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所蔵作品展 MOMATコレクション(2021.10.5–2022.2.13)
2021年10月5日-2022年2月13日の所蔵作品展のみどころ 佐伯祐三《ガス灯と広告》1927年 MOMATコレクションにようこそ!19世紀末から今日に至る日本の近現代美術の流れを、国際的な関連も含めてご紹介します。 いつも当館選りすぐりの名品が凝縮された4階1室、今回は「ハイライト改めインデックス」と題し、名品ぞろいは従来のままに、少し趣向を変えてみました。3室では、1階で開催される「民藝の100年」展(10月26日より)に関連して、柳宗悦も参加した雑誌『白樺』周辺の画家たちを取り上げました。3階7室と8室では、戦後にグラフィックデザインと絵画との境界を超えて活動した作家たちに焦点をあてます。2階11室では、田中功起《ひとつの陶器を五人の陶芸家が作る(沈黙による試み)》の「手話とバリアフリー字幕版」(2013/2021年)を公開します。昨年度に当館が、幅広い鑑賞の機会をつくるための取り組みの一環として試みたもので、今年度いっぱい、ウェブ上でもご覧いただけます。 今期も盛りだくさんのMOMATコレクション。どうぞごゆっくりお楽しみください。 今会期に展示される重要文化財指定作品 今会期に展示される重要文化財指定作品は以下の通りです。 原田直次郎《騎龍観音》1890年 寄託作品|1室ハイライト和田三造《南風》1907年|2室萬鉄五郎《裸体美人》1912年|3室岸田劉生《道路と土手と塀(切通之写生)》1915年|3室 原田直次郎《騎龍観音》1890年 寄託作品 和田三造《南風》1907年 萬鉄五郎《裸体美人》1912年 岸田劉生《道路と土手と塀(切通之写生)》1915年 4点の重要文化財(1点は寄託作品)についての解説は、名品選をご覧ください。 展覧会について 4F 1室 ハイライト2-5室 1900s-1940s 明治の終わりから昭和のはじめまで 「眺めのよい部屋」美術館の最上階に位置する休憩スペースには、椅子デザインの名品にかぞえられるベルトイア・チェアを設置しています。明るい窓辺で、ぜひゆったりとおくつろぎください。大きな窓からは、皇居の緑や丸の内のビル群のパノラマ・ビューをお楽しみいただけます。 「情報コーナー」※MOMATの刊行物や所蔵作品検索システムは、現在ご利用いただけません。 1室 ハイライト改めインデックス ポール・セザンヌ《大きな花束》1892-95年頃 いつもは館を代表するような作品を展示している第1室ですが、今期は趣向を変えてみました。目指したのは序論のような部屋。次のふたつのことを意識して作品を選んでいます。 ひとつは、今期のMOMATコレクション展全体のインデックスとなること。第2室から第12室には、それぞれの部屋のテーマに沿った作品が展示されています。それをいくつか先取りして、この部屋にも関連作品を交ぜました。解説文の最後に関連する部屋の案内を添えたので、興味をそそられたらそこだけ見に行くのもアリです。 もうひとつはコレクション全体の幅を示すこと。当館のコレクションで最も制作年が古いのは1840年代の写真作品、最も新しいのは2020年作の洋画(寄託作品)と版画です。ここでは1880年代から2019年まで、130年余りの間に生み出された作品が、ガラスケース内の日本画は約25年刻み、紺色の壁にかかった額装作品は約15年刻みで並んでいます。最近は現代美術のコレクションも徐々に厚みを増してきました。 2室 和洋がなじむまで 和田三造《南風》1907年、重要文化財 ひとつ前の部屋で原田直次郎《騎龍観音》をご覧になったでしょうか。仏教という東洋的な主題を西洋の技術(油絵)で描く和風洋画と呼ばれるスタイルはいま見れば奇妙に感じますが、その奇妙さこそが貴重な始まりの気運を伝えます。 幕末以来急速に押し寄せる西洋化の波の中で、外来の技術を取り込みながらいかに日本の絵画を作り上げるか。それがすなわち日本美術の近代化の出発点でした。 欧化と国粋化の間で揺れ動いた時代を経て、1907(明治40)年、フランスのサロンに倣った文部省美術展覧会(文展)が開設されます。日本画、洋画、彫刻のジャンルを規格化した文展が、日本の美術の形式や様式に落ち着きをもたらしました。この部屋で紹介している作品は、久米桂一郎の作品以外すべて文展出品作です。和田三造の描く理想的な(西洋的な)身体、陰の中の色彩を細密に描く久米の(西洋的な)写実、油気を抑えた(東洋的な)小杉未醒(放菴)の描き方、落差のある近景と遠景がつながる和田英作の(東洋的な)構図。和洋が揺すられ、攪拌され、溶け合い、なじんでいく過程をご覧ください。 3室 ほとばしるフライハイト ―『白樺』と青年たち 岸田劉生《B.L.の肖像(バーナード・リーチ像)》1913年 1階で開催される「民藝の100年」(10月26日より)とゆかりの深い白樺派に関連した作品を中心に紹介します。柳宗悦らが1910年に創刊した雑誌『白樺』は、個性を鼓舞する斬新な論説で若い世代の芸術家たちを刺激しました。『白樺』創刊と同年に高村光太郎が発表した評論「緑色の太陽」は、この時代のムードを色濃く伝えます。「僕は芸術界の絶対の自由(フライハイト)を求めている」。太陽は緑で描かれて構わない。それは個性の尊重であると同時に、(目を閉じたときに太陽が緑に映じるように)内面性の肯定、生命賛美の宣言でもありました。 作者の恋情を託してうねる荻原守衛の彫刻、前世代を挑発する萬鉄五郎の強烈な色彩は、この時代の象徴といっていいでしょう。『白樺』は西洋近代美術を積極的に紹介し、同時代の作風の形成に直接の影響も与えました。前の部屋の穏健さから、がらりと様子が変わっていることがわかると思います。風景を刻み込むセザンヌの視点が、燃え立つようなゴッホのタッチが、筋肉の緊張を伝えるロダンの手法が、各作品に流れ込んでいるのが見て取れます。 4室 「 生」を刻む― 近代日本の木版画から 山本鼎《ブルトンヌ》1920年 明治末から大正期にかけて、西洋の新しい美術思潮の移入に刺激され、近代的な自我意識や芸術の独創性への意識が高まりをみせるなかで、単なる複製技術ではない、芸術としての「版画」を立ち上げようとする機運が高まりを見せました。印刷技術の発達や浮世絵版画の分業体制への反発も背景にもちながら、絵を描くところから刷るところまで、一貫して画家が制作に携わる創作版画が提唱され、1918(大正7)年には日本創作版画協会が結成されましたが、木の板に直に彫る木版画はその中心的な役割を担います。そこには「民藝」が重きをおいた手仕事に通じる精神も見ることができるでしょう。民藝運動に関わりの深い棟方志功も木版画家でした。画家の内面や感情と直接的に結びついた表現から、次第に単純な形態、黒白の対比、力強い線といった木版表現の特質の追究も加わり、個性豊かな多様な作品が制作されました。 5室 パリの空の下 アンリ・ルソー《第22回アンデパンダン展に参加するよう芸術家達を導く自由の女神》1905-06年 ユベール・ジロー作曲の有名なシャンソンでは「パリの空の下、歌が流れ、恋人たちが歩く」といいますが、アンリ・ルソーによればパリの空には芸術家たちを導く自由の女神がいるようです。女神のラッパに従って、芸術家たちは作品を片手に展覧会場に集まっていきます。審査を受けずに発表できる展覧会、それはすなわち、芸術家ひとりひとりの個性の尊重を意味します。そうした思想は明治時代末以降の日本の芸術家たちにも大きな影響を与えました。芸術の都にあこがれ、パリをめざした日本人芸術家は、とりわけ二つの世界大戦の間におびただしい数にのぼります。彼らはさまざまな視点からパリを描きましたが、当館のコレクションをあらためて眺め渡してみると、いわゆる観光名所のような華やかな景色よりも、裏道や、場末のカフェや、労働者といった、どちらかというと目立たない存在に光を当てるものが多いようです。それらは異邦人としてパリに身を置いた者にとって共感できるモチーフだったのかもしれません。 3F 6-8室 1940年代-1960年代 昭和のはじめから中ごろまで9室 写真・映像10室 日本画建物を思う部屋(ソル・ルウィット《ウォールドローイング#769》) 6室 激動の時代を生きる 靉光《自画像》1944年 この部屋には、日中戦争の始まった1937(昭和12)年から、戦後の1949年までの、さまざまな人間像を集めました。靉光の《眼のある風景》は人間像とはいえないかもしれませんが、しかしここに描かれている眼は印象的です。これはいったい誰の眼で、何を見つめているのか、しばし考えながらこの部屋をめぐっていると、麻生三郎の《自画像》の、切迫したまなざしにも似ていることに気づかされます。だとするとやはり、《眼のある風景》に描かれている眼は、靉光自身の眼なのでしょうか。しかしながら彼が戦争へ行く直前に描いた《自画像》では、その眼は全く異なる印象を私たちに与えます。 画家たちはまた、この激動の時代に、身近な人の存在のかけがえなさをキャンバスに刻み付けたようにも思われます。前述の麻生は、妻や幼い娘を繰り返し描きました。脇田和の《画室の子供》に描かれているのは、彼の二人の息子です。 彼はこの直後に陸軍の委嘱でフィリピンに渡る予定でした。彼は何を思いながらこの絵を描いたのでしょうか。 7室 純粋美術と宣伝美術 その1 日本初のグラフィックデザイナーの職能団体である日本宣伝美術会(日宣美)が設立したのは1951(昭和26)年でした。設立当時に会のメンバーが記した文章を読むと、デザインという言葉は見当たらず、宣伝美術という言葉が用いられています。また、宣伝美術が一つの分野として独立性を持たないことに対して不満を抱えている一方で、芸術性や作家性を重んじたいという思いがあったことを感じ取ることができます。 日宣美のなかには、美術同人として活動している者もいました。