東京国立近代美術館フィルムセンターは2018年4月1日に東京国立近代美術館より独立し、新しい組織「国立映画アーカイブ」となりました。
こちらは、アーカイブされたフィルムセンターの過去のページです。最新情報は、「国立映画アーカイブ」のホームページをご覧ください。
「国立映画アーカイブ」のページはこちら
※2018年4月より、企画名が「NFAJコレクションでみる 日本映画の歴史」に変わります。
初期の国産映写機 ローヤルH型ヘッドマシン(高密工業)、ランプハウス(マツダ)ほか
映画フィルムと並んで、フィルムセンターの収集活動のもう一つの柱であるノンフィルム資料は、年を追うごとに充実の度を深めています。
現在では46,000枚のポスター、610,000枚のスチル写真、30,000冊の映画図書のほか、雑誌・撮影台本・撮影機・映写機・映画人の個人資料・映画館プログラムなどの莫大な資料を有するに至りました。
絵とき「映画法」(1939年) 国家による映画統制を絵で解説
『なまくら刀』(1917年、幸内純一監督)
現存する日本最古のアニメーション映画
また、映画専用の展示室がオープンした2002年以来、フィルムセンターはこうした資料の中でも特に貴重なものを「展覧会 映画遺産」として常時公開し、過去の映画の発掘や復元の成果を紹介しながら日本の映画保存運動の軌跡を振り返ってきました。
そしてこの度、こうしたフィルム・アーカイブ活動の積み重ねによって実現した新しい常設展示が、この「NFCコレクションでみる 日本映画の歴史」です。
時代ごとの珍しいコレクションを一堂に集めて展示することで、映画人・撮影所・技術革新・ジャンル・広報宣伝・映画政策といったさまざまな側面から日本映画の歴史的な流れをたどることができます。
さらに、アニメーション映画のコーナーを設置したのも新たな試みです。
田中絹代 着色ブロマイド
展示品には新たに英語の解説を付し、幅広い層の方々が日本映画の豊かな歴史を学べるように構成されています。
フィルムセンターが誇る貴重なコレクションの数々をどうぞご覧ください。
「頗る非常大博士 駒田好洋来演」ポスター(1904年頃)
駒田は全国を巡回した先駆的な活動写真弁士
ナトコ映写機 占領軍が日本の民主化教育に用いた16mm映写機
東映動画『こねこのスタジオ』(1959年)絵コンテ台本
原画:森やすじ(康二)
レフシー紙フィルム 『たから箱』(1936年)
雑誌「活動写真界」(1911年) 表紙画:斎藤五百枝
浅草富士館「富士週報」(1930-31年) 表紙画:水島良成
凡例:
・本リストの通番と会場内での配列順序は一致していない場合があります。
・展示資料はすべてフィルムセンターの所蔵です。
・出品内容はやむを得ず変更される場合があります。
映画伝来 |
・『明治の日本』(1897-99年、コンスタン・ジレル=ガブリエル・ヴェール=柴田常吉撮影) 上映時間:約22分 ・『明治の日本』(1897-99年、コンスタン・ジレル=ガブリエル・ヴェール=柴田常吉撮影) 上映時間:約22分
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紅葉狩 |
・『紅葉狩』(1899年、柴田常吉撮影) 上映時間:約6分
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映画産業のはじまり |
・パテー プロフェッショナル撮影機
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日活の創立 |
・『カチューシャ』(1919年、田中栄三監督)ポスター
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天活と国活 |
・ウィリアムソン式和製撮影機
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最初のスター 尾上松之助 |
・『忠臣蔵』(1910-12年、牧野省三監督) 上映時間:約4分(抜粋)
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牧野省三とマキノプロダクション |
・牧野省三 ポートレイト 2点
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初期映画と著名弁士による映画説明集[エンドレス16mm映写機] |
『日本映画史 第一部・第二部』(1941年、大田皓一構成、松井翠声解説)より 上映時間:約8分(抜粋)
抜粋作品【『鳰の浮巣』 (1900年、土屋常二撮影、初代中村鴈治郎出演)/『不如帰』(製作年代不詳、山崎長之輔出演)/連鎖劇『相合傘』(製作年代不詳)/『毒流』(アメリ カ、1916年、ロイス・ウェーバー監督、生駒雷遊説明)/『幻影の女』(1920年、帰山教正監督)/『虞美人草』(1921年、小谷ヘンリー監督、栗 島すみ子出演)/『カリガリ博士』(ドイツ、1920年、ロベルト・ヴィーネ監督、徳川夢声説明)/『船頭小唄』(1923年、池田義信監督、栗島すみ子 出演)】 |
純映画劇運動 |
・帰山教正 ポートレイト
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“活弁時代” |
・「頗る非常大博士 駒田好洋来演」(1904年頃)ポスター
