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美術文献ガイド 4. 雑誌情報の探し方

4. 雑誌情報の探し方

目 次:
4.1 東京国立近代美術館アートライブラリの所蔵雑誌
4.2 雑誌情報とは
4.3 雑誌の書誌情報
4.4 各号情報と所蔵情報
4.5 記事情報
4.6 美術関連機関について


書名・雑誌名等をクリックすると東京国立近代美術館OPACの書誌所蔵詳細画面へ リンクします。

書誌事項末尾の[ ]は、東京国立近代美術館アートライブラリの資料請求記号です。

探索ツールに表示されるアイコンの意味は下記のとおりです。
book : 書籍・雑誌,  web : Web,  cd : CD-ROM



4.1 東京国立近代美術館アートライブラリの所蔵雑誌

東京国立近代美術館(以下、東近美)アートライブラリでは『アトリエ』『みづゑ』『芸術新潮』『美術手帖』など800誌以上の日本の美術雑誌をはじめ、海外の美術雑誌や当館発行の『現代の眼』『年報』『研究紀要』、さらに国内外の美術館や大学の刊行物など、あわせて約4000誌を所蔵しています。(いずれも2010年6月現在の書誌数)
 いわゆる冊子体以外にも、マイクロ資料、CD-ROMなどの電子媒体など、その形態も様々です。(CD-ROMなども雑誌の仲間に加えるのは日常の感覚とは少し異なるかもしれませんが、終期を予定せずに番号順に発行されていれば、形態にかかわらず雑誌の仲間に加えています。これらを図書館では“逐次刊行物”と呼んでいます。)
 この4章ではこれらの雑誌(逐次刊行物)を利用する際に知っておくと役立つ約束事と雑誌情報の探索に利用できる主なツールを紹介してゆきたいと思います。

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4.2 雑誌情報とは

雑誌情報というとすこし漠然としていますが、ここでは雑誌記事に絞って話を進めてみたいと思います。雑誌記事の探し方からその特質を考えてみましょう。雑誌記事は図書とは少し異なる探し方をします。コンピュータ目録(OPAC)で雑誌記事を探す場合、例えば「岸田劉生」とキーワードを入れて検索しても関連の記事が出てくるわけではありません。雑誌記事を探すのに慣れている人にとっては当たり前のことですが、あるタイトルの雑誌を探すことと雑誌の記事を探すことは明確に区別する必要があります。そこでまず始めに雑誌の持つ3つの階層について簡単に整理しておきましょう。
 雑誌記事を探すにあたっては「どの雑誌の」「何号の」「なんという記事か」の3つを最初に知る必要があります。雑誌の3階層とはこの3つの事に他なりません。「どの雑誌の?」という部分は“書誌情報”にあたります。つまり同じタイトルの下に発行された雑誌全体に関する情報です。タイトル以外にも出版者、創刊・終刊はいつか、月刊か週刊か、なども“書誌情報”の一部です。第2の「何号の?」の部分はここでは“各号情報”と呼びます。何巻何号か、いつ発行されたか、何を特集しているかなど、特定の一号についての情報です。第3の「なんという記事か?」はここでは“記事情報”と呼ぶことにしましょう。雑誌の各号に掲載された記事一本一本についての情報のことです。記事のタイトル、著者、開始および終了ページなどもこれにあたります。
 図書館で雑誌記事を探すときはどの雑誌の何号が、「その図書館にあるのか?」という第4の要素も確認しなくてはなりません。これは後述するように、“各号情報”のひとつの側面でもあります。具体的にその図書館に何号から何号まであるか、現在も受け入れ中か、という図書館の所蔵に関する情報のことを“所蔵情報”といいます。この“所蔵情報”と自分の探す号を照らし合わせることによって、はじめて探している号がその図書館にあるかどうかがわかるわけです。
 次項の
4.3では雑誌の書誌情報、次の4.4で各号情報と所蔵情報の確認の仕方について、さらに4.5で記事情報の探し方について説明したいと思います。

