過去の上映

  • 2016.1.5-3.13
  • 上映企画

映画監督 三隅研次

Kenji Misumi Retrospective

会場:
大ホール
開映後の入場はできません。
会期:
2016年1月5日(火)-3月13日(日)
料金:
一般520円/高校・大学生・シニア310円/小・中学生100円/障害者(付添者は原則1名まで)、キャンパスメンバーズは無料
定員:
310名(入替制)
発券:
2階受付
・観覧券は当日・当該回のみ有効です。
・発券・開場は開映の30分前から行い、定員に達し次第締切ります。
・学生、シニア(65歳以上)、障害者、キャンパスメンバーズの方は、証明できるものをご提示ください。
・発券は各回1名につき1枚のみです。
1-2月の休館日:
月曜日、2015年12月27日(日)-2016年1月4日(月)

概要

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「NFCカレンダー」
2016年1-2月号

 三隅研次(1921-1975)は、時代劇に大胆な表現を導入し、極限的な状況における愛と死を描き続けることによって戦後の日本映画に新風を送りこんだ監督です。1921年に京都に生まれ、子供の頃から映画が好きだった三隅は、1941年、日活京都撮影所に助監督として入社します。しかし翌年に召集されてそのまま大陸で敗戦を迎え、シベリアで3年間の抑留生活を送ったのち、1948年にようやく帰国、大映京都に復職します。衣笠貞之助、伊藤大輔ら名匠の助監督に就き、1954年に『丹下左膳 こけ猿の壷』で監督デビュー、以後大映が1971年に倒産するまでの17年間で60本の映画を撮りました。その後は翌72年に西岡善信ら旧大映スタッフと共に製作プロダクション・映像京都の設立に加わり、監督としては勝プロダクションや松竹で7本の映画を撮ると同時に、テレビドラマの演出を数多く手がけました。しかし1975年、撮影中に倒れ、54歳の若さで急逝しました。その研ぎ澄まされた画面設計やスピーディーな語り口は、衰退を見せ始めた撮影所体制下において時代劇の新たな可能性を示し、現在もなお新鮮な驚きを我々に与え続けています。
 本企画は、三隅の手がけた劇場公開映画51本と、テレビドラマ「必殺」シリーズ19本を60プログラムに組んで上映する大回顧特集です。珠玉の作品の数々を、ぜひフィルムセンターの大スクリーンでお楽しみください。

■(監)=監督・演出 (原)=原作 (脚)=脚本・脚色 (撮)=撮影 (美)=美術・舞台装置 (音)=音楽 (出)=出演 (解)=解説・ナレーション

■スタッフ、キャストの人名は原則として公開当時の表記を記載しています。
■特集には不完全なプリントが含まれていることがあります。
■記載した上映分数は、当日のものと多少異なることがあります。

1.編笠権八 (65分・1956・大映京都・監:三隅研次) 2.桃太郎侍 (86分・1957・大映京都・監:三隅研次) 3.水戸黄門漫遊記 (86分・1958・大映京都・監:三隅研次) 4.かげろう笠 (87分・1959・大映京都・監:三隅研次) 5.千羽鶴秘帖 (87分・1959・大映京都・監:三隅研次) 6.四谷怪談 (84分・1959・大映京都・監:三隅研次) 7.町奉行日記 鉄火牡丹 (90分・1959・大映京都・監:三隅研次) 8.千姫御殿 (98分・1960・大映京都・監:三隅研次) 9.白子屋駒子 (92分・1960・大映京都・監:三隅研次) 10.大菩薩峠 (106分・1960・大映京都・監:三隅研次) 11.大菩薩峠 竜神の巻 (90分・1960・大映京都・監:三隅研次) 12.婦系図 (99分・1962・大映京都・監:三隅研次) 13.座頭市物語 (96分・1962・大映京都・監:三隅研次) 14.斬る (71分・1962・大映京都・監:三隅研次) 15.青葉城の鬼 (100分・1962・大映京都・監:三隅研次) 16.新選組始末記 (93分・1963・大映京都・監:三隅研次) 17.女系家族 (111分・1963・大映京都・監:三隅研次) 18.舞妓と暗殺者 (75分・1963・大映京都・監:三隅研次) 19.巨人 大隈重信 (103分・1963・大映東京・監:三隅研次) 20. (95分・1964・大映京都・監:三隅研次) 21.無宿者 (89分・1964・大映京都・監:三隅研次) 22.座頭市血笑旅 (87分・1964・大映京都・監:三隅研次) 23.眠狂四郎炎情剣 (83分・1965・大映京都・監:三隅研次) 24.鼠小僧次郎吉 (76分・1965・大映京都・監:三隅研次) 25.無法松の一生 (96分・1965・大映京都・監:三隅研次) 26.剣鬼 (83分・1965・大映京都・監:三隅研次) 27.座頭市地獄旅 (87分・1965・大映京都・監:三隅研次) 28.処女が見た (84分・1966・大映京都・監:三隅研次) 29.酔いどれ博士 (82分・1966・大映京都・監:三隅研次) 30.大魔神怒る (79分・1966・大映京都・監:三隅研次) 31.眠狂四郎無頼剣 (79分・1966・大映京都・監:三隅研次) 32.雪の喪章 (92分・1967・大映東京・監:三隅研次) 33.古都憂愁 姉いもうと (90分・1967・大映京都・監:三隅研次) 34.なみだ川 (79分・1967・大映京都・監:三隅研次) 35.座頭市血煙り街道 (86分・1967・大映京都・監:三隅研次) 36.とむらい師たち (89分・1968・大映京都・監:三隅研次) 37.二匹の用心棒 (81分・1968・大映京都・監:三隅研次) 38.座頭市喧嘩太鼓 (83分・1968・大映京都・監:三隅研次) 39.鬼の棲む館 (76分・1969・大映京都・監:三隅研次) 40.くらえ孫市 (105分・1969・大映京都・監:三隅研次) 41.兇状流れドス (83分・1970・大映京都・監:三隅研次) 42.座頭市あばれ火祭り (96分・1970・勝プロ=大映京都・監:三隅研次) 43.新女賭博師 壷ぐれ肌 (79分・1971・大映京都・監:三隅研次) 44.狐のくれた赤ん坊 (89分・1971・大映京都・監:三隅研次) 45.子連れ狼 子を貸し腕貸しつかまつる (83分・1972・勝プロ・監:三隅研次) 46.子連れ狼 三途の川の乳母車 (81分・1972・勝プロ・監:三隅研次) 47.子連れ狼 死に風に向う乳母車 (89分・1972・勝プロ・監:三隅研次) 48.御用牙 (90分・1972・勝プロ・監:三隅研次) 49.桜の代紋 (89分・1973・勝プロ・監:三隅研次) 50.子連れ狼 冥府魔道 (89分・1973・勝プロ・監:三隅研次) 51.狼よ落日を斬れ 風雲篇激情篇 怒濤篇 (159分・1974・松竹大船・監・脚:三隅研次) ◆三隅研次テレビ監督作品選集 52.必殺仕掛人 第3・4話 (計94分) 53.必殺仕掛人 第9・12話 (計94分) 54.必殺仕掛人 第21・33話 (計94分) 55.助け人走る 第3・7話 (計94分) 56.助け人走る 第8・12話 (計94分) 57.暗闇仕留人 第17・21話 (計94分) 58.必殺必中仕事屋稼業 第1・2話 (計94分) 59.必殺必中仕事屋稼業 第8・10話 (計94分) 60.必殺仕置人 第4話他 (計141分)

上映作品詳細

1編笠権八(65分・35mm・白黒)

  • 2016年1月5日3:00 PM@大ホール
  • 2016年1月23日1:00 PM@大ホール

1956(大映京都)(監)三隅研次(原)川口松太郎(脚)松村正温(撮)相坂操一(美)菊池修平(音)鈴木静一(出)市川雷藏、近藤美惠子、三田登㐂子、角梨枝子、水原浩一、夏目俊二、千葉登四男、細川俊夫、荒木忍、真風圭子、高倉一郎、橘公子

三隅の第8作目。原作は長谷川一夫主演の東宝歌舞伎のために書き下ろされた戯曲。正月2本立て用の添物中篇ながら、愛する者を斬るという主題を、ぜい肉を削ぎ落とした簡潔な語りで見事に展開し、まぎれもなく後年の三隅映画に通じている。


2桃太郎侍(86分・35mm・カラー)

  • 2016年1月5日7:00 PM@大ホール
  • 2016年1月22日3:00 PM@大ホール

1957(大映京都)(監)三隅研次(原)山手樹一郎(脚)八尋不二(撮)杉山公平(美)神田孝一郎(音)斎藤一郎(出)市川雷藏、木暮実千代、浦路洋子、河津清三郎、堺駿二、香川良介、清水元、杉山昌三九、荒木忍、植村謙二郎、葛木香一、細川俊夫

「ゼンダ城の虜」に想を得た、山手樹一郎による同名小説の2度目の映画化(最初の映画化は1952年、衣笠監督・長谷川一夫主演による2部作)。雷蔵が凄腕の浪人・桃太郎と丸亀藩の若殿の2役を演じる。若殿暗殺と身替りや変装、女スリと腰元との恋のさや当て、堺駿二や河津清三郎ら充実した脇役陣など、見所たっぷり。


3水戸黄門漫遊記(86分・35mm・白黒)

