展覧会

会期終了 企画展

建築がうまれるとき:ペーター・メルクリと青木淳

会期

会場

東京国立近代美術館本館ギャラリー4

展覧会について

スイスのペーター・メルクリと日本の青木淳。このふたりの建築家の間に直接的なつながりはありません。けれども、絵画や彫刻を強くリスペクトしている点では共通しています。
だからでしょうか、それぞれが設計した《彫刻の家》と《青森県立美術館》という美術館は、いずれも、作品と厳しく対峙する空間を持っています。また、ふたりとも、かわいい雰囲気が大好きなのに、とてもクールな建物につくるという点でも似通っています。
 本展は、そんな彼らが、頭の中にあるアイデアにかたちを与えていくプロセスに注目します。したがって、会場に、いわゆる完成模型や図面などはありません。では、なにが展示されるのか?

チューリヒからは、プロジェクトとは関係なくメルクリが描く膨大な数のドローイングの中から選ばれた約300枚と、《ノバルティス・キャンパス・ビジターセンター》(2006年竣工)のためにつくった愛らしいスタディ模型14点がやってきます。また彼に影響を与えた彫刻家ハンス・ヨゼフソンの作品も、小品2点が特別に展示されます。そして東京からは、青木が住宅《M》のためにつくった100個を超えるスタディ模型がやってきます。これらのオブジェクトが空間を埋め尽くすことで、ふたりの建築家の共通点と相違点とが生々しく伝わってくることでしょう。

 「建築がうまれる」とき、いったいなにが起こっているのか、会場で感じていただければ幸いです。

ここが見どころ

  • スイスと日本を代表する建築家を紹介。
  • メルクリは初来日! 講演会も開催!
  • 本展は、東京のみでの開催となります。
  • アトリエ・ワンの貝島桃代がメルクリについて、アーティストの田中功起が青木について、カタログに寄稿。
  • カタログ、チラシは、角田光代の『ロック母』、穂村弘の『手紙魔まみ』の装丁などで知られる山田拓矢がデザイン!
  • 展示は、青木淳建築計画事務所所員時代に青森県立美術館を担当した西澤徹夫がデザイン。

作家紹介

ペーター・メルクリ Peter Märkli (1953- )

1953年チューリヒ生まれ。チューリヒ連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)で建築を学んだ後、建築家ルドルフ・オルジャティと彫刻家ハンス・ヨゼフソンに師事する。1978年チューリヒに事務所を設立。2003年からはETHZの教授を務める。代表作に《トリュプバッハ/アツモースの住宅》(1983年)、《彫刻の家》(1992年)、《バーゼル大聖堂オルガン》(2003年)、《ノバルティス・キャンパス・ビジターセンター》(2006年)など。2001年スウェーデン・コンクリート賞を、2002年ハインリッヒ・テッセナウ賞を受賞。

ペーター・メルクリ「ドローイング(無題)」制作年不詳 ©the artist

青 木 淳 Jun Aoki (1956- )

1956年横浜生まれ。1982年東京大学大学院修士課程 (建築学) を修了後、磯崎新アトリエに勤務。1991年東京に青木淳建築計画事務所を設立。代表作に《馬見原橋》(1995年)、住宅《S》(1996年、吉岡賞)、《潟博物館》 (1997年、日本建築学会作品賞) 、《ルイ・ヴィトン表参道》(2002年)、《青森県立美術館》 (2006年) など。建築作品だけでなく、《U bis》(2002年)、《DAIWA PHARMACY》(2004年)、《TARO NASU BAMBI》(2006年)などインスタレーションも発表。2004年度には芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞している。

青木淳「Mのためのスタディ模型」2007-08年 撮影:木奥恵三

イベント情報

講演会

ペーター・メルクリ(出品作家、建築家)
「自作について(仮題)」

日程

2008年6月6日(金)

時間

18:00-19:30

場所

当館講堂

聴講無料、申込不要、先着 150名
*英語、逐次通訳

青木淳(出品作家、建築家)
「Mのスタディ」

日程

2008年7月5日(土)

時間

14:00-15:30

場所

当館講堂

聴講無料、申込不要、先着 150名

ギャラリー・トーク

保坂健二朗(本展企画者、当館研究員)

日程

2008年6月27日(金)
2008年7月11日(金)

時間

18:00-19:00

場所

「ペーター・メルクリと青木淳」展 会場

参加無料(要観覧券)、申込不要

カタログ情報

開催概要

会場

東京国立近代美術館 ギャラリー4

会期

2008年6月3日(火)~8月3日(日)

開館時間

10:00-17:00 (金曜日は10:00-20:00)

休室日

月曜日(7月21日は開館し、翌22日休館)

観覧料

一般420円(210円)/大学生130円(70円)
( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。

*高校生および18歳未満、キャンパスメンバーズMOMATパスポートをお持ちの方、65歳以上、障害者とその付添者(1名)は無料。
また入館当日に限り、所蔵作品展もご観覧いただけます。

無料観覧日

7月6日(日)、8月3日(日)

主催

東京国立近代美術館

後援

スイス大使館

助成

スイス・プロ・ヘルヴェティア文化財団

協賛

サンスター、ノバルティス ファーマ株式会社

協力

スイスインターナショナルエアラインズ、新建築社、エー・アンド・ユー

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