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4.3 雑誌の書誌情報

文献リスト中の雑誌記事を探す場合、雑誌のタイトルなしにその記事を探すことは不可能です。そのことからも分かるように、タイトルは“書誌情報”の最も大切なものだといえます。タイトル以外にも出版者や創刊・終刊時期などの“書誌情報”もわかっていると手助けになることが多くあります。というのは、同じタイトルの雑誌というものが意外と多いからです。また、雑誌の“書誌情報”に特有のものとしてタイトルの変遷があります。たとえば春鳥會発行の『みづゑ』は昭和16年8月をもって一度終刊し、その後『新美術』へと引き継がれました。それからさらに『美術』へと変遷し、戦後再び『みづゑ』に引き継がれる(別内容の『季刊みづゑ』が2001〜2007年に刊行)のですが、このようなタイトルの変更が雑誌にはよくあるからです。また出版者や刊行頻度などが途中で変わることも少なくありません。こうしたことからも探す雑誌についてはなるべく多くの“書誌情報”を持っていたほうが便利です。
 実際に東近美OPACを検索すると、「検索結果詳細」画面で雑誌の“書誌情報”を見ることができます。これらの“書誌情報”から雑誌を特定します。また東近美アートライブラリで所蔵していない雑誌の“書誌情報”は、他の図書館の目録に載っていないか調べてみましょう。ほかの図書館の雑誌目録で、東近美OPACだけでは分からなかった“書誌情報”がみえてくることもあります。

OPACへ『東京都美術館所蔵美術雑誌目録 昭和62年2月末日現在』 東京都美術館編 同館刊, 1987. [027.5||To46] book

これは薄い小冊子ではありますが、多くの美術雑誌を扱っていると同時に、簡単な解題も付いていて大変便利です。この東京都美術館の雑誌目録を始めとする他の図書館の雑誌目録は、実際にそこに足を運んで資料を見に行かなくても、書誌事項の確認のためだけでも役に立ちます。

次にインターネットで雑誌の書誌を検索できるものもいくつか挙げます。ALC(Art Libraries' Consortium,美術図書館連絡会)では、日本国内の美術図書館8館10室の蔵書を横断検索することができます。8館10室の詳細は以下のとおりです。
 東京国立近代美術館 (美術館アートライブラリフィルムセンター図書室工芸館資料室) 、国立新美術館東京都現代美術館横浜美術館国立西洋美術館東京都写真美術館東京国立博物館江戸東京博物館

また、国立情報学研究所のNACSIS-Webcat、国会図書館のNDL-OPAC都立中央図書館や美術系大学の図書館のOPACなども参考になります。冊子体の目録については4.4.3でさらに詳しくふれます。

ALCへALC (Art Libraries' Consortium = 美術図書館連絡会) web
NACSIS WebcatへNACSIS Webcat 総合目録データベース WWW検索サービス 国立情報学研究所 web
NDL-OPACへNDL-OPAC国立国会図書館蔵書検索・申込システム web
都立図OPACへ東京都立図書館 wwwOPAC web
女子美OPACへ女子美術大学・女子美術大学短期大学部図書館 資料を探したい web
多摩美OPACへ多摩美術大学図書館 web
芸大OPACへ東京藝術大学附属図書館 総合目録データベースWWW検索サービス web
武蔵美OPACへ武蔵野美術大学 美術館・図書館 Web OPAC web

それから洋雑誌の場合、ニューヨーク近代美術館 (MoMA) やゲッティ財団なども図書館のOPACをインターネットで公開していて非常に役に立ちます。

MoMA DADABASEへDADABASE. Museum of Modern Art, New York web
Getty Research Institute Research Library CatalogへGetty Research Institute Research Library Catalog. The J. Paul Getty Trust web

MoMAとゲッティ財団が所蔵している資料は、artlibraries.netで横断検索ができます。artlibraries.netは、主に欧米の美術系図書館、30館以上のOPACを横断検索することができます。

Arcadeへartlibraries.net - Virtual catalogue for Art historry web

雑誌の“書誌情報”だけでなく、特定の雑誌について深く調べたい場合もあると思います。以下では、雑誌について複数の視点から調査するときに参考になるツールを取り上げます。

ある雑誌について、時代的意義やその内容を簡単に説明した解題を読んでみたいときには、雑誌の事典を見てみましょう。次に挙げる2つのうち、1番目は明治以降の雑誌をあつかった代表的な事典です。この事典は本来近代文学を扱ったものですが美術雑誌も多く含まれています。これに載っていなければ2番目のツールを使って、その雑誌について書かれた文献の所在を調べることができます。

