東京国立近代美術館

石内都展 モノクローム ― 時の器

1999年10月5日(火)− 12月11日(土)
東京国立近代美術館フィルムセンター展示室

◇展覧会のご案内◇

展覧会名: 石内都(いしうち みやこ)展 モノクローム − 時の器
[平成11年度写真部門特別展]
Miyako Ishiuchi : Time Textured in Monochrome
主催: 東京国立近代美術館
会場: 東京国立近代美術館フィルムセンター展示室(7階)
〒104-0031東京都中央区京橋3-7-6
営団銀座線京橋駅[出口1]より徒歩1分
都営浅草線宝町駅[出口4]より徒歩1分

お問合せ03-3272-8600(ハローダイヤル)
東京国立近代美術館ホームページ http://www.momat.go.jp/

会期等: 1999年10月5日(火)− 12月11日(土)日曜・月曜休館
開館時間10:30−18:00(入場は17:30まで)
(11/3,12は無料観覧日)
観覧料: 一般210円(170円)/ 大学・高校生120円(90円) / 中・小学生90円(50円)
*消費税込み、( )内は20名以上の団体料金
スライドレクチャー「石内都・自作を語る」
日時:10月23日(土)14:00−15:30(開場13:30)
会場:フィルムセンター小ホール(地下一階)
聴講無料 先着140名

本展会期中に下記の会場でも石内都氏の個展が開催されます。

★「SCARS」
10月4日−10月23日(日・月・祝休)
ツァイトフォトサロン
(中央区日本橋室町1-7-2八木長ビル5F tel 03-3246-1370)
★「Body and Air石内都ポラロイド写真展」
10月12日−11月12日(土・日・ 祝休) ポラロイドギャラリー
(港区虎ノ門3-2-2 第30森ビル1F tel 03-3438-8821)

石内都展 モノクローム − 時の器

Miyako Ishiuchi : Time Textured in Monochrome

石内都は1947年に生まれ、多摩美術大学で染織を学んだ後、 70年代半ばに写真と取り組み始めました。 街や建物に視線を向けた初期の作品は高く評価され、 79年にはシリーズ「アパートメント」で女性としては初めて、 第4回木村伊兵衛写真賞を受賞しています。

1980年代末から90年代を通して、石内の仕事は、 自分と同年生まれの女性の手足を写した「1・9・4・7」など、 人間の身体の表面を接写する一連の作品を中心に展開してきました。 同い年の同性の手足というモチーフから始まったこの仕事は、 しだいに年齢や性別を越えて対象を広げて行き、 その過程で石内は傷痕というテーマに出会います。 今回の展覧会は、 「SCARS」と題されるこの傷痕のシリーズの新作をはじめとする90年代の作品を中心に、 初期の作品も含めて構成されます。

街や建物を被写体としていた初期の作品でも、石内の写真には、 その場に残る人間の「生」の記憶や痕跡といったものが色濃く捉えられていました。 人間の身体の表面である皮膚も、 その人の「生」を反映してさまざまな表情を見せます。 傷痕はそうした身体の表面にあってとりわけ特別な、 時間や記憶の結節点ともいうべきものです。写真家はその特別な意味、 そこにある時間の重みを真摯に受けとめ、 丁寧に写真というもうひとつの表面に移しかえていきます。 モノクロームの写真の表面に移しかえられた傷痕は、 個としての人の上に起きた出来事の痕跡であることを超えた何かとして、 それを観る私たちの前に現れます。

「SCARS」を中心に、初期の作品も含めて構成される今回の展覧会は、 人間の「生」の記憶や痕跡、そしてそこに流れた時間を、 さまざまなかたちで写真の表面に移しかえてきた石内都の写真の本質とその魅力とを、 直接、モノクロームの印画紙から感じ取るまたとない機会となるものです。


展示内容(予定)

《絶唱・横須賀ストーリー》1976-77
《互楽荘》1987
《Bay Side Courts》1988-89
《EMクラブ》1990
《1・9・4・7》1988-89
《1899》1990
《1906》1991-93
《SCARS》1991-99

石内 都(いしうち みやこ)

1947群馬県に生まれる
1953横須賀に家族と移る
1970多摩美術大学デザイン科織りコース中退
1975写真を始める
1979第4回木村伊兵衛写真賞 (シリーズ「アパートメント」に対して)
1999第11回写真の会賞(「AIR」展に対して)
第15回東川賞国内作家賞 (「1・9・4・7」から 「SCARS」に至る作家活動に対して)
現在、東京都在住

写真集など

『アパート』写真通信社1979
『絶唱・横須賀ストーリー』写真通信社1978
『連夜の街』アサヒソノラマ 1981
『水道橋・東京歯科大学』一世出版 1981
『1・9・4・7』 I.P.C. 1990
『モノクローム』筑摩書房1993
『1906・to the skin』河出書房新社1994
『手・足・肉・体』(文・伊藤比呂美)筑摩書房1995
『さわるChromosome XY』新潮社1995
『YOKOSUKA AGAIN 1980-1990』蒼穹舎1998
*1996年より写真誌 『main《マン》』を楢橋朝子と共同で刊行 (現在8号まで)