展覧会

会期終了 所蔵作品展

ヨーロッパの近代工芸とデザイン-アール・デコを中心に- : 所蔵作品展 I

会期

会場

東京国立近代美術館工芸館

概要

I ヨーロッパの近代工芸とデザイン ―アール・デコを中心に―

工芸館では、近代デザイン史上重要な作品の収集と展示を心がけてきました。所蔵作品展第1部では、中でも力を入れてきたアール・デコのポスターを中心に、以下の3部で構成します。

1.アール・ヌーヴォーからアール・デコへ

アルフォンス・ミュシャ、ルネ・ラリックなどアール・ヌーヴォー様式の作品を展観し、さらに宮川香山、富本憲吉、橋口五葉の作品などで日本での展開も追います。

ルネ・ビュトー
《裸婦図壺》
1920‐25年頃

2.アール・デコの時代Ⅰ アール・デコの精華

1910年から30年代にかけて、フランスを中心に世界的に流行した装飾様式であるアール・デコ。A.M.カッサンドル、ポール・コランのポスターを始め、華やかな都市生活にいざなう作品により、今なお私たちを引き付けてやまないアール・デコの魅力をお楽しみください。

ルネ・ビュトー
《裸婦図壺》
1920‐25年頃

3.アール・デコの時代Ⅱ 日本への影響

関東大震災からの復興期、アール・デコは、新しい時代にふさわしい作品を模索していた若い芸術家たちに受け入れられました。高村豊周、磯矢阿伎良たちによる工芸、杉浦非水のポスターや、長谷川潔、織田一磨による都市風景により、アール・デコの影響の跡をたどります。

磯矢阿伎良
《バイオリン・ケース》
1931年

II 新収蔵作品展 2006-2007

第2部では、2006年から2007年にかけた新収蔵作品のうち、比較的まとまって所蔵された三浦小平二の陶磁器を中心に、ガラス、染織、人形など約35点を紹介します。

三浦小平二
《青磁豆彩大皿 シルクロード》
1985年

ここが見どころ

アルフォンス・ミュシャ 《サラ・ベルナール》

タイトルのサラ・ベルナールは当時活躍した女優。ミュシャ(1860~1939)はアール・ヌーヴォーの中でも人気の高い画家の一人です。後半生は祖国チェコの民族運動に共鳴し、作風も大きく変化しますが、本作品の流れるような髪、官能的な表情は、一世を風靡したアール・ヌーヴォー時代のミュシャの女性像の特徴をよく伝えています。

アルフォンス・ミュシャ
《サラ・ベルナール》
1896年

ジャン・ピュイフォルカ 《ティー・セット》

本作品は、金銀細工師ピュイフォルカ(1897~1945)による銀製ティー・セット。ピュイフォルカは、ル・コルビュジエなどとともに活動し、機能的で洗練された独特の高級感あるデザインを数多く手がけました。

5ジャン・ピュイフォルカ 《ティー・セット》 1925年
.0.2 JP

ルネ・ラリック 《ブローチ 翼のある風の精》と《カーマスコット ロンシャン》

ルネ・ラリック(1860~1945)は、アール・ヌーヴォーとアール・デコ、二つの時代を生きた作家です。さらに言えば、ラリックはそれぞれの時代でまったく異なる作家像をつくりあげました。アール・ヌーヴォーの時代には、宝飾工芸家/ジュエリー作家として、またアール・デコの時代にはガラス作家として活躍したのです。本展では二つの時代のラリック作品を展示します。二つの時代のラリック作品を見較べ、その鮮やかな転身ぶりをご覧ください。

ルネ・ラリック
《ブローチ 翼のある風の精》
1898年頃
ルネ・ラリック
《カーマスコット ロンシャン》
1929年

イベント情報

ギャラリートーク

北村仁美(当館研究員)
「工芸館の収集活動と新収蔵作品」

日程

2008年6月8日(日)

時間

14:00 ‐ 15:00

三上美和(当館客員研究員)
「所蔵作品展Ⅰヨーロッパの近代工芸とデザイン ―アール・デコを中心に―」

日程

2008年6月29日(日)

時間

14:00 ‐ 15:00

工芸館ガイドスタッフによる鑑賞プログラム
「タッチ&トーク」

日程

会期中の毎週水・土曜日

時間

14:00 – 15:00

いずれも参加無料(要観覧券)、申込不要です。

開催概要

会場

東京国立近代美術館 工芸館

会期

2008年5月20日(火)~7月6日(日)

開館時間

10:00-17:00
(入館は閉館30分前まで)

休館日

月曜日

観覧料

一般200円(100円) 大学生70円(40円)
高校生以下および18歳未満、65歳以上、キャンパスメンバーズ「MOMATパスポート」、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(原則1名)は無料

○入館の際、学生証、障害者手帳等をご提示ください。
○( )は20名以上の団体料金。消費税込。

無料観覧日

6月1日(日)、7月6 日(日)

主催

東京国立近代美術館

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