OPACへ『日本近代文学大事典 第5巻 新聞・雑誌』 日本近代文学館編 講談社, 1977, 461p. [R910.33||N71||5] book
OPACへ『雑誌新聞文献事典』 天野敬太郎編纂 深井人詩補 金沢文圃閣, 1999, 315p. (文圃文献類従001) [027.5||A43] book

雑誌と時代の関係を知りたい場合には次のような年表も参考になります。

OPACへ「近代日本美術に関する文献年表 付:主要美術雑誌刊行年表」 東京都美術館編 『近代日本美術の歩み展: 明治・大正から昭和へ』 朝日新聞東京本社, c1979, p.275-305. [CG||145||004855] book

雑誌の創刊号に着目し、1867(慶應3)年〜1956(昭和31)年に発刊された雑誌の創刊号の表紙を一堂に配した資料もあります。

OPACへ『創刊号のパノラマ : 近代日本の雑誌・岩波書店コレクションより』 うらわ美術館, 岩波書店編集部編 岩波書店, 2004.9, x, 133p. [051||U84] book

日本近代の主要な美術雑誌を紹介している以下の展覧会カタログでは、雑誌そのものの美的な価値も改めて認識することができます。

OPACへ『誌上のユートピア : 近代日本の絵画と美術雑誌1889-1915』 神奈川県立近代美術館編 美術館連絡協議会, c2008, 358p. [CG||141||005483] book

雑誌『雑記帳』を取り上げ、松本竣介らの作家と『雑記帳』の関係を知ることができる、次の展覧会カタログもあります。

OPACへ『松本竣介と「雑記帳」の画家たち』 神奈川県立近代美術館編 同館刊, 1986, 31p. [CG||146||007140] book
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4.4 各号情報と所蔵情報

4.4.1 各号情報の見方

“各号情報”には巻号、発行年月、特集名などといったものがあります。この中で特に大切なのが巻号と発行年月です。例えば文献リストに「芸術新潮 49(7) 1998.7」とだけ書かれていたとします。雑誌名が『芸術新潮』であることはすぐに分かるでしょう。「1998.7」が発行年月であることも想像がつくかもしれませんが、それ以外の数字は何を意味するのでしょうか。「49(7)」はこの場合、49巻7号を表します。

何巻何号という言い方を略す場合、図書館などでは、上のように巻次を書いてそのあとに丸ガッコに号数を入れて表します。(雑誌によっては単に通号のみを記しているものもありますが、この場合はもちろん丸ガッコは用いず号数のみを記述します。)次に述べる“所蔵情報”を見るときにも応用が効きますので、この丸ガッコを用いた巻号の表記法は覚えておくと便利です。

4.4.2 所蔵情報の見方

“所蔵情報”とは“各号情報”の一つの側面だと言えます。“各号情報”の他のものと違っている点は、雑誌の各号が持っている情報ではなく「図書館にあるかどうか」という図書館サイドから見た情報だということです。
 “所蔵情報”を実際にみてみましょう。OPACでは最低限、“書誌情報”とこの“所蔵情報”が確認できるようになっています。“所蔵情報”の「所蔵年」、「所蔵巻号」という項目に注目してください。ここではいくつかの約束事があります。
 まず「所蔵年」は、所蔵している一番古い号と一番新しい号の年をハイフンで結んだ形で記されています。1980-1995とあれば一番古い号は1980年、新しい号は1995年のものということです。ただしその期間のものが全てあるわけではありません。この期間のどの号があるかを確認するためには「所蔵巻号」を確認します。
 この「所蔵巻号」では先の丸ガッコを使った巻号の記述の仕方が使われています。例えば「33(5-6,8)」は33巻の5号から6号と8号を所蔵しているというように、丸ガッコの中にその巻の何号があるのかが表わされています。欠号がなければ、単に「33」とだけ表記します。(なお、雑誌によっては単に通号のみを付けているものがあります。この場合は当然、通号で所蔵している号をそのまま記述します。)巻号の最後に「+」がついているものは、継続して受け入れ中であるという意味です。
 この“所蔵情報”の見方は多くの図書館の目録でも共通していますので、
4.3 雑誌の書誌情報のところで紹介したNACSIS-Webcatなどでも同じ要領で読み取ることができます。

