは500号(1996年10-11月)まで)。
その他、東近美の出版物として、下記のものも参考になります。
『近代日本美術の名作 : 東京国立近代美術館ギャラリー・ガイド』東京国立近代美術館編 東京国立近代美術館, c1997, 167p. [CC||NMA1||1997]
近代日本美術史の流れが主で、一部作品に解説、巻末に収録美術家の紹介があります。
『近代日本の美術 : 東京国立近代美術館所蔵作品選 』東京国立近代美術館編 東京国立近代美術館, 1984, 238p. [CC||NMA1||[1984]]
図版・作家解説・作品解説が掲載されています。
『20世紀の絵画 : 東京国立近代美術館所蔵名品選』東京国立近代美術館編 東京国立近代美術館, 2005, 309p. [CC||NMA1||[2005]]
平成16年12月現在の東近美所蔵の絵画作品から、代表的作品を202点掲載したもの。
東京国立近代美術館開催展覧会カタログ
そのほか東近美企画展の展覧会カタログにも、東近美所蔵品の解説が掲載されているものがあります。それらは製本して、閲覧室に展覧会番号順に配架してあります。 この項では、東近美所蔵の資料に求める資料が見つからなかった場合、参考図書を使って作品の解説や図版を探す方法を考えて見ましょう。ここでは主に美術家の名前をキーワードとして、画集や展覧会カタログ、カタログ・レゾネなどを探す場合について述べてみます。
画集は単行本として出版されるもののほか、全集・シリーズの中の1冊として出版されるものがあります。美術全集としては 集英社の『現代日本美術全集』、中央公論社の『日本の名画』などが有名なので、これ等も探してみるといいでしょう。なお東近美所蔵作家の主要な画集は、閲覧室に配架してあります。
HP上に「東京国立近代美術館開催展覧会カタログ」というページがあり、ここから展覧会情報にアクセスできます。
しかし、展覧会カタログの内容は出品作品が中心なので、ここに載っていない作品については、さらに別の資料にあたる必要があります。
2.3 作品の解説や図版を探す
東近美アートライブラリで画集などを探すには、作家名をキーワードにしてOPACで検索します。しかし、東近美アートライブラリのOPACは東近美の所蔵資料を検索対象としているので、所蔵していない資料は当然ながらヒットしません。ヒットしたものも、あくまで「東近美で所蔵しているもの」ですので、他に何かないかを探す場合は、他館のOPACを調べるか、参考図書をあたるかする必要があります。
ここでは、「本があるか」を探す場合と「どの本の中にあるか」を探す場合に使える資料や方法を紹介します。2.3.1 画集および展覧会カタログ
a) 画 集
画集・写真集などビジュアルな図書を探すには『画集写真集全情報』というツールがあります。以下にあげたものは最新版ですが、それ以前のものは書庫にありますので、ご希望の際にはお尋ねください。
『画集写真集全情報2002-2006』日外アソシエーツ編集 日外アソシエーツ, 2007年, 882p. [720.3||N71||02/06]
作品を探す上で欠かせないのが展覧会カタログです。展覧会は個人名を冠した場合もあれば、あるテーマによる場合もあるので、作家名で資料がみつからない場合があります。だからといって資料がないとは限りません。そういう場合は"1. 人物情報を探す"を参照して、その作家の所属団体、活動時期などを探し、違うキーワードで探してみましょう。
展覧会カタログを探すツールについて、詳しくは、"3. 展覧会情報を探す"を参照してください。ここでは最新のツールを一点挙げるにとどめます。
『展覧会カタログ総覧』日外アソシエーツ編集 日外アソシエーツ, 2009年, 2冊. [703.1||N71||1-2]
東近美、横浜美術館、国立西洋美術館、東京都写真美術館、国立新美術館、東京国立博物館、東京都江戸東京博物館の全7館が収集した、1880(明治13)年から2007(平成19)年までの128年間に国内で開催された展覧会のカタログ、図録61300点を収録、所蔵先を記載した文献目録です。
