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ヒルマ・アフ・クリント展
抽象絵画の先駆者、ヒルマ・アフ・クリント(1862–1944)のアジア初となる大回顧展です。スウェーデン出身の画家アフ・クリントは、ワシリー・カンディンスキーやピート・モンドリアンら同時代のアーティストに先駆け、抽象絵画を創案した画家として近年再評価が高まっています。彼女の残した 1,000点を超える作品群は、長らく限られた人々に知られるばかりでした。1980 年代以降、ようやくいくつかの展覧会で紹介が始まり、21世紀に入ると、その存在は一挙に世界的なものとなります。2018年にグッゲンハイム美術館(アメリカ、ニューヨーク)で開催された回顧展は同館史上最多*となる60 万人超もの動員を記録しました。*2019年時点 本展では、高さ3mを超える10点組の絵画〈10の最大物〉(1907年)をはじめ、すべて初来日となる作品約140点が出品されます。代表的作品群「神殿のための絵画」(1906–15年)を中心に、画家が残したスケッチやノート、同時代の秘教思想や女性運動といった多様な制作の源の紹介をまじえ、5章立ての構成により画業の全貌をご覧いただきます。 ヒルマ・アフ・クリント(1862-1944) ヒルマ・アフ・クリントはスウェーデンの裕福な家庭に育ち、王立芸術アカデミーを優秀な成績で卒業、職業画家として活動しました。一方で神秘主義などの秘教思想やスピリチュアリズムに傾倒し、交霊術の体験を通してアカデミックな絵画とは異なる抽象表現を生み出します。表現の先駆性や緻密な体系性など、モダン・アート史上、きわめて重要な存在として評価されています。 見どころ すべて日本初公開。「神殿のための絵画」をはじめ約140点で画業の全貌を明らかに 画家の存命中、および死後も長らく、ほとんど展示されることのなかった作品約140点が一堂に。ヒルマ・アフ・クリントの今日の評価を決定づけた代表的作品群「神殿のための絵画」(1906–15年)を中心に、ノートやスケッチなども展示し、画家の制作の源泉を探るとともに、画業の全貌をご紹介します。 圧巻の大作〈10の最大物〉で体感する無限の創造力 本展のハイライトは、代表的作品群「神殿のための絵画」のなかでも異例の巨大なサイズで描かれた〈10の最大物〉(1907年)。人生の四つの段階(幼年期、青年期、成人期、老年期)を描いた10点組の大作で、高さは3メートルを超えます。多様な抽象的形象、画面からあふれでてくるようなパステルカラーの色彩、そして圧倒的なスケールは、観る者を一瞬で引き込み、まるで異空間を漂うかのような唯一無二の体験に誘います。 章立て・主な展示作品 1章 アカデミーでの教育から、職業画家へ ヒルマ・アフ・クリントは1862年10月26日、ストックホルム(スウェーデン)の裕福な家庭の第四子として生まれました。父親のヴィクトルは海軍士官で、天文学、航海術、数学などが身近にある環境は、後のアフ・クリントの制作に大きな影響を与えます。 1882年、アフ・クリントは王立芸術アカデミーに入学、正統的な美術教育を受けることになります。アカデミーは1864年より本格的に女性の入学を認めていたとはいえ、女性のアーティストは当時のスウェーデンではまだ数少ない存在でした。在学中に制作された人体デッサンにおける正確な形態把握、あるいはこの時期に制作されたと思われる植物図鑑のように緻密な写生などからは、彼女が習得した技術の高さを見て取ることができます。 1887年、アカデミーを優れた成績で卒業したアフ・クリントは、主に肖像画や風景画を手がける職業画家としてのキャリアを順調にスタートします。また児童書や医学書の挿画に関わったり、後にはスウェーデン女性芸術家協会(1910年発足)の幹事という実務的な仕事を担ったりと、多方面で活躍を見せました。 2章 精神世界の探求 ヒルマ・アフ・クリントがスピリチュアリズム(心霊主義:人は肉体と霊魂からなり、肉体は消滅しても霊魂は存在し続け、現世へ働きかけてくるという思想)に関心を持ち始めたのは1879年頃、彼女が17歳の時とされています。アカデミーでの美術教育(1882–1887年)と並行しながら、スピリチュアリズムはアフ・クリントの思想や表現を形成し、決定づける要因となっていきます。当時のストックホルムには秘教的思想を信奉する団体がいくつか存在していました。特に影響を受けたのは、ヘレナ・ブラヴァツキー(1831–91)が提唱し、世界的に受容された神智学(しんちがく)でした。アフ・クリントは瞑想や交霊の集いに頻繁に参加し、知識を深めていきます。 1896年、特に親しい4人の女性と「5人(De Fem)」というグループを結成し、以降、1908年頃まで活動しました。彼女たちは交霊術におけるトランス状態において、高次の霊的存在からメッセージを受け取り、それらを自動書記や自動描画によって記録しました。