4.4.3 他の図書館の蔵書目録を調べる

東近美アートライブラリで所蔵していない雑誌は、他の図書館の蔵書目録を調べてみましょう。一館だけの所蔵を扱った蔵書目録のほかに、複数の図書館の所蔵を一度に調べることのできる総合目録もあります。まずは一館のみを扱ったタイプの蔵書目録を挙げます。

OPACへ
『国立国会図書館所蔵国内逐次刊行物目録 昭和62年末現在』 国立国会図書館収書部編 同館刊, 1988, 1705p. [027.5||Ko49||87] book
OPACへ『東京都美術館所蔵美術雑誌目録 1992年2月末現在』 東京都美術館編 同館刊, 1992, 98p. [027.5||To46||1992] book
OPACへ『日本近代文学館所蔵主要雑誌目録 1990年版』 日本近代文学館編 同館刊, 1989, 126p. [027.5||N71] book
OPACへ『県立神奈川近代文学館収蔵新聞・雑誌目録 1995年版』 神奈川文学振興会編 同会刊, 1996, 866p. [027.5||Ka43] book

1番目の国会図書館の蔵書目録は書誌・所蔵項目だけでなく、巻末の「総目次・総索引一覧」に目次の所在が示されているかどうか(☆印)、『雑誌記事索引』に収録されているかどうか(◇印)も分かるようになっています。国会図書館の蔵書目録には、上記の『国内逐次刊行物目録 追録 昭和63年1月-12月』ほか、外国の逐次刊行物の目録もあります。
 東京都美術館の雑誌目録は、4.3でも挙げましたが、こちらはより新しいものです。個々の雑誌の説明は古い版のほうが詳しいです。

この他、4.3 雑誌の書誌情報のところでも触れたように国会図書館のNDL-OPAC都立中央図書館や美術系大学の各図書館のOPACもインターネットで検索できます。(ただし大学図書館の場合は利用に際して多くの場合、推薦状が必要になるなど、大学関係者以外の利用は制限されています。)

次に複数の図書館の所蔵を一度に調べるためのものとして、国立情報学研究所の総合目録を挙げます。主に国公私立の大学図書館の“所蔵情報”をこれで調べることができます。4.3 雑誌の書誌情報の項で紹介したNACSIS-Webcatはそのインターネット版です。 (連想検索ができるWebcat Plusもあります。) 最新の情報を調べる場合は、NACSIS-Webcatのご利用をおすすめします。

OPACへ『学術雑誌総合目録 和文編 1985年版』 文部省編 丸善, 1986, 3冊. [R027.5||G16||85/1-3] book

同じく、『欧文編 1988年版』もあります。

またインターネットでは、4.3 の項であげたALC (Art Libraries' Consortium,美術図書館連絡会)が、日本国内の美術図書館8館10室の蔵書を横断的に検索することができ、美術雑誌の所蔵を調べるには大変便利です。

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4.5 記事情報

4.5.1 主題、人名からの探索

実際に雑誌記事を探す場合、まず記事の所在をつきとめることが最初のステップとなります。コンピュータでの検索に慣れた方であれば、「4.5.4 オンラインでの検索」にあげてあるインターネットやCD-ROMの検索から始めるのがよいかもしれません。冊子体のツールもさまざまとありますが、まずは主題や人名から探すことのできるツールを紹介します。

OPACへ『芸術・美術に関する17年間の雑誌文献目録 昭和23年〜昭和39年』 日外アソシエーツ編 同社刊, 1981, 2冊. [R703.1||N71||1-2] book

同シリーズに『昭和40年〜昭和49年』『昭和50年〜昭和59年』もあります。

OPACへ『美学・美術史研究文献要覧』 日外アソシエーツ編 同社刊, 1996, 717p. (20世紀文献要覧体系30) [R703.1||N71||1985-1989] book

同じく『1990〜1994』『1995〜1999』『2000-2004』があります。

いずれも巻頭に「凡例」がありますが、巻号の読み方などはこれまでに説明した方法と同じです。巻末の索引で人名や主題からひくことができます。『芸術・美術に関する〜年間の雑誌文献目録』『雑誌記事索引 人文・社会編』をもとにした純粋な雑誌の索引であるのに対して、後者は図書や展覧会カタログも含まれています。この二つのシリーズを利用することで戦後に刊行された美術に関する雑誌記事の主要なものはカバーすることができるでしょう。(4.5.4で後述しますが『雑誌記事索引』は国会図書館のウェブページからも検索できます。)

