展覧会
松田権六 作品と図案(併催/近代工芸とデザイン)
会期
会場
東京国立近代美術館工芸館
概要
近代漆工芸を代表する作家・松田権六(1896-1986)は、とりわけ蒔絵のデザインを重視したことで知られています。
彼は出生地・金沢で加賀蒔絵の基礎を身につけ、東京美術学校では各流派の技術を吸収、さらには日本画を学び、卒業後は楽浪漆器の修復など、幅広い素養と経験を身につけました。
この素養と経験により、作品は江戸時代を引き継いだ蒔絵から抜けだしていきます。ただしその道筋は、西洋に影響を受けた同時代の他の作家たちとは大きく異なりました。松田権六は日本の古典作品の豊富な研究を背景に、自然の生命感を意匠へと昇華させ、優れたデザイン感覚を作品に結実させたのです。
松田権六が作家として活動を始める大正から昭和初期は、これまで主に画家や図案家が行っていた工芸の図案製作を工芸家自身が手がけるようになり、工芸家の意識にも変化が生まれてきた時代でした。
図案製作に自ら向きあうようになったとき、近代の工芸家たちがいかに図案にとりくんだのか、本展覧会では松田権六の図案と作品を取り上げ、図案の成立過程を探ります。
第1部
金沢時代から終戦まで ― 石川県工業高校在学中に模写された画帳や写生から1945年までに制作された作品によって、初期作品の図案の変遷をたどります。
主な出品作品: 草花鳥獣文蒔絵小手箱(1919年、東京藝術大学 大学美術館蔵)、鶴亀蒔絵棗(1944年、出光美術館)
第2部
戦後 図案日誌から作品へ ― 写生や「図案日誌」をとおして、図案の発想から作品へと至る過程を探ります。
主な出品作品: 蒔絵螺鈿有職文筥(1960年)、槙文蒔絵二段卓(1972年)(以上東近美蔵)
「松田権六 図案と作品」展、約35点 併催の「所蔵作品展 近代の工芸とデザイン」、約55点で構成。
イベント情報
ギャラリートーク
2002年12月7日(土)、14日(土)
午後2時から工芸館会場にて
開催概要
- 会期
-
2002(平成14)年11月30日(土)~ 2003(平成15)年1月 8日(水)
午前10時00分~午後5時(入館は、午後4時30分まで)
月曜休館(12月23日は開館し、翌日休館)、
2002年12月28日~2003年1月6日は休館 - 会場
-
東京国立近代美術館工芸館
〒102-0091東京都千代田区北の丸公園1-1 - 交通
-
地下鉄東西線「竹橋駅」下車徒歩8分(1b出口)
地下鉄東西線・半蔵門線・都営新宿線「九段下駅」下車徒歩12分(2番出口) - 主催
-
東京国立近代美術館
- 観覧料
-
一般 420円(210円)
高校生・大学生 130円(70円)
小学生・中学生 無料* 消費税込み
* ( )内は20名以上の団体料金 - 無料観覧日
-
2002年12月 1日(日)
- お問い合わせ
-
電話 03-5777-8600(NTT ハローダイヤル)
http://www.momat.go.jp/(東京国立近代美術館ホームページ)