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記録映画・ニュース映画 |
・『関東大震大火実況』(1923年、白井茂撮影) 上映時間:約6分(抜粋)
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パルボ撮影機 |
・パルボL型撮影機
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『狂った一頁』と衣笠貞之助 |
・『狂つた一頁』(1926年、衣笠貞之助監督) 上映時間:約5分(抜粋)
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『忠次旅日記』と伊藤大輔 |
・『忠次旅日記』(1927年、伊藤大輔監督) 上映時間:約7分(抜粋)
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六大時代劇スター |
・大河内傳次郎『丹下左膳 第1篇』(1933年、伊藤大輔監督)ポスター
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帝国キネマ |
・『忠孝義談』(1928年、石山稔監督)と『忠僕直助』(1928年、渡辺新太郎監督)ポスター
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小型映画・玩具映画 |
・荻野茂二旧蔵パテベビー9.5mm撮影機
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プロキノ |
・「プロキノ第3回公開」プログラム(1930年) |
鈴木重吉 |
・『何が彼女をそうさせたか』(1930年、鈴木重吉監督)ポスター
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トーキー時代来る |
・『藤原義江の ふるさと』(1930年、溝口健二監督) 上映時間:約1分(抜粋)
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松竹モダニズム |
・五所平之助 ポートレイト
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田中絹代 |
・田中絹代 ブロマイド 4点
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小津安二郎 |
・小津安二郎 ポートレイト・スナップ写真 5点
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日活多摩川撮影所 |
・『限りなき前進』(1937年、内田吐夢監督)ポスター
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日本映画監督協会 |
・「日本映画監督協会創立趣意書」および挨拶状(1936年)
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P.C.L.から東宝へ |
・東宝映画の設立通達文書(1937年)
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山中貞雄 |
・山中貞雄 ポートレイト
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河合映画・大都映画 |
・『平井権八』(1928年、丘虹二監督)ポスター |
国産映写機 |
・高密工業製 映写機ヘッドマシン ローヤルH型/ローラー 映写機サウンドヘッド/マツダ製 映写機ランプハウス/高密工業 映写機スタンド
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映画統制と映画法 |
・内務省映画検閲 検印 4点
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植民地と映画 |
・アスカニア撮影機 |
ミッチェルNC型撮影機 |
・ミッチェルNC型撮影機
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ナトコ映写機 |
・ナトコ16mmサウンド映写機
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黒澤明 |
・本木荘二郎旧蔵『羅生門』(1950年、黒澤明監督)撮影台本
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溝口健二 水谷浩コレクションより |
・『西鶴一代女』(1952年、溝口健二監督)ポスター
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成瀬巳喜男 |
・中古智『山の音』(1954年、成瀬巳喜男監督)セット・デザイン
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最初のカラー映画と木下惠介 |
・『カルメン故郷に帰る』(1951年、木下惠介監督)ポスター
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コニカラー・システム |