フランス語で、直訳すると「説明付き目録」。ある作家の全作品のデータと図版を、時代別・主題別などに分類整理した目録のことです。作品のことを調べる場合、カタログ・レゾネが出ていれば、それで調べるのが一番正確です。
カタログ・レゾネは画集と違い、図版も白黒が多く、作品解説はほとんどついていません。鑑賞よりも作品のデータを提供することに主眼をおいて編集しているためです。作品情報は大きさ、製作年代、技法、素材、来歴などの基本事項が中心です。また日本ではまだあまり定着していないので、日本人作家の完全なカタログ・レゾネは少なく、外国人作家について外国語で著されたものがほとんどです。画集同様、東近美所蔵品作家の主要なカタログ・レゾネは閲覧室に配架されています。
また、海外のカタログ・レゾネは、
Art Books : a basic bibliography of monographs on artists. 2nd ed. ed. by W. Freitag, Garland Pub., 1997, 568p. [R703.1||F46]
で探すことが出来ます。ある作家についてカタログ・レゾネや画集などが出版されているか否かを確認するのに役立ちます。
A.C.I. art catalogue index : catalogues raisonnes & critical catalogues of artists 1780-2008 : painting, sculpture, works on paper, prints, contemporary media. compiled and realized by Noelle Corboz and Cecile de Pebeyre, BFAS Blondeau Fine Art Services, 2009, 512p. [703.1||C88]
もArt Booksと同様に、ある作家についてカタログ・レゾネや画集などが出版されているか否かを確認するのに役立ちます。2009年に刊行されました。
図版や解説を探す際に美術全集にあたってみることは重要です。しかし、厖大な全集の中から目的の図版を探すことは容易ではありません。そこで索引を活用しましょう。ここでは主に全集掲載の図版や解説の所在を探すための参考図書を紹介します。
『日本美術作品レファレンス事典』日外アソシエーツ編 日外アソシエーツ 紀伊国屋書店(発売), 1992-, 冊. [703.3||N71]
『日本の陶磁(同事典 : 陶磁器篇)』日外アソシエーツ編 日外アソシエーツ 紀伊国屋書店(発売), 2001, 815p. [703.3||N71||[3-1]]
『中国・朝鮮の陶磁(同事典 : 陶磁器篇)』日外アソシエーツ編 日外アソシエーツ 紀伊国屋書店(発売), 2001, 514p. [703.3||N71||[3-2]]
『現代日本陶芸(同事典 : 陶磁器篇)』日外アソシエーツ編集 日外アソシエーツ 紀伊国屋書店(発売), 2001, 443p. [703.3||N71||[3-3]]
『日本美術作品レファレンス事典』は、美術全集に掲載されている作品図版を探すための事典です。絵画篇・彫刻篇・工芸篇・建造物篇・陶磁篇・書跡篇(東近美所蔵せず)とに分かれています。作品名の下に、図版を掲載している全集名とその頁、図版番号が記載されています。その収録範囲と記載の順序は『絵画篇-近現代』を例にとると、次のとおりです。
例:『絵画篇-近現代』・収録範囲=明治以降に制作された作品約17,000件、約1,530名の作家(明治期の浮世絵を除く)
・採録美術全集=『アート・ギャラリー・ジャパン 20世紀日本の美術』(全18巻 集英社 1986-87)など計60タイトル。
・配列=採録作品名のヨミの五十音順、以下ABCが続く。
・索引=作家名の五十音順索引
『西洋美術全集絵画索引』 東京都立中央図書館監修 日本図書館協会刊, 1999, 1527p + CD-ROM(1枚 12cm). [R703.1||Se17]