例えば、瑛九が中心となって活動したデモクラート美術家協会には、早川良雄や山城隆一が参加していました。造形の類似性も指摘できます。シュルレアリスムの絵画でよく用いられる白昼夢の風景や擬人化といった手法は、宣伝ポスターでも見ることができます。ヤマハのピアノや三協のカメラのデザインをした山口正城は、抽象画家としても作品を発表しています。美術とデザインの間に今ほどはっきりと境界線が存在していなかったことが分かります。 8室 純粋美術と宣伝美術 その2 あるものの要素や性質を抽出してそれに形を与える、いわゆる抽象化という過程が美術やデザインには存在します。美術家やデザイナーは、表現における抽象度の度合いを巧みに操ることで作品を介して鑑賞者とのコミュニケーションを図ります。例えば、宣伝ポスターでは適度に抽象化された表現を用いた方が情報の伝達が早い場合があります。絵画や彫刻において、感覚的な「イメージ」を伝えるには、写実的な表現を避けた方がいい場合があります。 1950年代、60年代の抽象表現でよく用いられていたのは、おおらかな曲線のフォルムです。有機的で、なんとなく生き物を思わせる形象はビオモルフィックといわれ、家具の造形においてもその影響が見られました。 菅井汲や小磯良平、北代省三が制作した絵画や彫刻作品と、彼らがデザインしたポスターとの比較もお楽しみください。小磯は新制作協会、北代は実験工房というグループに属していたので、その仲間の作品も一緒に展示しています。 9室 石元泰博:落ち葉・ あき缶・雲・雪のあしあと 生誕100年を記念して、石元泰博が1980年代後半から90年代半ばにかけてとりくんだ、「うつろいゆくもの」をめぐる四つのシリーズを特集します。 雨に打たれて朽ちていく路上の落ち葉をとらえた〈落ち葉〉に始まる四つのシリーズのうち、〈雲〉と〈雪のあしあと〉が発表された個展のリーフレットには、『方丈記』の一節が引かれていました。 「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世中にある人と栖と、またかくのごとし」 一連の作品は、時の流れという主題をめぐるものであり、のちに他のいくつかのシリーズを加えて『刻−moment』(2004年刊)という写真集にまとめられます。 アメリカ、シカゴのインスティテュート・オブ・デザイン(通称ニューバウハウス)に学んだ生粋のモダニストとして知られた石元ですが、この一連の仕事を通じて見出したのは、螺旋形を描いて流れる日本的な時間感覚であり、また自らの中にも、そうした日本的な感性が強く息づいていることだったといいます。 10室(前期:10月5日―12月5日)音はみえるか、きこえるか 中村大三郎《三井寺》1939年 (展示期間:10月5日―12月5日) 絵を見る時の私たちの意識は、色や形、構図など、目を通して得られる情報に頼っています。だからと言って、視覚芸術は音と無縁だったわけではありません。むしろ、音という見えないものをどのように表現するかということは、古くから多くの画家たちにとって重要なテーマでした。 ワシリー・カンディンスキーやハンス・リヒターは、音の組合せだけで旋律やリズムが成り立つ音楽の構造を絵画に取り入れました。何かを表すための色彩や形態ではなく、キャンバスの上で色彩と形態それ自体が純粋に響きあう、新しい表現を生み出そうとしたのです。 奥の部屋では、日本画と版画を中心に、音が聞こえてきそうな作品をご紹介します。音楽を主題にしたものだけでなく、日常の生活の中で自然に生じる音や、生き物たちのざわめきまで、見えないものをどうやって表すかは作者の腕の見せどころ。耳を傾けると、静かな展示室からさまざまな音がしてきませんか?目と耳をリラックスさせて、あなただけに聞こえる音を楽しんでみてください。 10室(後期:12月7日―2022年2月13日)機械(メカ)の美 太田聴雨《星をみる女性》1936年(展示期間:12月7日―2022年2月13日) 近代化が進展した1920–30年代は、都市文化の繁栄とともに、機械ならではの美しさに対する意識が新たに芽ばえた時代といえます。あたかも機械の部品のように、人体を各パーツへと解体し、幾何学的な形態と組み合わせて再構成した萬鉄五郎の《もたれて立つ人》。パブロ・ピカソやジョルジュ・ブラックがフランスで創始したキュビスムの影響を受けていることは明らかですが、人間と機械を等価なものとするまなざしを見てとることもできます。 一方、同時代の日本画はどうでしょう。望遠鏡やカメラは新しい時代の到来を象徴するモチーフとして描かれ、金属の硬さや重量感が、女性の若々しい透き通るような肌やしなやかさと引き立てあう効果を生んでいます。戦後になると、パンリアル美術協会の三上誠や星野眞吾らは「写実的」という意味のリアルではなく、「現実社会」という意味のリアルと向き合うための日本画を追求しました。 彼らの作品には、生命感の希薄な動植物あるいは意思を持った機械のようなモチーフなど、生命と機械が融合した心象世界が広がっています。 2F 11–12室 1970s-2010s 昭和の終わりから今日まで *ギャラリー4(13室) ※今期のギャラリー4は「民藝の100年」の展示会場になります。 11室 協働する 田中功起《ひとつの陶器を五人の陶芸家が作る(沈黙による試み)》「手話とバリアフリー字幕版」(2013/2021年)より 近年、美術館での映像展示の機会は増えていますが、バリアフリー字幕や手話映像が付いているものは少なく、ろう者、中途失聴者、難聴者にとっては、美術館での映像作品鑑賞に高いハードルがあります。2020年度、東京国立近代美術館は、幅広い鑑賞の機会をつくるため、アーティストの田中功起氏の全面的な協力のもと、所蔵作品である《ひとつの陶器を五人の陶芸家が作る(沈黙による試み)》(2013年)の「手話とバリアフリー字幕版」を制作しました。この作品は、出自や境遇、性別、考え方の異なる人々の「協働」をテーマとしています。今回制作した「手話とバリアフリー字幕版」も、アーティスト、ろう者、美術館スタッフ等、様々な立場の人々が一つの作品を制作する「協働」でした。複数人で目的を共有することは時に困難を伴いますが、そのプロセスは立場の異なる他者を理解することへの始まりでもあります。 この部屋では、この新たな鑑賞機会の試みとともに、「協働」にまつわる作品を合わせてご紹介します。 12室 近代の領分(テリトリー) この部屋では、(1点の例外をのぞいて)1960–80年代末の作品を紹介します。 東京国立近代美術館(1952年開館)の「近代」とは、「modern[モダン]」など西欧言語の訳語で、近代の、現代の、近頃の、いま風の、と時に応じてさまざまな訳が当てられてきました。70–80年代、日本では美術館の建設ラッシュが起き、「近代」を冠した美術館が各地に開館します。そしてこの建設ラッシュと近代という名づけ(のブーム?)は、80年代末頃に終息していきます。これにはバブル崩壊や、80年代に盛んに語られたポストモダン(モダン以後)という動向も関係しているでしょう。 「近代はすでに終わってる?」、「近代と現代の区分は?」、「いや、名前の問題じゃないのでは?」…、 同時代の美術を90年以降も扱い続ける「近代美術館」には、なかなか大問題です。以上のような関心から、今回の展示の結びを「近代」にとってひとつの転換点である80年代末の美術としました(みなさまとこの問題を少し共有してみたいという希望を込めつつ)。 小特集:純粋美術と宣伝美術(3F、7室8室)について 展示を読み解くキーワード 展示を読み解くうえで、知っておくと理解や鑑賞がぐっと深まるキーワードを解説付きで紹介します。展示を見る前の予習にもおすすめです。 キーワード一覧 ※タイトルをクリックすると該当箇所にとびます。 1.純粋美術 2.宣伝美術 3.日本宣伝美術会 4.シュルレアリスム 5.コラージュ 6.デモクラート美術家協会 7.実験工房 8.新制作協会 9.工芸ニュース 10.商工省工芸指導所 展示に関連する順番に記載しています。引用文に用いられている旧字体は新字体に変換しています。送り仮名等は原文のままです。 1.純粋美術 現代では聞き慣れない言葉ですが、本小特集が焦点をあてている1950〜60年代頃は絵画や彫刻のように、芸術的価値の追求、鑑賞を目的とした美術を純粋美術と呼ぶことがありました。便宜上の単なる区分と理解できますが、単に美術と言わず、「純粋」をつけることで非純粋な美術も存在することをうかがわせています。ちなみに純粋美術と対になるのは非純粋美術ではなく、応用美術です。応用美術は美術的表現に加え、生活や宣伝といった機能や実用性を持つものを指します。例えば、インテリアの装飾、家具や食器、ポスターやチラシなど商業を目的とした印刷物などが含まれます。 2.宣伝美術 応用美術のひとつである商業美術に属します。商業美術は商業を目的とした制作物を指しますが、特にディスプレイやチラシ・ポスターなど、何かを宣伝をするためのものを宣伝美術と呼びます。普段私たちが目にする日用品の広告を呼ぶ際にはあまり用いませんが、演劇やダンスといった公演のチラシやポスターのことを宣伝美術と呼ぶことがあります。劇場で演じられるパフォーマンスのための舞台装置や衣装を舞台美術と呼びますが、それと対になって使われている印象です。 1950年代初頭はこの種の仕事に従事する人たちの呼称として、宣伝美術家以外に図案家、商業美術家などが用いられました。50年代後半になると徐々にグラフィックデザイナーと呼ばれることが増えてきます。 3.日本宣伝美術会 1951年に設立したグラフィックデザイナーの職能団体です。山名文夫(あやお)、河野鷹思(たかし)、原弘、今泉武治、高橋錦吉(きんきち)、新井静一郎、亀倉雄策の7名が世話人となり発足しました。略称、日宣美。宣伝美術の向上と宣伝美術家の職能地位の確立と支援を目的としており、全国組織として運営されました。年に一度開催される日宣美展以外に、定期的に研究会や日本各地のメンバー交流も行われました。