・コニカラー(モノプレン・マルチイメージ・ワンショット)カメラ 101号機
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特殊撮影 |
・『ゴジラ』(1954年、本多猪四郎監督、円谷英二特技監督)ポスター
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独立プロ映画運動 |
・『にごりえ』(1953年、今井正監督)ポスター |
戦後に活躍した監督たち |
小林正樹、渋谷実、中村登、野村芳太郎、大島渚、吉田喜重、篠田正浩、山田洋次、稲垣浩、豊田四郎、今井正、谷口千吉、本多猪四郎、岡本喜八、古澤憲吾、吉村公三郎、市川崑、森一生、三隅研次、増村保造、松田定次、マキノ雅弘、加藤泰、深作欣二、石井輝男、田坂具隆、川島雄三、西河克己、今村昌平、鈴木清順、舛田利雄、蔵原惟繕、中川信夫、新藤兼人、山本薩夫、羽仁進
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デジタル写真帖 日本映画を彩った名優たち(80名) |
[パソコン展示] |
アニメーション映画のはじまり |
・『なまくら刀(塙凹内名刀之巻)』(1917年、幸内純一監督) 上映時間:約4分
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大藤信郎 |
・大藤信郎 ポートレイト
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東映動画 |
・『白蛇伝』(1958年、藪下泰司監督)ポスター
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岡本忠成 |
・岡本忠成 ポートレイト |
Ⅰ | 日本映画のはじまり 映画前史~1910年代 The Birth of Japanese Film: from the Pre-Cinema Period to the 1910s |
Ⅱ | サイレント映画の黄金時代 1920年代 The Golden Age of Silent Film: the 1920s |
Ⅲ | トーキー革命へ 1930年代 The Advent of Talkies: the 1930s |
Ⅳ | 戦時下の日本映画 1930年代後半~1945年 Japanese Film in Wartime: from the Late 1930s to 1945 |
Ⅴ | 第二次大戦後の黄金時代 1945年~1950年代 The Postwar Golden Age: from 1945 to the 1950s |
Ⅵ | 日本映画のひろがり 1960年代以降[展示室ロビー] New trends in Japanese Film: the 1960s [Reception area] |
Ⅶ | 日本のアニメーション映画 Japanese Animation |
[Chapter Texts in Japanese, English, Chinese and Korean.]
[Captions in both Japanese and English.]
2017年10月5日より、常設展内の「特別出品コーナー」で、山中貞雄監督が衣笠貞之助、伊藤大輔、伊丹万作に宛てた書簡(1937年)が展示されています。
次世代の日本映画の担い手として将来を嘱望されながら、1937年8月に京都伏見の連隊に入営した山中貞雄が三人の監督に送った書簡。遠からず10月には中国へ向けて出港したが、翌年9月17日、中国戦線で急性腸炎が悪化した山中は、開封の野戦病院で帰らぬ人となった。
展示期間:2017年10月5日(木)~終了日未定
◎これまでの特別出品資料
2011年5月27日~2012年3月31日 | 『東京オリンピック』で使用された1600mm望遠レンズ |
2012年4月11日~2013年5月26日 | “写し絵”のオリジナル種板・公演器具 |
2013年6月5日~2015年3月29日 | 文献「実地応用 近世新奇術」(1897年) |
2015年4月14日~2016年7月10日 | 『海を渡る祭礼』三村伸太郎直筆原稿(1941年) |
2016年7月26日~2017年10月4日 |
セルゲイ・エイゼンシュテイン監督から袋一平宛ての書簡(1931年) |
フィルムセンターの常設展「日本映画の歴史」では、2011年4月から、小学校・中学校・高校の児童・生徒による団体訪問を受け入れます。さまざまな展示品をめぐりながら、当センターのスタッフが日本映画の豊かな歴史を解説します。全員に「ジュニア・セルフガイド」を配布します。
受け入れ可能日: | 火曜日・金曜日 (都合により受け入れのできない日もあります) |
所要時間: | 約40分 |
申請: | 学校の名義による申請が必要です。申請の方法につきましてはフィルムセンター情報資料室までお問い合わせください。 |
料金: | 高校生以下は無料(引率の先生は観覧料がかかります) |
受け入れ人数: | 原則として20名まで |
フィルムセンターの常設展「日本映画の歴史」では、ジュニアの来館者の方々に「ジュニア・セルフガイド」を配布しています。展示品についてのクイズを解きながら、“映画大国にっぽん”の歴史をたどることができます。休み期間中の自由研究にも最適です!