東京都立中央図書館所蔵の各種の西洋美術全集(51タイトル/種)に掲載された、約3,100人の欧米人画家の絵画作品、約46,000葉の図版の所載を探す索引です。配列は画家名の五十音順で、その画家名の下に作品名が配列されています。前出の『日本美術作品レファレンス事典』と同様に作品名の下に全集のタイトル+巻、図版番号が記されており採録対象の全集の図版へたどり着けるようになっています。CD-ROM版もあります。
『西洋美術作品レファレンス事典』日外アソシエーツ編集 日外アソシエーツ, 紀伊國屋書店(発売), 2005-2006, 3冊. [703.3||N71||1-2]
『東洋美術作品レファレンス事典』日外アソシエーツ編集 日外アソシエーツ, 紀伊國屋書店(発売), 2008, 8, 901p. [703.3||N71]
『西洋美術作品レファレンス事典』、『東洋美術作品レファレンス事典』とも『日本美術作品レファレンス事典』と同様に美術全集に掲載されている作品の図版を探すための事典です。作品名の下に図版を掲載している全集名とその頁、図版番号が記載されています。
『美術作品レファレンス事典シリーズ』、『西洋美術全集絵画索引』のいずれも、その採録対象の美術全集が膨大な数になっているので、(1)その全集を全て、東近美アートライブラリが所蔵しているのではないこと、(2)図版番号がわかっても、それが掲載されている全集の所蔵の有無の調査が必要であること、を念頭においてこれらの参考図書を活用してください。
西洋美術作品にみられるカタカナ表記や翻訳の違いによる作品名のゆれを確認するには、
『西洋絵画作品名辞典』 木村三郎[ほか]編 三省堂, 1994, 1078p. [R723.3||Se19]
をみるとよいでしょう。この辞典は西洋の画題や作品データを調べるものですが、日本語での作品名に原題のほか、通称・別称・副題などを付してあるので参考になります。
『美術作品レファレンス事典 人物・肖像篇』日外アソシエーツ編集 日外アソシエーツ, 紀伊國屋書店(発売), 2007, 2冊. [703.3||N71||[1]-[1-2]]
美術全集に掲載されている作品の図版を探すためのレファレンス事典シリーズです。人物画・肖像画などをモデルとなった人名から検索できます。対象作品は日本・東洋・西洋の古代から現代までの人物画・肖像画です。
『美術作品レファレンス事典 先史・古代美術』日外アソシエーツ編集 日外アソシエーツ, 紀伊國屋書店(発売), 2007-, [703.3||N71||[1-3]]
四大文明はじめ、古代ギリシア・ローマ、中南米のインカ・マヤ・アステカ文明、日本の縄文・弥生・古墳時代などの美術作品を対象に、1945年以降に刊行された美術全集に収録された図版を検索できる、レファレンス事典シリーズです。
a)からd)で複数の全集を対象にした参考図書を紹介しました。ここでは、東近美アートライブラリで所蔵している美術全集の総索引から作品情報を調べる方法について述べます。
閲覧室に並んでいる美術全集を紹介しますと、
『世界美術大全集 西洋編』 全28巻+別巻総索引 小学館, 1992-1997, 29冊. [L708||Se22||1-28]
この全集は西洋美術の紀元前1万年〜現代までを主題ごとに構成し、その歴史の流れに沿って代表的な作品を掲載しています。各巻巻末の地図、歴史年表、主要作家年表、用語解説、参考文献、索引(これらは各巻適宜収載)も充実しています。
総索引は別冊になっていて、全28巻に掲載された図版について、原則的に作家名は大項目、作品名は小項目として五十音順に配列されています。また、巻頭に各巻に載っている図版の代表的なものを掲載してあるので、全巻を通覧するにも便利です。巻末の、年代と各巻の主題の位置関係を示す"巻立・章立の年表"や"資料索引"、"著者索引"も、大いに役に立ちます。
『世界美術大全集 東洋編』 全17巻+別巻総索引 小学館, 1997-2001, 18冊. [L708||Se22||1-18]
東洋編も刊行されています。日本を除いた東洋美術の先史時代から20世紀初頭くらいまでを取り上げています。全体の構成は西洋編と同様です。
『日本美術全集』 全24巻+別巻(総索引+資料) 講談社, 1990-1994, 26冊. [L708||N71||1-26]