残されたドローイングの数は膨大で、波線の連なりが続くシンプルなものから、植物、細胞、天体など具体的なモチーフが認められるものなどヴァリエーションも多岐にわたります。アフ・クリントはこの体験を通じて、自然描写に根ざしたアカデミックなトレーニングを離れ、新しい視覚言語を生み出し始めます。 3章 「神殿のための絵画」 1904年、アフ・クリントは「5人」の交霊の集いにおいて、高次の霊的存在より、物質世界からの解放や霊的能力を高めることによって人間の進化を目指す、神智学的教えについての絵を描くようにと告げられます。この啓示によって開始されたのが、全193点からなる「神殿のための絵画」です。 「神殿のための絵画」は途中4年の中断期間を挟みつつ、1906年から1915年まで約10年をかけて制作されました。サイズ、クオリティ、体系性、すべての面からアフ・クリントの画業の中核をなす作品群で、〈原初の混沌〉〈エロス〉〈10の最大物〉〈進化〉〈白鳥〉といった複数のシリーズやグループから構成されています。円や四角形といった幾何学図形、花びらや蔓といった植物由来の装飾的モティーフ、細胞、天体を思わせる形態など、実に多様な要素から構成されたこれらの作品群は、そのすべてが、眼に見えない実在の知覚、探求へと向けられています。 〈10の最大物〉 1907年、アフ・クリントは、人生の4つの段階(幼年期、青年期、成人期、老年期)についての「楽園のように美しい10枚の絵画」を制作する啓示を受けます。乾きの早いテンペラ技法*でわずか2か月のうちに巨大なサイズの10点は描かれました。技法やサイズなど、彼女がかつて賞賛したルネサンス期イタリアの祭壇画が持つ荘厳さを彷彿とさせます。 *テンペラ技法:卵などを固着剤として使った絵具で描く西洋絵画の伝統的な技法 アフ・クリントの生きた時代において、彼女が探求した眼に見えない実在とは、精神世界にのみ関わる重要事ではありませんでした。たとえばトーマス・エジソン(1847–1931)やニコラ・テスラ(1856–1943)による電気に関わる発明、ヴィルヘルム・レントゲン(1845–1923)によるX 線の発見、キュリー夫妻(ピエール[1859–1906]、マリー[1867–1934])による放射線の研究など、19世紀後半から20世紀初頭にかけて展開された科学分野における画期的な発明や発見の数々もまた、肉眼では見ることのできない世界の把握に関わるものでした。この時代のスピリチュアリズムなど神秘主義的思想には、こういった科学的実践と共通する探求として、関心が寄せられていた側面があるのです。 この精神的・科学的探究が、20世紀初頭の芸術運動、とりわけ抽象的、象徴的な表現に与えた影響は絶大なものでした。精神的世界と科学的世界、双方への関心を絵画として具現化した「神殿のための絵画」の存在こそ、アフ・クリントが今日、モダン・アートにおける最重要作家の一人として位置づけられる所以です。 〈白鳥〉 具象的な白鳥が抽象的、幾何学的形状に変化し、最後再び具象性に回帰するプロセスが全24点で表現されます。具象と抽象、光と闇、生と死、雄と雌といったアフ・クリントの関心事である二項対立とその解消が、さまざまなレベルで展開していきます。 4章 「神殿のための絵画」以降:人智学への旅 「神殿のための絵画」を1915年に完結させた後、アフ・クリントの制作は、いくつかの展開を見せます。1917 年の〈原子シリーズ〉や1920年の〈穀物についての作品〉などは、自然科学と精神世界双方への関心や、眼に見えない存在の知覚可能性という点において「神殿のための絵画」に連なるものですが、表現としては、より幾何学性や図式性が増しているのが特徴です。 1920年に介護していた母親が亡くなると、以前より関心を寄せていた神智学から分離独立した「人智学(じんちがく)」への傾倒を深め、1920年から30年にかけて人智学の本拠であるドルナッハ(スイス)に幾度も長期滞在します。人智学の創始者ルドルフ・シュタイナー(1861–1925)に、思想面だけでなく作品制作でも強い影響を受けたアフ・クリントは、幾何学的、図式的な作品から、水彩のにじみによる偶然性を活かし、色自体が主題を生み出すような作品へとその表現を変化させていきました。 5章 体系の完成へ向けて 1920年代に始まる水彩を中心とした制作は、人智学や宗教、神話に関わるような具体的モティーフを回帰させながら、晩年まで続きます。なかには《地図:グレートブリテン》のように、上空から見たイギリスへ、南東(ドイツ)から不吉な風を吹きかける人物が描かれた、後の第二次世界大戦を思わせるような予言的作品も残しています。 制作の一方で、1920年代半ば以降、アフ・クリントは自身の思想や表現について記した過去のノートの編集や改訂の作業を始めます。アフ・クリントの後半生においては、この編集者的、アーキビスト的作業が、あるいは制作以上に大事な仕事であったのではないかとも思われます。