  • 2016年1月6日3:00 PM@大ホール
  • 2016年1月22日7:00 PM@大ホール

1958(大映京都)(監)三隅研次(脚)小国英雄(撮)今井ひろし(美)太田誠一(音)高橋半(出)中村鴈治郎、勝新太郎、島田竜三、中村玉緒、品川隆二、千葉敏郎、杉山昌三九、伊達三郎、三田登喜子、舟木洋一、和泉千太郎、伊沢一郎、寺島雄作

お馴染み水戸黄門(光圀)の旅の喜劇。助さん格さん(品川、千葉)と間違われそのままなりすます2人組(勝、島田)や、自分を光圀の娘と信じる旅の枕探し(玉緒)が、本物の光圀(鴈治郎)と出会うも偽物扱いするなど、小国英雄得意の捻りの効いた脚本が見事。


4かげろう笠(87分・35mm・カラー)

  • 2016年1月6日7:00 PM@大ホール
  • 2016年1月26日3:00 PM@大ホール

1959(大映京都)(監)三隅研次(脚)犬塚稔(撮)今井ひろし(美)太田誠一(音)斎藤一郎(出)長谷川一夫、香川京子、新珠三千代、中村鴈治郎、香川良介、荒木忍、清水元、杉山昌三九、田崎潤、舟木洋一、光岡竜三郎、伊達三郎、上田寛、羅門光三郎

盲目の菊姫(香川)を奸臣の襲撃から救った風来坊の弥太郎(長谷川)。2人は互いの身分を知らないまま江戸へと向かい、弥太郎は菊姫の眼の治療代を稼ぐため博打をやめ、心を入れ替えて働き始める。『街の灯』や『ローマの休日』を思わせる、身分差のある男女が織りなす股旅ロマンス。


5千羽鶴秘帖(87分・35mm・白黒)

  • 2016年1月7日3:00 PM@大ホール
  • 2016年1月26日7:00 PM@大ホール

1959(大映京都)(監)三隅研次(脚)八尋不二(撮)武田千吉郎(美)太田誠一(音)鈴木静一(出)市川雷藏、鶴見丈二、中村玉緒、左幸子、河津清三郎、香川良介、石黒達也、阿井美千子、弓惠子、白木ミノル、伊沢一郎、寺島貢、志摩靖彦

大沼下総守(河津)によって父を謀殺された圭之助(鶴見)は、婚約者のみつ江(中村)と共にその罪状を暴こうとするが、下総守一味に阻まれる。そこに飄々とした態で現れたのは、折り鶴柄の着物を羽織った男(市川)。一体彼は味方なのか敵なのか…。雷蔵が大凧に乗って天守閣に上がるなど、縦横無尽の活躍を見せる。


6四谷怪談(84分・35mm・カラー)

  • 2016年1月7日7:00 PM@大ホール
  • 2016年1月27日3:00 PM@大ホール

1959(大映京都)(監)三隅研次(脚)八尋不二(撮)牧田行正(美)太田誠一(音)鈴木静一(出)長谷川一夫、中田康子、浦路洋子、近藤美惠子、鶴見丈二、林成年、髙松英郎、村田知栄子、杉山昌三九、須賀不二男、荒木忍、嵐三右ヱ門、東良之助

同日に公開された新東宝の『東海道四谷怪談』(中川信夫監督)と並んで、初めてカラーになった四谷怪談映画。八尋不二による脚本は、長谷川一夫演じる伊右衛門を、賄賂横行の時勢に嫌気がさし、周囲の者たちに流されて悪事に走る弱さをもった男として描いている。


7町奉行日記 鉄火牡丹(90分・35mm・白黒)

  • 2016年1月8日3:00 PM@大ホール
  • 2016年1月24日1:00 PM@大ホール

1959(大映京都)(監)三隅研次(原)山本周五郎(脚)八尋不二(撮)今井ひろし(美)太田誠一(音)髙橋半(出)勝新太郎、根上淳、鶴見丈二、淡路惠子、中村玉緒、近藤美惠子、阿井美千子、千葉敏郎、島田竜三、香川良介、清水元、羅門光三郎、阿部脩

三隅が娯楽時代劇の作り手としての実力を発揮した痛快作。「白塗り」時代の勝新太郎が、女に目がない新任町奉行に扮し、濠外ほりそとと呼ばれる悪所に身分を隠して入り浸り、悪業を根絶しようとする。勝の切れ味鋭いアクションと愛嬌ある立ち居振る舞いが、快調なテンポで繰り出される。原作は山本周五郎の短篇で、2000年には市川崑が『どら平太』として映画化した。


8千姫御殿(98分・35mm・カラー)

  • 2016年1月8日7:00 PM@大ホール
  • 2016年1月23日4:00 PM@大ホール

1960(大映京都)(監)三隅研次(脚)八尋不二(撮)竹村康和(美)内藤昭(音)斎藤一郎(出)山本富士子、本郷功次郎、中村玉緒、山田五十鈴、中村鴈治郎、志村喬、滝沢修、島田竜三、鶴見丈二、小林勝彦、滝花久子、浦辺粂子、橘公子

三隅が初めて山本富士子と組み、師匠の衣笠譲りの恋愛描写を見せた一篇。巷間妖婦と騒がれるも実は純情で孤独な千姫(山本)が若侍・喜八郎(本郷)と心を通わせていくさまが、無駄のない語りと陰影に富んだ画面によって巧みに描かれる。『ふり袖纏』(1958)以来2回目のコンビとなった美術の内藤昭は、以後も三隅の作品世界の要であり続けた。


9白子屋駒子(92分・35mm・カラー)

  • 2016年1月9日1:00 PM@大ホール
  • 2016年1月27日7:00 PM@大ホール

1960(大映京都)(監)三隅研次(原)舟橋聖一(脚)衣笠貞之助(撮)今井ひろし(美)内藤昭(音)斎藤一郎(出)山本富士子、小林勝彦、近藤美恵子、千秋実、中村鴈治郎、細川ちか子、村上不二夫、橘公子、島田竜三、香川良介、伊沢一郎、近江輝子

同じ年の『千姫御殿』『女妖』に続いて三隅が山本富士子と組んだ悲恋物語。人形浄瑠璃や歌舞伎で知られる「白子屋事件」が下敷きで、江戸一の美人と謳われる白子屋の駒子(山本)が、番頭(小林)と愛を貫く。中心となる舞台は江戸の町家だが、高さや角度を付けたショット、遠景/近景のダイナミックな編集などによる劇的な空間造型が見事。


10大菩薩峠(106分・35mm・カラー)

  • 2016年1月10日1:00 PM@大ホール
  • 2016年1月28日7:00 PM@大ホール

1960(大映京都)(監)三隅研次(原)中里介山(脚)衣笠貞之助(撮)今井ひろし(美)内藤昭(音)鈴木静一(出)市川雷藏、山本富士子、本郷功次郎、中村玉緒、島田正吾、菅原謙二、根上淳、笠智衆、丹羽又三郎、見明凡太朗、阿井美千子、真塩洋一

これまで大河内伝次郎と片岡千恵蔵が演じてきた虚無的な剣士・机龍之助に、雷蔵が挑んだ3部作の第1作。剣の強さを追い求め、女の操を奪いながら人斬りを続け、次第に精神の均衡を崩していく龍之助という人物の具現化は、三隅と雷蔵両者のキャリアにとって重要な転機となった。


11大菩薩峠 竜神の巻(90分・35mm・カラー)

  • 2016年1月10日4:00 PM@大ホール
  • 2016年1月29日7:00 PM@大ホール

1960(大映京都)(監)三隅研次(原)中里介山(脚)衣笠貞之助(撮)今井ひろし(美)内藤昭(音)齊藤一郎(出)市川雷藏、山本富士子、本郷功次郎、中村玉緒、片山明彦、小堀阿吉雄、近藤美惠子、藤原礼子、見明凡太朗、石黒達也、嵐三右ヱ門

シリーズ第2作。龍之助は、伊賀上野で天誅組と出会い同行するが、幕府軍に追い詰められる中で爆薬のために失明してしまう。竜神村へと1人逃れ、一層自身の心の闇に囚われていく龍之助の前に、彼を慕うお豊(中村)、そして彼に兄と兄嫁を殺され復讐心に燃える宇津木兵馬(本郷)が現れる…。


12婦系図(99分・35mm・カラー)

  • 2016年1月9日4:00 PM@大ホール
  • 2016年1月28日3:00 PM@大ホール

1962(大映京都)(監)三隅研次(原)泉鏡花(脚)依田義賢(撮)武田千吉郎(美)内藤昭(音)伊福部昭(出)市川雷藏、万里昌代、船越英二、三條魔子、水戸光子、木暮実千代、千田是也、片山明彦、伊達三郎、石黒達也、藤原礼子、近江輝子

身分違いの恋を綴った「婦系図」の5度目の映画化。新東宝で「グラマー女優」として活躍していた万里昌代は、同社倒産後に大映へと移籍し、本作のお蔦役の好演によって新派/時代劇女優としての資質を開花させた。また本作は三隅が依田義賢と初めて組んだ作品でもあり、2人は以後も女性映画の名作を生み出していく。


13座頭市物語(96分・35mm・白黒)