4.5.2 雑誌の総目次からの探索

雑誌が特定できる場合はその雑誌の総目次や総索引から記事を探しましょう。とはいえ全ての雑誌に総目次があるわけではありません。また形態も一冊の図書だったり、雑誌の一号だったり、はたまた年末の号に一年分の目次を掲載する雑誌もあります。日本の主な雑誌に関しては東近美OPACで検索すると「注記」という項目で総目次の所在も示してあります。しかし全てというわけではないので、ない場合には次の参考図書を利用して探してみましょう。

OPACへ
『国立国会図書館所蔵国内逐次刊行物総目次・総索引一覧 平成3年1月末現在』 国立国会図書館逐次刊行物部編 同館刊, 1991, 249p. [027.5||Ko49] book
OPACへ『日本雑誌総目次要覧』 天野敬太郎 深井人詩共編 日外アソシエーツ, 1985, 515p. [027.5||A43] book

少し性格が異なりますが、次のものは、明治から終戦までの主要美術雑誌53誌の目次を誌名順にならべたものです。人名索引もあり、戦前雑誌の人物情報を探すときにも非常に役立ちます。

OPACへ『美術関係雑誌目次総覧 明治・大正・昭和戦前篇』 小林忠編 国書刊行会, 2000, 4冊. [027.57||Ko12||1-4] book

日本の近代版画を振り返るときに欠かすことのできない、創作版画誌の目次及び作品図版の目録もあります。書誌事項のみならず、解題も掲載されています。収録対象誌は、明治38年から昭和20年までに刊行されたもので、創刊年月順に配列されています。

OPACへ『創作版画誌の系譜 : 総目次及び作品図版 : 1905-1944年』 加治幸子編著 中央公論美術出版, 2008, 1156p. [732.16||Ka22] book

その他、東近美アートライブラリで目次のコピーをファイリングしている雑誌もあります。『アトリエ』は各号の目次を、『美術手帖』は各号の目次のほか、年毎の総目次のコピーもファイルに綴じています。

4.5.3 特定の年の記事を探す場合

年を特定できれば『日本美術年鑑』が最も網羅的です。しかし編集方針が途中で微妙に変わっているので、探し方に戸惑うことがあるかもしれません。平成12年版は平成11年1月から12月までを扱っている、というように版の年号と実際の収録年の間に一年のずれがありますので、ご注意ください。

OPACへ
『日本美術年鑑』 東京国立文化財研究所美術部編 同所刊, 1953-. [R705||N71] book

『日本美術年鑑』は、東近美OPACでは年代によって書誌が分かれています。

また、『日本美術年鑑』の発行元、東京文化財研究所がインターネットで提供している『美術関係文献検索』では、『日本美術年鑑』の掲載記事を編著者やキーワードで検索することができます。詳しくは、『美術関係文献検索』の説明をご覧ください。

4.5.4 オンラインでの検索

これまでは主に印刷された参考図書を紹介してきましたが、ここではCD-ROMやインターネットを利用した検索について紹介します。中には冊子体のものと内容が重複するものもありますが、コンピュータの検索ではうまくヒットしないこともありますので、冊子体もあわせて利用することをおすすめします。

まずご紹介したいのは『雑誌記事索引』です。国会図書館に所蔵されている主要な雑誌の記事が検索できます。収録されている雑誌の一覧も国会図書館のウェブサイトで公開されています。(「雑誌記事索引収録誌一覧」

第2には、国立情報学研究所(NII)の文献情報検索サービス、『CiNii [サイニィ] (NII論文情報ナビゲータ)』や、『JAIRO (学術機関リポジトリポータル)』です。『CiNii』では日本の学術論文を中心にした論文情報が提供されています。『JAIRO』では、日本の機関リポジトリに登録された、大学や研究機関の教育・研究成果(学術論文、学位論文、研究報告書、学会発表資料、教材等)を検索することができます。

なお、『雑誌記事索引』は、国会図書館のNDL-OPACのウェブサイトから検索することができます。また『CiNii』『JAIRO』は、国立情報学研究所の学術コンテンツ・ポータル『GeNii [ジーニイ]』から、横断検索を利用することができます。これらのデータベースへのアクセスや検索の方法がわからないときはカウンターまでお尋ねください。