約20年間活動を継続しましたが、時間の経過とともにグラフィックデザイン界における権威的な組織としての側面が際立つようになり、60年代末には美術系の学生たちが起こした反体制運動で批判の的となりました。その後、1970年に解散します。 4.シュルレアリスム 1924年にフランスの詩人アンドレ・ブルトンが提唱したことから始まった芸術運動です。文学に加え、美術、映画など多分野で展開されました。日本語では超現実主義と訳されます。精神分析学者であるジークムント・フロイトの理論を基軸にし、芸術を通じて無意識の自由な表出を試みました。シュルレアリスムは、自動筆記やフロッタージュ、コラージュといった多様な表現技法を生み出しました。日本でも20年代後半には紹介され、その影響は波及、30年代を通して前衛美術のスタイルとして大きな潮流を生み出します。その中心にいたのが美術評論家、詩人そしてアーティストでもあった瀧口修造です。 非現実的なものや奇抜で幻想的なものを見ると私たちは「シュール」という言葉を使いますが、シュルレアリスムから転じたカタカナ語です。 5.コラージュ はり絵(コラージュ)とは、写真や新聞、絵など様々な素材を切り貼りし、新しいイメージや性質を作成する技法です。素材となるものが元々持っていたイメージや性質が本来の意味から切り離され、他のものと組み合わされることで新しい意味が生み出されます。「糊付け」という意味のフランス語「coller」に由来し、シュルレアリスムの作品でよく用いられました。 ポスター《平和祭》をデザインした今竹七郎もシュルレアリスムに注目しており、シュルレアリスムの作品に用いられる様々な技法のなかでも、特にコラージュは商業美術で効果的に作用すると言っています*。コラージュで生まれる個々の無関係な素材の組み合わせは、現実を破壊し、そこに詩的な表現を発生させますが、商業美術においては、それが伝えたい内容へと転換されるのだそう。みなさんは《平和祭》の宇宙、薔薇と原子力の組み合わせに、どんなメッセージを読み取ることができるでしょう。 *今竹七郎「どうして商業美術はシュール化したか」『広告界』1939年9月号 6.デモクラート美術家協会 1951年に瑛九を中心として大阪で結成されたグループです。名前の頭に付く「デモクラート」とは、デモクラシー(民主主義)を意味するエスペラント語です。その名の通り、自由と独立の精神を大切にし、既存の美術団体や権威主義を否定しました。またメンバーの活動ジャンルも幅広く、芸術家の泉茂、森啓(けい)、郡司盛男らに加え、デザイナーの早川良雄、写真家の棚橋紫水(しすい)、河野徹らが創立メンバーとして参加。1957年の解散まで、展覧会の開催や機関誌の発行などを行いました。 ポスター《カロン洋裁》をデザインした早川良雄は、自著で瑛九に初めて会った時のことを回想し、「困惑にも似た戸惑い」を感じたと記しています*。その不思議な魅力と懐の深さに惹きつけられ会に参加し、解散までメンバーとして活動しましたが、その経験はとても「エキセントリック」だったと語っています。 *早川良雄「ふたりの思い出=山口正城と瑛九」『徒然感覚』、用美社、1986年 7.実験工房 1951年に結成された芸術家たちの集まりです。美術や音楽、文学などジャンルを超えて結成されました。芸術家の山口勝弘、北代省三、駒井哲郎、福島秀子、大辻清司(きよじ)に加え、作曲家の武満徹やピアニストの園田高弘、詩人・評論家の秋山邦晴、舞台照明家の今井直次らが参加。瀧口修造によって「実験工房」と名付けられました。 実験工房は芸術活動だけでなく、企業と協働で行うプロジェクトにも参加しています。日本自転車工業会の海外用PR 映像を製作したり、東京通信工業(ソニーの前身)が開発した発売前のオートスライドと呼ばれる装置を用いて、抽象的な写真と音響を組み合わせた映像作品の制作をしたりしています。 8.新制作協会 美術界での派閥争いを否定し、真摯な気持ちで芸術活動に専念することを目的とし、1936年に新制作派協会として結成されました。画家の猪熊弦一郎、小磯良平、脇田和、鈴木誠、伊勢正義らが初期の中心メンバーです。1949年には、丹下健三、谷口吉郎、吉村順三、山口文象、前川國男、池辺陽(きよし)、岡田哲郎の7名によって建築部が設けられました。1951年に日本画部が設けられ、新制作協会と改称します。 建築部の設置の際に、丹下は、「創造的な世界では、建築、彫刻、絵画は一つである。それをModernismと呼びたいと思う」と創造活動の統一の必要性を『新建築』で論じました*。 新制作協会で誕生した領域を超えた協力関係は、会の活動以外にも見ることができます。例えば丹下が設計した香川県庁舎の東館1階にある壁画は猪熊によるものですし、当館から徒歩圏内にある帝国劇場は谷口による設計で、ロビーには猪熊の絵のステンドグラスが使われています。ちなみに当館の建物も谷口の設計です。 *丹下健三「建築・彫刻・絵画の統一について」『新建築』24巻11号、1949年11月号 9.工芸ニュース 1932年に商工省工芸指導所の編集により創刊された研究機関誌です。工芸指導所での試験・研究発表の他、国内外の工芸・デザイン関連のニュースを詳細に伝える貴重な情報源の一つで、1974年まで刊行されました。 キャプションに表記されている巻・号情報は、正式な書誌情報に基づいていますが、表紙の表記と一致しないのでご注意ください。今だったらあり得ない誤植(あるいは単にルールがなかったのか?)ですが、ともかくおおらかな時代だったことが分かります。 10.商工省工芸指導所 国内の工芸の近代化、産業化と東北地方の工芸業界の発展を目的とした国立の研究・指導機関で、1928年に仙台市に設立されました。素材や技術の研究や情報交換、海外との交流の中継等、日本におけるものづくりの発展に寄与しました。剣持勇、秋岡芳夫、豊口克平といった、日本のデザイン史を彩る面々が所員として所属していました。1952年に、工芸指導所は産業工芸試験所と改称し、インダストリアルデザインの指導・研究が主な業務となります。 1950年に工芸指導所を訪れた彫刻家イサム・ノグチは、剣持勇の協力を得て、一時的に指導所内にアトリエを構えました。当時関わっていた慶應義塾大学の新萬來舎のための家具や彫刻作品の制作にあたるためです。その後、アメリカに帰国したノグチが仲介となって、イームズ夫妻がデザインしたアームチェアが剣持と柳宗理のもとに届けられます。この逸話も含め、工芸ニュースにはイームズに関する記事が多数掲載されています。 文:野見山桜(本小特集企画者|東京国立近代美術館工芸課 客員研究員) 開催概要 東京国立近代美術館本館所蔵品ギャラリー(4F-2F) 2021年10月5日(火)-2022年2月13日(日) 10:00-17:00(金・土曜は10:00-20:00)*入館は閉館30分前まで 月曜日[2022 年1 月10 日は開館]、年末年始[12 月28 日(火)ー 2022 年1 月1 日(土)]、1 月11 日(火) 会場では当日券を販売しています。会場の混雑状況によって、当日券ご購入の列にお並びいただいたり、入場をお待ちいただく場合がありますので、オンラインでの事前のご予約・ご購入をお薦めいたします。 新型コロナウイルス感染症予防対策のため、 ご来館日時を予約する日時指定制を導入いたしました。⇒こちらから来館日時をご予約いただけます。※観覧無料についても、上記より来館日時をご予約いただけます。※お電話でのご予約はお受けしておりません。 一般 500円 (400円)大学生 250円 (200円)※( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。 一般 300円大学生150円※高校生以下および18歳未満、65歳以上、「MOMATパスポート」をお持ちの方、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。入館の際に、学生証、運転免許証等の年齢の分かるもの、障害者手帳等をご提示ください。※キャンパスメンバーズ加入校の学生・教職員は学生証または教職員証の提示でご観覧いただけます。※「友の会MOMATサポーターズ」、「賛助会MOMATメンバーズ」会員の方は、会員証のご提示でご観覧いただけます。※「MOMAT支援サークル」のパートナー企業の皆様は、社員証のご提示でご観覧いただけます。(同伴者1名迄。シルバー会員は本人のみ) 東京国立近代美術館
所蔵作品展 MOMATコレクション(2022.3.18–5.8)