  • 2016年1月12日3:00 PM@大ホール
  • 2016年1月24日4:00 PM@大ホール

1962(大映京都)(監)三隅研次(原)子母沢寛(脚)犬塚稔(撮)牧浦地志(美)内藤昭(音)伊福部昭(出)勝新太郎、天知茂、万里昌代、島田竜三、三田村元、南道郎、柳永二郎、千葉敏郎、守田学、山路義人、舟木洋一、尾上栄五郎、毛利郁子

居合と壺振りに長けた盲目のやくざ座頭市。胸を病む浪人・平手造酒(天知)に深い友情を抱きながらも斬らざるを得ないその哀しみを、『不知火検校』(1960、森一生)から盲目者の演技を探究していた勝が身体全体で演じ、以後26作に及ぶシリーズの祖型を築いた。三隅とキャメラマン・牧浦地志の実質的な初コンビ作でもある。


14斬る(71分・35mm・カラー)

  • 2016年1月12日7:00 PM@大ホール
  • 2016年1月30日1:00 PM@大ホール

1962(大映京都)(監)三隅研次(原)柴田錬三郎(脚)新藤兼人(撮)本多省三(美)内藤昭(音)斉藤一郎(出)市川雷藏、万里昌代、渚まゆみ、藤村志保、成田純一郎、丹羽又三郎、友田輝、柳永二郎、天知茂、稲葉義男、浅野進治郎、細川俊夫

『剣』『剣鬼』と並ぶ「“剣”3部作」の第1弾で、三隅・雷蔵コンビの代表作。新藤兼人の簡潔な脚本を得て、ギリシア悲劇のような運命のドラマが鋭角的でモダンな映像世界の中に展開される。雷蔵が水戸藩の城内を駆けまわる終盤のシーンは、内藤昭の美術と三隅の実験精神の結合が見事な効果を上げる。


15青葉城の鬼(100分・35mm・白黒)

  • 2016年1月13日3:00 PM@大ホール
  • 2016年2月2日7:00 PM@大ホール

1962(大映京都)(監)三隅研次(原)山本周五郎(脚)八尋不二(撮)本多省三(美)内藤昭(音)斉藤一郎(出)長谷川一夫、高田美和、藤村志保、宇津井健、成田純一郎、近藤美恵子、藤原礼子、阿井美千子、柳永二郎、天知茂、林与一、浅野進治郎

これまで伊達騒動の中で悪人とされてきた原田甲斐を悲運の忠臣と解釈した山本周五郎の名作「樅の木は残った」を長谷川一夫主演で映画化。当時15歳の高田美和は本作で映画初出演。『斬る』に続いて撮影を担当した本多省三は、森一生や三隅などの戦後大映京都作品を支えた名キャメラマンである。


16新選組始末記(93分・35mm・カラー)

  • 2016年1月13日7:00 PM@大ホール
  • 2016年1月29日3:00 PM@大ホール

1963(大映京都)(監)三隅研次(原)子母沢寛(脚)星川清司(撮)本夛省三(美)太田誠一(音)斎藤一郎(出)市川雷蔵、藤村志保、城健三朗、天知茂、小林勝彦、成田純一郎、松本錦四郎、田崎潤、近藤美恵子、藤原礼子、島田竜三、丹羽又三郎

脚本を読んだ雷蔵が出演を熱望。会社側がこれを認め、スター映画にするつもりのなかった三隅は激怒したが、雷蔵はあくまで群像劇の主役の1人に徹した。脚本の星川を含めたトリオがここからスタート。ミニマルな画面作りの多い三隅には珍しく重量感ある画面が楽しめ、両義的なラストが余韻を残す。


17女系家族(111分・35mm・カラー)

  • 2016年3月1日7:00 PM@大ホール
  • 2016年3月10日3:00 PM@大ホール

1963(大映京都)(監)三隅研次(原)山崎豊子(脚)依田義賢(撮)宮川一夫(美)内藤昭(音)斎藤一郎(出)京マチ子、若尾文子、田宮二郎、中村鴈治郎、高田美和、鳳八千代、浪花千栄子、北林谷栄、高桐真、遠藤辰雄、深見泰三、浅野進治郎

原作小説は山崎豊子の得意とする「(大阪)船場もの」の1つで、急死した商店主の莫大な遺産をめぐり、3人の娘と親族、番頭そして愛人が私利私欲をさらけ出しながら相争う。京、若尾、田宮ら華のある俳優陣に芸達者なベテランを配した、撮影所スター映画の醍醐味が堪能できる一篇。


18舞妓と暗殺者(75分・35mm・白黒)

  • 2016年1月14日3:00 PM@大ホール
  • 2016年1月30日4:00 PM@大ホール

1963(大映京都)(監)三隅研次(脚)新藤兼人(撮)本多省三(美)内藤昭(音)小杉太一郎(出)津川雅彦、高田美和、山本耕一、城健三朗、田村保、成田純一郎、松本錦四郎、島田竜三、中村芳子、近江輝子、阿井美千子、真城千都世、若杉曜子

文久2(1862)年、階級意識に目覚めて仲間と共に京都で倒幕運動に加わった若侍・進二郎(津川)は、祇園の舞妓・ひな菊(高田)と恋に落ちる。だが仲間の前川(山本)の不審な挙動に気付いたことから、事態は思わぬ方向へ…。繰り返し登場する夏みかんが、貧しさと若さを象徴する。


19巨人 大隈重信(103分・35mm・白黒)

  • 2016年1月14日7:00 PM@大ホール
  • 2016年1月31日1:00 PM@大ホール

1963(大映東京)(監)三隅研次(脚)八尋不二(撮)小林節雄(美)間野重雄(音)斉藤一郎(出)宇津井健、坪内ミキ子、三條江梨子、藤巻潤、船越英二、内藤武敏、小池朝雄、神山繁、北原義郎、千波丈太郎、岡田真澄、本郷功次郎、髙松英郎、根上淳、石黒達也

大隈重信生誕125周年記念作品。明治元年から明治35年(東京専門学校20周年、早稲田大学開校)までが語られる。大隈役は早大出身の宇津井健。会話演出主体だが、二度の大隈暗殺未遂シーンでは印象的なアクション演出が見られる。剣をふるって大隈を助ける畑剛造役は石黒達也。


20(95分・35mm・白黒)

  • 2016年1月15日3:00 PM@大ホール
  • 2016年1月31日4:00 PM@大ホール

1964(大映京都)(監)三隅研次(原)三島由紀夫(脚)舟橋和郎(撮)牧浦地志(美)内藤昭(音)池野成(出)市川雷蔵、藤由紀子、川津祐介、長谷川明男、河野秋武、紺野ユカ、小桜純子、角梨枝子、稲葉義男、矢島陽太郎、高見国一、風間圭二郎

三島の同名短篇を読んだ雷蔵が映画化を提案。雷蔵演じる求道者のような大学生・国分をめぐり、彼と同じ剣道部部員の賀川(川津)と壬生(長谷川)、国分に惹かれる恵理(藤)それぞれの複雑な心理が交錯。雷蔵のこの作品最後のクロースアップの美しさに、三隅は不吉なものを予感したという。


21無宿者(89分・35mm・カラー)

  • 2016年1月15日7:00 PM@大ホール
  • 2016年2月6日1:00 PM@大ホール

1964(大映京都)(監)三隅研次(脚)星川清司(撮)牧浦地志(美)内藤昭(音)池野成(出)市川雷藏、藤巻潤、滝瑛子、坪内ミキ子、石山健二郎、安部徹、沢村宗之助、水原浩一、滝恵一、杉山昌三九、寺島雄作、阿部脩、玉置一恵、石原須磨男、浜田雅史

1960年代、映画観客動員が劇的に凋落し、撮影所制度の代名詞とも言えるジャンル映画が変質を迫られる中、三隅は時代劇をマニエリスティックに先鋭化させていく。本作では、冒頭で説明を省略したまま山岳地帯で突如垂直に展開される追跡劇を始め、人物たちの運動はダイナミックに省略・誇張され、斬り合いのエモーションが極度に高められる。


22座頭市血笑旅(87分・35mm・カラー)

  • 2016年1月16日1:00 PM@大ホール
  • 2016年2月2日3:00 PM@大ホール

1964(大映京都)(監)三隅研次(原)子母沢寛(脚)星川清司、吉田哲郎、松村正温(撮)牧浦地志(美)内藤昭(音)伊福部昭(出)勝新太郎、高千穂ひづる、金子信雄、加藤嘉、石黒達也、北城寿太郎、藤山浩二、天王寺虎之助、毛利郁子、川口のぶ

シリーズ第8作。5人組の殺し屋に狙われる市は、彼らに殺された女の赤ん坊を父親(金子)へ届けるべく、旅に出る。その道中にも殺し屋の襲撃が続き、やっと目的の村に着くが、やくざの親分となっていた父親は会おうとすらしない。市の居合を封じるための敵側の工夫が、クライマックスをさらに盛り上げる。


23眠狂四郎炎情剣(83分・35mm・カラー)

  • 2016年1月19日3:00 PM@大ホール
  • 2016年2月3日7:00 PM@大ホール

1965(大映京都)(監)三隅研次(原)柴田錬三郎(脚)星川清司(撮)森田富士郎(美)内藤昭(音)斉藤一郎(出)市川雷藏、中村玉緒、姿美千子、中原早苗、島田竜三、西村晃、水原浩一、小桜純子、安部徹、伊達三郎、上野山功一、守田学、木村玄

