《やがて来たるもの(それはすでに来た)》 2007年 京都国立近代美術館蔵
© the artist 撮影:四方邦熈
会場
東京国立近代美術館 企画展ギャラリー 会期
2010年1月2日(土)~2月14日(日) 開館時間
10:00-17:00 (金曜日は10:00-20:00) 休館日
月曜日[2010年1月11日(月・祝)は開館]、1月12日(火) 観覧料
一般 850円(600円) 大学生450円(250円) 主催
東京国立近代美術館、京都国立近代美術館 後援
南アフリカ共和国大使館 巡回
京都国立近代美術館:2009年9月4日(金)~10月18日(日)【終了】
ウィリアム・ケントリッジ(1955年南アフリカ共和国生まれ、ヨハネスブルグ在住)は、「動くドローイング」とも呼べるアニメーション・フィルムの制作によって、1980年代後半より現在にいたるまで現代美術における映像表現を牽引し続けているアーティストです。 展覧会のポイント
◇ドローイングをコマ撮りした独自の手描きアニメーションにより、現代美術における映像表現を牽引する南アフリカ出身のアーティスト、ウィリアム・ケントリッジ。待望の国内初個展。
YouTubeでの動画紹介のご案内
下記のホームページ(「YouTube」内、京都国立近代美術館のチャンネル)で、ウィリアム・ケントリッジの映像作品(抜粋)をご覧いただくことができます。 ウィリアム・ケントリッジの作品は南アフリカの歴史と社会状況を色濃く反映しており、自国のアパルトヘイトの歴史を痛みと共に語る連作《プロジェクションのための9つのドローイング》は、脱西欧中心主義を訴えるポストコロニアル批評と共鳴する美術的実践として、1995年のヨハネスブルグ・ビエンナーレや1997年のドクメンタ10を契機に世界中から大きな注目を集めるようになりました。
しかし彼の作品を冷静に注意深く解読すると、その政治的外見の奥で、状況に抗する個人の善意と挫折、庇護と抑圧の両義性、そして分断された自我を再統合しようとする努力とその不可能性など、近代の人間が直面してきた普遍的かつ根源的問題を、執拗に検証し語り続けていることが分かります。ケントリッジ自身が「石器時代の映画制作」と呼ぶ素朴な制作技法に固執していることも、それが近代の物語(ナラティヴ)生成の原点、あるいは歴史を遡りながら植民地主義の病理を啓蒙主義の中に探ろうとする彼の強い意志によるものと理解すべきなのかもしれません。
精緻なセル画アニメやCGが主流である現代にあって、ケントリッジの素朴なアニメーション技法はその対極に位置していますが、彼の力強い表現は、ドローイングのコマ撮りアニメーションがいまだに有力な表現手法となり得ることを証明しており、1990年代中頃から彼の作品は、世界中の若い世代の美術家たちに大きな影響を与え続けています。
いま世界で最も注目を集める美術家の一人であるケントリッジは、2009年3月のサンフランシスコ近代美術館を皮切りに、フォートワース近代美術館(テキサス)、ノートン美術館(フロリダ)、ニューヨーク近代美術館、アルベルティーナ美術館(ウィーン)、イスラエル美術館(エルサレム)、ステデリック美術館(アムステルダム)を会場に、大規模な世界巡回展が進行しています。
日本での展覧会は、ウィリアム・ケントリッジとの3年間にわたる緊密な協力と広範な準備作業を経て実現されるもので、我が国では初の個展となります。南アフリカの歴史を扱った代表作《プロジェクションのための9つのドローイング》(1989–2003)から、ショスタコーヴィチのオペラ『鼻』を題材にした最新作の《俺は俺ではない、あの馬も俺のではない》(2008)まで、フィルム・インスタレーション4点を含む19点の映像作品と、36点の素描、63点の版画によりケントリッジの活動の全貌を紹介します。
1955 年生まれ。南アフリカ共和国ヨハネスブルグ在住。ヨハネスブルグの大学において政治学を学んだ後、パリのエコール・ジャック・ルコックにおいて演劇を学ぶ。1980 年代末から、素描をコマ撮りした手描きアニメーション・フィルムを制作・発表する。1997 年ドクメンタ10、98 年サンパウロ・ビエンナーレ、99 年ヴェニス・ビエンナーレ、カーネギー・インターナショナル、2000 年広州ビエンナーレ、2001 年横浜トリエンナーレ、2002 年ドクメンタ11、08 年シドニー・ビエンナーレに参加。2009 年から2011 年にかけて、サンフランシスコ近代美術館、フォートワース近代美術館、ノートン美術館(フロリダ)、 ニューヨーク近代美術館、アルベルティーナ美術館(ウィーン)、 イスラエル美術館(エルサレム)、ステデリック美術館(アムステルダム)を巡回する展覧会が開催中である。また、俳優、演出家、著述家など多彩な分野でも活躍している。
ジェーン・テイラー(批評家、作家/シカゴ大学客員教授・本展カタログ執筆者)
*聴講無料・申込不要(先着150名) ジェーン・テイラー(Jane Taylor)氏 略歴 河本信治(京都国立近代美術館学芸課長、本展企画者)
*聴講無料・申込不要(先着150名) |
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