縄文時代から20世紀までの美術史を時代ごとにまとめて紹介。時代ごとの変遷と特色を図版と解説で紹介しています。総索引と資料が別冊になっています。総索引は作品名、作家名の両方があります。また『資料 : 収録論文一覧・カラー収録作品データ』には、各巻の解説文の紹介とカラー図版総覧があります。
『原色 現代日本の美術』 全18巻 小学館 1978-1980, 18冊. [L702.16||G34||1-18]
明治以降の日本美術について、各分野ごとに紹介。別冊の索引は刊行されていませんが、付録月報の一部に"収録作家・作品一覧表"があります。しかしこの一覧表は作家の出身地別になっているので、やや探しにくいです。各巻の巻末には年表・作家紹介・収録図版目録、が掲載されているので、近代以降の作家で、活動分野が分かっているならば、直接こちらを見る方をおすすめします。
作品を探す場合、初出展名がわかっていれば、まずそのカタログを探してみましょう。個展の場合は、作家名をキーワードにしてOPACで検索してみましょう。初出展が個展ではなく団体展であれば、その団体展カタログを探すことになります。団体展カタログは団体の名称でOPACを検索して探します(3 展覧会情報を探す参照)。その際、カタログだけでなくその団体史や団体展記録なども併せてみてみることも、作品の情報を得るためには重要です。団体史はその団体の「○○年史」や「○○年記念展」などと表記されていることが多いようです。代表的なものとして、『日展史』、『日本美術院百年史』がありますが、両者は何分冊にも及ぶ大編となっています。
『日展史』日展史編纂委員会企画・編集 日展, 1980-2002, 41冊.[706.2||N88||1-41]
『文展・帝展・新文展・日展全出品目録 : 明治40年-昭和32年』 日展史編纂委員会企画・編集 日展, 1990, 617p. [706.2||N88]
『文展・帝展・新文展・日展出品歴索引 : 明治40年-昭和32年 』 日展史編纂委員会企画・編集 日展, 1990, 133p. [706.2||N88]
明治40(1907)年の第1回文展から、帝展、新文展、日展、新日展、等を経て現在も続いている(財)日展(改組日展)の記録が網羅されています。明治40(1907)年の第1回文展から昭和32(1957)年の第13回日展までは、作家名による『出品歴索引』と、出品作品を分野別表記した『全出品目録』が、別に刊行されています。この資料はまた、日展以外の美術界の動向を知る重要なツールでもあります。
『日本美術院百年史』 全15巻+索引 日本美術院百年史編纂室編 日本美術院, 1989-2004, 19冊. [706.2||N71||1-15、索引]
明治31年(1898)の岡倉天心の時代から現代まで続く日本美術院の展覧会(通称:院展)の図版・目録を中心に、各巻末には作家紹介・年表・物故同人の回顧・回想・展評など、日本美術院に関する様々な情報が網羅されています。別冊は、総目次索引・人名索引・図版索引です。
『近代日本アート・カタログ・コレクション』 全89巻 東京文化財研究所編纂 ゆまに書房刊, 2001-2008, 89冊. [702.16||To46||1-89]
明治初年から第2次世界大戦前までに開催された美術展のカタログを、団体ごとに復刻・集成したシリーズです。
『日本美術年鑑』 美術研究所(旧称)〜東京国立文化財研究所刊 [R705||N71||1936-]
昭和11(1936)年より継続して刊行されている、基本となる年鑑です。1年間の美術界の動向、主なニュースなどを扱っています。内容は年代によって多少の違いはありますが、"美術界年史"/"主要美術展覧会"/"美術文献目録"/"物故者"を主に扱っています。昭和48年版まではその年に発表された注目すべき作品の図版を、その出品展覧会名とともに掲載してあります。なお作品名・作家名・出品展の記載はありますが、解説はありません。
詳細は、附表:『日本美術年鑑』一覧[PDFファイル]もご覧下さい。
