会場
東京国立近代美術館 企画展ギャラリー(1階)
一部の作品は、3階にも展示します
10:00-17:00 (金曜日は10:00-20:00)
入館は閉館30分前まで
6月23日(月)、30日(月)、7月7日(月)、14日(月)、22日(火)、28日(月)
一般1000円(800円/700円) 大学生500円(400円/300円)
高校生および18歳未満、障害者の方とその付添者1名は無料
◆それぞれ入館の際、学生証、年齢の分かるもの、障害者手帳等をご提示ください。
◆いずれも消費税込。( )内は前売料金/20名以上の団体料金。
◆入館当日に限り、「建築がうまれるとき ペーター・メルクリと青木淳」展・所蔵作品展と、工芸館で開催中の展覧会(7月7日~16日は展示替のため休館)もご覧いただけます。
観覧券は全国チケットぴあ他、ファミリーマート、サンクスでも取り扱います(一部店舗を除く)。
前売券は4月11日から6月16日まで!
東京国立近代美術館、京都国立近代美術館、ファエンツァ市、エミリア・ロマーニャ州、カルロ・ザウリ美術館、日本経済新聞社
イタリア文化省、イタリア外務省、イタリア議会下院、ラヴェンナ県、ラヴェンナ商工会議所、イタリア大使館、イタリア文化会館
すでに、京都国立近代美術館(2007年10月2日~11月11日)
岐阜県現代陶芸美術館(2008年4月19日~6月1日)
で開催され、当館が3会場目。
この後は山口県立萩美術館・浦上記念館(8月26日~10月26日)へ巡回します。
現代陶芸の偉大な改革者の一人として国際的にも高く評価され、日本にも大きな影響を与えてきたイタリアの巨匠、カルロ・ザウリ(1926-2002)の没後初めての回顧展をファエンツァ市との国際交流展として開催します。
ファエンツァは、フランス語で陶器を意味するファイアンスの語源となった陶都として、また、マジョリカ焼の産地として古くから知られています。ザウリはその地で生まれ、生涯同地を拠点に制作を行いました。1950年代初頭から精力的に発表活動を展開したザウリは、世界で最も規模の大きいファエンツァ市主催の国際陶芸コンペで三度もグランプリを受賞したのをはじめ、国境を越えて活躍し、その存在を揺るぎないものとしていきました。
本展は、あまり知られていなかった1950年代の初期のマジョリカ作品から、“ザウリの白”と呼ばれる60~70年代の代表的な作品、さらには、80年代に制作した釉薬を用いない黒粘土による挑戦的な作品を中心に、タイルやデザインの仕事まで、ザウリの非凡な才能を知る多彩な作品を通して、1951年から約40年間の芸術活動の軌跡を辿ります。
《翼のある形態》1976年
*以下、このページの作品は全て カルロ・ザウリ美術館蔵 PHOTO: MASSIMILIANO FANTINI
|
I: 1951-1956
《彫刻》1952年
|
初期の作品はザウリの出身地、ファエンツァの陶芸と深い関わりを持っています。ファエンツァ伝統のマジョリカ焼の技法を用いた壺、皿、鉢などは、さまざまな色彩を纏っていますが、そのフォルムからは彫刻的な形体の追求を見ることができます。
|
II: 1957-1961
《壺》1958年
|
1950年代後半、ザウリは、当時のイタリアではほとんど手掛けられていなかった新しい技法、ストーンウエア(高温焼成)を始めます。さらには「壺」の口を閉じた作品の制作も始まります。また、口を閉じなくとも、自己表現のひとつの形体として「壺」をとらえ、新たな可能性を模索していきます。
|
III: 1962-1967
《壺》1966年
|
この時期のザウリの作品は、ロクロを巧みに用いて生み出されました。そしてザウリは「壺の彫刻家」と呼ばれようになります。ザウリは釉薬の研究とともに、ストーンウエアでの制作も続け、やがてそれは、マジョリカ焼を凌ぐほどの技法として確立されていきます。さらには、1,200度の高温焼成による独自の釉薬、「ザウリの白」をつくり上げ、彫刻的な形体の発展と新たな釉薬との融合を目指すようになっていきます。
|
IV: 1968-1980
ザウリの作陶の歴史の中で一番重要な時期として位置づけられます。
1968年ごろからザウリの作品には、海の波や砂丘、あるいは女性の身体を連想させるような柔らかな表現が見られるようになります。そして、素材や自然のざわめきを感じさせるこの造形的な特徴は、ザウリの作風を代表するものとなります。また、この時期のザウリは、「ザウリの白」の他にも金やプラチナを施した作品を制作しています。
《大きな白い破れた球体》1967-68年
|
《形態のうねり》1979年
|
V: 1981-1991
《黒いうねり》1981年
|
1980年代の初めにザウリは、造形的な特徴はそのままに、これまでとはまったく異なった黒い粘土を用いた作品を発表します。それは「ザウリの白」とは対照的に、艶のない土そのものの質感を見せています。しかし、その後には再び釉薬を用いた作品の制作に戻り、以前にも増して大きな作品の制作を行いました。本展では高さ5メートルを超える作品も展示します。
|
VI: グラフィック、タイル
《タイル1962》1962年
|
ザウリはタイルのデザイナーとしても高く評価されていました。本展では、作品のエッセンスを抽出したようなグラフィック作品や初期から晩年に至るタイル作品を展示紹介します。日本ではこれまで観る機会のなかった作品群です。
|
ザウリと日本の関係
日本とカルロ・ザウリの関係は古く、1964年に東京と京都の国立近代美術館、久留米の石橋美術館、愛知県美術館を巡回した「現代国際陶芸展」で初めて作品が紹介されました。
その後、1970年に京都国立近代美術館で開催された「現代の陶芸-ヨーロッパと日本」を機にザウリの作品は日本の関係者に広く知られるところとなりました。1973年には新聞社が主催した公募展「第1回中日国際陶芸展」で最優秀賞を受賞しています。翌年以降、大阪や東京、名古屋、京都など日本の主要な都市で個展が開催されて、いくつもの公立美術館がイタリアを代表する作家の作品としてザウリの作品を収蔵し、日本で最も知られるイタリア現代陶芸の作家となっています。
|
略歴
1926年 8月19日、ファエンツァに生まれる 1949年 ファエンツァ国立陶芸美術大学卒業 1953年 「ファエンツァ国際陶芸展」グランプリ('58、'62にも同グランプリを受賞) 1954年 「ミラノ・トリエンナーレ」に参加 1960年 タイル専門工場「ラ・ファエンツァ」の創設者の一人となる 1964年 「現代国際陶芸展」(東京、久留米、京都、名古屋) 1968年 モノグラフ出版 1986年 「第1回国際陶磁器展美濃’86」審査員(多治見) 1996年 ファエンツァ市民会による「功労大賞」を受ける 2002年 1月14日、ファエンツァで死去 カルロ・ザウリ美術館創設
|
《塔》1986年
|