展覧会

会期終了 企画展

国立工芸館石川移転開館記念展I 工の芸術 : 素材・わざ・風土

会期

会場

国立工芸館

展覧会について

東京国立近代美術館工芸館は、通称・国立工芸館として2020年10月25日、石川県金沢市に移転開館します。移転開館の第一幕を飾る本展では、「素材・わざ・風土」に着目し、近代日本工芸の名作約130点を展示します。

近年、それぞれの地方が培ってきた「風土」を新たに捉え直す動きが注目されています。日本の工芸品は、古くから花鳥風月など四季折々の自然の姿を意匠に取り入れてきたと同時に、それ自体が自然の素材から出来ているという特色を持ちます。それぞれの土地で生まれた素材に人が手を加え、生活のなかで息づいてきた工芸は、日本全国一様ではなく、実に多くの多様性をもって発展してきました。日本の近代化のなかで工芸家たちがどのように「素材―自然」と向き合ってきたか、また時代と共に「自然のイメージ」をどのように捉え直してきたか、あるいはどのように土地と「もの」の関係を紡いできたかを探り、常に更新されていく日本の「風土」を紹介します。

展覧会の構成

本展のポイント

工芸からみる「自然」と「人」
常に更新されていく
日本の「素材」と「風土」に着目して紹介。


  • 新しい国立工芸館の杮落しとなる開館記念展です。
  • 国立工芸館のコレクションから選りすぐった日本の近代工芸の精華 を一挙公開。
  • 超絶技巧の名品、重要文化財《十二の鷹》。 全12羽うち3羽を公開。明治時代の歴史建造物(旧陸軍第九師団 司令部庁舎)の空間で、明治の「わざ」をお楽しみください。
  • 松田権六、板谷波山、富本憲吉、北大路魯山人 ―近代工芸の巨匠は皆、石川ゆかりの人々です。石川から、日本全国の工芸の旅へ。 各地が生活のなかで培ってきた「風土」を新たに捉え直します。

第一章 素材とわざの因数分解

工芸作品の名前はたいへん長くて、ややこしい。漢字だらけで、どこで意味を切ったらいいのか分からない。今回はあえて、そんなとっつきにくい工芸作品の「名前」に着目します。工芸作品は、「素材」と「わざ」の掛け合わせ。タイトルの長さは、自然から取り出してきた「素材」が「工芸作品」になるまでに、どれだけの工程が積み上げられているか、という証でもあります。名づけのルールと仕組みさえ押さえれば、それらは作品に施された複数の「わざ」を発見するためのヒントになります。

第二章 「自然」のイメージを更新する

日本の工芸品は、古くから花鳥風月など四季折々の自然の姿を意匠に取り入れてきたと同時に、それ自体が自然の素材から出来ているという特色を持ちます。「超絶技巧」の明治時代から、ハイテクノロジーの現代まで、日本の近代化のなかで工芸家たちは「自然のイメージ」をどのように捉え直してきたのでしょうか。

第三章 風土―場所ともの

最後に、「場所」と「もの」と「人」の関係を考えます。このセクションでは、場所とものの関係を軸に配列しています。沖縄からスタートして、その土地ゆかりの人と作品を、様々な素材を横断しながら辿り、最後はここ石川の地で締めくくります。近代日本の工芸家たちはどのように土地と「もの」の関係を紡いできたのでしょうか。

開催概要

会場

国立工芸館(石川県金沢市出羽町3-2)

会期

2021年1月30日(土)-2021年4月15日(木)

休館日

月曜日(ただし3月29日、4月5日、4月12日は開館)

開館時間

午前9時30分-午後5時30分 ※入館時間は閉館30分前まで

観覧料

一般  500円
大学生 300円
※高校生以下および18歳未満、障害者手帳をお持ちの方と付添者1名までは無料
※いずれも消費税込

主催

東京国立近代美術館、文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会

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