展覧会

会期終了

近代の色絵磁器

会期

会場

東京国立近代美術館工芸館

概要

色絵磁器とは、本焼きした磁器の上に、赤、緑、黄などの上絵具で模様を描き、 それをさらに上絵窯に入れて焼き付けたもので、赤絵、錦手などとも呼ばれま す。わが国においては、17世紀中頃から生産されるようになり、柿右衛門、古 九谷、色鍋島などの魅力的な作品が作られてきました。

富本憲吉が本格的に色絵磁器の制作をはじめたのは、1936(昭和11)年、九谷 の地で色絵の研究を行なってからですが、その後、写生に基づく薊文や葡萄文 などの皿や陶筥、四弁花文や羊歯文など独自の装飾文様による金銀彩の華麗な 作品などを生み出し、近代的な色絵磁器の確立に先駆的役割を果たしました。 加藤土師萌は、中国・明代の色絵磁器の技法の再現に取り組み、黄地紅彩、萌 葱金襴手などの制作を行いました。また、伝統を継ぐ有田の地では、12代今泉 今右衛門が、伝統的な色鍋島を復興させ、13代今右衛門は、吹墨や墨はじきな どの技法による新しい展開を見せています。12代酒井田柿右衛門は、濁手(に ごしで)と呼ばれる柿右衛門独特の乳白色の素地の再現に取り組み、13代柿右 衛門との協力により成功しました。

今回のテーマ展示では、近代の色絵磁器と題し、当館の収蔵作品の中から、富 本憲吉、加藤土師萌、北大路魯山人、藤本能道、12代今泉今右衛門、13代今泉 今右衛門、12代酒井田柿右衛門による魅力あふれる色絵磁器、40点を展示する ものです。あわせて、加藤土師萌と12代今泉今右衛門による工程見本も展示し ます。

開催概要

会期

1998年3月13日(金)- 5月10日(日)

開館時間

午前10時-午後5時[入館は午後4時30分まで]

休館日

毎週月曜日[但し、5月4日(月)・5日(火)は開館し、6日(水)は休館]

会期中4月13日以降、染織作品の陳列替えを致します。

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