所蔵品ガイド 11月19日

所蔵品ギャラリーで毎日14時から行われている「MOMATガイドスタッフによる所蔵品ガイド」の様子をご紹介します。

本日ご紹介した作品は、「向き合う」をテーマとした3作品。
藤田嗣治と靉光の自画像、そして2階のアントニー・ゴームリーの彫刻です。

DSC_0166

「特集:藤田嗣治、全所蔵作品展示。」でにぎわう会場から、多くのお客様がご参加されました。
所蔵品ガイドの特徴は、解説を聞くツアーではなく対話によるガイドであること。
お客様のご感想やご意見を共有することで、新しい視点を生み出し、鑑賞を深めます。

DSC_0169

藤田嗣治の自画像は第一印象をうかがってから、何が描かれているかじっくり観察しました。
猫や手に持っている筆、墨と硯、マッチなどが見つかります。
背景に飾られている絵は奥さんのものでしょう、という考察も。

藤田はどのような自分と向き合って、この作品を描いたのでしょうか。
自画像の周りに集められたものは、藤田の「お気に入り」といえそうです。
「自分の大切なものを絵の中に閉じ込めておきたかったのではないか」というご意見もありました。

 

DSC_0187

靉光の自画像は、藤田のものと違って人物だけが描かれています。

視線の感じから「何か考えているよう」、「油絵っぽくない。随分絵の具が薄く、塗り重ねた感じがしない」など、第一印象をうかがってみると、お客様のさまざまな視点が浮かび上がります。

実際の靉光の写真と見比べて、「こんなに胸板が逞しく、自分ににないものを手に入れたい、こうなっていきたいというのを描いたのではないか」とい うご意見もありました。
けっして大きくはないサイズの自画像から、ガイドに参加した皆さんでひとりの作家の人生に思いを馳せました。

 

DSC_0195アントニー・ゴームリーの《反映/思索》は、まさにふたつの像が向かい合っている作品です。
作家が自身を型に鋳造した作品であることをガイドスタッフから聞きつつ、作品から年齢を想像してみると、「40代くらいかな、若いよね」とのご意見に笑いも起きました。
屋内と屋外を見比べてのご感想は、「これは外が自分の先の姿、老いの姿を表しているのではないか」・・・。

参加者のみなさまもそれぞれ作品と向かい合った一時間。
所蔵品ガイドは、基本的には開館日の14時~、毎日開催しています。
ブログをご覧のみなさまも、どうぞご参加ください。

なお、所蔵品ガイドを行うMOMATガイドスタッフの新規メンバーを募集中です。応募についてはこちらをご覧ください。(応募締切:11月23日 ※所蔵品ガイドの感想を書く欄があります)

(研究補佐員H)


スクールプログラム 八千代市立勝田台南小学校

雨上がりの美術館へ足を運んだのは、千葉県八千代市からいらした、勝田台南小学校の5年生。
昨年度も来館してくださったので、一学年上の先輩たちのように美術館を楽しめるかな!?とスタートしました。

DSC_0124
作品をよく見て、思ったことを素直に話せる勝田台南小学校のみなさん。
東松照明の写真作品、《プラスチックス》2枚の鑑賞も、さまざまな発見をしました。
「鳥が死んでいる」「黒い砂場みたいなところ?」「花とか花火みたいに見える」・・・

2枚をそれぞれ見ていくと、「左は写真みたい」という意見が。
ということは、右は絵なのでしょうか?
ガイドスタッフから「実はどちらも写真です」という話を聞いて、「えぇ~!?」と驚きました。
そのことから、「珍しいものを見つけたから撮った」、
「生命の大切さを伝えたくて撮った」など、作家の意図にも話が及びました。

DSC_0128
ギャラリートークで心を耕した後、最後に作品を見る目は真剣!
先生と一緒に、考えた事を呟きながら、近くからじっくり鑑賞しました。

DSC_0141
閑話休題。
イサム・ノグチの屋外彫刻作品《門》を鑑賞したグループは、こんな様子でした。
紅葉した落ち葉を手にとって、作品の朱色と比べる子もいたり。
秋の竹橋を満喫できたでしょうか?

(研究補佐員H)


スクールプログラム 北海道札幌英藍高校

DSC_1

4階「眺めのよい部屋」から、皇居の緑が色づきつつあるのを見られる今日この頃。
紅葉を眺めているのは、北海道から社会見学でやってきた、札幌英藍高等学校のみなさんです。

 

DSC_2

エントランスでガイドスタッフと研究補佐員に挨拶し、
まずはギャラリートークで展示室をまわります。
この日は、東山魁夷の日本画、藤田嗣治の《サイパン島臣民忠節を全うす》、
アントニー・ゴームリーの《反映/思索》を鑑賞しました。

 

藤田嗣治の《サイパン島臣民忠節を全うす》は
全体に茶色みがかった色彩が広がり、
一見何が描かれているのか分かりづらいかもしれません。

DSC_3

札幌英藍高校のみなさんも、しばらく絵の前で立ち止まり
何が描かれているのか、だんだんと細部を確認していきました。
真剣にさまざまな挙動の女性たちを目で追う姿が印象的でした。

 

ギャラリートークの後、職員&ガイドスタッフとのインタビュータイムも取りました。
「展覧会のテーマはどのように決めていますか?」
「お客様(とくに外国の方)へのサービスはどうしていますか?」などの質問を話題に、
美術館での仕事や2012年の本館リニューアル以降の活動についてお話ししました。

(研究補佐員H)