特に注目すべきは「神殿のための絵画」を収めるための建築物の構想です。制作が完了してからすでに15年以上経過した1930年代にもなお、作品を収める理想のらせん状の建築物について記し、建物内部の具体的な作品配置計画の検討も重ねていました。この神殿が実現することはありませんでしたが、こういった自らの思想の絶えざる編集と改訂の作業は、絵画制作を含むアフ・クリントの仕事全体が、いかに厳密な体系性を目指していたかの証左となるものでしょう。 1944年、1,000点をはるかに超える作品やノート類の資料などすべてを甥に託し、アフ・クリントは81歳の生涯を閉じました。 カタログ ヒルマ・アフ・クリント展 図録 刊行日:2025年3月4日価格:3,850円(税込) 仕様:A4変型、無線綴じオープンバック製本頁数:288ページ 言語:日本語、英語 発行:日本経済新聞社 目次 彼方よりの絵画|三輪健仁(東京国立近代美術館) 図版 1 章 アカデミーでの教育から、職業画家へ 2 章 精神世界の探求 3 章 「神殿のための絵画」4 章 「神殿のための絵画」以降:人智学への旅5 章 体系の完成へ向けて 認識の階梯:ヒルマ・アフ・クリントの絵画|岡﨑乾二郎(造形作家、評論家) 資料 ストックホルムの人智学協会におけるヒルマ・アフ・クリントの講演(1924 年12月6日頃) 人智学協会における絵画作品の紹介に際しての前置き(1937年4月16日) ヒルマ・アフ・クリントとその作品 年譜主要参考文献 作品リスト 展示風景 撮影:三吉史高 開催概要 東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー 2025年3月4日(火)~6月15日(日) 月曜日(ただし3月31日、5月5日は開館)、5月7日 10:00-17:00(金・土曜は10:00-20:00) 入館は閉館の30分前まで 一般 2,300円(2,100円)大学生 1,200円(1,000円)高校生 700円(500円) ( )内は20名以上の団体料金、ならびに前売券料金(販売期間:1月21日~3月3日)。いずれも消費税込み。 中学生以下、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。それぞれ入館の際、学生証等の年齢のわかるもの、障害者手帳等をご提示ください。 キャンパスメンバーズ加入校の学生・教職員は、学生証・職員証の提示により団体料金でご鑑賞いただけます。 本展の観覧料で入館当日に限り、所蔵作品展「MOMATコレクション」(4-2F)、コレクションによる小企画「フェミニズムと映像表現」(2Fギャラリー4)もご覧いただけます。 東京国立近代美術館の窓口では会期中の開館日に限り当日券を販売いたします。前売券の販売はございません。 前売券やスペシャルチケット、オンラインチケットや各種プレイガイドでのご購入方法は本展公式サイトをご確認ください。 下記の美術展・映画との相互割引を実施。チケット売り場でご購入の際、チケット/半券のご提示で、1枚につきヒルマ・アフ・クリント展当日券1枚を100円割引いたします。 美術展 「西洋美術、どこから見るか?」国立西洋美術館(上野公園) 「没後120年 エミール・ガレ:憧憬のパリ」サントリー美術館(六本木) 「異端の奇才―ビアズリー」三菱一号館美術館(丸の内) 「ミロ展」東京都美術館(上野公園) 「岡﨑乾二郎 而今而後 ジコンジゴ Time Unfolding Here」東京都現代美術館(木場公園)※4/29より、東京都現代美術館の3展セット券は適用外 映画 「見えるもの、その先に ヒルマ・アフ・クリントの世界」ユーロスペース(渋谷) *使用前のチケット・使用後の半券いずれもご利用可能です。 *購入後の割引はできません。 *オンラインチケットのご購入に割引は適用されません。 *映画との相互割引については、高校生は対象外です。 *そのほかの割引との併用不可。 東京国立近代美術館、日本経済新聞社、NHK 大林組、DNP大日本印刷 ヒルマ・アフ・クリント財団 スウェーデン大使館
下村観山展
