展覧会

会期終了 企画展

国立工芸館石川移転開館記念展Ⅲ近代工芸と茶の湯のうつわ―四季のしつらい―

会期

会場

国立工芸館

展覧会について

日本では茶の湯の発展とともに、さまざまな素材を用いた“茶の湯のうつわ”がつくられてきました。それらは、つねに時代を映す鏡のように、新たな考えや造形を見せています。本展では、個としての想いを造形や意匠に表している工芸家の「作品=茶の湯のうつわ=表現のうつわ」と、使い手からの「見立てのうつわ」を、四季の取り合わせの中で紹介し、時代によって移りゆく、茶の湯に対する作家の思考や茶の湯の造形について探ります。

展覧会の構成

本展のポイント

茶の湯のうつわの造形や意匠の広がりを概観します。

令和2年度に新しく収蔵した荒川豊蔵(1894-1985)と加藤唐九郎(1897-1985)の志野の茶碗を見比べ、志野というやきものに対するそれぞれの考えを探ります。

茶碗を3D鑑賞しよう!

会場に設置するQRコードからアクセスし、スマホにデータをダウンロードすることで、手元で茶碗をぐるぐる回しながらご覧いただけます。高台も、作品に刻まれたサインも見られます。

来館者には仮想の茶事体験を!

展示ケースだけではなく茶室を会場内に設置し、さまざまな茶の湯のうつわを取り合わせます。

中田英寿名誉館長セレクション、茶の湯のうつわ!

内田繁デザインの《茶室 受庵》を使用し、工芸館のコレクションの中から中田英寿名誉館長が選んだ茶の湯のうつわをご覧いただきます。

展示について

茶の湯のうつわを楽しむ

茶碗・水指・茶器・花入など、個々のうつわにスポットをあて、その造形や意匠の広がりを概観します。

例えば、「志野」と呼ばれる茶碗は、桃山時代に岐阜県の東濃地域で焼造されました。近代以降、茶人や数寄者ら使い手だけでなく、つくり手にとっても憧れを持って接する対象となり、素材の解明や技法の再現に取り組む活動が多く見受けられるようになります。そして、荒川豊蔵や加藤唐九郎らの活動によって、作家自身の考えを映し出すさまざまな志野の茶碗がつくり出されました。

本展では、令和2年度に新しく収蔵した荒川豊蔵(1894-1985)と加藤唐九郎(1897-1985)の志野の茶碗を見比べ、志野というやきものに対するそれぞれの考えを探ります。

取り合わせを楽しむ

茶事ではさまざまな茶の湯のうつわが同じ空間に存在します。それも陶磁や漆工、竹工など、素材も分野も多彩です。なかでも茶碗と茶器、あるいはそれらに水指が加わったうつわのセットには、その場を設定した者の考えが垣間見えます。言葉を変えれば、取り合わせにはそれぞれにストーリーがあります。

本来であれば、季節や素材によって取り合わせに制約があるのですが、展覧会の中ではそれを 超えて、色や形、雰囲気など、見た目で楽しむ取り合わせを、少しだけ季節を意識しながら楽しんでいただきます。

中田英寿名誉館長セレクション展示

2階「芽の部屋」では、内田繁デザインの《茶室 受庵》を使用し、中田英寿名誉館長が選んだ茶の湯のうつわをご覧いただきます。中田名誉館長は今回の展示にあたり以下のようにコメントしています。


今回の展示にあたって

国立工芸館、名誉館長の中田英寿です。

今回、初めて美術館での展示を経験させてもらうなかで、まずは自分がお客さんとして、どのように見たいかという視点で考えました。

その中で“つながり”を一つのテーマとして考え、「石川県」と「全国」、「近代」と「現代」、「日本」と「海外」、「工芸」と「アート」など、様々なものが“つながる”部屋をつくりたく、色々な作家を選ばせてもらいました。

特に意識したのがお茶の世界のことを知らなくても興味が惹かれるような風景です。

僕自身、茶道をほとんどやったことがない身なので、茶室の展示を見たときにどのように見たらいいのだろう、と悩むときがあります。そういうことを考えた時に、ただ道具を置いていてわかるのか、いや座布団があったほうがいいのではないか。また、中を見た時に写真に撮りたい、と多くの方に思われる風景が年代問わずに作り出せたらよいのではないかなと。

特に先日まで金沢21世紀美術館で行われていた展覧会のアーティスト、ミヒャエル・ボレマンス[註1]の作品を今回、軸として掛けています。これもひょんなことから以前彼がそういったものを制作されたのを見て知っていたので、金沢21世紀美術館と国立工芸館の今後も続くつながりをつくりたいと思い、展示させてもらっています。

他にも国立工芸館のクラウドファンディングにも参加していた、新里(明士)くん、または須田(悦弘)さんというような以前から知り合いの作家の方たちにも参加頂いています。須田さんは特に同郷出身ということもありまして、個人的にお願いして、特別に作品を出していただきました。

そういう僕個人のつながりと、様々なつながりというのをこの展示で感じていただけたらと思います。
今回は人生上初めての展示だったので、色々わからないことも多く、それこそサッカーの試合よりも緊張することもありましたけど、どうにか多くの人に見て頂ければと思っています。

註1:「ミヒャエル・ボレマンス マーク・マンダース|ダブル・サイレンス」
(2020年9月19日(土) -2021年2月28日(日)、会場:金沢21世紀美術館)

(2021年4月28日 記者発表会より)

現代の「茶の湯のうつわ」

昨年(2020年)、工芸館の移転・開館を記念して、クラウドファンディングによる「12人の工芸・美術作家による新作制作プロジェクト」を行い、「茶の湯」をテーマに、12人の 作家に茶碗や水指など、茶の湯に関するうつわを制作していただきました。(プロジェクト詳細)

これらのうつわは移転開館記念展の第1弾で一挙に紹介しましたが、本展では、今度は工芸館のコレクションとともに改めて紹介します。

様々な作家の取り合わせにご期待ください。

開催概要

会場

国立工芸館(石川県金沢市出羽町3-2)

会期

2021年4月29日(木・祝)-2021年7月4日(日)

休館日

月曜日(ただし5月3日は開館)、5月6日(木)
臨時休館: 5月12日(水)- 6月13日(日)
※6月14日(月)より再開後は会期終了まで休館日はありません。

開館時間

午前9時30分-午後5時30分 ※入館は閉館30分前まで

観覧料

個人 団体(20名以上) 割引料金
一般 500 250 250
大学生 300 150 150

個人

一般

500

大学生

300

団体(20名以上)

一般

250

大学生

150

割引料金

一般

250

大学生

150

※高校生以下および18歳未満、障害者手帳をお持ちの方と付添者(1名)は無料。
※( )内は割引料金
割引対象:石川県立美術館・金沢21世紀美術館・石川県立歴史博物館・石川県 立伝統産業工芸館(いしかわ生活工芸ミュージアム)・金沢市立中村記念美術 館・金沢ふるさと偉人館の主催展覧会入場券半券、ならびにSAMURAIパスポート (一般のみ)を窓口で提示した方。
※いずれも消費税込。

主催

東京国立近代美術館

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