2022年3月18日-5月8日の所蔵作品展のみどころ MOMATコレクションにようこそ!今年も、千鳥ヶ淵の桜が美しい季節を迎えます。これにあわせて、3階10室では重要文化財の川合玉堂《行く春》をはじめ、桜を描いた名作が、みなさんをお迎えします。 そのほか、3階7室と8室では、「白い漫画、黒い漫画」と題して、1950年代から60年代にかけての絵画と漫画との関係に焦点をあてます。ときに社会を風刺し、ときに大衆文化を表すために、画家たちがみせた漫画へのさまざまなアプローチをご紹介します。 2階のギャラリー4では、コレクションによる小企画「新収蔵&特別公開|ピエール・ボナール《プロヴァンス風景》」を開催します。当館では昨年、ボナールの《プロヴァンス風景》(1932年)を新たに収蔵しました。輝かしい色彩に満ちたこの作品を日本で初めて公開するとともに、ボナールと日本の近現代美術との関係をいくつかの切り口から紹介します。 今期も盛りだくさんのMOMATコレクション。どうぞごゆっくりお楽しみください。 池田龍雄《怒りの海》1953年 今会期に展示される重要文化財指定作品 ■今会期に展示される重要文化財指定作品は以下の通りです。 原田直次郎《騎龍観音》1890年 寄託作品|1室ハイライト和田三造《南風》1907年|2室川合玉堂《行く春》1916年|10室中村彝《エロシェンコ氏の像》1920年|3室 原田直次郎《騎龍観音》1890年、寄託作品(護國寺蔵) 和田三造《南風》1907年 川合玉堂《行く春》1916年 中村彝《エロシェンコ氏の像》1920年 これらの重要文化財(1点は寄託作品)についての解説は、名品選をご覧ください。 展覧会構成 4F 1室 ハイライト2-5室 1900s-1940s 明治の終わりから昭和のはじめまで 「眺めのよい部屋」 美術館の最上階に位置する休憩スペースには、椅子デザインの名品にかぞえられるベルトイア・チェアを設置しています。明るい窓辺で、ぜひゆったりとおくつろぎください。大きな窓からは、皇居の緑や丸の内のビル群のパノラマ・ビューをお楽しみいただけます。 「情報コーナー」 ※MOMATの刊行物や所蔵作品検索システムは、現在ご利用いただけません。 1室 ハイライト 初年度購入作品を中心に 土田麦僊 《舞妓林泉》1924年 ふだんは重要文化財を中心に、当館を代表するような作品を展示している「ハイライト」ですが、今回はやや趣向を変えてみました。当館は今年の12月に開館70周年を迎えますので、年度初めの今回は、開館当初を振り返り、開館初年度に収蔵した作品を中心にご紹介いたします。もちろんこの中にも、日本画では土田麦僊の《舞妓林泉》(1924年)、洋画では安井曽太郎の《金蓉》(1934年)などの傑作が含まれています。 その他、おなじみの原田直次郎《騎龍観音》(1890年、護国寺より寄託、重要文化財)、10室で開催されている「春まつり」に関連して、さまざまな花が開く中に女性を配した川崎小虎の屏風《萌出づる春》(1925年)、1階で開催の鏑木清方展に関連して、清方の弟子にあたる伊東深水と山川秀峰の作品もご紹介します。伊東深水《清方先生寿像》(1951年)は、当館が開館する前の年に描かれたものです。 2室 1907年、前と後 黒田清輝 《落葉》1891年 国立の近代美術館なのに、なぜ「日本近代洋画の父」とも言われる作家(黒田清輝や浅井忠)の作品が常に展示されていないのか?このような疑問を持たれる方もいるかもしれません。これは、日本初の国主催の展覧会(官展)であるところの文部省美術展覧会(文展)が創始された1907年を、日本美術の時代的な区切りとみなし、東京国立博物館との間で作品の管理換え(すみ分け)を行ったことによります。東京国立博物館は原則として1907年以前、東京国立近代美術館は1907年以後の作品を扱うこととしたわけです。国の機関として、この基準はもっともらしいようにも思えますが、「日本近代美術のはじまりを1907年ときっぱり決めてよいのか」「前近代とも近代とも区別しがたい、過渡期の作品も比較、検証することなしに近代美術史を編集し、更新することはできないのではないか」、こうした問題意識から、現在では収集の方針を見直しています。 3室 自分を見つめる/ 他人を見つめる 椿 貞雄 《腕鎮を持てる自画像 》1917年 昨年度、当館では新たに椿貞雄の《腕鎮を持てる自画像》(1917年)を収蔵しました。彼は、岸田劉生を中心として1916(大正5)年に結成された草土社に参加し、ものの存在の核心に迫ろうと細密描写を進めました。この自画像にも、その特徴がよく表れています。 この時期は椿だけでなく、多くの画家が自画像を描きました。この部屋では岸田劉生や木村荘八ら草土社の画家、その周辺にいた大沢鉦一郎や宮脇晴、フランスでルノワールに学んだ梅原龍三郎、また日本にとどまりながら、ルノワールやレンブラントに憧れた中村彝らの自画像も、あわせて紹介します。梅原龍三郎の描く《ナルシス》に象徴的に見られるように、自画像という形式は画家たちに「自我」を発見することを促したように思われます。そしてひとたび「自我」を強く意識した画家たちは、自己と他者との関係をも、厳しく捉え直そうとしたのではないでしょうか。劉生は自らの娘を、一種の聖性をおびた存在のように描き、関根正二は彼自身と、姉と、恋人とを並べ、それをオリオン座の三星になぞらえました。 4室 マックス・ペヒシュタイン 版画集『われらの父』(1921年) マックス・ペヒシュタイン 《版画集「われらの父」より4.御国がきますように。みこころが天に行われるとおり、地にも行われますように》1921年 ペヒシュタインは、ドイツ表現主義の重要な一翼「ブリュッケ(橋派)」(1905年結成)に関わりの深い画家です。『われらの父』は、祈りの模範としてイエスが弟子に教えたとされる「主の祈り(主祷文)」(マタイによる福音書6:9–13、ルカによる福音書11:2–4)を一葉ごとに配分し、言葉とイメージを組み合わせた木版画集です。神に祈るひたむきな心と威厳にあふれる力強い神の存在が象徴的に表現され、装飾的才能に長けていたペヒシュタインの画風をよく示しています。1914(大正3)年に西太平洋を旅し、幻想的な雰囲気の漂う原始林や鮮やかな色彩、荒削りな素朴さに刺激を受けたことが、堅固な構成力と強い表現力につながっています。 こうした宗教的な題材を扱った版画の制作には、第一次世界大戦や1917年のロシア革命後の時代背景が深く関わっています。大戦前の危機意識を反映した不安や苦悩に満ちたそれとは異なる、戦後の荒廃の経験後に見出した簡潔かつ力強い表現。伝統的な宗教画の枠を借用しながらも、新たな表現へと変貌を遂げています。 5室 「こども」の発見 古賀春江《月花》1926年 近代美術史は、ある面において、芸術家たちが様々な「異文化」を取り入れながら新たな表現を模索してきた歴史でもあります。芸術家にとって最も身近な「異文化」として、「こども」の存在が挙げられるでしょう。「こども」には、無邪気さ、社会の規則や制約から自由な存在といったイメージがしばしば投影されます。たとえばシュルレアリスムにおいては、従来の芸術における約束事から自由になろうと、「こども」の絵に加え、夢や無意識、壁の落書き、はては幻覚まで、様々な手段やモチーフが参照されました。こうした動きは、精神科医が患者のドローイングなどを「作品」として収集、記録したり、フランスの芸術家ジャン・デュビュッフェ(1901–85)が『文化的芸術よりも好ましいアール・ブリュット』(1945年)の中で「アール・ブリュット」(生の芸術)という概念を提唱したりといった動きとも並行しています。 3F 6-8室 1940年代-1960年代 昭和のはじめから中ごろまで9室 写真・映像10室 日本画建物を思う部屋(ソル・ルウィット《ウォールドローイング#769》) 6室 日本画と戦争 川端龍子《輸送船団海南島出発》1944年頃 日中戦争から太平洋戦争にかけて、画家たちはさまざまなかたちで戦時体制への協力を求められました。陸海軍の委嘱による作戦記録画の制作が代表的なものですが、陰影による立体感や奥行きの表現に適した油彩画と比べて、平面的かつ装飾的な表現を持ち味とする日本画は、戦闘場面の迫真的描写には不向きでした。その中で、吉岡堅二や福田豊四郎ら、比較的若手で、戦前から日本画の新しい表現に取り組んでいた画家たちは、日本画の画材による戦争の表現を模索しました。 日本画家たちはまた、作品を売ってその収益を軍に献納することでも戦争に協力しました。当館には、1942年に開かれた軍用機献納作品展の出品作品184点が収蔵されており、今回はその中から5点をご紹介します。作戦記録画を描いた吉岡、福田、そして山口蓬春らは、こちらでは伝統的な花鳥画を描いています。なお1階の鏑木清方展で展示されている《初東風》(3/18-4/10までの展示)も、同じ献納展の出品作です。一見したところ戦争とは無関係のようですが、時代背景に思いを馳せると、作品はまた別の表情をもって見えてくるでしょう。 7室 白い漫画、黒い漫画(1) 間所紗織《女(B)》1955年 この章の題は、美術評論家の瀧口修造が新聞に発表した文章の題から拝借しました。瀧口は、戦後出版ブームの波に乗ったジャーナリズムにおける漫画を「大量需要の気晴らしに乗っている」と評し、「白い漫画」と名付けます。すなわち、風刺の力が弱いのだと。対して、彼が「黒い漫画」と命名したのが同時代の絵画でした。じっさい当時の画壇では社会や人間という主題が浮上し、ダークで戯画的な表現が台頭していました。瀧口は、「風刺画」という一つのジャンルが形成されて主流の美術史から切り離された経緯を念頭に、芸術が本来備えている社会批評の力が戦後美術の動向の中に現れ出ていることに期待を寄せたのです。風刺に着目して「絵画の大きな運命を考え」よ、と述べた瀧口の視点を導きにして、この部屋では主に1950年代の風刺的な作品を見て行きます。 8室 白い漫画、黒い漫画(2) 河原温は、自由と普遍を求める抽象絵画と、時事問題を説明的に描き出す「テーマ絵画」という1950年代に盛り上がった二つの潮流を対比させ、その双方を打破する道を説いています(「抽象絵画とテーマ絵画の限界で」『アトリエ』1956年2月号)。そのうえで、社会に参加しつつ、人間の意識を開放するために河原が見出したのが、大量印刷という方法と空想的な図像の組み合わせでした。河原をはじめこの時代の多くの作家がモノクロームによる戯画的表現を試み、絵画と漫画は急速に接近します。しかし60年代に入り、コマ漫画を中心とする子供向けの週刊漫画誌が大流行すると、両者は袂を分かつことになりました。表現上の要請から自ずと絵画と漫画の形式が類似した50年代とは異なり、60年代には独自に発展した漫画を、大衆文化の象徴として絵画が借用する作例が多く見られるようになります。「漫画っぽさ」の理由が、変わったのです。 9室 郷津雅夫 「ハリーズ・バー」 「ハリーズ・バー」はニューヨーク、マンハッタン南部のバワリー通りにある一軒のバーを撮影した連作です。 ある夏の晩、撮影の仕事の帰り路、通りに面したバーの窓辺に一人の客がぽつんと座る様子に目を留めた郷津は、その光景にカメラを向けました。その後、彼は折に触れて、このバーの窓辺の光景を記録していきます。