展覧会概要 日本画家・下村観山は紀伊徳川家に代々仕えた能楽師の家に生まれ、橋本雅邦に学んだのち、東京美術学校に第一期生として入学しました。卒業後は同校で教鞭を執りましたが、校長の岡倉天心とともに辞職、日本美術院の設立に参加しました。 出品作品点数約150件、関東では13年ぶりの開催となる今回の回顧展では、狩野派、やまと絵の筆法を習得して若くから頭角を現した観山が、2年間のイギリス留学を通して世界をまたにかけた幅広い視野を身につけ、画壇を牽引する存在へと成長する軌跡を示します。そこからは、盟友の横山大観、菱田春草らとともに明治という新時代にふさわしい絵画を切り拓こうとした観山のひたむきな姿が浮かび上がってきます。 さらに、日本の古画や中国絵画の研究の成果、本人のルーツでもある能を主題とした絵画制作、時の政財界人とのサロンのようなネットワークにもスポットを当て、様々な角度から観山芸術の魅力に迫ります。これにより、明治から大正へと時代が移り変わる中で絵画のあり方に改めて向き合った観山が、自己表現のための芸術とはまた別の、作品を手に取る個人ひいては社会とともに生きる絵画を追い求めていったことが明らかになるでしょう。 ※会期中、一部の作品の展示替えを行います。 前期展示:3月17日(火)~4月12日(日) 後期展示:①4月14日(火)~5月10日(日) ②4月14日(火)~4月26日(日) ③4月28日(火)~5月10日(日) 下村観山(1873 - 1930) 見どころ 1. 誰もが圧倒される“超絶筆技”を味わう 狩野派、大和絵、琳派、中国絵画そして西洋絵画まで、東西の伝統的な絵画表現を徹底的に学び、自由自在に筆を操った観山。今もなお、その繊細な筆技は他の追随を許さないほどです。 2. 観山芸術の意義を再検証-作品の意味を読み解き、成り立ちを探る― よく見ると和洋折衷の不可思議な表現、ミステリアスなモチーフなど、観山の作品には気になる部分がたくさんあることが分かります。そこには技法の他に、その作品を描くことになった経緯(作品の成り立ち)も関係しています。これらをひとつひとつ解きほぐすことで作品の示す意図を明らかにし、それを通じて観山芸術の意義を再検証します。 3. 大英博物館蔵、英国留学時の観山作品が里帰り 新しい日本の絵画には色彩の研究が必要だと考え、日本画家初の文部省留学生としてイギリスへ留学した観山。現地で親交を深めた小説家で東洋美術研究家のアーサー・モリソンに贈った自作(大英博物館蔵)が里帰り!作品からは、海外経験を通じ観山が考えた「日本画のあり方」をも感じていただけます。 展示風景 撮影:木奥惠三 撮影:木奥惠三 撮影:木奥惠三 撮影:木奥惠三 撮影:木奥惠三 撮影:木奥惠三 撮影:太田信明 撮影:木奥惠三 撮影:太田信明 撮影:木奥惠三 撮影:木奥惠三 撮影:木奥惠三 カタログ 下村観山展 図録 刊行日:2026年3月17日 価格:3,500円(税込)仕様:A4変型頁数:304ページ言語:日本語、一部英語発行:日本経済新聞社 目次 「伝統」の発見と行き先、絵画のあり方―観山芸術再考 中村麗子観山さん、おかえり―生誕地、和歌山から紐解く画家への軌跡 宮本久宣 図版 第1部 画業をたどる――生涯と芸術 第1章 若き日の観山(1873–1902 誕生・上京~修業時代~日本美術院への参加)第2章 西洋を識る(1903–1905 イギリス留学)第3章 飛躍の時代(1906–1913 帰国~日本美術院再興前夜)第4章 画壇の牽引者として(1914–1931 日本美術院再興~死没) 第2部 制作を紐解く――時代と社会 第1章 何をどう描いたか―不易流行第2章 なぜこれを描いたか―日本近代と文化的アイデンティティ第3章 作品の生きる場所、作品がつなぐもの 論考・資料 観山の古画理解―中国絵画を中心に 板倉聖哲下村観山と能 小林健二主要作品解説年譜文献目録 出品目録 開催概要 東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー 2026年3月17日(火)~5月10日(日) 月曜日(ただし3月30日、5月4日は開館) 4月19日(日)まで10:00–17:00(金曜・土曜は10:00–20:00)4月21日(火)~5月10日(日) 9:30–17:00(金曜・土曜は9:30–20:00) 入館は閉館の30分前まで 4月21日(火)~5月10日(日)は混雑緩和のため30分開館時間を前倒しいたします。音声ガイド、単眼鏡レンタル、特設ミュージアムショップも9:30からご利用いただけます。 但し、所蔵作品展「MOMATコレクション」、常設ミュージアムショップは10:00より開場 一般 2,000円(1,800円)大学生 1,200円(1,000円)高校生 700円(500円) ( )内は20名以上の団体料金、ならびに前売券料金(販売期間:1月20日~3月16日)。いずれも消費税込み。 中学生以下、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。それぞれ入館の際、学生証等の年齢のわかるもの、障害者手帳等をご提示ください。 キャンパスメンバーズ加入校の学生・教職員は、学生証・職員証の提示により団体料金でご鑑賞いただけます。 本展の観覧料で入館当日に限り、所蔵作品展 「MOMATコレクション」(4-2F)もご覧いただけます。 観覧券は美術館窓口(当日券のみ)と公式チケットサイト(e-tix)で販売いたします。 東京国立近代美術館、日本経済新聞社、テレビ東京、BSテレビ東京 ライブアートブックス 神奈川県立歴史博物館、横浜美術館 国立能楽堂、ビクセン 和歌山県立近代美術館:2026年5月30日(土)~7月20日(月・祝)
アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦
展覧会概要 新しい時代を象徴していた女性の美術家は、なぜ歴史から姿を消してしまったのか。1950年代から60年代の日本の女性美術家による創作を「アンチ・アクション」というキーワードから見直します。当時、日本では短期間ながら女性美術家が前衛美術の領域で大きな注目を集めました。これを後押ししたのは、海外から流入した抽象芸術運動「アンフォルメル」と、それに応じる批評言説でした。しかし、次いで「アクション・ペインティング」という様式概念が導入されると、女性美術家たちは如実に批評対象から外されてゆきます。豪快さや力強さといった男性性と親密な「アクション」の概念に男性批評家たちが反応し、伝統的なジェンダー秩序の揺り戻しが生じたのです。本展では『アンチ・アクション』(中嶋泉[本展学術協力者]著、2019年)のジェンダー研究の観点を足がかりに、草間彌生、田中敦子、福島秀子ら14名の作品およそ120点を紹介します。「アクション」の時代に別のかたちで応答した「彼女たち」の独自の挑戦の軌跡にご注目ください。 出品作家 赤穴桂子(1924-98)、芥川(間所)紗織(1924-66)、榎本和子(1930-2019)、江見絹子(1923-2015)、草間彌生(1929-)、白髪富士子(1928-2015)、多田美波(1924-2014)、田中敦子(1932-2005)、田中田鶴子(1913-2015)、田部光子(1933-2024)、福島秀子(1927-1997)、宮脇愛子(1929-2014)、毛利眞美(1926-2022)、山崎つる子(1925-2019) 見どころ 1 最新の研究に基づく歴史の見直し 女性美術家の再評価が進む近年、本展では『アンチ・アクション─日本戦後絵画と女性画家』(ブリュッケ、2019年、第42回サントリー学芸賞受賞/『増補改訂 アンチ・アクション—日本戦後絵画と女性の画家』筑摩書房、2025年)の著者・中嶋泉氏の全面的な協力により、ジェンダー研究の観点から日本の戦後美術史に新たな光を当てます。本展カタログには、同研究の第一人者であるイギリスの美術史家グリゼルダ・ポロック氏のインタヴューも収載します。 2 初公開作品 関係者のご協力と本展のための綿密な調査により、赤穴桂子、多田美波、宮脇愛子らの、これまで紹介されていなかった初期作品や、未発表作品を展示します。各作家たちの知られざる創作と、新たな魅力に出会える貴重な機会です。 3 充実した情報 「アンチ・アクション」のコンセプトを一望できる年表を掲示するとともに、本展に関わる様々なトピックを紹介するガイドを会場で配布。わかりやすく、多面的に、作家たちの活動や時代背景などを知ることができます。 4 ダイナミックな展示 ライトを用いた立体作品や天井高に迫る3.3mの絵画など、新たな時代に躍り出た作家たちのダイナミックな作品が一堂に会します。時代を共有する14名の作品が有機的につながる空間を体験できます。 作者のことば (…) 猫も杓子も絵具をぶつけたり、たらしたり、盛り上げたりのアンフォルメル旋風が吹きまくって、あたかも、へこんだり、でっぱったりのどろどろの絵でなければ時代遅れのようにいわれていました。いくらそれがフランスの新しい傾向とはいえ、女の子のヘアスタイルではあるまいし、右にならえで、同じ絵を描けたものではありませんし、日本の画壇の浅薄さに、がっかりしていました。 (芥川(間所)紗織)「私のアメリカ留学記」『美術手帖』 1963年2月 アクション・ペインティングのメッカ、テンス・ストリートの全盛期に住んで、わたしは彼らの時代の波にのって、アクション・ペインティングをやったわけではないの。その只中に立って、その正反対の、アクション・ペインティングの否定をただちにやったわけ。 (草間彌生)谷川渥「増殖の幻魔—彼女はいかにして時代を駆け抜けたか」『美術手帖』 1993年6月 (…) 現代の「世界」に生きるものは、単に人間的であるものよりも、むしろ無機質化されたものとの、直接的な触れ合いによって、新鮮なより強い感動を受けるのではないでしょうか。 (福島秀子)「未知のものへの探求」『美術批評』 1957年1月 カタログ アンチ・アクション展 図録 刊行日:2025年10月29日価格:3,630円(税込) 仕様:並製 判型:B5頁数:290頁 言語:日英併記 発行:株式会社青幻舎 目次 中嶋泉(大阪大学大学院人文学研究科准教授)「「アンチ・アクション」──女性の美術家と日本の戦後抽象画 」グリゼルダ・ポロックインタヴュー──作品は「何をしているのか」 (聞き手:中嶋泉)「アンチ・アクション」年表 「アンチ・アクション」相関図 図版 成相肇(東京国立近代美術館主任研究員) 「どうしてドン・キホーテは帰ってきたか──アンチ・アクションの射程」千葉真智子 (豊田市美術館学芸員)「見えないものの潜在力」鈴木慈子(兵庫県立美術館王子分館 横尾忠則現代美術館学芸員)「のこぎりを引く女性──具体とアンチ・アクション」江上ゆか(兵庫県立美術館学芸員)「絵は変わらない──大橋コレクションをめぐって」能勢陽子(東京オペラシティアートギャラリーシニア・キュレーター)「美術史を描きなおす複数の線──「アンチ・アクション」展によせて」 作品リスト参考文献 展示風景 撮影:木奥恵三 開催概要 2025年12月16日(火)~2026年2月8日(日) 東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー 月曜日(ただし1月12日は開館)、年末年始(12月28日~1月1日)、1月13日 10:00-17:00(金・土曜は10:00-20:00) 入館は閉館の30分前まで 一般2,000円(1,800円)大学生1,200円(1,000円)東京国立近代美術館(当日券)、公式チケットサイト(e-tix)にて販売。*いずれも消費税込。*()内は20名以上の団体料金。*高校生以下および18歳未満、障害者手帳をご提示の方とその付添者(1名)は無料。それぞれ入館の際、学生証等の年齢のわかるもの、障害者手帳等をご提示ください。*本展の観覧料で入館当日に限り、同時開催の所蔵作品展「MOMATコレクション」(4-2F)もご覧いただけます。 観覧券は美術館窓口(当日券のみ)と公式チケットサイト(e-tix)で販売いたします。 「ソル・ルウィット オープン・ストラクチャー」展(東京都現代美術館)との相互割引を実施します。チケット売り場でご購入の際、チケット/半券のご提示で、1枚につき「アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦」展当日券1枚を100円割引いたします。 ・いずれも 1 枚につき 1 名 1 回限り有効。 ・他の割引との併用はできません。 ・オンラインチケット購入時に割引はできません。各館での当日券購入時のみ有効です。 ・使用前の観覧券、使用後の半券、オンラインチケット QR コード、購入履歴のメール、いずれもご利用可能です。 東京国立近代美術館、朝日新聞社 豊田市美術館:2025年10月4日~11月30日 兵庫県立美術館:2026年3月25日~5月6日 050-5541-8600(ハローダイヤル)
アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦|中嶋泉氏講演会
今回の展覧会は、書籍『アンチ・アクション─日本戦後絵画と女性画家』(2019年)を足がかりにした企画です。その著者であり、本展に学術協力をいただいた中嶋泉氏をお招きし、「アンチ・アクション」という造語を提唱するに至った背景や、ジェンダー研究の最新動向を汲むご研究の内容、そして本展とのかかわりについてお話しいただきます。 山崎つる子 《作品》 1964年芦屋市立美術博物館蔵 © Estate of Tsuruko Yamazaki, courtesy of LADS Gallery, Osaka and Take Ninagawa, Tokyo 2025年12月20日(土)14:00-15:30(開場は13:30) 中嶋泉氏(本展学術協力者・大阪大学大学院人文学研究科准教授) 東京国立近代美術館 地下1階講堂 140名(先着順) 参加無料(観覧券不要) イベントの撮影、録画、録音はお断りしております。 イベント参加後の展覧会への再入場は可能です。 内容や日時は都合により変更となる可能性があります。あらかじめご了承ください。 イベントのオンライン同時配信、アーカイブ配信はありません。
アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦|ナイト・レクチャー「アンチ・アクションとアクションとアンチ・アート」
本展のタイトルである「アンチ・アクション」は、1960年代に日本を席巻した「アクション・ペインティング」と対をなす言葉です。出品作を見るだけでは十分に知ることが難しいこの絵画動向について、その受容や広がりについてお話しします。合わせて、この時代の日本の前衛美術の代名詞となっていた「反芸術(アンチ・アート)」についてあらためて見直します。 2026年1月16日(金)18:00-19:00(開場は17:30) 成相肇(本展企画者、東京国立近代美術館主任研究員) 東京国立近代美術館 地下1階講堂 140名(先着順) 参加無料(観覧券不要) イベントの撮影、録画、録音はお断りしております。 イベント参加後の展覧会への再入場は可能です。 内容や日時は都合により変更となる可能性があります。あらかじめご了承ください。 イベントのオンライン同時配信、アーカイブ配信はありません。