市川雷蔵主演の眠狂四郎シリーズ4作目で、三隅にとっては『眠狂四郎勝負』(1964)に続く2本目。鳥羽水軍の財宝をめぐる家老の陰謀と、様々な人々の思惑に狂四郎が巻き込まれる。当初嵯峨三智子が予定されていた悪女役を中村玉緒が演じ、タイプのそれぞれ異なる4人の女性が登場する。


24鼠小僧次郎吉(76分・35mm・カラー)

  • 2016年1月16日4:00 PM@大ホール
  • 2016年2月3日3:00 PM@大ホール

1965(大映京都)(監)三隅研次(原)大佛次郎(脚)新藤兼人(撮)牧浦地志(美)内藤昭(音)鏑木創(出)林与一、姿美千子、長谷川待子、神田隆、工藤堅太郎、藤村志保、伊藤孝雄、須賀不二男、浜村純、香川良介、明星雅子、伊達三郎、千波丈太郎

NHK大河ドラマ「赤穂浪士」(1964)の堀田隼人役でスターとなった林与一が、お馴染み鼠小僧と浪人の2役に扮して映画初主演。世直し人助けをする中でやくざの親分・梵字の安五郎(神田)から恨みを買い、これと対決する。蛸壺的に密集した崖下の貧民窟のセットが秀逸。


25無法松の一生(96分・35mm・カラー)

  • 2016年1月17日1:00 PM@大ホール
  • 2016年2月4日3:00 PM@大ホール

1965(大映京都)(監)三隅研次(原)岩下俊作(脚)伊丹万作(撮)牧浦地志(美)下石坂成典(音)伊福部昭(出)勝新太郎、有馬稲子、宇津井健、宮口精二、大辻伺郎、安部徹、五味龍太郎、遠藤辰雄、水原浩一、寺島雄作、柳谷寛、北竜二、伊達三郎

岩下俊作の小説「富島松五郎伝」4度目の映画化で、勝が阪東妻三郎、三船敏郎、三國連太郎に続き松五郎を演じる。稲垣浩が監督・リメイクした阪妻・三船版の2本と同様、伊丹万作の脚本による。クライマックスの小倉祇園太鼓の暴れ打ちは、勝らしい豪快さと巧さで圧倒する。


26剣鬼(83分・35mm・カラー)

  • 2016年1月19日7:00 PM@大ホール
  • 2016年2月6日4:00 PM@大ホール

1965(大映京都)(監)三隅研次(原)柴田錬三郎(脚)星川清司(撮)牧浦地志(美)下石坂成典(音)鏑木創(出)市川雷蔵、姿美千子、睦五郎、工藤堅太郎、戸浦六宏、五味龍太郎、内田朝雄、佐藤慶、島田竜三、水原浩一、伊達三郎、杉山昌三九

謎めいた出生から「いぬ」と蔑まれて育った斑平(市川)は長じてさまざまな異能を示し、そのため藩内の政争劇に巻き込まれていく。伝奇物的魅力に満ちた娯楽作で、撮影所も三隅も雷蔵もシリーズ化を望んでいたが、興行成績が振るわずこれ1本に終わった。雷蔵がまさに剣の鬼と化すクライマックスは圧巻。


27座頭市地獄旅(87分・35mm・カラー)

  • 2016年1月17日4:00 PM@大ホール
  • 2016年2月5日3:00 PM@大ホール

1965(大映京都)(監)三隅研次(原)子母沢寛(脚)伊藤大輔(撮)牧浦地志(美)内藤昭(音)伊福部昭(出)勝新太郎、成田三樹夫、岩崎加根子、林千鶴、山本学、丸井太郎、遠藤辰雄、五味龍太郎、戸浦六宏、北城寿太郎、須賀不二男、藤岡琢也

シリーズ第12作。市は、5人組のやくざに狙われながらも、将棋好きの浪人・十文字糺(成田)と親しくなり、門付け芸人お種(岩崎)とその娘を助けるために奔走する。江の島から藤沢、箱根と土地を移動するごとに旅情が際立ち、市をはじめとする身寄りのない者同士の束の間の絆が輝く。


28処女が見た(84分・35mm・白黒)

  • 2016年1月20日3:00 PM@大ホール
  • 2016年2月4日7:00 PM@大ホール

1966(大映京都)(監)三隅研次(脚)舟橋和郎、小滝光郎(撮)牧浦地志(美)下石坂成典(音)小杉太一郎(出)若尾文子、安田道代、城健三朗、小夜福子、小柳徹、伊達三郎、若杉曜子、内田朝雄、寺島雄作、南部彰三、岡島艶子

当時20歳の安田道代の大映入社第1回作品。親の愛情に飢え、周囲に心を閉ざす不良高校生の硬質な佇まいと、心を許した者へ示す動物的な情愛という振幅の大きい演技を見事に見せている。これに対する若尾文子が『雁の寺』(1962、川島雄三)同様に頽廃的な欲望の対象となる尼僧役を演じ、キッチュな魅力を振りまく。


29酔いどれ博士(82分・35mm・カラー)

  • 2016年1月20日7:00 PM@大ホール
  • 2016年2月7日1:00 PM@大ホール

1966(大映京都)(監)三隅研次(脚)新藤兼人(撮)森田富士郎(美)内藤昭(音)小杉太一郎(出)勝新太郎、江波杏子、小林哲子、小林幸子、林千鶴、東野英治郎、殿山泰司、ミヤコ蝶々、平泉征、千波丈太郎、藤岡琢也、浜村純、田武謙三、上田忠好

勝が無頼の無免許医師を生き生きと演じた人情アクション。医療によって貧しい民衆を助けるという『赤ひげ』(1965、黒澤明)的な物語だが、前科持ちで酒と博打が好きな元医師という勝らしい主人公に仕上がっている。本作の好評を受け、同じ年に続けて『続・酔いどれ博士』『酔いどれ波止場』(共に監督は井上昭)が作られた。


30大魔神怒る(79分・35mm・カラー)

  • 2016年1月21日3:00 PM@大ホール
  • 2016年2月5日7:00 PM@大ホール

1966(大映京都)(監)三隅研次(脚)吉田哲郎(撮)森田富士郎(美)内藤昭(音)伊福部昭(出)本郷功次郎、藤村志保、丸井太郎、北城寿太郎、上野山功一、内田朝雄、橋本力、神田隆、平泉征、藤山浩二、水原浩一、髙杉玄、神戸瓢介、寺島雄作、橘公子

シリーズ第2作。火口湖の中央にまつられた守護神が、人々を隣国の悪領主から守るため立ち上がる。回を重ねるごとに手が込んでゆくブルーバック合成の水準の高さが話題を集めた。最大の見せ場は、湖が2つに割れて大魔神が登場する場面。


31眠狂四郎無頼剣(79分・35mm・カラー)

  • 2016年1月21日7:00 PM@大ホール
  • 2016年2月7日4:00 PM@大ホール

1966(大映京都)(監)三隅研次(原)柴田錬三郎(脚)伊藤大輔(撮)牧浦地志(美)下石坂成典(音)伊福部昭(出)市川雷蔵、天知茂、藤村志保、工藤堅太郎、島田竜三、永田靖、遠藤辰雄、上野山功一、香川良介、水原浩一、髙杉玄、山本一郎

シリーズ8作目、三隅によるものとしては3作目。大塩平八郎の乱の残党と、ゆかりの者たちに狂四郎が出会う。独自性で原作者の不興を買った伊藤大輔の脚本は物語をスピーディーに展開、三隅の演出とまさに幸福な出会いをした。冷たい映像美と熱い情感が交錯するクライマックスの決闘シーンは必見。


32雪の喪章(92分・35mm・カラー)

  • 2016年3月2日7:00 PM@大ホール
  • 2016年3月11日3:00 PM@大ホール

1967(大映東京)(監)三隅研次(原)水芦光子(脚)八住利雄(撮)小林節雄(美)下河原友雄(音)池野成(出)若尾文子、中村玉緒、福田豊土、天知茂、吉川満子、深見泰三、北原義郎、月丘千秋、山川ワタル、浜世津子

金沢で生まれ育った作家・水芦光子の代表作を映画化。昭和5年、金沢の老舗の金箔商に嫁いだ妙子(若尾)は、夫(福田)と女中(中村)の関係を知りながらも奇妙な妻妾同居の生活を続けるが、不幸な出来事が決まって大雪の日に起きてしまう…。関係の閉鎖性を象徴する雪の情景が、不吉な美しさを放つ。


33古都憂愁 姉いもうと(90分・35mm・カラー)

  • 2016年2月9日3:00 PM@大ホール
  • 2016年2月27日1:00 PM@大ホール

1967(大映京都)(監)三隅研次(原)川口松太郎(脚)依田義賢(撮)武田千吉郎(美)内藤昭(音)小杉太一郎(出)藤村志保、若柳菊、八千草薫、船越英二、長谷川明男、伊藤栄子、河内桃子、藤岡琢也、南部彰三、水原浩一、南條新太郎、原聖四郎

父の店を継いだ女料理人・きよ子(藤村)は、妹(若柳)の許婚者と関係を持ってしまい、店の存続も危機にさらされる。旅館の女将を好演する八千草を筆頭に、三隅の女性描写の巧さが際立つ作品。京都ロケも魅力的で、料理映画としての盛り上がりからプロフェッショナリズムの賞揚へと至る展開も興味深い。


34なみだ川(79分・35mm・カラー)