NDL-OPACへ雑誌記事索引データベース国立国会図書館 web
GeNiiへGeNii  [ジーニイ] NII学術コンテンツ・ポータル web

次にCD-ROMです。以下のものはCD-ROMで総目次を検索することができます。カウンターまでご請求ください。

OPACへ太陽総目次 (CD-ROM) 日本近代文学館編 八木書店(発売), 1999. (CD-ROM版近代文学館6) cd
OPACへ萬朝報 主要記事総目録・解説 (CD-ROM) 日本図書センター, 1997. cd

さて、英語のオンラインの検索ツールは日本語のものに比べて数においても質においても豊富です。アートライブラリで利用できるものを紹介しましょう。

ABMへARTbibliographies Modern (ABM). ProQuest web ※東近美アートライブラリ内で利用可
AveryへAvery Index to Architectural Periodicals (Avery). ProQuest web ※東近美アートライブラリ内で利用可
DAAIへDesign and Applied Arts Index (DAAI). ProQuest web ※東近美アートライブラリ内で利用可

ABM は、19世紀以降の近現代美術に関する雑誌記事、図書、展覧会カタログなどが検索できるデータベースです。Avery は、建築、都市工学分野の記事索引です。DAAI は、デザイン・工芸分野の記事索引で、1973年以降について検索できます。

ABM Avery DAAI はいずれも、ProQuestが提供しているデータベースで、共通のプラットフォームを使用しているため、同時に3つのデータベースを横断検索することが可能です。東近美アートライブラリ内で利用できます。
利用したいデータベースを選択し、上部の検索欄に作家名などを入力して検索します。検索画面は日本語ですが、データは英語で記述されています。抄録も英語ですが、翻訳ボタン (機械翻訳) が用意されています。
記事が見つかったら"ドキュメントの種類"の項目を確認してみましょう。"Journal Article"とあれば雑誌記事ですので、雑誌のタイトルと巻号を確認し、あらためて東近美OPACを検索し、所蔵を確認してください。

BHAへBibliography of the history of art (BHA). The Getty web

BHA は、西洋美術全般のデータベースで、英語で抄録を読むことができます。"Document Type"に"Article (journal)"と記されていたら、雑誌記事です。東近美OPACで所蔵を確認するのは上記のデータベースと同様です。
BHA の収録対象は1990-2007年ですが、1975-1989年を収録しているRepertoire de la litterature de l'art (RILA) も統合され、同時に検索できます。

IBAへInternational Bibliography of Art (IBA). ProQuest web
※東近美アートライブラリ内で利用可

IBA は、BHAの継続後誌で、西洋美術全般のための抄録・索引誌です。2008年以降を収録しています。ProQuestが提供していて、ABM 、Avery 、DAAIと一緒に横断検索することができます。検索の仕方は、ABM 、Avery 、DAAIと同様です。

JSTORへJSTOR web ※東近美アートライブラリ内で利用可

JSTOR は、米国非営利公益法人の提供による、美術雑誌80タイトル以上を含む学術雑誌アーカイブです。各雑誌の創刊号から最新号の3〜5年前までのフルテキストを収録しています。記事単位での検索から、全文の閲覧まで可能です。

OAOへOxford Art Online (OAO) web ※東近美アートライブラリ内で利用可

OAO は、旧グローブ社美術事典『The Dictionary of Art』 のWEB版です。『The Dictionary of Art』 のフルテキストを含んだ『Grove Art Online』 のほか、『The Oxford Companion to Western Art』『Encyclopedia of Aesthetics』 『The Concise Oxford Dictionary of Art Terms』 も横断検索できます。

4.5.5 東近美関連の記事検索

東近美OPACでは、雑誌の記事情報が検索できます。というと、4.2での説明と矛盾が生じ、混乱するかもしれませんが、東近美OPACで検索できる雑誌記事は、東近美アートライブラリで雑誌を受入れる際に、登録した記事に限ります。受入れている雑誌について、全ての記事が検索できるわけではありません。
 東近美OPACでは、主な美術雑誌の特集記事、特に重要な雑誌については、目次一つ一つについて、タイトルや著者名から検索できます。通常の図書などの検索と同様、探している作家やキーワードを東近美OPACの検索欄に入力してください。「資料の種類」の「雑誌巻号」部分に特集記事でヒットしたものが、「目次」部分に目次でヒットした記事がそれぞれ表示されます。論文を検索できる雑誌タイトルについては、カウンターまでお問合せください。