[主な対象年齢:小学校高学年から中学生]
〒104-0031 東京都中央区京橋3-7-6
お問い合わせ: ハローダイヤル 03-5777-8600
東京国立近代美術館ホームページ
▼ 交通
東京メトロ銀座線京橋駅下車、出口1から昭和通り方向へ徒歩1分
都営地下鉄浅草線宝町駅下車、出口A4から中央通り方向へ徒歩1分
東京メトロ有楽町線銀座一丁目駅下車、出口7より徒歩5分
JR東京駅下車、八重洲南口より徒歩10分
3月3日(土) 入江良郎・岡田秀則「フィルムセンターの展覧会を回顧する 1995-2018」
フィルムセンターの展覧会は、上映企画の陰にありながら常にその活動の前線を歩んできました。国立映画アーカイブの設立を前に、映画資料の収集と両輪をなしてきた当館展示室の常設展や企画展の充実について歴代の担当研究員が語ります。
*展示室ロビーで行われます。
日程: | 毎月第一土曜日 (休室の場合は第二土曜日) |
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時間: | 0:00pm- |
所要時間: 通常30分~40分
参加方法: 開始時刻に展示室の入口にお集まりください(ロビーで実施されることもあります)。
料金: 無料(展示室内で実施の場合、観覧料がかかります。)
2011年4月から、月に一度、常設展「NFCコレクションでみる 日本映画の歴史」の解説を行っています。通常は当センター研究員による展示品の解説ですが、ゲストをお招きしてトークやワークショップを行うこともあります。詳細はこのホームページやメールマガジンでご確認ください。
*日時は変更されることがあります。変更の際はホームページやメールマガジンなどでお知らせします。
2017年度
※長期休館のため4月、5月は開催いたしません。 | |
6月3日 | 岡田秀則「映画人資料の行方―日・米・仏を比較して」 (さまざまな映画人たちが残した資料は、どこでどのように保存されているのでしょうか。それぞれ映画事情の異なる日本・アメリカ・フランスの状況について解説します。) |
7月1日 | 濱田尚孝「NFC常設展にみる“映画教育”」 (映画の歴史は、娯楽や芸術の歴史であると同時に教育の歴史でもあります。当館の常設展を「教育」という視点で再検討し、フィルムセンターの活動意義を総合的に捉えます。) |
8月5日 | 本地陽彦「映画初公開会場『神港倶楽部』について」 |
9月2日 | 江口浩「戦時下日本の映画人と“外地”」 (太平洋戦争期、日本は中国や朝鮮半島、台湾、フィリピン、インドネシアなどへのプロパガンダのため、映画製作の基盤を作り、数多くの映画人を送り込みました。展示品にも言及しつつ、日本の対外的な「映画工作」について解説します。) |
10月14日 | 木村智哉「日本のアニメーション制作事業――20世紀前半の変化」 (今年で100周年を迎えた日本のアニメーション制作事業は、どのように移り変わってきたのでしょうか。作家や企業、観客の動向、社会背景などを常設展示に則して概観します。) |
11月4日 | 紙屋牧子「昭和天皇とパルボ撮影機」 (1921年、昭和天皇(当時は皇太子)がパルボ撮影機のクランクを廻している写真がさまざまなメディアで流通しました。映画業界にとって画期的なそのイメージがどのような状況で撮影されたのか、その歴史的背景を解説します。) |