窓辺の同じ席に、さまざまな男たちが入れ替わり現れ、それぞれに物思いにふけるように静かにたたずんでいる。約5年にわたって撮影された20点の連作は、まるで一軒のバーを舞台にした群像劇のようです。 郷津雅夫は1971(昭和46)年に渡米し、今日までニューヨークを拠点に活動しているアーティストです。渡米後間もないころ、チャイナタウンで窓辺にたたずむ住民の姿を撮影したことをきっかけに、窓辺の人々を撮影した「窓」の連作が生まれます。「ハリーズ・バー」もまた窓辺を舞台とする作品。窓というモティーフは後に、解体される建物の窓そのものをとりはずし、別の場所で組み立て直す立体作品へと展開します。 10室 春まつり 菊池芳文 《小雨ふる吉野 》1914年(左隻) 毎年恒例の「美術館の春まつり」。奥のスペースでは、川合玉堂《行く春》(重要文化財)、跡見玉枝《桜花図巻》、菊池芳文《小雨ふる吉野》などが一堂に会します。《行く春》には長瀞の春の光景が描かれていますが、水辺の桜が散りいそぐ風情は、美術館からほど近い千鳥ヶ淵とも通じ合います。跡見玉枝の《桜花図巻》に描かれるのはさまざまな種類の桜たち。全25図に40種類を超える希少な桜が描かれています。このなかには、しだれ桜、うこん桜、おおしま桜といった、当館から千鳥ヶ淵方面に向かう紀伊国坂に沿って、次々に開花時期を迎える桜たちも含まれています。さらに陶磁器、漆工、竹工、染織とバラエティに富んだ工芸作品も今回の見どころの一つです。剣持勇のラタン・スツールや清家清の移動式畳に腰かけて、作品のなかに広がる春をゆったりとお楽しみください。 手前のスペースでは、日本画の画材を用いて制作する画家による1990年代以降の作品を展示します。特に梅や桜をモチーフに選びながら、自身と自然との関係性を追求した作品などをご紹介します。 2F 11–12室 1970s-2010s 昭和の終わりから今日まで *ギャラリー4(13室) コレクションによる小企画「新収蔵&特別公開|ピエール・ボナール《プロヴァンス風景》」 11室 いのちのかたち ここに集められたのは、植物、水(海)、人間たちとその活動、そしてそれらの間で取り交わされるいろいろな対話の断片を、様々な媒体によって形として定着しようとする美術家たちの豊かな試みの成果です。これらの作品はみな人間とその周りを取り囲む世界との関係のあり方を掘り下げようとしているのでしょう。植物や水は、その関係の導き手のようにしてしばしばそこに現れてきます。なんということもない人間像、ただの街角、ただの草地なのですが、作家と素材との周到な協働の結果、みる者は知らず知らずのうちにどこか別の地点へといざなわれていきます。 作品が作家の私的な表現を超え出して、多くの人に訴える力を持つことができるようになるのはなぜでしょう。人物や情景を描き出して見せながら、それに加えて、ちょっと大げさに言えば、いのちのおおもとに潜む大きななにかを垣間見せるような力を帯びた作品に、人は魅了されるのではないでしょうか。そこにこそ、長く続いてきた美術という営みの真価があり、今日においてもそれは変わることがありません。 12室 いのちのかたち ただ人間や植物や風景が描かれていると読み取られるだけでは、そこになにかを感じることはできません。作品の強い力は、そのイメージがなんらかの物質的基盤によってしっかりと支えられているからこそ生じるのです。絵画が描かれるキャンバスや紙は植物繊維からなり、油彩画は動物質の膠で亜麻布を目止めし、地塗りもした上に、植物種子由来の油で溶かれた顔料で描かれます。樹木を彫り込む、金属を型に流し込などが彫刻の方法であり、写真は、動物由来のゼラチンと感光性物質の組み合わせによりイメージを物質として定着させます。素材にはみな独自の特性、持ち味があり、それを熟知し最大限に引き出そうとする作家の労働こそが、作品世界の奥行きを生み出すのです。生物と無生物に由来するあれこれのものたちをシャッフルし結び合わせるなかから、いわば天地の再創造のようにして作品はかろうじて出来上がります。素材の微妙な組み立てが首尾よく運んだ時、その時にだけ、素材の息吹が作品の強さを支え、充実した存在感とともに、いのちのかたちは出現するのです。 開催概要 東京国立近代美術館本館所蔵品ギャラリー(4F-2F) 2022年3月18日(金)-2022年5月8日(日) 10:00-17:00(金・土曜は10:00-20:00)4/29(金・祝)~5/8(日)は20:00まで開館いたします*入館は閉館30分前まで *「没後50年 鏑木清方展」は9:30開場 月曜日[2022 年3月21 日、28日、5月2日は開館]、3月22日[火] 会場では当日券を販売しています。会場の混雑状況によって、当日券ご購入の列にお並びいただいたり、入場をお待ちいただく場合がありますので、オンラインでの事前のご予約・ご購入をお薦めいたします。⇒こちらから来館日時をご予約いただけます。※お電話でのご予約はお受けしておりません。※障害者手帳をお持ちの方は係員までお声がけください。(予約不要)※観覧無料対象の方(65歳以上、高校生以下、無料観覧券をお持ちの方等)についても、上記より来館日時をご予約いただけます。 一般 500円 (400円)大学生 250円 (200円)※( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。 一般 300円 大学生150円※高校生以下および18歳未満、65歳以上、「MOMATパスポート」をお持ちの方、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。入館の際に、学生証、運転免許証等の年齢の分かるもの、障害者手帳等をご提示ください。※キャンパスメンバーズ加入校の学生・教職員は学生証または教職員証の提示でご観覧いただけます。※「友の会MOMATサポーターズ」、「賛助会MOMATメンバーズ」会員の方は、会員証のご提示でご観覧いただけます。※「MOMAT支援サークル」のパートナー企業の皆様は、社員証のご提示でご観覧いただけます。(同伴者1名迄。シルバー会員は本人のみ)
所蔵作品展 MOMATコレクション(2022.5.17–10.2)
2022年5月17日-10月2日の所蔵作品展のみどころ 藤川勇造《詩人M》1925年 撮影:大谷一郎 MOMATコレクションにようこそ!19世紀末から今日に至る日本の近現代美術の流れを、国際的な関連も含めてご紹介します。 1952(昭和27)年に開館した当館は、2022年12月1日に開館70周年を迎えます。コレクション展では年度を通して、切り口を変えながら70年間を振り返り、また未来を展望するような企画をおこなっていきます。4階の3、4、5室は、ここしばらく力を入れているコレクション展内での特集展示です。「ぽえむの言い分」と題して、詩にまつわる作品を集め、詩と造形の交流や連帯をご覧いただきます。 70周年にまつわる展示は3階でどうぞ。7、8室では、当館が開館以来、同時代の美術と並走しながら、展覧会と収集をどのように関連づけてきたかをご紹介します。9室でも二人の写真家、セバスチャン・サルガド(7月24日まで)と石内都(7月26日から)を、作品収集の歴史をめぐるエピソードとともにご紹介します。 また2階11室では、1階で開催される「ゲルハルト・リヒター」展(6月7日から)に関連した展示もご覧いただけますのでお見逃しなく。 今会期に展示される重要文化財指定作品 ■今会期に展示される重要文化財指定作品は以下の通りです。 原田直次郎《騎龍観音》1890年 寄託作品|1室ハイライト萬鉄五郎《裸体美人》1912年|1室ハイライト和田三造《南風》1907年|2室岸田劉生《道路と土手と塀(切通之写生)》1915年|3室中村彝《エロシェンコ氏の像》1920年|3室 原田直次郎《騎龍観音》1890年、寄託作品(護國寺蔵) 萬鉄五郎《裸体美人》1912年 和田三造《南風》1907年 岸田劉生《道路と土手と塀(切通之写生)》1915年 中村彝《エロシェンコ氏の像》1920年 展覧会について 4F 1室 ハイライト2-5室 1900s-1940s 明治の終わりから昭和のはじめまで 「眺めのよい部屋」美術館の最上階に位置する休憩スペースには、椅子デザインの名品にかぞえられるベルトイア・チェアを設置しています。明るい窓辺で、ぜひゆったりとおくつろぎください。大きな窓からは、皇居の緑や丸の内のビル群のパノラマ・ビューをお楽しみいただけます。 「情報コーナー」※MOMATの刊行物や所蔵作品検索システムは、現在ご利用いただけません。 1室 ハイライト 三岸好太郎《雲の上を飛ぶ蝶》1934年 3,000m²に200点以上が並ぶ、所蔵作品展「MOMATコレクション」。その冒頭を飾るのはコレクションの精華をご覧いただく「ハイライト」です。2期に分かれる今会期、まずは日本画からご紹介します。前期(7月24日まで)の目玉は、昨年度収蔵されて初のお披露目となる速水御舟の《渓泉二図》(1921年)です。御舟の細密描写の時期のなかでも特に実験性の高い作品です。目を凝らしてじっくりご覧ください。後期(7月26日から)は盛夏の季節にあわせて土田麦僊《島の女》(1912年)と川端龍子《草炎》(1930年)、人気作品の豪華な共演です。ケースの外には原田直次郎《騎龍観音》(1890年)、萬鉄五郎《裸体美人》(1912年)、岸田劉生《道路と土手と塀(切通之写生)》(1915年)の重要文化財3点のほか、収蔵以来、長く美術館の顔となってきたおなじみの作品を出し惜しみなく並べました。館外への貸出も多い作品ばかりで、これだけ揃うチャンスもなかなかありません。開館70周年記念ということで、どうぞ東近美のオールスターをご堪能ください。 2室 近代の自然表現― 光、筆触、色彩 南薫造《六月の日》1912年 近代の息吹とともに、日本の画家たちは、定番化された名所などをそのまま描くのではなく、自分の眼でよく見、心を掻き立てる風景を切り取り、いかに描くかということを追究し始めます。