2003年1月18日(土) −3月9日(日)
東京国立近代美術館 本館1階 企画展ギャラリー

現代のドイツを代表する彫刻家ヴォルフガング・ライプのわが国では初めての本格的な回顧展を開催します。
大学で医学を専攻したライプは、近代の科学が人間の生と死、心や精神の問題を扱いえぬことに深く失望して芸術へと転じ、1970年代半ばに本格的な作家活動を始めました。1976年に、白い矩形の大理石板の上部をシャーレ状にけずって牛乳を満たした《ミルク・ストーン》を発表して一躍注目をあつめ、数年後には、自宅周辺の野山で採集したタンポポやマツの花粉を床に四角形に敷きつめた作品などを開始、また1980年代になると、家の形をした大理石の彫刻と米や花粉を組み合わせた作品や、天然の蜜蝋パネルによる部屋や回廊のインスタレーション、さらに近年は、蜜蝋製の舟のインスタレーションなどを精力的に発表しています。
ライプは、若い頃からインドをはじめとするアジアや中近東諸国にたびたび滞在した経験をもち、東洋の文化や思想・宗教からさまざまな啓示を受けて、作品を制作してきました。彼が用いる素材は、一貫して牛乳・花粉・米(種子)・蜜蝋など、自然界において個体の死をより大きな生命の連鎖へとつなぐリンクともいうべき物質であり、そこには、大地(石)をも含めて、動物と植物、生物と無生物の違いすら超えた生と死の大きな連環への透徹したまなざしや思索が潜んでいるでしょう。今回の展覧会では、《ミルク・ストーン》や花粉の仕事、そして大がかりな舟のインスタレーションなど、彼の代表作17点を展示いたします。

〔W.ライプのことばより〕
「…時間こそがミルク・ストーンのまさに本質的な要素です。一方に石があり、他方にミルクがあり、両者はほんの短い間だけれども一つになるのです。」

*〔ライプのことばより〕は、ライプとネクミ・ゼンメツ(エッセン市立フォルクヴァング美術館学芸員)の間で交わされた書簡による対話からの抜粋。この対話の全文は本展カタログに掲載されます。
| ■会期 | 2003年1月18日(土)〜3月9日(日) |
| ■開館時間 | 午前10時から午後5時まで 金曜日は午後8時まで (入場はそれぞれ閉館30分前まで) |
| ■休館日 | 月曜日 |
| ■主催 | 東京国立近代美術館/丸亀市猪熊弦一郎現代美術館/財団法人ミモカ美術振興財団/東京ドイツ文化センター |
| ■助成 | 国際交流基金 |
| ■構成 | ドイツ対外文化交流研究所 |
| ■会場 | 東京国立近代美術館 本館 営団地下鉄東西線竹橋駅1b出口 徒歩3分 〒102-8322 東京都千代田区北の丸公園3−1 |
| ■観覧料 | 一般630円(510円)、高校・大学生340円(250円)、小・中学生無料 *( )内は20名以上の団体料金、消費税込み *前売り:一般530円、高校・大学生250円(1月17日まで) チケットぴあ、ファミリーマート、セブンイレブン(都内のみ)にて取り扱いいたします。 |
| ■お問合せ | TEL:03-5777-8600 (ハローダイヤル) http://www.momat.go.jp(東京国立近代美術館ホームページ) |
| ■講演会、 ギャラリートークのご案内 |
以下の講演会、ギャラリートークの開催を急遽決定いたしましたので、
ご案内いたします。
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| ■プレ・イベント |
「作家によるトーク」 1月17日(金) 14:00〜15:30 *通訳付 トーク終了後、展覧会を無料でご観覧いただけます。ご希望の方は往復はがきに住所・氏名をご記入の上、下記宛先までお申し込みください。
〒102-8322 東京都千代田区北の丸公園3-1
東京国立近代美術館 ライプ展トーク係 |
| ■巡回 | 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館 2003年3月21日(金)〜6月15日(日) |
| ■同時開催 | 「クッションから都市計画まで ヘルマン・ムテジウスとドイツ工作連盟:ドイツ近代デザインの諸相」展 東京国立近代美術館工芸館+本館1階企画展ギャラリー |