12月2日 | 「音声資料紹介(14)無声映画の“音楽”を聴く:毛利眞人氏のコレクションから」 (「音声資料紹介」シリーズの14回目となる今回は、貴志康一や二村定一など、日本の洋楽史に関する多数の著作で知られる音楽評論家であり、レコード蒐集家でもある毛利眞人氏をお招きし、毛利氏のコレクションから、無声期の映画館で演奏されていた伴奏音楽・休憩奏楽を、毛利氏の解説と共に聴きます。また、当館ウェブサイト「日本アニメーション映画クラシックス」公開にあたって、使用音楽の同定にご協力をいただいた際の逸話などについてもお話いただきます。所要時間:約60分)(詳細は常設展特別イベント) |
1月6日 | 岡田秀則、紙屋牧子「2017年 新規収蔵資料の紹介と資料デジタル化の報告」 2017年にフィルムセンターが受領した映画資料の中でも、特筆すべきはアニメーション撮影台などの大型技術資料です。また大型ポスターやスチル写真など、紙資料のデジタル化を推進した年でもあります。そうした最新の事業展開について研究員が解説します。 |
2月3日 | 大関勝久「日本の映画用フィルム―開発・製造の現場から」 富士フイルムの研究者として長年フィルムの開発に携わり、現在は当館BDCプロジェクトのリーダーを務める大関が、工業製品としての映画フィルムについて、研究開発および製造現場の視点からお話しいたします。 |
※4月は第1・2土曜日ともに休室のため開催いたしません。 | |
5月7日 | 「音声資料紹介(13) 梅村紫声の映画説明を聴く」 (1965年11月5日に第12回「映画の歴史を見る会」(ヤマハホール)で収録された、活動写真弁士の梅村紫声による日本映画『小羊』(1923年)の語り約54分のうち抜粋を、映像とともに紹介します。梅村紫声は晩年、『映画史料』(全17集、1961-1969)を自費出版するなど、映画史家としても活動し、膨大かつ貴重な映画資料を後世に残したことでも知られています。今回は賀古残夢監督の異国趣味溢れる現代劇で、彼の名調子を偲びます。所要時間:約40分) |
6月4日 | 岡田秀則「戦時下の映写室―『戦時統制下映画資料集』を読む」 |
7月2日 | とちぎあきら「CIE映画とナトコ映写機」 |
8月6日 | 大澤浄「加藤泰通から加藤泰へ」 |
9月3日 | 神田麻美「映写室の移り変わり―戦後から現代まで」 |
10月1日 | 紙屋牧子「山中貞雄と鳴滝組」 |
※11月は第1・2土曜日ともに休室のため開催いたしません。 | |
12月3日 | 大傍正規「記録映画『日本南極探檢』誕生の背景」 |
1月7日 | 岡田秀則+情報資料室「2016年 新規収蔵資料と資料整理活動の紹介」 |
※長期休館のため2月、3月は開催いたしません。 |
※4月は第1・2土曜日ともに休室のため開催いたしません。 | |
5月2日 | 紙屋牧子「マキノ映画とその時代」 |
6月6日 | 「音声資料紹介(11) 竹本嘯虎の映画説明を聴く」 (1956年11月15日に「映画の歴史を見る会」(日比谷公会堂)で収録された竹本嘯虎による時代劇『江戸怪賊伝 影法師』(1925年)の語り約25分を、映像とともに紹介します。竹本は明治期からの日本映画専門の名弁士、いまフィルムセンターがある第一福宝館で活 躍しました。終盤の約3分のみ、遅れて到着した国井紫香が担当しています。所要時間:約40分) |
7月4日 | 岡田秀則「逝ける映画人を偲んで―李香蘭・高倉健をめぐる資料」 |
※8月は企画展関連イベントのため開催いたしません。 | |
9月5日 | 佐崎順昭「戦後70年―資料でみる終戦直後の日本映画界」 |
10月3日 | 紙屋牧子「伊藤大輔と傾向映画」 |