先生のための鑑賞日(アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦)
「アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦」 先生のための鑑賞日 東京国立近代美術館では、企画展「アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦」におきまして、先生のための鑑賞日を開催いたします。 2025年12月19日(金)~21日(日)の3日間、小学校・中学校・高等学校の教職員に限り、本展と、同時開催中の所蔵作品展「MOMATコレクション」を無料でご覧いただけます。 2025年12月19日(金)10:00~20:002025年12月20日(土)10:00~20:002025年12月21日(日)10:00~17:00 *入館は閉館の30分前まで、どの時間帯でも可 東京国立近代美術館 小学校・中学校・高等学校の教員および職員 無料 事前申込は不要です。学校の教職員であることを証明するもの(例:職員証、健康保険証、名刺など)を1階インフォメーションカウンターにてご提示ください。 いずれの身分証明書を持たない場合には、「先生のための鑑賞日」ページに掲載の「観覧申込書」(PDF)をダウンロードしてご記入のうえ、当日ご持参ください。 お問い合わせ 東京国立近代美術館 教育普及室 メール: school@momat.go.jp *教員向けプログラムの情報をメールでお知らせします(不定期発行・年数回程度)。
アンチ・アクション展|ハッシュタグ&プレゼントキャンペーン
「アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦」会期中の12月19日(金)、20日(土)、21日(日)にご来場いただき、会場写真に指定のハッシュタグをつけてSNS投稿いただいた方に、展覧会オリジナルステッカーをプレゼントします。 オリジナルステッカープレゼント 2025年12月19日(金)、20日(土)、21日(日) 上記日程で「アンチ・アクション」展にご来場いただき、指定のハッシュタグをつけてSNS投稿 いただいた方 オリジナルステッカーをプレゼント ①企画展「アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦」の 展示室内で撮影※会場では展覧会オリジナルARフォトフレームもご用意しています。ぜひご活用ください。②「#アンチアクション」と「#MOMAT」をつけて、SNSへ投稿③①と②の投稿内容が分かる画面を1階インフォメーションカウンターで提示 撮影時は、掲示の注意事項をよくお読みください。 お一人様につき1枚、ランダムに配布するため図柄はお選びいただけません。 数量限定につき、なくなり次第配布を終了します。 SNS投稿イメージ オリジナルステッカー例
アンチ・アクション展|お正月限定プレゼントキャンペーン
「アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦」会期中の2026年1月2日(金)、3日(土)、4日(日)にご来場いただいた方に、新年をお祝いし各日先着300名様に展覧会オリジナルステッカーをプレゼントします。 オリジナルステッカープレゼント 2026年1月2日(金)、3日(土)、4日(日) 上記日程で「アンチ・アクション」展にご来場いただいた方(各日先着300名様) オリジナルステッカーをプレゼント お一人様につき1枚、ランダムに配布するため図柄はお選びいただけません。 数量限定につき、なくなり次第配布を終了します。 オリジナルステッカー例
先生のための鑑賞日(下村観山展)
「下村観山展」先生のための鑑賞日 東京国立近代美術館では、「下村観山展」におきまして、先生のための鑑賞日を開催いたします。2026年3月20日(金・祝)~22日(日)の3日間、小学校・中学校・高等学校の教職員に限り、本展と、同時開催中の所蔵作品展「MOMATコレクション」を無料でご覧いただけます。 2026年3月20日(金・祝)10:00~20:002026年3月21日(土)10:00~20:002026年3月22日(日)10:00~17:00*入館は閉館の30分前まで、どの時間帯でも可 東京国立近代美術館 小学校・中学校・高等学校の教員および職員 無料 事前申込は不要です。学校の教職員であることを証明するもの(例:職員証、健康保険証、名刺など)を1階インフォメーションカウンターにてご提示ください。 いずれの身分証明書を持たない場合には、「先生のための鑑賞日」ページに掲載の「観覧申込書」(PDF)をダウンロードしてご記入のうえ、当日ご持参ください。 お問い合わせ 東京国立近代美術館 教育普及室 メール: school@momat.go.jp *教員向けプログラムの情報をメールでお知らせします(不定期発行・年数回程度)。