  • 2016年2月9日7:00 PM@大ホール
  • 2016年2月28日1:00 PM@大ホール

1967(大映京都)(監)三隅研次(原)山本周五郎(脚)依田義賢(撮)牧浦地志(美)内藤昭(音)小杉太一郎(出)藤村志保、若柳菊、細川俊之、戸浦六宏、藤原釜足、安部徹、玉川良一、塩崎純男、春本泰男、水原浩一、町田博子、本間文子、花布辰男

三隅・依田の演出脚本コンビで、藤村志保と若柳菊(のちの菊ひろ子・奈月ひろ子)が姉妹を演じる文芸物の第2弾。今回も藤村演じる姉は妹の結婚に気をもむが、おっちょこちょいなのでロマンティック・コメディ的な展開も。三隅は悪役を根っからの悪人としては描かず、作品世界に繊細なニュアンスを与えている。


35座頭市血煙り街道(86分・35mm・カラー)

  • 2016年2月10日3:00 PM@大ホール
  • 2016年2月27日4:00 PM@大ホール

1967(大映京都)(監)三隅研次(原)子母沢寛(脚)笠原良三(撮)牧浦地志(美)下石坂成典(音)伊福部昭(出)勝新太郎、近衛十四郎、髙田美和、朝丘雪路、坪内ミキ子、中尾ミエ、伊藤孝雄、小池朝雄、磯村みどり、松村達雄、小沢栄太郎

シリーズ第17作。旅の途中で病に倒れた女から、その男児を託された市。実は、この子の父は禁制品を使った悪事に利用されていたのだった。勝の要望で出演した近衛十四郎が、素性不詳の浪人役で市に匹敵する存在感を見せる。三隅の演出が、晩秋の季節感を際立たせている。


36とむらい師たち(89分・35mm・カラー)

  • 2016年2月10日7:00 PM@大ホール
  • 2016年2月28日4:00 PM@大ホール

1968(大映京都)(監)三隅研次(原)野坂昭如(脚)藤本義一(撮)宮川一夫(美)内藤昭(音)鏑木創(出)勝新太郎、伊藤雄之助、藤村有弘、藤岡琢也、財津一郎、西岡慶子、多賀勝、酒井修、田武謙三、若宮忠三郎、遠藤辰雄、北村英三、伊達三郎

野坂昭如の同名小説を映画化。既成の葬儀会社に対する義憤から、国際葬儀協会(略して国葬)という組織を始めた男(勝)の破天荒な行動を描いたコメディ。男は大阪万博に対抗して葬儀博覧会の開催までするが、その先には予想外の破局が待っていた。現代風刺劇に取り組んだ、三隅の異色作。


37二匹の用心棒(81分・35mm・カラー)

  • 2016年2月12日3:00 PM@大ホール
  • 2016年2月25日7:00 PM@大ホール

1968(大映京都)(監)三隅研次(原)長谷川伸(脚)安藤日出男、杉浦久(撮)今井ひろし(美)内藤昭(音)小杉太一郎(出)本郷功次郎、長門勇、高田美和、赤座美代子、安部徹、長岡輝子、長谷川待子、仲村隆、金内吉男、五味龍太郎、田武謙三

長谷川伸「関の弥太ッペ」の映画化。当初主演の予定だった雷蔵は体調不良のために降板し、脚本の書き直しを経て本郷功次郎主演で完成。やくざ者が堅気との境界を守り自分を押し殺すことで生じる抒情性で名高い原作だが、本作ではアウトロー同士のユーモラスで乾いた絆が強調されている。


38座頭市喧嘩太鼓(83分・35mm・カラー)

  • 2016年2月11日1:00 PM@大ホール
  • 2016年2月19日7:00 PM@大ホール

1968(大映京都)(監)三隅研次(原)子母沢寛(脚)猿若清方、杉浦久、吉田哲郎(撮)森田富士郎(美)内藤昭(音)池野成(出)勝新太郎、三田佳子、佐藤允、藤岡琢也、清水彰、西村晃、ミヤコ蝶々、戸浦六宏、伊達岳志、水上保広、五味龍太郎

シリーズ第19作にして、大映単独製作としては最後の「座頭市」。市は義理ある親分の依頼で博徒を斬るが、親分の本当の狙いはその姉・お袖(三田)だった。お袖は市に救われるものの、次には浪人(佐藤)に目をつけられる。1人の女性を守るための、市の苦闘の旅を描いた作品。


39鬼の棲む館(76分・35mm・カラー)

  • 2016年2月12日7:00 PM@大ホール
  • 2016年3月1日3:00 PM@大ホール

1969(大映京都)(監)三隅研次(原)谷崎潤一郎(脚)新藤兼人(撮)宮川一夫(美)内藤昭(音)伊福部昭(出)勝新太郎、髙峰秀子、新珠三千代、佐藤慶、五味龍太郎、木村元、伊達岳志、黒木現、上原寛二、松田剛武、森内一夫、美山普八、馬場勝義

谷崎潤一郎の戯曲「無明と愛染」の翻案。南北朝時代、情人(新珠)と荒れ寺でただれた生活を送る盗賊(勝)のもとへ、妻(高峰)が訪れる。やがて高野山の上人(佐藤)も入り乱れて、嫉妬と誘惑の黒々とした人間絵巻が繰り広げられる。


40くらえ孫市(105分・35mm・カラー)

  • 2016年2月16日3:00 PM@大ホール
  • 2016年2月26日7:00 PM@大ホール

1969(大映京都)(監)三隅研次(原)司馬遼太郎(脚)菊島隆三(撮)宮川一夫(美)西岡善信(音)佐藤勝(出)中村錦之助、栗原小巻、本郷功次郎、中村賀津雄、南美川洋子、梓英子、志村喬、内藤武敏、しめぎしがこ、小林直美、本間文子、勝新太郎

司馬遼太郎の同名小説を映画化。鉄砲傭兵集団として知られる雑賀衆の頭目・雑賀孫市(錦之助)が、織田信長に抵抗する本願寺への協力を決意するまでの経緯を描く。前作『鬼の棲む館』からは一転、開放的な空間でのアクションが展開する。


41兇状流れドス(83分・35mm・カラー)

  • 2016年2月16日7:00 PM@大ホール
  • 2016年3月2日3:00 PM@大ホール

1970(大映京都)(監)三隅研次(脚)直居欽哉(撮)武田千吉郎(美)上里忠男(音)小杉太一郎(出)松方弘樹、川津祐介、真木沙織、戸浦六宏、亀石征一郎、石山健二郎、川崎あかね、新條多久美、田中三津子、熱田洋子、伊達岳志、木村元、水上保広

流れ者(松方)が、乱暴な男たちから女(真木)を救ったことを契機に、ヤクザの勢力抗争にまきこまれる。雷蔵亡き後、東映から借りた主演俳優、松方弘樹の快活さを活かした作品。倒産前の厳しい財政事情の中、簡素なセット主体の構成や、霧を充満させたシーンなど工夫を凝らし、風俗も丁寧に描いている。


42座頭市あばれ火祭り(96分・35mm・カラー)

  • 2016年2月11日4:00 PM@大ホール
  • 2016年2月26日3:00 PM@大ホール

1970(勝プロ=大映京都)(監)三隅研次(原)子母沢寛(脚)山田隆之(脚・出)勝新太郎(撮)宮川一夫(美)西岡善信(音)冨田勲(出)仲代達矢、森雅之、大原麗子、ピーター、吉行和子、西村晃、金田龍之介、正司敏江、正司玲児、田中邦衛

シリーズ第21作。1967年に勝によって設立された勝プロダクション製作作品としては5作目で、1970年6月に設立されたダイニチ映配によって劇場配給された。勝が初めて脚本を執筆。湯船での殺陣などアクションは荒唐無稽の度合いを増し、残酷さとユーモアが同居している。


43新女賭博師 壷ぐれ肌(79分・35mm・カラー)

  • 2016年2月17日3:00 PM@大ホール
  • 2016年3月3日7:00 PM@大ホール

1971(大映京都)(監)三隅研次(脚)高岩肇(撮)梶谷俊男(美)加藤茂(音)鏑木創(出)江波杏子、本郷功次郎、安田道代、渡辺文雄、水上保広、川崎あかね、早川雄三、伊達三郎、森章二、西川ヒノデ、伊吹新吾

江波杏子主演の「女賭博師」シリーズ第17作。前作から一年のブランクを経て「新」と銘打ち、ダイニチ映配から配給されたが、本作が最終作となった。昇り竜のお銀(江波)が、惚れた渡世人(本郷)とともに仇の組との大勝負に立ち向かう。江波と安田の女賭博師同士の勝負と立ち回りが見所となっている。


44狐のくれた赤ん坊(89分・35mm・カラー)

  • 2016年2月17日7:00 PM@大ホール
  • 2016年3月5日1:00 PM@大ホール

1971(大映京都)(監)三隅研次(原・脚)丸根賛太郎(撮)牧浦地志(美)内藤昭(音)鏑木創(出)勝新太郎、大谷直子、中谷一郎、田子ノ浦忠雄、藤原釜足、美川陽一郎、田武謙三、岸田森、大川修、花布辰男、原聖四郎、黒木現、沖時男、香川雅人

1945年に丸根賛太郎監督・阪東妻三郎主演によって作られた名作人情喜劇を、勝主演でリメイク。大井川の川越人足・寅八(勝)が、ある日森で赤ん坊を拾い、酒と博打をすっぱり断って子育てを始める。暴れん坊だが一本気で愛情の深い寅八役は勝新にぴったりで、阪妻と異なる魅力を見せている。


