展覧会

会期終了 コレクションによる小企画

水浴考

会期

会場

東京国立近代美術館本館 ギャラリー4(2F)

展覧会について

陽光の降りそそぐ牧歌的な自然の中で水浴を楽しむ健康的な肉体。あるいは閉ざされた室内で、浴槽に身を浸すプライベートな情景。川や湖や海浜といった屋外の水辺であれ、家の中の浴室であれ、水浴する人物を表現した美術は多数存在します。水浴図は、ヨーロッパ美術においては、ギリシア神話や聖書の物語に由来する伝統的な主題のひとつでもありました。それは、水浴する場面を見られる女性の裸体を描き出すことを定型としつつも、19世紀以降の近代社会の推移や美術の展開とともに、その意味を変化させていきます。
 からだと水が触れ合うことから紡ぎ出される物語。そこには裸身に対する官能的な欲望のみならず、人間と自然との関係や、生と死につながる根源的な主題が潜んでいるのではないでしょうか。この展覧会では、現代美術にまで視野を広げ、当館所蔵の51点の作品を通して、水浴図の豊かなバリエーションと今日的な意義を捉え直すことを試みます。 

イベント情報

キュレーター・トーク

日時

2010年2月28日(日)11:00-12:00
2010年4月2日(金)18:00-19:00

場所

2F ギャラリー4

担当

鈴木勝雄(本展企画者・主任研究員)

アーティスト・トーク

本展出品作家である楢橋朝子さんのアーティスト・トークを開催します。

日程

2010年2月26日(金)

時間

18:30-19:30

場所

2F ギャラリー4
参加無料、要観覧券、申込不要

 展示室内で自作を前に、作家自身の言葉を聴くアーティスト・トーク。今回は、写真家楢橋朝子(ならはし あさこ)さんをお迎えします。

 日常的な光景にひそむ不気味さ、あやふやさ、奇妙さといったものを、独特の視線で浮かび上がらせるスナップショットの連作で知られた写真家が、2001年からとりくみはじめた、水面に漂う視点から世界にまなざしをなげかける連作、〈half awake and half asleep in the water〉。ギャラリー4で開催の小企画「水浴考」に出品される同シリーズからの5点を中心に、これまでの作品や制作の背景などについてお話をうかがいます。

 金曜の夕刻、皆様のご参加をお待ちしております。

楢橋朝子氏略歴

1989年早稲田大学第二文学部美術専攻卒業。1990年フォトギャラリー・03FOTOSをオープン。同ギャラリーでの17回の連続展を中心に発表された連作〈NU・E〉(同題の写真集、1997年蒼穹社刊)などが評価され、1998年日本写真協会賞新人賞を受賞。1996年には石内都と写真誌『main〈マン〉』を創刊(2000年10号で終刊)。2003年の写真集『フニクリフニクラ』(蒼穹社)により、2004年「写真の会」賞を受賞。2007年写真集『half awake and half asleep in the water』(Nazraeli Press)を上梓。2008年「第24回東川賞国内作家賞」受賞。国内外での個展のほか、当館「写真の現在-距離の不在」(1998年)など、多くのグループ展に参加。

カタログ情報

開催概要

会場

東京国立近代美術館本館 ギャラリー4(2F)

会期

2010年2月20日(土)~4月11日(日)

開館時間

10:00-17:00 (金曜日は10:00-20:00)
(入館は閉館30分前まで)

休室日

月曜日、ただし3月22日(月・祝)、3月29日(月)は開館、3月23日(火)は休館

観覧料

一般 420円(210円)
大学生130円(70円)

  • 高校生以下および18歳未満、65歳以上、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。
  • それぞれ入館の際、学生証、運転免許証等の年齢の分かるもの、障害者手帳等をご提示ください。
  • ( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。
  • お得な観覧券「MOMATパスポート」でご観覧いただけます。
  • キャンパスメンバーズ加入校の学生・教職員は学生証または教職員証の提示でご観覧いただけます。
  • 本展の観覧料で、当日に限り、所蔵作品展「近代日本の美術」(所蔵品ギャラリー、4-2F)もご観覧いただけます。
無料観覧日(所蔵作品展、「水浴考」展のみ)

3月7日(日)、4月4日(日)

主催

東京国立近代美術館

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