今回の展覧会は沖縄以降、東松の仕事の写真のほとんどを占めるようになった カラーによる作品を、その最初期から最新作にいたる約三十年のひろがりの中 で紹介するものです。沖縄以降のカラーの仕事では、それまでも東松の写真を 特徴づけてきた映像自体の強さに加え、同時代の社会への視点の根底にあった 歴史の深層に流れるものや、そこに横たわる記憶の堆積ともいうべきものへの 探求、それまで見え隠れしていた東松の仕事の核心を成す何かが前面に顕れて きます。それは光と闇、現実と記憶、聖と俗といった、そしてなによりも写真 家と世界という、二つの異質な領域がせめぎあい力を及ぼしあう境界上(イン ターフェイス)の出来事を、凝視し、映像化する行為と言うことができるでしょ う。
「光る風・沖縄」「京」「さくら」「プラスチックス」「ゴールデンマッシュ ルーム」「インターフェイス」の六つのシリーズを中心に132点の作品で構成 される映像世界によって写真家東松照明が見定めた現在地点を呈示します。
1 廃園・歌舞伎・プランクトン 1964-1966
出品数:6点
2 光る風・沖縄 1973-1991
出品数:20点
3 京 1982-1984
出品数:40点
4 さくら 1979-1989
出品数:20点
5 プラスチックス 1987-1989
出品数:18点
6 ゴールデンマッシュルーム 1990-1992
出品数:8点
7 インターフェイス 1966-1996
出品数:20点
1930年 愛知県名古屋市に生まれる。
1950年 愛知大学法経学部経済学科に入学。この頃写真を始める。
1954年 愛知大学卒業。上京し岩波写真文庫のスタッフとなる。
1956年 岩波を退社、フリーランスとなる。
1957年 第一回日本写真批評家協会新人賞を受賞。
1959年 奈良原一高、佐藤明、細江英公、川田喜久治、丹野章とセルフエージェンシー
VIVOを結成する。(1959年 解散)
1961年 長崎を取材、土門拳との共著『Hiroshima Nagasaki Document 1961』(原水爆
禁止日本協議会)を刊行し、同書により第五回日本写真批評家協会賞受賞。
1963年 『太陽』誌の取材でアフガニスタンを撮影。まとまったものとしては最初の
カラー作品。
1965年 多摩芸術学園写真学科講師に就任する。(1969年まで)
1966年 東京造形大学映像科助教授に就任する。(1973年まで)
「現代写真の10人」展(国立近代美術館)に出品。
写真集『〈11時02分〉NAGASAKI』(写真同人社)
1967年 写真集『日本』(写研)
1968年 日本写真家協会主催「写真一〇〇年」展。1966年から始められた準備に編纂委
員として参加、同展をもとに刊行された『日本写真史1840-1945』(平凡社,1971
年)の編集、執筆にも携わる。
1969年 初めて沖縄に渡る。
写真集『おお!新宿』(写研)
1972年 沖縄に移住。
写真集『I am a king』(写真評論社)
1973年 宮古島に移り7ヶ月滞在。1ヶ月の東南アジア行の後、東京に戻る。
1974年 「New Japanese Photography」展(ニューヨーク近代美術館)に出品。
荒木経惟、深瀬昌久、細江英公、森山大道、横須賀功光とWORKSHOP写真
学校を開校。(1976年閉鎖)
1975年 写真集『太陽の鉛筆』(毎日新聞社)刊行、同書に対し日本写真協会年度賞。
1976年 『太陽の鉛筆』に対し毎日芸術賞、芸術選奨文部大臣賞。
1979年 日本写真美術館設立促進委員会の委員に就任。
写真集『光る風−沖縄』(集英社)
1981年 「いま!! 東松照明の世界・展」が全国を巡回。
1985年 「Black Sun:The Eyes of Four」(オックスフォード現代美術館他)に出品。
1987年 千葉県一宮町へ移住。
写真集『廃園』(パルコ出版局)
1989年 個展「プラスチックス」(パルコギャラリー)
1990年 写真集『さくら・桜・サクラ120』(ブレーンセンター)
1992年 個展「南方見聞録−琉球列島」(コニカプラザ)
個展「SAKURA+PLASTICS」(メトロポリタン美術館)
1993年 個展「東松照明展NEW WORLD MAP」(INAX)
1994年 個展「桜・京」(コニカプラザ)
1995年 個展「東松照明・展〜戦後日本の光と影〜」(那覇市民ギャラリー他)
紫綬褒章受章。
1996年 個展「インターフェイス」(銀座ニコンサロン)
展覧会名:東松照明写真展 インターフェイス
Shomei Tomatsu:INTERFACE
会 期:1996年10月1日(火)−11月30日(土)
日曜日・月曜日休館
午前10時30分−午後6時(入場は午後5時30分まで)
会 場:東京国立近代美術館フィルムセンター展示室(7階)
〒104東京都中央区京橋3-7-6
tel 03-3272-8600(NTTハローダイヤル)
主 催:東京国立近代美術館
協 力:富士写真フィルム株式会社
観 覧 料:一般 200円 (70円)
高校生・大学生 120円 (90円)
小学生・中学生 90円 (50円)
* 消費税込み *( )内は20名以上の団体料金
担 当: 増田玲、松本透
写真等の資料請求先: 企画・資料課 普及係 内川・大谷
本館(東京都千代田区北の丸公園3)
tel 03-3214-3305(直通) fax 03-3213-1340
展覧会担当者へのお問い合わせ:美術課写真係 増田
フィルムセンター(所在地上記)
tel 03-3561-0823 fax 03-3561-0830