11月7日 | 岡田秀則「日本の映画ポスター学事始め」 |
12月5日 | 岡田秀則「2015年 新規収蔵資料の紹介」 |
1月9日 | 「音声資料紹介(12) ディスク式トーキーの音を聴く」 (レコード盤を用いたトーキー技術「イーストフォン」により帝国キネマ初の全篇トーキー作品となった『子守唄』(1930年、鈴木重吉監督)は、ソプラノ歌 手関屋敏子を主演に招いて興行的にも成功しましたが、ディスク式トーキーは短命に終わりました。この映画のフィルムも現存しませんが、当館に残された16 インチレコード盤の音声から、トーキー映画の黎明期を偲びます。) |
2月6日 | 冨田美香「大映京都撮影所 その源流と系譜をたどる」 |
3月5日 | 「映画資料館の現在と未来」増谷文良氏(鎌倉市川喜多映画記念館キュレーター)(詳細は常設展特別イベント) |
※4月は第1・2土曜日ともに休室のため開催いたしません。 | |
5月3日 | 岡田秀則「日本の色彩映画―<1953年>を検証する」 |
6月7日 | 「音声資料紹介(6) 生駒雷遊の映画説明を聴く」 (1954 年と1956年の「映画の歴史を見る会」で収録された、活動写真弁士の生駒雷遊によるアメリカ映画『毒流』(1916年)とイタリア映画『双燕の夢』 (1913年)の語り約11分+10分を紹介します。特に、当時、日本映画に大きな影響を与えたブルーバード映画の代表作『毒流』は映像と共にその名調子 を再現します。所要時間:約40分) |
7月5日 | 「音声資料紹介(7) 谷天朗の映画説明を聴く」 (1954年と1955年の「映画の 歴 史を見る会」で収録された、活動写真弁士の谷天朗によるイタリア映画『椿姫』(1915年)と『サタン城』(1913年)の語り約12分+18分を紹介し ます。「神田日活」館や新宿「帝都座」にあって日活時代劇の説明で有名な谷天郎(当時の表記)ですが、今回はヨーロッパ映画でその名調子を偲びます。所要 時間:約45分) |
8月2日 | 岡田秀則「成瀬巳喜男と映画美術」 |
9月6日 | 入江良郎「最古の映画会社・吉澤商店」 |
10月4日 | 「音声資料紹介(8) 加藤柳美の映画説明を聴く」 (1954 年から1956年の「映画の歴史を見る会」で収録された、活動写真弁士の加藤柳美によるフランス映画『マックスの近視眼』(1910年)とイタリア映画 『薄馬鹿大将ダム君』(1911年)の語り、約7分+7分を紹介します。主に松竹メロドラマの情緒的な語りで人気だった加藤ですが、今回は初期ヨーロッパ の喜劇でその名調子を偲びます。所要時間:約30分) |
11月1日 | 「音声資料紹介(9) 樋口旭琅の映画説明を聴く」 (1954年と 翌 年の「映画の歴史を見る会」で収録された、活動写真弁士の樋口旭琅によるイタリア映画『ポンペイ最後の日』(1913年)とアメリカ映画『幌馬車』 (1923年)の語り約14分+10分を紹介します。樋口は1920年代、浅草・帝国館でアメリカの連続映画の説明によって人気を得、トーキー以降は早稲 田・銀座の全線座など映画館経営で手腕を発揮しました。今回は弁士廃業後25年ぶりの説明でその衰えぬ荘重な名調子を偲びます。所要時間:約45分) |
12月6日 | 岡田秀則「2014年 新規収蔵資料の紹介」 |