また、主要団体の展覧会であれば当時の美術雑誌に記事が掲載されている可能性もあるので、その時代の美術雑誌索引や目次を探してみると、一層細かい情報が得られる場合があります。現在刊行中の雑誌では、『月刊美術』が年に2回、主要美術展覧会の受賞作の特集を組んでいます。
『月刊美術』サンアート 実業之日本社(発売), 1975-, 月刊. [ZW||ケ]
作品の所蔵先は、同一画家の同一題名の作品を、他のものと区別したり確認したりするのに役立ちます。古い絵画や絵巻物などは、その所蔵先(旧/現)や来歴などの違いによって「○○本」などと呼ばれ、他のものと区別するのに役立っています。
以下、所蔵先を探すための総合目録や所蔵品目録などに加え、作品情報として一つの指標となる国宝・重要文化財の探し方について簡単に記してみます。
『日本学術資料総目録 : 美術工芸篇 1983年度版』 [朝日出版社編] almic, 1982, 1冊. [R703.8||A41||83]
『日本学術資料総目録 : 書跡・典籍・古文書篇 1983年度版 』[朝日出版社編] almic, 1982, 1冊. [R703.8||A41||83]
『日本学術資料総目録 美術工芸篇 1988年度版』 [朝日出版社編] 朝日出版社, 1988, 1618p. [R703.8||A41||88-1]
『日本学術資料総目録:書跡・典籍・古文書篇 1988年度版』[朝日出版社編] 朝日出版社, 1988, 1343p. [R703.8||A41||88-2]
『全国美術館博物館所蔵美術品目録 : 絵画編 作者別』文化庁編 文化庁 1983, 738p. [CC||JA||3-3]
『全国美術館博物館所蔵美術品目録 : 絵画編 美術館・博物館別』文化庁編 文化庁 1983, 1102p. [CC||JA||3-5]
『全国美術館博物館所蔵美術品目録 : 絵画編 分野(古美術)別』文化庁編 文化庁 1983, 140p. [CC||JA||3-2]
『全国美術館博物館所蔵美術品目録 : 彫刻編』[当室では所蔵せず]
『全国美術館博物館所蔵美術品目録 : 版画編』文化庁編 文化庁, 1986, 382p. [CC||JA||3-1]
日本国内の所蔵先を探すには、上記のものが主な目録です。いずれも作品名・作家名・大きさ・技法・所蔵先など基本的な情報のみです。
The World's Master Paintings, vol.1-2. ed. by C. Wright. Routledge, 1992. 2v. [R703.8||W94||1-2]
Dictionary of artits.[ed. by] Benezit.Grund, 2006, 14v. [703.3||B35||1-14]
The World's Master Paintingsからは、13世紀から20世紀までの西洋絵画の、所蔵館と所蔵作品のタイトルがわかります。
西洋絵画の所蔵館を探すには、ほかに前出の『西洋絵画作品名辞典』などがあります。
そのほか、BenezittのDictionary of artistsは美術人名事典ですが、作品を所蔵する美術館のリストや主要なオークション記録なども載っているので、作品情報を探すツールとしても使えて便利です。
『週刊 世界の美術館』 講談社 2000-2002, 100冊. [ZW||シ]
美術館ごとに代表的な所蔵作品が掲載されていて、図版も充実しているので所蔵館が分かっていれば便利です。100号に画家別作品総索引、地域別作品総索引が掲載されています。
多くの美術館・博物館では、自館の所蔵品目録や所蔵名品集を刊行しているので、所蔵先が分かっていれば、そこの所蔵品目録を探してみましょう。たとえば次の資料などはその具体例です。
『東京国立博物館図版目録』 東京国立博物館 1965 〜 [CC||NM1]
これらの所蔵品目録や図録は、各館の所蔵作品を一覧するために編集されたものであり、ある作品の所蔵を確認するためには、まず第一に見るべきツールです。しかし、どの館も年々所蔵品は増加しますので、冊子体の所蔵品目録の情報が現状に即していない場合があります。そこで、まだ数は少ないながら、Web上で所蔵品の検索ができる美術館・博物館も現れています。東近美アートライブラリのHPに、他の美術館・博物館の収蔵品検索のリンク集(リンク集美術情報資源サイト)があるので、そちらからも他の美術館・博物館のHPを確認することができます。