画家たちは、自分の眼で見て感じた風景を光と陰、色彩の表現に苦心しながら、時に筆触を活かし、時にもの静かな情感とともに表現し、自然やそこに生きる人々をいかに絵画化するかという命題と取り組んだといえましょう。単に外界(風景、自然)の発見というだけでなく、同時に自分自身の心を突き動かすものへ積極的に介入しようとするところに、近代性を見ることができます。構図の取り方や描き方への各人各様の多様な取り組みからは、画家たちが自然に向けたまなざしや表現に込めた熱い思いをうかがい知ることができます。 3室 ぽえむの言い分(1) 藤川勇造《詩人M》1925年 撮影:大谷一郎 詩の輝きはどこへ行ってしまったのでしょう!「ポエム」というと、今日では自己陶酔的で無根拠な言葉を揶揄する目的による用法をしばしば目にします。「詩は絵のように、絵は詩のように」とは古代ローマの詩人ホラティウスの『詩論』に基づく格言ですが、その言に従うなら、詩がおとしめられるとき、いずれ美術がおとしめられることも遠くないかもしれません。 このことを念頭に、今回3つの部屋を使って、当館のコレクションの中から詩にまつわる作品を集めました。この部屋に展示している高村光太郎のように美術作品を手掛ける者が同時に詩人であり、あるいは19世紀フランスのシャルル・ボードレールや日本の瀧口修造のように、詩人が美術評論を著すことは珍しくありませんでした。詩は美術にとって長らく同胞であり、憧れであり、着想源でもありました。ささやかな展示ですが、詩と造形の交流や連帯を振り返る機会となれば幸いです。 4室 ぽえむの言い分(2) 「銅板詩人」とも呼ばれた駒井哲郎による、詩にちなんだ作品を紹介します。仏文学に傾倒し、夢や幻影といった抒情的な主題を描く駒井は、戦後のデビュー早々に大いに注目を浴びました。エッチングを中心にさまざまな銅版画技法を用い、泡立つように緻密で豊かな諧調を浮かび上がらせる駒井の版画は、当初から音楽や詩歌になぞらえられ、詩人との共作も多く残しています。 それらの中からこの部屋では、初めての詩画集『マルドロオルの歌』、詩人の安東次男との協同でとりわけ評価の高い2冊『からんどりえ』(仏語でカレンダーの意)と『人それを呼んで反歌という』、そしてサンドペーパーを使って微妙な肌合いを表した『蟻のいる顔』(詩:丸山薫)をご覧いただきます。「銅版画はその技法上の特質から云っても、表現形式から云っても、本質的に時間的、音楽的要素を含んでいる」と駒井は述べています。金属の腐食を巧みにコントロールして生まれた図と、詩人の言葉との「音楽的」な共演をお楽しみください。 5室 ぽえむの言い分(3) パウル・クレー《花のテラス》1937年 ある仕組みのもとで色や形をかけ合わせることで、リズムを生み出したり、未知の何かを表したり、まだ誰も気がついていないことを解き明かそうとしたり。音楽のような、数学のような、科学のような、あるいは超自然的な力を託しつつ、美術家たちは視覚的な詩として作品を制作しています。美術と言語表現の性質に違いはあれど、そのような複雑な機能を言い表すには「詩」という言葉が最もふさわしいでしょう。抽象絵画の色と形の呼応は人の情感に対して具体的な力として働きかけ、詩の芸術運動から始まったシュルレアリスムは現実世界に別の解釈を与えようと試みました。作品の題名に付された「詩」と、現在の私たちの理解している「詩」とは、どれほど共通しているでしょうか。 この部屋では、戦中というきわめて不安定な時代に、人々の精神的な拠り所となったのが詩歌であったことも紹介します。詩は固定観念を解体する一方で、逆に共同体の結束を強めるものでもありました。 3F 6-8室 1940年代-1960年代 昭和のはじめから中ごろまで9室 写真・映像10室 日本画建物を思う部屋(ソル・ルウィット《ウォールドローイング#769》) 6室 戦争の時代― 修復を終えた戦争記録画を中心に 須田国太郎《歩む鷲》1940年 1938(昭和13)年の国家総動員法によって、国民すべてが戦争協力を迫られるなかで、美術家も戦争記録画を描くようになりました。戦後、アメリカ連合軍総司令部が現存する戦争画の主要作品153点を接収し、1951(昭和26)年に合衆国に移送します。日本への返還要求の声が実り、ようやく1970(昭和45)年3月にアメリカ政府から日本政府に「無期限貸与」するかたちで、日米両国が作品返還に合意。傷みに応じて修復処置が施されましたが、経年変化などで過去の修復跡の変化なども目立つようになったことから、近年新たに修復し直し、額を新調するなどしています。今会期は修復を終えた戦争画を中心に戦時期の美術を展示します。 特に色彩豊かですが表現は淡泊、人物より広大な光景での戦闘の記録に近い藤田の初期の戦争画と戦争末期の複雑に人物が絡み合う褐色調の死闘図との違いは、画家の関心の変化も見て取れ、見どころのひとつです。 7室 70周年をふりかえる 同時代の展望と収集(1) 1950–60年代 瑛九《午後(虫の不在)》1958年 当館は今年の12月に開館70周年を迎えます。これを記念して、コレクションによって美術館の歩みをふりかえる部屋を設けました。当館が1952年の開館以来、同時代の美術とどのように並走し、展覧会と収集をどのように関連づけてきたかをご紹介します。 佐藤忠良《群馬の人》(1952年)は開館初年度購入作品。1953年の「近代彫塑展」に出品されました。植木茂と山口長男の作品は「十九人の作家」展(1955年)、麻生三郎の作品は「戦後の秀作」展(1959年)、瑛九の作品は「四人の作家」展(1960年)の出品作の中から購入されたものです。それから、安井曽太郎の画業を記念して1957年に始まり、若手画家の登竜門となった安井賞展の受賞作から、今回はその初期の4作品をご紹介します。 当館はまた、戦後に海外で活躍するようになる作家たちにも早くから目を向けています。菅井汲と嶋田しづの作品は「在外日本作家展:ヨーロッパとアメリカ」(1965年) の出品作です。 8室 70周年をふりかえる 同時代の展望と収集(2) 1960–80年代 当館は従来の美術の枠組みを逸脱するような作品も、「現代美術の実験」(1961年)、「1970年8月:現代美術の―断面」(1970年)といった展覧会でいちはやく紹介してきました。とはいえそのとき収集しそびれ、後から悔やまれるものも少なくありません。一方、版画の分野では、1957年から79年にかけて全11回開催した「東京国際版画ビエンナーレ」を機に収集した作品が、戦後版画の多様な展開を知る上で重要です。 1969年に当館が京橋から竹橋に移転し、開館記念展となった「現代世界美術展:東と西の対話」には国内外の新しい表現が紹介されました。荒川修作、斎藤義重、高松次郎、三木富雄、若林奮の作品はそのとき出品されたものです。 1984年から始まる「現代美術への視点」のシリーズでも、若手作家をリサーチし、展覧会を開いて収集へと結びつける活動が積極的に行われました。今回はその第1回「メタファーとシンボル」展を機に収集した黒田アキ、辰野登恵子、中村功の作品をご紹介します。 9室(前期:2022年5月17日ー7月24日)セバスチャン・サルガド 「ラテン・アメリカ」 「奇想天外な物語の国から受け継いだすべての幻想とともに、私はこの魅惑的な大陸の夢を見る―中略―そこは死者が生者の想像力の中で鮮やかに生き、この世かあの世か分からないような、死が日常と分かち難い姉妹であるような、そんな場所なのだ。」(写真集『アザー・アメリカス』序文)「労働者たち」や「ジェネシス」など、地球規模での取材にもとづく作品で知られる写真家セバスチャン・サルガドの初期作品であるラテン・アメリカの連作は、軍政を批判したため亡命同然に故国ブラジルを離れ、ヨーロッパに暮らしていたサルガドが、1977年から84年にかけて、南米各地で撮影したものです。写真集の序文の言葉どおり、この連作には、サルガドが愛してやまない南米大陸の、厳しい自然の中で力強く生きる人々の存在感と、どこか幻想的で現実離れした印象とが重なる、独特の世界が展開します。失われたもの、遠く離れてしまったものなどに対する甘さと苦さの交錯した思いを表す、ポルトガル語の「サウダージ」という言葉が、これらの写真を形容するにはふさわしいのかもしれません。 9室(後期:2022年7月26日ー10月2日)石内都「連夜の街」 石内都の初期作品「連夜の街」の舞台は日本各地の旧赤線地帯の建物です。1958(昭和33)年に施行されたいわゆる「売春防止法」によって赤線地帯は廃止され、70年代末に石内が撮影した頃、かつて娼家だったこれらの建物はアパートなどとして使われていました。 石内はこの特異な空間のことを「1958年に終了してしまった街」と記しています。それでも建物に残る装飾などには往時の面影がにじみます。とりわけ、その空間の記憶を強く喚起するのは、廊下や階段、手すりなど、人の手や足が直接触れる部分ではないでしょうか。それらは繰り返し踏まれたり触られたりしたことで、磨かれ、黒光りしています。一方で、そうした身体の痕跡を残すことを冷たく拒むタイルという素材にも、写真家は注目しています。タイルは、逆に人の肌に、硬質で冷たい感触を残す素材です。 こうした触覚にまつわる記憶への関心は、石内の仕事の本質的な部分に関っています。80年代末から、石内は身体の部分をクローズアップした一連の作品にとりくみ始めますが、そうした展開への予感も、ここには現れているのです。 10室(前期:5月17日―7月24日)薫風の季節/ 没後40年 黒田辰秋 「風薫る五月」という決まり文句がありますが、文学の世界を振り返ると、薫風が示す季節は必ずしも五月というわけでもないようです。鎌倉時代の歌人藤原良経は、春の桜を詠んでも(「またも来む花に暮らせるふるさとの木の間の月に風かをるなり」)、夏の橘を詠んでも(「かぜかをる軒のたちばな年ふりてしのぶの露を袖にかけつる」)、「風薫る」と表現しました。