1月10日 | 「音声資料紹介(10) 熊岡天堂の映画説明を聴く」 (1955 年の「映画の歴史を見る会」で収録された、活動写真弁士の熊岡天堂によるイタリア映画『さらば青春』(1918年)とフランス映画『アッシャー家の末裔』 (1928年)の語り、約12分+9分を紹介します。大正中期より売り出した熊岡天堂は、日本映画、外国映画を問わず活躍し、特に人情物の説明で知られま した。今回は、のちの日本映画にも大きな影響を与えた2作品で名調子を偲びます。所要時間:約40分) |
2月7日 | 情報資料室「紙資料の保存に対するフィルムセンターの取り組み」 |
3月7日 | 「映画美術資料の保存とデジタル化」竹内悦子氏(映画美術監督)(詳細は常設展特別イベント) |
※4月は第1・2土曜日ともに休室のため開催いたしません。 | |
5月4日 | 「音声資料紹介(2) 徳川夢声の映画説明を聴く」(1954年、近代美術館が主催した「映画と講演の夕」で収録された徳川夢声の『路上の霊魂』(1921年)の映画説明、後半部分の約21分を紹介します。夢声は『路上の霊魂』が1921年に封切られた折にも映画説明を務めました。所要時間:約45分) ※ご来場の方に上映会(1954年5月3日)当時のプログラム実物をプレゼント! |
6月8日 | 「音声資料紹介(3) 大蔵貢の義太夫出語りを聴く」 (1962年に「映画の歴史を見る会」(ヤマハホール)で収録された、活動写真弁士出身で新東宝元社長の大蔵貢による『太功記十段目』出語りの約18分を、映像とともに紹介します。所要時間:約40分) |
7月13日 | 大澤浄「ノンフィルム資料から読み解く映画監督・清水宏」 |
8月3日 | 岡田秀則「戦時期日本映画の南方工作」 |
9月7日 | 「音声資料紹介(4) 国井紫香の映画説明を聴く」 (1954年に「映画の歴史を見る会」(共立講堂)で収録された、活動写真弁士でのちに講談師としても活躍した国井紫香による記録映画『日露戦争記録』(1904-05年)の語り約13分を、映像とともに紹介します。所要時間:約40分) |
10月5日 | 岡田秀則「映画ポスター再考」 |
12月14日 | 「音声資料紹介(5) 山野一郎の映画説明を聴く」 (1954 年と1955年の「映画の歴史を見る会」で収録された、活動写真弁士でのちに漫談家としても活躍した山野一郎によるフランス映画『ジゴマ』(1911年) とドイツ映画『天馬』(1913年)の語り約8分+19分を紹介します。映画史初期の代表的な犯罪映画、探偵活劇の映画説明を山野一郎の軽快な語りで再現 します。所要時間:約40分) |
1月11日 | 浅利浩之「個人映画作家・荻野茂二」 |
2月1日 | 大傍正規「大藤信郎『くじら』『幽霊船』のデジタル復元」 |
3月1日 | 「写し絵ワークショップ」(劇団みんわ座)(詳細は常設展特別イベント) |
4月14日 | 「旧キネマ旬報社調査部資料」 |
5月5日 | 「展示映像にみるフィルムセンターの映画復元」 |
6月2日 | 「アニメーション作家 大藤信郎」 |
7月7日 | 「国産のカラー映画技術:コニカラー・システムをめぐって」 |
※8月は第1・2土曜日ともに休室のため開催いたしません。 | |
9月1日 | 「関東大震災と日本映画」 |
10月6日 | 「女優・田中絹代の遺したもの」 |
11月10日 | 「日本のマックス・ランデー、関根達発」 |
12月1日 | 「映画のひかり」 |
1月12日 | 「五所平之助監督旧蔵資料」 |
2月2日 | 「名機・ミッチェルNC型撮影機を操作する」(詳細は常設展特別イベント) |
3月2日 | 「音声資料紹介 映画説明の変遷を聴く」 (1958年に近代美術館が録音した音声資料を紹介します。映画評論家・映画史家の田中純一郎が司会進行役と解説をつとめ、往年の著名な映画説明者5人の実演を録音したものです。所要時間:約50分) |