リンク集美術情報資源サイト
また、美術館・博物館から刊行される年報などで、新収蔵品の報告をしていることもあるので、年報も重要な情報源となります。
ここ数年、明治以後の美術作品が重要文化財に指定される例が多くなっています。ここでは国宝と重要文化財に指定された作品に関する資料について代表的なものを紹介します。
『国宝・重要文化財大全 : 絵画』 上下 文化庁監修, 毎日新聞社, 1997-1999, 2冊. [709.1||Ko47||1-2]
『国宝・重要文化財大全 : 彫刻』 上下 文化庁監修, 毎日新聞社, 1998-1999, 2冊. [709.1||Ko47||3-4]
『国宝・重要文化財大全 : 工芸品』 上下 文化庁監修, 毎日新聞社, 1998-1999, 2冊. [709.1||Ko47||5-6]
『国宝・重要文化財大全 : 書跡』 上下 文化庁監修, 毎日新聞社, 1998-1999, 2冊. [709.1||Ko47||7-8]
『国宝・重要文化財大全 : 考古資料』 文化庁監修, 毎日新聞社, 1997, 1冊. [709.1||Ko47||9]
『国宝・重要文化財大全 : 歴史資料』 文化庁監修, 毎日新聞社, 1998, 1冊. [709.1||Ko47||10]
『国宝・重要文化財大全 : 建造物』 上下 文化庁監修, 毎日新聞社, 1998-2000, 2冊. [709.1||Ko47||11-12]
『国宝・重要文化財大全 : 別巻 所有者別総合目録、[他]』 文化庁監修, 毎日新聞社, 2000, 1冊.[709.1||Ko47||13]
この各巻は、国指定の国宝/重要文化財の全図版と基本データが主内容で、解説はついていません。『別巻』に所蔵先/作品名の索引があります。
『国宝・重要文化財総合目録 : 美術工芸品編』 上下 国宝・重要文化財目録編纂会編集 ぎょうせい, 1999, 2冊. [R709||Ko45||1-2]
この目録は文化財保護法に基づく重要文化財(国宝を含む)である美術工芸品を、平成10年6月現在で収録した目録です。図版はありません。
『月刊文化財』文化庁編 第一法規, 1963-, 月刊. [ZW||ケ]
『文化庁月報』文化庁編 ぎょうせい刊, 1968-, 月刊. [KB||フ]
『月刊文化財』は毎年5〜7月号、『文化庁月報』は同7〜8月号に、その年に国が指定した文化財の一覧が解説と共に掲載されています。また『月刊文化財』は国立国会図書館の雑誌記事索引で記事を検索できます。
東京国立博物館
東京国立博物館では、毎年、新指定国宝・重要文化財の一部を特別展として公開しています(建造物は除く。また図録は刊行していない)。
文化庁
文化庁のHPの「文化財選集」というページでは、一部の文化財を画像、解説つきでみることができます。
また同HP中の「国指定文化財等データベース」というページでは文化財保護法に基づき、国が指定・登録・選定した文化財等の情報を、名称、所在地、所有者等で検索することができます。
e国宝
国宝の紹介HP、e国宝もあります。これは国立博物館4館が所蔵する国宝・重要文化財の画像を解説と共にみることができます。
MOMAT国指定重要文化財
東近美(本館)所蔵の重文は東京国立近代美術館のHP内の「MOMATの国指定重要文化財」ページで見ることができます。
国立国会図書館デジタルアーカイブポータル(PORTA)
国立国会図書館デジタルアーカイブポータル(PORTA)とは、国立国会図書館(NDL)が運営する情報検索サイトの名称です。国立国会図書館が保有するデジタルアーカイブをはじめ、国や公共機関、民間機関などが保有するデジタル情報を横断的に検索できます。蔵書検索にも使えますが、貴重書や古典籍などの画像や本文をインターネット上で検索・閲覧することもできるので、ぜひ一度、ご利用してみてください。