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インターン活動を振り返って

これまでに美術館の教育普及/美術館教育分野で研修したインターンの感想です。

*見出しは研修年度および当時の所属校・学年

「平成22年度東京国立近代美術館インターンシップ 募集案内」
  募集期間:平成21年12月1日(火)~平成22年3月5日(金)必着

平成21年度・東京藝術大学大学院美術研究科1年

大学では美術史の研究をし、常より作品の良さを人と共有する方法を学びたいと考えていました。
インターン活動では、子どもから大人まで様々な人々の鑑賞の場に立ち会う機会を得ましたが、誰かの感想に触発され、作品の深くまで想像を巡らせていくことが、誰にとっても面白い経験であることを知りました。同時に、人に語られることで作品に厚みが増していく姿、作品を巡って語るうちに図らずも作者の背景に触れる感想が聞かれたときなどは、その作品の力を感じました。
美術館の鑑賞活動のための工夫・努力を間近で見ることができたことで、人の鑑賞体験に資するための具体的なイメージを得、鑑賞活動に関わる意義深さを感じました。ここで学んだ鑑賞をめぐる経験や感動を自身の研究の際にも大切にし、またそれを礎にして美術と人を繋ぐ有意義な方法を提案できるよう今後も考え続けて行きたいと思っています。

平成21年度・実践女子大学大学院文学研究科1年

教育普及室インターン活動では様々な作業を体験させていただき、充実した1年であった。夏に開催される小中学生向けプログラムでは、いかに美術館を楽しみつつ理解してもらえるか、解説ボランティアの方々と共に意見と力を出し合った。プログラムが行われるまで何を目的とし、どんな準備をして、当日のトークを進めていくのかという詳細な作業を学びつつ経験させていただいた。中学生向けのプログラムでは実際にギャラリートークに挑戦し、鑑賞を促すという作業がどんなに困難なことであるかを、身を以て知ることが出来た。その他にも学校向けの教材貸出や団体見学受け入れの準備、子ども用ガイドの作成等日常的にどのような仕事が行われているのかを学ぶことが出来たので、この経験を大切にしていきたいと思う。

平成21年度・東京大学大学院総合文化研究科1年

大学院でイタリアのシエナという街の美術について研究しています。美術史の研究だけでなく美術で人と関わる具体的な経験をしたいと思い、教育普及のインターンに応募しました。インターン活動で学んだ一番大きなことは、気配りの大切さです。東京国立近代美術館ではギャラリー・トークの際、一方的に作品の情報を教えるのではなく、相手の意見や感想に耳を傾け一緒に鑑賞する姿勢を大切にしているので、相手の心を察してかける言葉やタイミングを選ぶ事が楽しいトークの基となることを度々実感しました。また、ギャラリー・トークの準備段階及び関連作業で接する数え切れない人々への感謝と心配り、さらには参加者がトーク中に作品に触れないようにする配慮も、実務経験を通して学んだ大きな事です。将来は人一倍すみずみまで気配りのできる学芸員になりたいと思っています。

平成20年度・武蔵野美術大学油絵学科4年

教育普及業務の具体的な内容を間近で見て知ることが出来、鑑賞教育研究の世界も知れ、充実したインターン活動だった。
まず、美術館を利用したいという要望の数とそれに応える美術館側の動きを、一年を通して詳しく見ることが出来、教育普及の業務が明確になった。全国規模の鑑賞教育研修など大きなものから、学校のギャラリー見学など日常的なものまで、必要な下準備や具体的な労力などを体験を通して理解できた。これらは、短期の学芸員実習では知り得なかったことであったと思う。スタッフとして参加できたことにより鑑賞教育研究の最先端を垣間見、実践の一部を知ることができたのも大きな収穫だった。
そして、熱心な美術ファンである解説ボランティアの方々とプログラムを作ったりして交流できたのも大きな刺激になった。各スタッフの持ち味や、集まった人達によって、多様に展開されるトークから、創造力を引き出す鑑賞活動の具体的な姿を見ることが出来た。また、中学生向けプログラムでは自身でトークする機会を頂き、トークの理想像と現実とのギャップを体感できた。
現場に入ることにより、解説ボランティアや来館者に対する細やかな気配り、他セクションの学芸員や職員との円滑なやりとりが必要であることが分かった。教育普及業務を行う上で、そういった関係性を日頃からつくることが大切であることを知った。

平成19年度・武蔵野美術大学芸術文化学科学科3年

「美術館が、どのようにして作品とひとを結びつけているのか」を実地に学びたいと思い、大学の芸術文化学科に在学していた時にインターン活動を行いました。夏休みの小中学生を対象としたプログラムでは、ワークシートの作成や鑑賞作品へのアプローチ方法などの準備段階から当日の鑑賞活動まで、アシスタントとして関わりました。また、鑑賞教育に関する教員対象の研修会などの場にも数多く立ち会うことができ、「美術館側からみた学校」と「学校側からみた美術館」の違いを知ることができました。現在は、小学校に勤務しながら児童が主体的に「つくる」と「みる」行為がリンクする活動を目指しています。インターン活動を通して「美術館と学校が、それぞれの立場でこどもたちのために何をしなければいけないのか」という大きな問いを新たに得ることが出来ました。

The National Museum of Modern Art, Tokyo