展覧会

開催中 企画展

下村観山展

会期

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会場

東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー

《弱法師》1915(大正4)年 重要文化財 東京国立博物館 Image: TNM Image Archives(前期展示)

展覧会概要

日本画家・下村観山は紀伊徳川家に代々仕えた能楽師の家に生まれ、橋本雅邦に学んだのち、東京美術学校に第一期生として入学しました。卒業後は同校で教鞭を執りましたが、校長の岡倉天心とともに辞職、日本美術院の設立に参加しました。

出品作品点数約150件、関東では13年ぶりの開催となる今回の回顧展では、狩野派、やまと絵の筆法を習得して若くから頭角を現した観山が、2年間のイギリス留学を通して世界をまたにかけた幅広い視野を身につけ、画壇を牽引する存在へと成長する軌跡を示します。そこからは、盟友の横山大観、菱田春草らとともに明治という新時代にふさわしい絵画を切り拓こうとした観山のひたむきな姿が浮かび上がってきます。

さらに、日本の古画や中国絵画の研究の成果、本人のルーツでもある能を主題とした絵画制作、時の政財界人とのサロンのようなネットワークにもスポットを当て、様々な角度から観山芸術の魅力に迫ります。これにより、明治から大正へと時代が移り変わる中で絵画のあり方に改めて向き合った観山が、自己表現のための芸術とはまた別の、作品を手に取る個人ひいては社会とともに生きる絵画を追い求めていったことが明らかになるでしょう。

※会期中、一部の作品の展示替えを行います。 
前期展示:3月17日(火)~4月12日(日) 
後期展示:①4月14日(火)~5月10日(日)
     ②4月14日(火)~4月26日(日)
     ③4月28日(火)~5月10日(日) 

下村観山(1873 – 1930)

見どころ

1. 誰もが圧倒される“超絶筆技”を味わう

狩野派、大和絵、琳派、中国絵画そして西洋絵画まで、東西の伝統的な絵画表現を徹底的に学び、自由自在に筆を操った観山。今もなお、その繊細な筆技は他の追随を許さないほどです。 

2. 観山芸術の意義を再検証-作品の意味を読み解き、成り立ちを探る― 

よく見ると和洋折衷の不可思議な表現、ミステリアスなモチーフなど、観山の作品には気になる部分がたくさんあることが分かります。そこには技法の他に、その作品を描くことになった経緯(作品の成り立ち)も関係しています。これらをひとつひとつ解きほぐすことで作品の示す意図を明らかにし、それを通じて観山芸術の意義を再検証します。

3. 大英博物館蔵、英国留学時の観山作品が里帰り

新しい日本の絵画には色彩の研究が必要だと考え、日本画家初の文部省留学生としてイギリスへ留学した観山。現地で親交を深めた小説家で東洋美術研究家のアーサー・モリソンに贈った自作(大英博物館蔵)が里帰り!
作品からは、海外経験を通じ観山が考えた「日本画のあり方」をも感じていただけます。 

主な展示作品

《木の間の秋》1907(明治40)年 東京国立近代美術館蔵(通期展示)

《ディオゲネス》1903-05(明治36-38)年 大英博物館蔵 ©The Trustees of the British Museum(通期展示)
《魚籃観音》1928(昭和3)年 西中山 妙福寺蔵(通期展示)

《毘沙門天 弁財天》1911(明治44)年 徳島県立近代美術館蔵(後期展示①)

《獅子図屏風》1918(大正7)年 水野美術館蔵(後期展示①)

《大原御幸》(部分)1908(明治41)年 東京国立近代美術館(半期で巻替え)
《楓》1925(大正14)年 南湖神社蔵 画像提供:白河市歴史民俗資料館(前期展示)

カタログ

下村観山展 図録

刊行日:2026年3月17日

価格:3,500円(税込)
仕様:A4変型
頁数:304ページ
言語:日本語、一部英語
発行:日本経済新聞社

目次

「伝統」の発見と行き先、絵画のあり方―観山芸術再考  中村麗子
観山さん、おかえり―生誕地、和歌山から紐解く画家への軌跡  宮本久宣

図版

第1部 画業をたどる――生涯と芸術

第1章 若き日の観山(1873–1902 誕生・上京~修業時代~日本美術院への参加)
第2章 西洋を識る(1903–1905 イギリス留学)
第3章 飛躍の時代(1906–1913 帰国~日本美術院再興前夜)
第4章 画壇の牽引者として(1914–1931 日本美術院再興~死没)

第2部 制作を紐解く――時代と社会

第1章 何をどう描いたか―不易流行
第2章 なぜこれを描いたか―日本近代と文化的アイデンティティ
第3章 作品の生きる場所、作品がつなぐもの

論考・資料

観山の古画理解―中国絵画を中心に  板倉聖哲
下村観山と能  小林健二
主要作品解説
年譜
文献目録 
出品目録 

開催概要

会場

東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー

会期

2026年3月17日(火)~5月10日(日)

休館日

月曜日(ただし3月30日、5月4日は開館)

開館時間

10:00–17:00(金曜・土曜は10:00–20:00)

  • 入館は閉館の30分前まで
観覧料

一般  2,000円(1,800円)
大学生 1,200円(1,000円)
高校生 700円(500円)

  • ( )内は20名以上の団体料金、ならびに前売券料金(販売期間:1月20日~3月16日)。いずれも消費税込み。
  • 中学生以下、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。それぞれ入館の際、学生証等の年齢のわかるもの、障害者手帳等をご提示ください。
  • キャンパスメンバーズ加入校の学生・教職員は、学生証・職員証の提示により団体料金でご鑑賞いただけます。
  • 本展の観覧料で入館当日に限り、所蔵作品展 MOMATコレクション」(4-2F)もご覧いただけます。
チケット

観覧券は美術館窓口(当日券のみ)と公式チケットサイト(e-tix)で販売いたします。

主催

東京国立近代美術館、日本経済新聞社、テレビ東京、BSテレビ東京

協賛

ライブアートブックス

特別協力

神奈川県立歴史博物館、横浜美術館

協力

国立能楽堂、ビクセン

巡回情報

和歌山県立近代美術館:2026年5月30日(土)~7月20日(月・祝) 

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