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データベース
蔵書検索(OPAC) 「蔵書検索(OPAC)」では、東京国立近代美術館アートライブラリが所蔵するさまざまな資料を検索できるほか、開室日や、図書や雑誌の新着案内、調査に役立つデータベースのご紹介もしています。 東京国立近代美術館リポジトリ 東京国立近代美術館リポジトリは、東京国立近代美術館が刊行した研究紀要や館報等を蓄積・保存し、インターネットを通じて公開するシステムです。 所蔵作品総合目録検索システム 独立行政法人国立美術館の5つの美術館が所蔵する作品の総合目録検索システムです。 *2026年5月29日より新たにパブリックドメイン作品の画像ダウンロードが可能になりました。 国立美術館サーチ(試験公開版) 国立美術館のコレクションや情報資料を横断的に検索できるサイトです。 美術図書館横断検索 美術図書館連絡会(ALC: The Art Library Consortium)は、美術および関連分野の調査研究を支援するため、日本国内に所在する研究資源へのアクセス向上を図る図書館コンソーシアムです。ALC参加館の所蔵情報を横断検索することができます。 全国美術館収蔵品サーチ「SHŪZŌ」 日本国内の登録博物館、博物館相当施設等が収蔵する美術品の検索システムです。 文化遺産オンライン 文化遺産オンラインは、文化庁が運営する我が国の文化遺産についてのポータルサイトです。 全国の博物館・美術館等から提供された作品や国宝・重要文化財など、さまざまな情報をご覧いただけます。 ジャパンサーチ ジャパンサーチは、書籍・公文書・文化財・美術・人文学・自然史/理工学・学術資産・放送番組・映画など、我が国が保有する様々な分野のコンテンツのメタデータを検索・閲覧・活用できるプラットフォームです。 Getty Research Institute Search Tools and Databases:Getty Research Institute所蔵の資料をはじめ、その他のデジタルリソースにアクセスすることができるデータベースを提供しています。 【館内限定】ProQuest ARTbibliographies Modern (ABM)モダンアートおよびコンテンポラリーアートを専門とする書誌情報としては唯一のものです。 絵画、彫刻、写真からビデオアート、ボディアート、グラフィティまで、あらゆる芸術形式を網羅しています。 1960 年代後期以降のものから、完全抄録と索引を提供しています。Design and Applied Arts Index (DAAI)デザイン・工芸分野にかかわる多様な記事を収録し、1973 年から現在までのジャーナル記事、展覧会批評、ニュース項目を検索できます。 工芸、グラフィックデザイン、ファッション、インテリア、建築、ウェブデザイン、アニメーション、造園など、幅広い分野をカバーしています。International Bibliography of Art (IBA)この分野で最も信頼されている「Bibliography of the History of Art (BHA) 」の継承後誌を公開しているウェブ版データベースで、BHA の編集方針を踏襲しています。 このデータベースには、Getty Research Institute により 2008年から2009 年に作成されたレコード、ならびに同じシソーラスと典拠ファイルを使用して ProQuest により新たに作成されたレコードが含まれます。 【館内限定】JSTOR 「JSTOR」は米国非営利公益法人による美術雑誌170タイトル以上を含む学術アーカイブです。(2019年9月現在) 【館内限定】Oxford Art Online (OAO) OAO は、旧グローブ社美術事典The Dictionary of Art のオンライン版です。The Dictionary of Art のフルテキストを含んだGrove Art Online のほか、The Oxford Companion to Western Art, Encyclopedia of Aesthetics, The Concise Oxford Dictionary of Art Terms, Benezit Dictionary of Artistsも横断検索できます。 【館内限定】図書館向けデジタル化資料送信サービス 図書館向けデジタル化資料送信サービス(図書館送信)は、国立国会図書館がデジタル化した資料のうち、絶版等の理由で入手が困難な資料を全国の公共図書館、大学図書館等の館内で利用できるサービスです。2019年1月よりサービス提供開始(ご利用には本人確認書類が必要です)。