45子連れ狼 子を貸し腕貸しつかまつる(83分・35mm・カラー)

  • 2016年2月13日1:00 PM@大ホール
  • 2016年3月8日7:00 PM@大ホール

1972(勝プロ)(監)三隅研次(原・脚)小池一雄(原)小島剛夕(撮)牧浦地志(美)内藤昭(音)桜井英顕(出)若山富三郎、渡辺文雄、真山知子、露口茂、内田朝雄、内藤武敏、加藤嘉、藤田佳子、笠原玲子、富川晶宏、伊藤雄之助

小池一雄、小島剛夕原作の人気漫画の映画化第1作。公儀介錯人の拝一刀(若山)が、柳生一族の陰謀から、刺客となって幼子(富川)を連れた流浪の旅へ。元大映京都のスタッフによる勝プロ作品で、大五郎と大人世界との対比や、若山の体躯を活かした立ち回りなど、シリーズの基調が形成された。


46子連れ狼 三途の川の乳母車(81分・35mm・カラー)

  • 2016年2月13日4:00 PM@大ホール
  • 2016年3月9日7:00 PM@大ホール

1972(勝プロ)(監)三隅研次(原・脚)小池一雄(原)小島剛夕(撮)牧浦地志(美)内藤昭(音)桜井英顕(出)若山富三郎、松尾嘉代、大木実、小林昭二、岸田森、新田昌玄、松本克平、江波多寛児、富川晶宏、鮎川いづみ、笠原玲子、三島ゆり子

阿波藩から刺客の依頼を受け、四国に向かう一刀親子。明石柳生の別式女と公儀探索人らと戦った末に、刺客を阻む公儀護送方の3兄弟(大木、新田、岸田)と砂漠で対決。前作から、乳母車の武装化とスプラッター要素が格段に増し、シーンごとに趣向を変えた隠密集団とのアクロバティックな立ち回りが展開される。


47子連れ狼 死に風に向う乳母車(89分・35mm・カラー)

  • 2016年2月14日1:00 PM@大ホール
  • 2016年3月10日7:00 PM@大ホール

1972(勝プロ)(監)三隅研次(原・脚)小池一雄(原)小島剛夕(撮)牧浦地志(美)西岡善信(音)桜井英顕(出)若山富三郎、加藤剛、浜木綿子、山形勲、水島道太郎、中谷一郎、富川晶広、加藤小代子、浜村純、草野大悟、和崎俊哉、名和広、梅津栄

女郎に売られた娘を助けた一刀は、女衒の元締(浜)から悪代官暗殺の依頼を受け、藩士200人を相手に大五郎を連れて立ち向かう。立ち回りに短銃から機関銃まで取り入れ、愛刀・胴太貫を振り回す若山の豪快なアクションもエスカレート。斬首された首の視点ショットなど斬新な映像で見せる。


48御用牙(90分・35mm・カラー)

  • 2016年2月18日3:00 PM@大ホール
  • 2016年3月4日7:00 PM@大ホール

1972(勝プロ)(監)三隅研次(原・脚)小池一雄(原)神田たけ志(撮)牧浦地志(美)太田誠一(音)村井邦彦(出)勝新太郎、朝丘雪路、渥美マリ、西村晃、山内明、藤原釜足、小林昭二、嵯峨善兵、草野大悟、石橋蓮司、蟹江敬三、田村高廣

小池一雄原作、神田たけ志作画の同名劇画の映画化第1作。かみそり半蔵の名で知られる北町奉行所の同心・板見半蔵(勝)の捕物譚。手下の2人と犯罪を暴いていく従来の捕物帳のパターンに、型破りの主人公が男根を使って女容疑者を手なづけていく展開など、原作に忠実に撮っている。


49桜の代紋(89分・35mm・カラー)

  • 2016年2月18日7:00 PM@大ホール
  • 2016年3月5日4:00 PM@大ホール

1973(勝プロ)(監)三隅研次(原・出)若山富三郎(脚)石松愛弘(撮)森田富士郎(美)下石坂成典(音)村井邦彦(出)松尾嘉代、関口宏、渡辺文雄、大滝秀治、小林昭二、大木実、石橋蓮司、真山知子、東三千

関西一の暴力団の犯罪をベテラン刑事(若山)が追及するが、関係者は次々と消され、家族にも魔手が伸びる…。大阪の街を鋭利に切り撮った森田富士郎など元大映京都のスタッフとともに、若山富三郎の持ち味と勝プロの自由度を存分に活かした実験的な映像表現に満ちた、三隅後年の代表作。


50子連れ狼 冥府魔道(89分・35mm・カラー)

  • 2016年2月14日4:00 PM@大ホール
  • 2016年3月11日7:00 PM@大ホール

1973(勝プロ)(監)三隅研次(原・脚)小池一雄(原)小島剛夕(脚)中村努(撮)森田富士郎(美)下石坂成典(音)桜井英顕(出)若山富三郎、安田道代、富川晶宏、山城新伍、佐藤友美、山内明、大滝秀治、須賀不二男、内藤武敏、岡田英次、大木実

黒田藩主の秘密を握る公儀探索方の暗殺と密書奪還、さらに藩主暗殺の依頼を受けた拝一刀が、柳生烈堂(大木)の執拗な攻撃を受けながら目的に近づいていく。本作では大五郎が拷問に耐え抜くなど、ハードボイルド性を高めた。


51狼よ落日を斬れ 風雲篇激情篇 怒濤篇(159分・35mm・カラー)

  • 2016年2月19日3:00 PM@大ホール
  • 2016年3月6日1:00 PM@大ホール

1974(松竹大船)(監・脚)三隅研次(原)池波正太郎(脚)国弘威雄(撮)小杉正雄(美)梅田千代夫(音)伊福部昭(出)高橋英樹、緒形拳、松坂慶子、近藤正臣、西郷輝彦、田村髙廣、太地喜和子、辰巳柳太郎、佐野浅夫、峰岸隆之介、本阿弥周子

池波正太郎の小説「その男」を映画化した三隅最後の劇場用長篇。幕末の動乱を背景として、幕府の隠密(田村)に命を救われ剣を習った虎之助(高橋)が、同じく凄腕の剣客たちと交流し、青春を剣に捧げる姿を描く。


◆三隅研次テレビ監督作品選集

大映倒産後、三隅はテレビ演出も本格的に手がけるようになる。松竹と朝日放送が共同製作し、1972年の「必殺仕掛人」から始まった「必殺」シリーズは、市井の徒が裏稼業で暗殺を請け負うという斬新で過激な設定が受け、現在まで続く長寿シリーズとなった。三隅は「必殺仕掛人」から第6シリーズの「必殺仕置屋稼業」(1975年)まで、計19話の演出を担当した。本企画では全話を16mmニュープリントで上映する。

※上映する「必殺」シリーズ

「必殺仕掛人」(1972-73年)

「必殺仕置人」(1973年)

「助け人走る」(1973-74年)

「暗闇仕留人」(1974年)

「必殺必中仕事屋稼業」(1975年)

「必殺仕置屋稼業」(1975-76年)


52必殺仕掛人 第3・4話(計94分)

  • 2016年2月20日1:00 PM@大ホール
  • 2016年3月3日3:00 PM@大ホール

必殺仕掛人 仕掛られた仕掛人(47分・16mm・カラー)

1972(松竹=朝日放送)(監)三隅研次(原)池波正太郎(脚)安倍徹郎(撮)石原興(美)川村鬼世志(音)平尾昌晃(出)緒形拳、山村聡、林与一、太田博之、小池朝雄、弓恵子、十朱久雄、大塚吾郎、松本留美、九重ひろ子(解)睦五郎

シリーズ第3話。辻屋の内儀・お照(弓)を殺そうとした梅安(緒形)は、お照の仲間の盗賊たちに拉致される。間もなく当のお照から、盗賊の頭領・孫八(小池)の殺しの依頼が入る。

必殺仕掛人 殺しの掟(47分・16mm・カラー)

1972(松竹=朝日放送)(監)三隅研次(原)池波正太郎(脚)池上金男(撮)石原興(美)川村鬼世志(音)平尾昌晃(出)林与一、山村聡、津坂匡章、緒形拳、大友柳太朗、亀石征一郎、河津清三郎、金田龍之介、和田正信、川崎あかね(解)睦五郎

シリーズ第4話。山形屋(金田)から受けたどこか疑わしい依頼。その背後にはある謀略と、左内(林)の過去と関わる人物の存在があった。抒情を秘めたタフなストーリー展開と、大友柳太朗の存在感が強い印象を残す。


53必殺仕掛人 第9・12話(計94分)

  • 2016年2月20日4:00 PM@大ホール
  • 2016年3月4日3:00 PM@大ホール

必殺仕掛人 地獄極楽紙ひとえ(47分・16mm・カラー)

1972(松竹=朝日放送)(監)三隅研次(原)池波正太郎(脚)山田隆之(撮)石原興(美)川村鬼世志(音)平尾昌晃(出)緒形拳、林与一、神田隆、笹原玲子、山村聡、江波多寛児、剣持伴紀、津坂匡章、太田博之、小堀明男(解)睦五郎

