保存修復の取り組み

美術館では、所蔵する作品が現状以上に劣化することなどを防ぎ、できるだけ長く作品を保管していくために、そして制作当初の鑑賞条件を維持したり復元したりするために、作品に保存処理や修復を施すことがあります。
当館では、作品の技法、素材やコンディションに応じて、複数の修復工房や修復家に相談・依頼し、館内に設けた補修室や外部の工房で、例年数十点の修復を行っています。修復は作品解釈とも密接に結びつくため、一つの作品を修復するにあたっても、極力複数の専門家から意見を聞くように努めています。修復家が見出した技術的な知見や科学的データから、新たな解釈が生まれたり、研究が進んだりすることもあります。そのような事例は、当館が発行する研究紀要などで随時報告しています。


修復作業のご紹介

油彩絵画の修復のポイントや修復する上で大切なポイントをお伝えする動画(5分42秒)をご紹介しています。

修復に関する調査研究

美術館ニュース『現代の眼』にて、修復に関する研究結果や詳細な作業報告を掲載しています。

藤田嗣治《五人の裸婦》《自画像》の科学調査と修復について

令和3年から4年度にかけて行われた《五人の裸婦》《自画像》の科学調査と修復についての詳細な報告が、お読みいただけます。挿図もカラーで掲載しています。

[修復報告]
修復研究所21(渡邉郁夫、有村麻里、宮田順一)、林洋子(美術史家、文化庁芸術文化調査官)、都築千重子(東京国立近代美術館)
「藤田嗣治《五人の裸婦》《自画像》の科学調査と修復から―1920年代の藤田の絵肌の検証を中心に」
『東京国立近代美術館 研究紀要第27号』令和5年3月31日発行 pp.59-80


年度別の修復概要

各年度の修復内容の詳細は PDF よりご確認いただけます。

令和3年度(2021)修復

令和3年度は、岸田劉生、河原温、小磯良平などを含む絵画17点、素描1点、版画1点、版画4点を修復しました。

令和2年度(2020)修復

令和2年度は、藤田嗣治、草間彌生などを含む絵画18点、素描1点、版画1点、彫刻1点を修復しました。


令和元年度(2019)修復

令和元年度は、藤田嗣治、白髪一雄、山下菊二などを含む絵画23点、水彩1点、彫刻6点、写真5点を修復しました。

平成30年度(2018)修復

平成30年度は、東山魁夷、岸田劉生、アド・ラインハートなどを含む日本画4点、油彩その他20点、戦争記録画4点、版画1点、彫刻1点、資料・その他1点を修復しました。


平成29年(2017)修復

平成29年度は、速水御舟、横山操、猪熊弦一郎などを含む日本画12点、油彩 その他 9点、戦争記録画1点、彫刻1点を修復しました。

平成28年(2016)修復

平成28年度は、横山大観、中村大三郎、古賀春江などを含む日本画11件、油彩その他6件、彫刻(立体造形)1件、美術資料2件を修復しました。


平成27年(2015)修復

平成27年度は、須田国太郎、瑛九、多田美波などを含む日本画4件、油彩その他9件、水彩・素描38件、彫刻1件、写真10件、美術資料9件を修復しました。

平成26年度(2014)修復

平成26年度は、海老原喜之助、奈良美智、ポール・セザンヌなどを含む日本画3件、油彩 その他7件、美術資料2点を修復しました。


平成25年度(2013)修復

平成25年度は、小林古径、中沢弘光、岸田劉生などを含む日本画3件、油彩その他5点、資料3件を修復しました。

平成24年度(2012)修復

平成24年度は、オノサト・トシノブ、川上涼花、桂ゆきなどを含む日本画2件、油彩その他4点を修復しました。

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