また正岡子規の俳句「薫風や裸の上に松の影」は、愛媛県の四十島を舞台に、裸の男たちに落ちる影をとらえて、風薫る初夏にふさわしい眩しさです。奥のガラスケースでは、初夏から盛夏にかけての季節を描いた日本画をご覧いただきます。 また、手前のスペースは、木工芸の分野で最初の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された黒田辰秋の特集です。柳宗悦が提唱した民藝運動に共鳴した黒田は、仲間たちとの交流を通してさまざまな民藝品や過去の作品に目を向け、その研究から天然素材の美しさを存分に生かした独自の作風を確立しました。6月4日で没後40年となる節目にあわせ、新しいコレクションも含め、当館が所蔵する黒田の全作品をご紹介します。 10室(後期:7月26日―2022年10月2日)筆で描く/あこがれの青 平福百穂《 堅田(かたた)の一休》1929年(展示期間:2022年7月26日―10月2日) 今回の10室、奥のガラスケースでは、筆墨を表現の主体とする作品を集めてみました。東洋画に筆墨はつきものだと考えている人も多いと思いますが、近代日本画では、20世紀初頭のいわゆる「朦朧体」で輪郭線を排除する試みが行なわれて以降、筆墨は必ずしも必須の要件ではなくなっていました。そのなかで線描主体の表現を選んだ画家たちには、伝統の復興や継承に努めたという共通点が見出せます。南画、やまと絵の白描、東洋古代の線表現の発見や見直しによって、近代日本画の多様性は支えられていたのです。 また、手前のスペースには、目にも涼しい青磁と青白磁が並びます。青磁は還元焼成によって素地や釉薬のわずかな鉄分が反応して青色を呈するもので、一方の青白磁は白磁の一種で、彫り模様などのくぼみに釉薬が溜まって青みを帯びたものを指します。中国では時代ごと、地域ごとに名品が生み出され、古くから日本でも人々を魅了してきました。近代以降も多くの陶芸家が、歴史上の優品を乗り越える青の表現に挑戦し続けています。 2F 11–12室 1970s-2010s 昭和の終わりから今日まで*ギャラリー4 「新収蔵&特別公開|ピエール・ボナール《プロヴァンス風景》」(13室) 11室 ゲルハルト・リヒターとドイツ 企画展ギャラリーで開催のゲルハルト・リヒター展(6月7日から)にあわせ、当館のコレクションからリヒターの作品と、同時代のドイツの作家による作品をご紹介します。 リヒターは1932(昭和7)年に東部ドイツのドレスデンに生まれ、ベルリンの壁が作られる直前の61年に西ドイツへ移住、デュッセルドルフ芸術アカデミーで学びました。ほぼ同世代の画家ゲオルク・バゼリッツも東ドイツに生まれ、57年に西ベルリンに移住と似た経歴です。20世紀有数の激動の地で活動してきたリヒター、バゼリッツは、現在、ドイツの戦後画家としてまず名の挙がる二人でしょう。 また《シルス・マリア》(寄託作品)をはじめ、写真を制作における重要なメディアとしてきたリヒターということで、写真家の作品もご覧いただきます。ベルント&ヒラ・ベッヒャー(7月24日まで)は、70~80年代にかけて、リヒターと同時期にデュッセルドルフ芸術アカデミーで指導を行っていました。そのベッヒャーの指導を受けたのがアンドレアス・グルスキーやトーマス・ルフ(いずれも7月26日から)です。 12室 1990年代の風景ランドスケープ 都市/美術/テクノロジー 1990年代は、現在の生活へつながる文化的基盤が築かれた時代と言われます。特に1995(平成7)年は、阪神・淡路大震災、オウム真理教による地下鉄サリン事件が起こった他、戦後50年、インターネット元年にもあたり、重要な転換点となった年です。歴史的・社会的な大きな出来事と日常生活とがしばしば直結し、変化のめまぐるしいこの時代状況に反応しながら、アーティストたちは自らの表現を模索していきます。 たとえば80年代末のバブルの余韻のように開発が進み、急速に変容していった都市風景へ、とりわけ写真家たちが鋭敏に目を向けました。また、新たなテクノロジーが普及していく過渡期であったため、デジタル技術の導入や通信技術の向上が、美術やデザインの領域で創作の可能性を広げていったことも見逃せません。 私たちを取り巻く環境や情報収集の方法も変わったことで、90年代から継続して社会が抱えている問題も、当時と現在では異なる響きをもって感じられます。90年代の出来事や世相との関連から美術やデザインを取り上げ、この時代に固有の表現の一端を探ります。 開催概要 東京国立近代美術館本館所蔵品ギャラリー(4F-2F) 2022年5月17日(火)~2022年10月2日(日) 10:00-17:00(金曜・土曜は10:00-20:00)*入館は閉館30分前まで休室日:月曜日月曜日[2022 年7月18 日、9月19日、9月26日は開館]、7月19日(火)、9月20日(火)9月27日(火) 会場では当日券を販売しています。会場の混雑状況によって、当日券ご購入の列にお並びいただいたり、入場をお待ちいただく場合がありますので、オンラインでの事前のご予約・ご購入をお薦めいたします。 ⇒こちらから来館日時をご予約いただけます。※お電話でのご予約はお受けしておりません。※障害者手帳をお持ちの方は係員までお声がけください。(予約不要)※観覧無料対象の方(65歳以上、高校生以下、無料観覧券をお持ちの方等)についても、上記より来館日時をご予約いただけます。 一般 500円 (400円)大学生 250円 (200円)※( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。 一般 300円 大学生150円※高校生以下および18歳未満、65歳以上、「MOMATパスポート」をお持ちの方、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。入館の際に、学生証、運転免許証等の年齢の分かるもの、障害者手帳等をご提示ください。※キャンパスメンバーズ加入校の学生・教職員は学生証または教職員証の提示でご観覧いただけます。
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東京国立近代美術館/三菱商事株式会社「生誕120年 棟方志功展 メイキング・オブ・ムナカタ」障がいのある方のための特別鑑賞会開催のご案内(開催日:10月30日)
当館のパートナー企業の三菱商事株式会社様と協働で、障がいのある方のための特別鑑賞会をおこないます。 東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー 10月30日(月)14時30分~17時00分(※閉館日開催) 障がいのある方とその付添いの方 300名 以下の申込フォームからお申込みください。https://krs.bz/toktprf/m/231030_tokyo ※先着順。受付後、10月20日(金)頃までに順次当日のご案内を送付いたします。※開催時間中、学芸員による見どころ解説(15分程/手話通訳有)を行います。 ご参加希望の方は、申込フォームの該当欄に必ず参加希望の旨をご記入ください。 なお、時間帯については当日のご案内とあわせて改めてご連絡いたします。 10月13日(金)15時00分(※先着順。定員に達し次第、終了) 三菱商事株式会社 社会貢献事務局 杉浦、栁内 TEL:080-4367-0971(平日:9:30~17:30) e-mail:mc-csr@org.mitsubishicorp.com
生誕120年 棟方志功展 メイキング・オブ・ムナカタ|スライド・トーク
東京国立近代美術館と棟方志功の間には、深い縁があります。棟方がグランプリを受賞した1956年のヴェネチア・ビエンナーレの出品には、東京国立近代美術館のOBである美術評論家の今泉篤男が関わっています。吉阪隆正が設計した日本館の展示空間には、驚くべき展示戦略がありました。棟方志功はいかにして「世界のムナカタ」になっていったのか。掌サイズの葉書から本の装幀や商業デザイン、公共建築の壁画、テレビやラジオ出演まで、様々なメディアを通して版画の可能性を広げた道程―「メイキング・オブ・ムナカタ」をお話しします。 2023年11月11日(土)14:00-15:00(開場は13:30) 花井久穂(本展企画者、東京国立近代美術館主任研究員) 東京国立近代美術館 地下1階講堂 140名(先着順) 開催当日の10:00より、1階インフォメーションカウンターにて整理券を配布します。 整理券は、定員に達し次第、配布終了となります。 整理券の配布枚数はお一人につき1枚まで、参加者ご本人が直接お受け取りください。 整理券に番号はありません。会場内は全席自由です。 参加無料(観覧券不要) イベントの撮影・録画・録音はお断りしております。 イベント参加後の展覧会への再入場は可能です。 内容や日時は都合により変更となる可能性がございます。あらかじめご了承ください。 イベントのオンライン同時配信、アーカイブ配信はありません。 本展チラシに記載している時間帯から変更になりました。ご了承ください。
休館日は! オンライン対話鑑賞