シリーズ第9話。梅安は勘定方侍・桜田(剣持)、次いでその妻の千代(笹原)と、それぞれ別の偶然から出会う。千代は夫の公金横領をネタにゆすられ、伊皿子日乗(神田)の悪事を手伝わされていた。

必殺仕掛人 秋風二人旅(47分・16mm・カラー)

1972(松竹=朝日放送)(監)三隅研次(原)池波正太郎(脚)安倍徹郎(撮)石原興(美)川村鬼世志(音)平尾昌晃(出)緒形拳、天知茂、小林昭二、林与一、原健策、北真知史朗、市川小金吾、伴勇太郎、西崎健、沢田トモ、芦沢孝子(解)睦五郎

シリーズ第12話。上方での仕事を受けた梅安は彦造(小林)と京に向かうが、旅の侍(天知)を見た彦造は妻子の仇と血相を変え、討とうとする。天知茂が対照的な兄弟の2役をさすがの貫録で演じ分けている。


54必殺仕掛人 第21・33話(計94分)

  • 2016年2月21日1:00 PM@大ホール
  • 2016年3月8日3:00 PM@大ホール

必殺仕掛人 地獄花(47分・16mm・カラー)

1973(松竹=朝日放送)(監)三隅研次(原)池波正太郎(脚)安倍徹郎(撮)石原興(美)川村鬼世志(音)平尾昌晃(出)緒形拳、田村高廣、金井由美、山村聡、津坂匡章、浮田左武郎、外山高士、波田久夫、木下サヨ子、太田優子(解)睦五郎

シリーズ第21話。O・ヘンリーの「賢者の贈り物」を下敷きに、貧窮にあえぐ浪人・神谷兵十郎(田村)と妻しず(金井)のすれ違いを残酷に描く。池波正太郎に師事した安倍徹郎は、「必殺」シリーズをはじめ、池波作品の代表的脚本家として知られる。

必殺仕掛人 仕掛人掟に挑戦!(47分・16mm・カラー)

1973(松竹=朝日放送)(監)三隅研次(原)池波正太郎(脚)國弘威雄(撮)石原興(美)川村鬼世志(音)平尾昌晃(出)林与一、緒形拳、山村聡、津坂匡章、太田博之、中村玉緒、新田昌玄、浜田寅彦、三津田健

シリーズ最終第33話。仕掛人の元締めの集まりへ捕り方が踏みこむ。何とか逃れた半右衛門(山村)は、捕えられた仲間を救い、情報を流した裏切り者を突き止めようとする。


55助け人走る 第3・7話(計94分)

  • 2016年2月21日4:00 PM@大ホール
  • 2016年3月9日3:00 PM@大ホール

助け人走る 裏表大泥棒(47分・16mm・カラー)

1973(松竹=朝日放送)(監)三隅研次(脚)安倍徹郎(撮)石原興(美)川村鬼世志(音)平尾昌晃(出)田村高廣、中谷一郎、山村聡、津坂匡章、志賀勝、高木均、石山健二郎、東野孝彦、佐野厚子、金井由美、田坂都、植田峻(解)山崎努

シリーズ第3話。妾・志津(金井)の気を惹きたい油問屋の大倉屋(高木)は、女が欲する“肌色の名器”の高麗茶碗を手に入れるため一計を案ずる。茶碗と志津を捉えたショットの色彩設計などは三隅作品ならでは。

助け人走る 営業大妨害(47分・16mm・カラー)

1973(松竹=朝日放送)(監)三隅研次(脚)野上龍雄(撮)石原興(美)川村鬼世志(音)平尾昌晃(出)田村高廣、中谷一郎、滝恵一、西山嘉孝、江幡高志、武周暢、京唄子、森みつる、山村聡、住吉正博、小山明子(解)山崎努

シリーズ第7話。稼ぎの悪い女郎たちの連続自害の真相を追う助け人たち。金に困った平内(中谷)が岡場所に乗り込んでいく中盤からの賑やかな展開、鮮烈な赤の色遣いなど、職人技が随所に溢れる。


56助け人走る 第8・12話(計94分)

  • 2016年2月23日3:00 PM@大ホール
  • 2016年3月6日4:30 PM@大ホール

助け人走る 女心大着服(47分・16mm・カラー)

1973(松竹=朝日放送)(監)三隅研次(脚)野上龍雄(撮)石原興(美)川村鬼世志(音)平尾昌晃(出)田村高廣、中谷一郎、吉行和子、寺田農、山村聡、松山照夫、岩田直二、住吉正博、佐野厚子、湊俊一、山村弘三(解)山崎努

シリーズ第8話。飛脚屋の働き者おてい(吉行)が、ある日悪徳検校の乗った駕篭を転ばせてしまったことから運命の階段を転げ落ちていく。おていとその恋人(寺田)との行方に焦点が定まっていく後半は目が離せない。

助け人走る 同心大疑惑(47分・16mm・カラー)

1974(松竹=朝日放送)(監)三隅研次(脚)安倍徹郎(撮)中村富哉(美)川村鬼世志(音)平尾昌晃(出)中谷一郎、田村高廣、藤田まこと、紀比呂子、早川純一、山村聡、浜田晃、長谷川弘、野川由美子、佐野厚子、住吉正博(解)山崎努

シリーズ第12話。前シリーズ「必殺仕置人」のキャラクター中村主水(藤田)を助け人たちと敵対させたサービス回。「助け人走る」企画成立の経緯を逆手にとるかのように「仕置人」と「助け人」双方の味わいを両立させた娯楽篇。


57暗闇仕留人 第17・21話(計94分)

  • 2016年2月23日7:00 PM@大ホール
  • 2016年3月12日1:00 PM@大ホール

暗闇仕留人 仕上げて候(47分・16mm・カラー)

1974(松竹=朝日放送)(監)三隅研次(脚)村尾昭(撮)石原興(美)川村鬼世志(音)平尾昌晃(出)石坂浩二、藤田まこと、木村夏江、内田朝雄、山下洵一郎、近藤洋介、山岸映子、浜田晃、服部妙子、野川由美子(解)芥川隆行

シリーズ第17話。闇組織「仕上人」との対立の巻き添えとなり、貢(石坂)の妻(木村)が命を落とす重要回。三隅の様式美の中で石坂の美貌と哀しみが際立ち、殺しのシーンが冴える。

暗闇仕留人 仏に替りて候(47分・16mm・カラー)

1974(松竹=朝日放送)(監)三隅研次(脚)下飯坂菊馬(撮)石原興(美)川村鬼世志(音)平尾昌晃(出)藤田まこと、近藤洋介、今井健二、藤岡重慶、中川三穂子、綿引洪、磯村みどり、石坂浩二、外山高士、志賀勝、太田美緒(解)芥川隆行

シリーズ第21話。浮世絵の版元(今井)と絵師(藤岡)、北町奉行(外山)が結託しての悪事に仕留人が挑む。石坂、近藤、藤田の中盤での長い会話シーンで、三隅の実験的試みが見られる。


58必殺必中仕事屋稼業 第1・2話(計94分)

  • 2016年2月24日3:00 PM@大ホール
  • 2016年3月12日4:00 PM@大ホール

必殺必中仕事屋稼業 出たとこ勝負(47分・16mm・カラー)

1975(松竹=朝日放送)(監)三隅研次(脚)野上龍雄、村尾昭、下飯坂菊馬(撮)石原興(美)川村鬼世志(音)平尾昌晃(出)緒形拳、林隆三、水原麻記、石橋蓮司、中尾ミエ、草笛光子、岡本信人、大塚吾郎、伊吹新吾(解)藤田まこと

シリーズ第1話。おみよ(水原)の父は、与力・三村(石橋)の悪業を告発しようとして、逆に死罪に処せられる。半兵衛(緒形)は仕事屋の元締・おせい(草笛)から、政吉(林)はおみよから、それぞれ三村殺しの依頼を受ける。

必殺必中仕事屋稼業 一発勝負(47分・16mm・カラー)

1975(松竹=朝日放送)(監)三隅研次(脚)村尾昭(撮)石原興(美)川村鬼世志(音)平尾昌晃(出)緒形拳、林隆三、ジュディ・オング、住吉正博、菅貫太郎、五味龍太郎、草笛光子、岡本信人、加賀ちかこ、井上明子、三浦徳子(解)藤田まこと

シリーズ第2話。旗本・朝倉主膳(菅)に世継ぎとして奪われた、おしの(オング)の子を奪還するため、半兵衛たちが奔走する。エモーショナルに舞う雪や落葉が素晴らしい。


59必殺必中仕事屋稼業 第8・10話(計94分)

  • 2016年2月24日7:00 PM@大ホール
  • 2016年3月13日1:00 PM@大ホール

必殺必中仕事屋稼業 寝取られ勝負(47分・16mm・カラー)

1975(松竹=朝日放送)(監)三隅研次(脚)下飯坂菊馬(撮)石原興(美)川村鬼世志(音)平尾昌晃(出)緒形拳、林隆三、林ゆたか、小野恵子、山田吾一、島村昌子、中尾ミエ、岡本信人、草笛光子、山口朱美、大塚吾郎、芹明香(解)藤田まこと

シリーズ第8話。三州屋の跡取り忠太郎(林ゆたか)は、妻おきぬ(小野)に愛想を尽かされ縁切り寺に駆け込まれてしまうが、諦めきれない。半兵衛たちは忠太郎に、あの手この手で離縁状を書かせようとするが…。

必殺必中仕事屋稼業 売られて勝負(47分・16mm・カラー)