4月9日 | 列品解説 |
5月7日 | 「日本映画と国家のかかわり」 |
6月4日 | 「記録映画・ニュース映画の発展」 |
7月2日 | 「日本映画への色彩の導入」 |
8月6日 | 「日本映画への音声の導入」 |
9月3日 | 「日本の南極探検映画」 |
10月1日 | 「日本の映画ポスター」 |
11月12日 | 「日本の映画宣伝メディア」 |
12月3日 | 「松山の伊藤大輔と伊丹万作」 |
1月7日 | 「資料でみる日活史・初歩篇」 |
2月4日 | 「フィルムセンターの映画カメラ・コレクション」 |
3月3日 | 「御園京平と<みそのコレクション>」 |
▼これまでの特別イベント
2017年12月2日(土)
「音声資料紹介(14)無声映画の“音楽”を聴く:毛利眞人氏のコレクションから」
講師:毛利眞人氏(音楽評論家)
「音声資料紹介」シリーズの14回目となる今回は、貴志康一や二村定一など、日本の洋楽史に関する多数の著作で知られる音楽評論家であり、レコード蒐集家でもある毛利眞人氏をお招きし、毛利氏のコレクションから、無声期の映画館で演奏されていた伴奏音楽・休憩奏楽を、毛利氏の解説と共に聴きます。また、当館ウェブサイト「日本アニメーション映画クラシックス」公開にあたって、使用音楽の同定にご協力をいただいた際の逸話などについてもお話いただきます。
所要時間:60分
*展示室ロビーで行われます。
2016年3月5日(土)
「映画資料館の現在と未来」
講師:増谷文良氏(鎌倉市川喜多映画記念館キュレーター)
いま 日本全国で映画に関わる資料を収集・公開する施設が増えています。そうした流れの中、2010年の開館以来、積極的に映画の展覧会・上映会を企画してきた 鎌倉市川喜多映画記念館の増谷文良氏を迎え、その活動の道のりと、これからの映画資料館の在り方についてお話を伺います。
所要時間:60分
*展示室ロビーで行われます。
2015年3月7日(土)
「映画美術資料の保存とデジタル化」
講師:竹内悦子氏(映画美術監督)
フィルムセン ターと日本映画・テレビ美術監督協会が共同して2010年より実施してきた「日本映画美術遺産プロジェクト」は、これまで水谷浩、松山崇という日本の映画 美術の巨匠が遺した資料をリスト化、デジタル化してきました。プロジェクトの中心メンバーである美術監督竹内悦子氏をお招きし、溝口健二諸作品や『酔いど れ天使』『七人の侍』のデッサンをはじめ、このプロジェクトの成果を披露します。
所要時間:45分
*展示室ロビーで行われます。
2014年3月1日
「写し絵ワークショップ」
講師:田中佑子氏、秋元乃里子氏、西尾直樹氏(劇団みんわ座)
「写し絵」は江戸後期に生まれ、ガラスに着色した「種板」と木製の幻燈機「風呂」により動く映像を見せる伝統芸能です。それを現代に甦らせた劇団みんわ座をお迎えし、ワークショップと展示中のオリジナル資料の解説を行います。
*ワークショップの後展示室へ移動します。展示室への入場には観覧料がかかります。
2013年2月2日
「名機・ミッチェルNC型撮影機を操作する」
講師:稲垣涌三氏(撮影監督、日本映画撮影監督協会事務局長)
トーキー化以降、世界映画界の標準的キャメラとなり、日本の各撮影所でも愛用された名機・ミッチェルNC型を実際に操作しながら、その構造や特徴を解説していただき、経験談をお聞きします。
*資料を配布いたします。
*撮影は行われません。