展覧会

会期終了 企画展

小企画展・所蔵作品展「中村ミナトのジュエリー」

会期

会場

東京国立近代美術館工芸館

概要

肩を覆う鎧のような「ネックオーナメント」や、大きく膨らんで指からこぼれ落ちそうな「リング」など、独特のフォルムをもつ中村ミナト(1947- )のジュエリー。その外見とは裏腹に、身につけるとしっくりと馴染み、着けやすいものばかりです。いずれも「装着時にできる空間そのものが作品」という中村の思想が浸透しています。

線や面、球体などで構成される明快なかたちは、中村が平行して進めている彫刻制作と密接に結びついています。大学で彫刻を学んだ後、小さな抽象彫刻を作ろうとしたことをきっかけに、中村はジュエリー制作に携わるようになりました。彫刻にも共通する幾何学的な作品は、ジュエリーの素材や表現が多様化する潮流のなかで、次世代の表現を拓くものとして注目されました。個展やグループ展をとおして、現在も旺盛な制作活動を展開しています。

身の丈をこえるほどの大きな彫刻は、房総半島にあるアトリエで、ジュエリーは、東京都心の工房で制作しています。これまで中村は、彫刻とジュエリーをはっきりと区別し、個展発表も別々に行ってきました。しかし近年、両者が近づいてきたように感じるといいます。中村の制作において、ジュエリーと彫刻はどのような関係にあるのでしょうか。本展では、ジュエリーを中心に代表作でこれまでの活動を紹介するとともに、両者の往還のなかに立ち現れる中村ミナトの制作の現在を取り上げます。

中村ミナト 《ブローチとペンダント「透明な形」》 2011年 個人蔵
撮影:ジュエリーフォト

グラフィックデザインは、安藤基広氏(サン・アド)

本展のポスター、チラシ、カタログのグラフィック・デザインは、サン・アドの安藤基広氏。チラシは、赤・青・緑・黄の4色展開です。


同時開催 所蔵作品展 近代工芸の名品

会場の⼀部では、当館所蔵作品の中から重要無形文化財保持者(人間国宝)などの作品を展示し、陶磁や漆工、染織、金工等、さまざまな工芸の魅力をご紹介します。

会場風景
会場風景

作家紹介

1947年

東京都生まれ

1969年

武蔵野美術大学彫刻科卒業

1970年

同大学専攻科卒業後、スタディオ・ド・オロにて菱田安彦氏にジュエリーを師事

1984年

「今日のジュエリー:世界の動向」 京都国⽴近代美術館、東京国立近代美術館工芸館

1985年

「第19回国際ジュエリー展」銀賞(チョーカー3点)

1993年

「湘南ひらつか野外彫刻展」大賞

1995年

「コンテンポラリー・ジュエリー: 日本の作家30人による」東京国⽴近代美術館工芸館

1995年

日本陶磁協会賞受賞。

2006年

「ジュエリーの今:変貌のオブジェ」 東京国立近代美術館工芸館

2008年

個展(彫刻) かわさきIBM市民文化ギャラリー(神奈川)

カタログ情報

ミュージアムショップにてカタログ好評発売中!

中村ミナトのジュエリー:四角・球・線・面
NAKAMURA Minato’s Jewelry: Square, Globe, Line, Plane

1,800円(税込)
2015年刊行
B5変形版133ページ

イベント情報

アーティストトーク

中村ミナト(出品作家)

出品作家の中村ミナト氏より、作品や制作活動を振り返りながら、さまざまなお話をうかがいます。

日程

2015年3月8日(日)

時間

14:00‐15:00

場所

工芸館会場

※申込不要、参加無料(要観覧券)

ギャラリートーク

当館研究員が鑑賞のポイントを分かりやすく解説します

日程

2014年9月14日(日)

時間

14:00 ‐ 15:00

場所

工芸館会場

※申込不要、参加無料(要観覧券)

タッチ&トーク

工芸館ガイドスタッフによる鑑賞プログラム。注目の若手作家から人間国宝が手がけた作品や制作工程資料などに触れながら鑑賞する〈さわってみようコーナー〉と、時代背景や作家の情報などの豊富なエピソードをまじえて作品のみどころをご紹介する会場トークとの2部構成で、さまざまな角度から展覧会をご案内します。

日程

会期中の毎週水・土曜日

時間

14:00 – 15:00

場所

工芸館会場

※申込不要、参加無料(要観覧券)

開催概要

会場

東京国立近代美術館 工芸館

会期

2015年2月24日(火)~4月19日(日)

開館時間

10:00-17:00
(入館は閉館30分前まで)

休館日

月曜日(3月23日、30日、4月6日は開館)

観覧料

一般210円(100円) 大学生70円(40円)
※( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。

高校生以下および18歳未満、65歳以上、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。
※それぞれ入館の際、学生証、運転免許証等の年齢のわかるもの、障害者手帳をご提示ください。

※お得な観覧券「MOMATパスポート」でご覧いただけます。
キャンパスメンバーズ加入校の学生・教職員は学生証または教職員証の提示により無料でご覧いただけます。

無料観覧日

3月1日(日)、4月5日(日)

主催

東京国立近代美術館

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