東近美で発行している逐次刊行物、『現代の眼』『研究紀要』については、創刊号から現在に至る全ての目次 (タイトル、著者) が検索できます。また、『研究紀要』 11号 (2007) 以降は、東近美OPACから直接、全文をPDFで閲覧することができます。

OPACへ『現代の眼』 国立近代美術館 近代美術協会, No. 1 (1954.12)-. [MN||NMA1] book
OPACへ『東京国立近代美術館研究紀要』 東京国立近代美術館 同館刊, 1号 (昭62.3)-. [MN||NMA1] book
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4.6 美術関連機関について

最後に美術館以外の機関で美術と関係の深い学会、研究所などを列挙し、その主な出版物を紹介します。東近美アートライブラリに比較的多く出版物が所蔵されているものや、関わりの深いものを中心に挙げてあるので、かなり偏りがあることは否めません。ここにない機関を調べる場合は、その機関から発行されている出版物が手がかりになることがあります。それでもわからない場合は下の参考図書を使うとよいでしょう。なお美術団体やギャラリーは数が多いためリストには含めませんでしたが、これらについても以下の2冊などを使って調べることができます。

OPACへ
『年鑑』 2006 美術出版社, 2006, 300, 112p. (『BT : 美術手帖』 2006年1月号増刊) [R705||B41||2006] book
OPACへ『美術の窓の年鑑』 2009年版 生活の友社, 2008, 868p. [703.6||Se17||2009] book

なお、『BT : 美術手帖』の増刊号として刊行されてきた『年鑑』は、2006年で休刊しています。

美術関連機関リスト

<学会>

美術史学会へ美術史学会 web
 時代や地域を問わず美術史一般が対象。『美術史』を発行。
美学会へ美学会 web
 ひろく美学を研究対象とする学会。『美學』を発行。
ジャポニスム学会へジャポニスム学会 web
 ジャポニスム(19〜20世紀初めの欧米での日本ブームのこと)を扱う。雑誌『ジャポニスム研究』や、図書『ジャポニスム入門』 (思文閣出版, 2000.11)などを発行。
日仏美術学会へ日仏美術学会 web
 日本におけるフランス美術研究と、フランスにおける日本美術研究の推進を目指す学会。『日仏美術学会会報』などがある。
明治美術学会へ明治美術学会 web
 日本の近代美術と西洋美術との関係や、日本における"美術"の概念の成立過程など、明治期の美術に焦点をあてた学会。『近代画説』を発行。
アート・ドキュメンテーション学会へアート・ドキュメンテーション学会 web
 美術に関する"情報"を扱う。『アート・ドキュメンテーション研究』などを発行。
日本アートマネジメント学会へ日本アートマネジメント学会 web
 芸術文化政策や施設運営などの理論と実践についての研究を行う。『アートマネジメント研究』など。
日本映像学会へ日本映像学会 web
 写真・映画・テレビなどひろく映像に関する研究を行っている。『映像学』など。

<美術関係研究所>

東文研へ東京文化財研究所 web
 『美術研究』を発行。旧称:美術研究所。近代美術では特に黒田清輝作品を所蔵。毎年『日本美術年鑑』 (図書) を発行。略して"東文研"。
現代美術資料センター
 笹木繁男氏による私設研究所。笹木氏が東文研へ寄贈した具体や戦争画をはじめとする現代美術の資料の目録は当アートライブラリでも検索できる。
修復研究所 21へ修復研究所 21 web
 『修復研究所報告』を発行。旧称:修復研究所。

<各種団体>

国際交流基金へ国際交流基金(ジャパンファウンデーション)web
 国際的な文化交流の推進を目的として創られた基金。『国際交流基金フォーラム便り』などを発行。多くの展覧会を主催・後援している。
国際交流基金へ鹿島美術財団 web
 鹿島建設による企業メセナの一環として美術の調査研究や『鹿島美術財団年報』などを発行している。

※このリストに挙げた出版物は特に断りがなければ雑誌です。

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© 2010 Art Library, The National Museum of Modern Art, Tokyo: MOMAT