展覧会
杉本博司 絶滅写真
会期
-会場
東京国立近代美術館 1F 企画展ギャラリー

杉本博司 《相模湾、江之浦》 2025年 © Hiroshi Sugimoto / Courtesy of Gallery Koyanagi
展覧会概要
様々な領域で活動する現代美術作家、杉本博司(1948-)。小田原文化財団 江之浦測候所をはじめ建築分野でも活躍し、日本の古典芸能など舞台芸術の演出では国内のみならずヨーロッパ数都市やニューヨークにも進出。その活動分野は書、陶芸、和歌、料理と多岐にわたっています。
そんな多才な杉本の芸術の原点は銀塩写真にあります。確たるコンセプトに基づく、独自の表現による作品はまた、銀塩写真の技術としても頂点を極めるものであり、写真がデジタルに置き換わった今、その技法は今やまさに「絶滅が危惧される」ものと言えます。
本展では杉本の初期(1970 年代後半)から現在に至る銀塩写真約60点を展観します。
写真作品で構成する美術館での個展は、国内では2005年の森美術館以来の開催となります。
さらに、所蔵品ギャラリー3階にて当館所蔵杉本作品全点、また制作の秘密を明かす未公開資料「スギモトノート」をサテライト展示します。
「スギモトノート」:
写真作品制作における、撮影時および暗室での作業工程の覚書を記したノート。
1970 年代半ばより記録は始まる。
展覧会構成と見どころ
初期から近作まで全13 のシリーズを3章構成で展示
本展は、3つの章、全13 シリーズにより、ゆるやかに時系列に沿いつつ杉本博司の作品世界の展開をたどります。
1章「時間・光・記憶」では、1970年代から80年代に着手され、杉本の評価を確立することになった〈ジオラマ〉〈劇場〉〈海景〉の3つのシリーズなどにより、作品世界の始まりを紹介します。
2 章「観念の形」では、人間の知性や想像力がつくりだしたさまざまな「かたち」を主題とした〈観念の形〉〈スタイアライズド・スカルプチャー〉など90年代末から展開されたシリーズにより、作品世界が拡張・深化していくプロセスを紹介します。
3章「絶滅写真」では、終焉を迎えつつある銀塩写真というメディアの始原にさかのぼる〈前写真、時間記録装置〉〈フォトジェニック・ドローイング〉から、近作〈Opticks〉まで、6つのシリーズにより、杉本が予見する“絶滅”をめぐるヴィジョンの行方を探ります。
初公開の新作
本展では初期代表作として知られる〈ジオラマ〉〈海景〉のシリーズ、そして〈スタイアライズド・スカルプチャー〉において、初公開となる新作の展示を予定しています。とくに杉本のデビュー作として知られる〈ジオラマ〉では、《ポコット族》などいくつかの新作を加えた構成により、1975 年、シリーズの始まりからひそかに構想され、半世紀を超えてついに実現に至った、人類史をめぐる深淵なストーリーが初めて提示されます。
“絶滅”をめぐって
本展のタイトルでもある「絶滅写真」とは、銀塩写真というメディアの終焉と自らの作家活動の終幕を見すえて浮上した主題です。しかし本展で示される“絶滅”をめぐるヴィジョンとは、それにとどまるものではありません。それではいったい何が“絶滅”しようとしているのか? 半世紀にわたって写真というメディアによる表現の可能性を拡張・深化させてきた杉本の作品世界の全体像を見わたす本展において、通奏低音として示される“絶滅”という主題にご注目ください。





杉本博司プロフィール
1948年生まれ。1970年渡米後、1974年よりニューヨークと日本を行き来しながら制作を続ける。
初期代表作に〈ジオラマ〉〈海景〉〈劇場〉シリーズがある。2008年に建築設計事務所「新素材研究所」、2009年に公益財団法人小田原文化財団を設立。2017年には構想から10年をかけて建設された文化施設「小田原文化財団 江之浦測候所」を開設。
演出と空間を手掛けた『At the Hawk’s Well / 鷹の井戸』が2019年秋にパリ・オペラ座にて上演。著書に『苔のむすまで』『現な像』『アートの起源』『江之浦奇譚』『影老日記』などがある。2001年ハッセルブラッド国際写真賞、2009年高松宮殿下記念世界文化賞(絵画部門)受賞、2010年秋の紫綬褒章受章、2013年フランス芸術文化勲章オフィシエ叙勲。
2017年文化功労者に選出、2023年日本芸術院会員に就任。
開催概要
- 会場
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東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー
- 会期
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2026年6月16日(火)~9月13日(日)
- 休館日
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月曜日(ただし7月20日は開館)、7月21日(火)
- 開館時間
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10:00-17:00(金・土曜は10:00-20:00)
- 入館は閉館の30分前まで
- 観覧料
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一般 2,300円(2,100円)
大学生 1,200円(1,000円)
高校生 700円(500円)
- ( )内は20名以上の団体料金、ならびに前売券料金(販売期間:4月21日~6月15日)。いずれも消費税込み。
- 中学生以下、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。それぞれ入館の際、学生証等の年齢のわかるもの、障害者手帳等をご提示ください。
- キャンパスメンバーズ加入校の学生・教職員は、学生証・職員証の提示により団体料金でご鑑賞いただけます。
- 本展の観覧料で入館当日に限り、所蔵作品展「MOMATコレクション」(4-2F)もご覧いただけます。
- チケット
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- 東京国立近代美術館の窓口では会期中の開館日に限り当日券を販売いたします。前売券の販売はございません。
- 前売券やスペシャルチケット、オンラインチケットや各種プレイガイドでのご購入方法は本展公式サイトをご確認ください。
- 主催
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東京国立近代美術館、日本経済新聞社
- 特別協力
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公益財団法人小田原文化財団、ギャラリー小柳