1975(松竹=朝日放送)(監)三隅研次(脚)播磨幸治(撮)藤原三郎(美)川村鬼世志(音)平尾昌晃(出)緒形拳、林隆三、中尾ミエ、真木洋子、早川保、山村弘三、近江輝子、草笛光子、岡本信人、伊吹新吾、寺島雄作、花岡秀樹(解)藤田まこと

シリーズ第10話。壺振りの仙次(早川)に惚れた檜屋の娘おゆみ(真木)は実家を飛び出し、仙次のために体を張り、お金を工面し続けるが…。


60必殺仕置人 第4話他(計141分)

  • 2016年2月25日3:00 PM@大ホール
  • 2016年3月13日4:00 PM@大ホール

必殺仕置人 人間のクズやお払い(47分・16mm・カラー)

1973(松竹=朝日放送)(監)三隅研次(脚)野上龍雄(撮)石原興(美)倉橋利韶(音)平尾昌晃(出)藤田まこと、山崎努、沖雅也、野川由美子、津坂匡章、髙松英郎、黒沢年男、林隆三、伊藤栄子、三島ゆり子、江幡高志、山本一郎(解)芥川隆行

シリーズ第4話。江戸の顔役たちを次々殺害し、勢力を伸ばす政五郎(黒沢)。そのあまりの残虐さに手を切ろうとした弥七(林)だったが、馴染みの女郎の子供が政五郎に殺されて…。

助け人走る 忠誠大心外(47分・16mm・カラー)

1974(松竹=朝日放送)(監)三隅研次(脚)石川孝人(撮)藤原三郎(美)川村鬼世志(音)平尾昌晃(出)山村聡、田村高廣、松本留美、石山律雄、稲葉義男、外山高士、牧野義介、野川由美子、中谷一郎、宮内洋、津坂匡章、佐野厚子(解)山崎努

シリーズ第33話。須坂藩士・日田平之助(石山)の妻つや(松本)は、ある日突然、平之助から離縁を告げられる。藩の公金を横領して失踪した平之助を信じ続けるつやを助けようと、文十郎(田村)たちが立ち上がる。

必殺仕置屋稼業 一筆啓上過去が見えた(47分・16mm・カラー)

1975(松竹=朝日放送)(監)三隅研次(脚)村尾昭(撮)石原興(美)川村鬼世志(音)平尾昌晃(出)藤田まこと、新克利、武原英子、遠藤太津朗、松山照夫、中村玉緒、沖雅也、渡辺篤史、小松政夫、白木万理、菅井きん、小柳圭子(解)草笛光子

シリーズ第13話。願人坊主・印玄(新)の過去の不幸と殺人が明かされ、因縁のある女郎およね(武原)を働かせ続ける梅屋伝兵衛(遠藤)への怒りへと結晶する。本話撮影中に三隅は倒れ、そのまま帰らぬ人となった。


2016年1月5日

2016年1月5日3:00 PM@大ホール
2016年1月5日7:00 PM@大ホール

2016年1月6日

2016年1月6日3:00 PM@大ホール
2016年1月6日7:00 PM@大ホール

2016年1月7日

2016年1月7日3:00 PM@大ホール
2016年1月7日7:00 PM@大ホール

2016年1月8日

2016年1月8日3:00 PM@大ホール
2016年1月8日7:00 PM@大ホール

2016年1月9日

2016年1月9日1:00 PM@大ホール
2016年1月9日4:00 PM@大ホール

2016年1月10日

2016年1月10日1:00 PM@大ホール
2016年1月10日4:00 PM@大ホール

2016年1月12日

2016年1月12日3:00 PM@大ホール
2016年1月12日7:00 PM@大ホール

2016年1月13日

2016年1月13日3:00 PM@大ホール
2016年1月13日7:00 PM@大ホール

2016年1月14日

2016年1月14日3:00 PM@大ホール
2016年1月14日7:00 PM@大ホール

2016年1月15日

2016年1月15日3:00 PM@大ホール
2016年1月15日7:00 PM@大ホール

2016年1月16日

2016年1月16日1:00 PM@大ホール
2016年1月16日4:00 PM@大ホール

2016年1月17日

2016年1月17日1:00 PM@大ホール
2016年1月17日4:00 PM@大ホール

2016年1月19日

2016年1月19日3:00 PM@大ホール
2016年1月19日7:00 PM@大ホール

2016年1月20日

2016年1月20日3:00 PM@大ホール
2016年1月20日7:00 PM@大ホール

2016年1月21日

2016年1月21日3:00 PM@大ホール
2016年1月21日7:00 PM@大ホール

2016年1月22日

2016年1月22日3:00 PM@大ホール
2016年1月22日7:00 PM@大ホール

2016年1月23日

2016年1月23日1:00 PM@大ホール
2016年1月23日4:00 PM@大ホール

2016年1月24日

2016年1月24日1:00 PM@大ホール
2016年1月24日4:00 PM@大ホール

2016年1月26日

2016年1月26日3:00 PM@大ホール
2016年1月26日7:00 PM@大ホール

2016年1月27日

2016年1月27日3:00 PM@大ホール
2016年1月27日7:00 PM@大ホール

2016年1月28日

2016年1月28日3:00 PM@大ホール
2016年1月28日7:00 PM@大ホール

2016年1月29日

2016年1月29日3:00 PM@大ホール
2016年1月29日7:00 PM@大ホール

2016年1月30日

2016年1月30日1:00 PM@大ホール
2016年1月30日4:00 PM@大ホール

2016年1月31日

2016年1月31日1:00 PM@大ホール
2016年1月31日4:00 PM@大ホール

2016年2月2日

2016年2月2日3:00 PM@大ホール
2016年2月2日7:00 PM@大ホール

2016年2月3日

2016年2月3日3:00 PM@大ホール
2016年2月3日7:00 PM@大ホール

2016年2月4日

2016年2月4日3:00 PM@大ホール
2016年2月4日7:00 PM@大ホール

2016年2月5日

2016年2月5日3:00 PM@大ホール
2016年2月5日7:00 PM@大ホール

2016年2月6日

2016年2月6日1:00 PM@大ホール
2016年2月6日4:00 PM@大ホール

2016年2月7日

2016年2月7日1:00 PM@大ホール
2016年2月7日4:00 PM@大ホール

2016年2月9日

2016年2月9日3:00 PM@大ホール
2016年2月9日7:00 PM@大ホール

2016年2月10日

2016年2月10日3:00 PM@大ホール
2016年2月10日7:00 PM@大ホール

2016年2月11日

2016年2月11日1:00 PM@大ホール
2016年2月11日4:00 PM@大ホール

2016年2月12日

2016年2月12日3:00 PM@大ホール
2016年2月12日7:00 PM@大ホール

2016年2月13日

2016年2月13日4:00 PM@大ホール

2016年2月14日

2016年2月14日1:00 PM@大ホール
2016年2月14日4:00 PM@大ホール

2016年2月16日

2016年2月16日3:00 PM@大ホール
2016年2月16日7:00 PM@大ホール

2016年2月17日

2016年2月17日3:00 PM@大ホール
2016年2月17日7:00 PM@大ホール

2016年2月18日

2016年2月18日3:00 PM@大ホール
2016年2月18日7:00 PM@大ホール

2016年2月19日

2016年2月19日7:00 PM@大ホール

2016年2月20日

2016年2月20日1:00 PM@大ホール
2016年2月20日4:00 PM@大ホール

2016年2月21日

2016年2月21日1:00 PM@大ホール
2016年2月21日4:00 PM@大ホール

2016年2月23日

2016年2月23日3:00 PM@大ホール
2016年2月23日7:00 PM@大ホール

2016年2月24日

2016年2月24日3:00 PM@大ホール
2016年2月24日7:00 PM@大ホール

2016年2月25日

2016年2月25日3:00 PM@大ホール
2016年2月25日7:00 PM@大ホール

2016年2月26日

2016年2月26日3:00 PM@大ホール
2016年2月26日7:00 PM@大ホール

2016年2月27日

2016年2月27日1:00 PM@大ホール
2016年2月27日4:00 PM@大ホール

2016年2月28日

2016年2月28日1:00 PM@大ホール
2016年2月28日4:00 PM@大ホール

2016年3月1日

2016年3月1日3:00 PM@大ホール
2016年3月1日7:00 PM@大ホール

2016年3月2日

2016年3月2日3:00 PM@大ホール
2016年3月2日7:00 PM@大ホール

2016年3月3日

2016年3月3日3:00 PM@大ホール
2016年3月3日7:00 PM@大ホール

2016年3月4日

2016年3月4日3:00 PM@大ホール
2016年3月4日7:00 PM@大ホール

2016年3月5日

2016年3月5日1:00 PM@大ホール
2016年3月5日4:00 PM@大ホール

2016年3月6日

2016年3月6日4:30 PM@大ホール

2016年3月8日

2016年3月8日3:00 PM@大ホール

2016年3月9日

2016年3月9日3:00 PM@大ホール
2016年3月9日7:00 PM@大ホール

2016年3月10日

2016年3月10日3:00 PM@大ホール
2016年3月10日7:00 PM@大ホール

2016年3月11日

2016年3月11日3:00 PM@大ホール
2016年3月11日7:00 PM@大ホール

2016年3月12日

2016年3月12日1:00 PM@大ホール
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2016年3月13日1:00 PM@大ホール
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