展覧会

会期終了 企画展

モダン・パラダイス:大原美術館+東京国立近代美術館 東西名画の饗宴

会期

会場

東京国立近代美術館本館企画展ギャラリー

展覧会について

大原美術館と東京国立近代美術館。西と東にあって、対照的な活動を繰り広げてきた二つの美術館が、この夏はじめて出会います。両館の代表的コレクション(絵画・彫刻・写真)100余点が一堂に会するこの展覧会は、近代美術(モダンアート)をより今日的な眼でとらえなおし、その魅力と可能性をさらに掘り下げていこうとするものです。制作年代、作家の国籍、技法などが異なる多様な作品を、思い切り大胆に組み合わせながら、5つのテーマの下に構成。新鮮な出会いの場を開きます。

人々の生き方が激変する近代、美術にも多くの新しい試みがなされました。アーティストたちは、みなそれぞれの立場からそれぞれの楽園(パラダイス)を追い求め、その夢の結晶はいま私たちの前に残されています。そのひとつひとつを丹念に味わっていくことから、無限に広がる世界が開けはじめるのです。二大美術館が総力を挙げ、近代美術の豊かな輝きをたっぷりとご覧に入れます。

展覧会構成

第1章 「光あれ」

近代の風景画は、描く対象そのものよりもまず、そこにある大気・水・光の存在をとらえようとしてきました。印象派前後にはじまる西洋の風景表現の流れと、日本近代の風景表現を対比しながら、両者の共通点・相違点をみていきます。写真作品も織り込みながら、この百年間の光へのさまざまなこだわりを追います。

<モネ、菱田春草、村上華岳、マティス、安井曽太郎、杉本博司など19作家・26点>

第2章 まさぐる手・もだえる空間

20世紀、作品を描くという行為(アクション)自体が注目を集めるようになり、キャンバスを切り裂く、絵具をたらす、こすりつけるなど、アーティストの手の身振りをことさらに強調した作品が現れます。これらの絵画のうちからは、眼のみならず触覚に直接訴えるような、なまめかしさを持った独特の空間が立ち上がります。

<ポロック、フォンタナ、リヒター、瀧口修造、横山操、李禹煥など14作家・26点>

第3章 心のかたち

作者やモデルの内面の表現は、言うまでもなく、近代の芸術の重要な軸のひとつですが、優れた作品においては、それは単に個人的葛藤や感傷を示すだけにとどまりません。アーティストの内面が作品という場で対象と触発しあう中から、ひろく万人に訴えかける普遍的な力を持った感情が宿りはじめます。

<青木繁、高村光太郎、中村彝、関根正二、岸田劉生、マティス、フォートリエ、ロスコ、スティーグリッツなど23作家・29点>

第4章 夢かうつつか

古来、宗教や歴史の物語を伝える役割を果たしてきた美術は、近代になると無意識や夢といった領域にまで及び始め、シュルレアリスムのような表現も生み出されました。また、戦争や死という普遍のテーマを物語る作品は、最も鋭く、力強い造形となり、私たちの心に迫ります。

<モロー、デ・キリコ、タンギー、エルンスト、古賀春江、国吉康雄、靉光、藤田嗣治、ピカソ、やなぎみわなど14作家・14点>

第5章 楽園(パラダイス)へ

近代美術には、「内面」や「純粋さ」に向かう傾向と同時に、それとは逆の「本能」や「原始的自然」に憧れを持つ傾向が強くありました。このセクションでは、そういったプリミティヴなものの持つ力強さ・野太さ・おおらかさを、近代の知的造形と絶妙に調和させた作品群により、アーティストたちが求め続けたモダン・パラダイスに迫ります。

<ゴーギャン、橋本平八、カンディンスキー、富岡鉄斎、ルノワール、土田麦僊、岡村桂三郎など14作家・17点>

イベント情報

関連プログラム

子ども向けプログラム

「こどもセルフガイド」(無料配布)
「夏休み!こども美術館」(要申込)

先生向けプログラム

「美術館活用研究会」(要申込)

講演会

8/20、9/16の講演会の聴講ご希望の方は往復はがきに希望日・住所・氏名をご記入のうえ、下記宛先までお申し込みください(当日消印有効)。1枚のはがきにて1講座までの応募とさせていただきます。希望者が150名を超えた場合は抽選となります。
*お申し込みの際ご提供いただいた個人情報は、当該の目的にのみ使用させていただきます。

申込先

〒151-0063 東京都渋谷区富ヶ谷1-51-4-4
アート・ベンチャー・オフィス ショウ内「モダン・パラダイス」講演会係

高階秀爾(大原美術館館長)*要申込(応募締切8/7)

日程

2006年8月20日(日)

時間

14:00-15:00

岡谷公二(仏文学者)*要申込(応募締切9/4)

日程

2006年9月16日(土)

時間

14:00-15:00

中林和雄(当館美術課長)*申込不要

日程

2006年9月30日(土)

時間

14:00-15:00

担当学芸員によるギャラリートーク

*参加無料(要観覧料)、申込不要

鈴木勝雄(当館主任研究員)

日程

2006年9月1日(金)

時間

18:00-19:00

大谷省吾(当館主任研究員)

日程

2006年9月8日(金)

時間

18:00-19:00

カタログ情報

開催概要

会場

東京国立近代美術館 企画展ギャラリー

会期

2006年8月15日(火)~10月15日(日)
土・日・祝日は丸の内シャトルの運行があります

開館時間

10:00-17:00 (金曜日は10:00-20:00)
金曜日は午後8時まで
(入館は閉館30分前まで)

休室日

月曜日
(9月18日、10月9日は開館し翌日休館)

観覧料

一般1,300円(900円)、大学生800円(500円)、 高校生400円(250円)、中学生以下無料
( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。
中学生以下、および障害者(付添者は原則1名まで)の方は無料です。
それぞれ入館の際、生徒手帳、健康保険証、運転免許証、障害者手帳等をご提示ください。

*本展の観覧料で、当日に限り、「ばらばらになった身体」 と「所蔵作品展 近代日本の美術」もご覧いただけます。

主催

東京国立近代美術館、大原美術館、日本経済新聞社

協賛

クラレ、大日本印刷、日本興亜損害保険

Page Top