休館日はオンラインでじっくり鑑賞 解説ボランティア「MOMATガイドスタッフ」とともに、展示中のコレクション1点を、45分程度の対話を通して鑑賞します。 プログラム日程・概要 10月16日(月)14時~14時45分 6名程度(申込多数の場合は抽選) 無料 Zoom(ウェブ会議ツール)を使用 東京国立近代美術館の所蔵作品1点 申込締切 10月9日(月)【10月16日(月)実施分】 申込方法 「オンライン対話鑑賞 お申込みフォーム」をクリックし、ご希望の日程を選択してお申込みください。 複数日に参加を希望する場合は、各回それぞれお申込みください。 同日程に同じメールアドレスから複数のお申込みがある場合、最新のお申込みを抽選の対象とします。 抽選後、前日までに、当選された方にのみお申込み時のメールアドレスにご連絡いたします。当選をお知らせするメールで、イベントのzoomミーティングIDを含むご案内をお送りいたします。 参加にあたってのご注意 毎回、ガイドスタッフや作品が変わります。複数回ご参加いただきますと鑑賞する作品が重複する場合があります。プログラムの特性上、ガイドスタッフや作品の事前告知はいたしませんので、ご了承のうえお申込みください。 PC、接続環境やzoomの操作につきましては、各自でご準備をお願いいたします。 作品画像を大きく見られるよう、スマートフォンではなくPCやタブレットのご使用をお勧めします。 本プログラムは話し合いによって進みますので、必ず【マイクON】、できるだけ【ビデオON】でのご参加をお願いいたします。 個人情報・作品著作権の保護のため、録画・スクリーンショット撮影は固くお断りいたします。 サービス改善のため、主催者が録画させていただく場合があります。あらかじめご了承ください。 当日の流れ 入室開始 音声確認・進め方の説明などの後、対話鑑賞※開始時間を過ぎると入室できなくなることがあります 対話鑑賞終了、閉室
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開館時間延長および臨時開館のお知らせ
東京国立近代美術館は、以下の日程で開館時間の変更および臨時開館を実施いたします。 7月30日(日)9:30~18:00 8月6日(日)9:30~18:00 8月13日(日)9:30~18:00 8月20日(日)9:30~18:00 8月27日(日)10:00~20:00 8月28日(月)10:00~20:00 ※臨時開館 8月29日(火)10:00~20:00 8月30日(水)10:00~20:00 8月31日(木)10:00~20:00 9月1日(金)10:00~20:00 9月2日(土)10:00~20:00 9月3日(日)10:00~20:00 9月4日(月)10:00~20:00 ※臨時開館 9月5日(火)10:00~20:00 9月6日(水)10:00~20:00 9月7日(木)10:00~20:00 9月8日(金)10:00~20:00 9月9日(土)10:00~20:00 9月10日(日)10:00~20:00 ※いずれも入場は閉館30分前まで ※7月30日(日)、8月6日(日)、8月13日(日)、8月20日(日)については所蔵作品展「MOMATコレクション」は10:00~18:00開場 ※ミュージアムショップ、レストランの営業時間、アートライブラリの開室日・利用時間は各ページでご確認ください 開催中の展覧会 企画展「ガウディとサグラダ・ファミリア展」 所蔵作品展「MOMATコレクション」
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「ガウディとサグラダ・ファミリア展」 日時予約制の導入と整理券による入場について(8月24日追記)
日時予約をしていない方のご入場方法について(8月24日追記) 【日時予約が難しい方、ご希望の日時予約券が売り切れていた方へ】・美術館窓口でも当日券を販売しています。当日券の枚数には限りがあり、ご来場時に終了している場合があります。・窓口で当日券を購入した方は整理券にて順次ご入場いただいています。・当日券の販売状況、整理券の配布状況は本展公式X(旧Twitter)またはハローダイヤル(050-5541-8600)でご確認ください。 【日時予約された方へ】・予約日時まではご入場いただけません。お時間までは所蔵作品展(2-4F)や館外でお待ちいただきますようご協力をお願いいたします。 「ガウディとサグラダ・ファミリア展」は、混雑緩和のため8月3日(木)より日時予約制を導入いたします。 現在、「ガウディとサグラダ・ファミリア展」は想定より多くのお客様にお越しいただいており、週末は大変な混雑のため入場制限を実施しています。入場制限時には屋外にまで入場待機列が伸び、お客様には暑い屋外で長時間お並びいただかざるを得ない状況です。夏の間は外気温が高く、熱中症発生のリスクが高まります。また、混雑に伴い、展示室内では作品接触等の事故発生リスクも高まることが想定されます。 このため、「ガウディとサグラダ・ファミリア展」については8月3日(木)より日時予約制の導入を行うことを決定いたしました。これから会期末に向けて更なる混雑が予想されますので、みなさまの安全、また安全な会場運営のためにも、ご理解賜りますようお願いいたします。 日時予約制の詳細は以下の通りです。会期途中での運用変更となり、みなさまには大変お手数をお掛けいたしますが、既にチケットをお持ちのお客様、これからお越しになるお客様も以下をご確認の上、ご来館ください。 なお、日時予約なしでご入館いただける当日の入場枠も設けておりますが、混雑時にはご入場までお待ちいただく場合や、入場枠が完売した際はご入場いただけませんのでご注意ください。 7月31日(月)より、8月3日(木)以降ご来場分の日時指定券販売を開始します 各チケットの詳細は「ガウディとサグラダ・ファミリア展」公式サイトチケットページでご確認ください 会期後半は混雑が見込まれるため、開館時間延長、および臨時開館を行います。開館時間変更および臨時開館のお知らせページも併せてご確認ください 8月2日(水)までにご来場の場合には、日時指定は不要です。ただし混雑時にはご入場をお待ちいただく場合がありますのでご注意ください 既にチケットをお持ちの方 ご入場にはオンラインによる日時指定予約(無料)が必要です。展覧会公式チケットサイト「ART PASS」でご予約の上、ご来場ください ※7月31日(月)付でART PASSよりお送りのメールをご確認のうえ、メールに記載のURLよりご予約をお願いいたします ご予約のない場合、混雑時はご入場までお待ちいただく場合がございます ご来場時は、必ず購入したチケットと日時指定予約(無料)QRチケットをご提示ください 土曜、日曜、祝日および会期末は予約が混み合いますので、早めのご予約をお願いいたします ご入場にはオンラインによる日時指定予約(無料)が必要です。アソビュー!でご予約の上、ご来場ください アソビュー!「ガウディとサグラダ・ファミリア展」チケットページ ご予約のない場合、混雑時はご入場までお待ちいただく場合がございます ご来場時は、必ず購入したチケット画面と日時指定予約画面をご提示ください 土曜、日曜、祝日および会期末は予約が混み合いますので、早めのご予約をお願いいたします なお、アソビュー!での予約枠が埋まっている場合は「ART PASS」にて日時指定予約(無料)をお願いいたしますART PASS「ガウディとサグラダ・ファミリア展」チケットページ ご入場にはオンラインによる日時指定予約(無料)が必要です。展覧会公式サイトの「ART PASS」でご予約の上、ご来場ください ART PASS「ガウディとサグラダ・ファミリア展」チケットページ ご予約のない場合、混雑時はご入場までお待ちいただく場合がございます ご来場時は、必ず購入した紙チケットと日時指定予約(無料)QRチケットをご提示ください 各種プレイガイドで購入の場合、コンビニ店頭での紙チケット発券が必要です。支払履歴やチケットスクリーンショット提示ではご入場いただけません。紙チケットをご持参の上、ご来場ください 土曜、日曜、祝日および会期末は予約が混み合いますので、早めのご予約をお願いいたします ご入場にはオンラインによる日時指定予約(無料)が必要です。展覧会公式サイトの「ART PASS」でご予約の上、ご来場ください ART PASS「ガウディとサグラダ・ファミリア展」チケットページ ご予約のない場合、混雑時はご入場までお待ちいただく場合がございます ご来場時は、必ず無料観覧券と日時指定予約(無料)QRチケットをご提示ください 土曜、日曜、祝日および会期末は予約が混み合いますので、早めのご予約をお願いいたします これからチケットを購入される方 日時指定券を販売しています。ご希望の日時を選択し、チケットをご購入ください ART PASS「ガウディとサグラダ・ファミリア展」チケットページ アソビュー!「ガウディとサグラダ・ファミリア展」チケットページ 当日の入場枠も設けておりますが、混雑時はご入場までお待ちいただく場合や、入場枠が完売した際はご入場いただけません ご来場時は、必ず購入した日時指定予約QRチケット/チケット画面をご提示ください 土曜、日曜、祝日および会期末は予約が混み合いますので、早めのご購入をお願いいたします ※好評につき各種プレイガイドでの取扱いは終了しました(8月25日追記) ご入場にはオンラインによる日時指定予約(無料)が必要です。チケット購入後、展覧会公式サイトの「ART PASS」でご予約の上、ご来場ください ART PASS「ガウディとサグラダ・ファミリア展」チケットページ 当日の入場枠も設けておりますが、混雑時はご入場までお待ちいただく場合や、入場枠が完売した際はご入場いただけません ご来場時は、必ず紙チケットと日時指定予約(無料)QRチケットをご提示ください 各種プレイガイドで購入の場合、コンビニ店頭での紙チケット発券が必要です。支払履歴やチケットスクリーンショット提示ではご入場いただけません。紙チケットをご持参の上、ご来場ください 土曜、日曜、祝日および会期末は予約が混み合いますので、早めのご購入をお願いいたします 無料・割引対象の方 事前予約は不要です。保護者の方が中学生以下の方と同時に入館される場合は、以下をご参照のうえ、保護者の方のみチケットをご予約・ご購入ください 既にチケットをお持ちの方 これからチケットを購入される方 ご入場にはオンラインによる日時指定予約(無料)が必要です。日時指定予約(無料)QRチケットは以下のページでご取得いただけます ART PASS「ガウディとサグラダ・ファミリア展」チケットページ キャンパスメンバーズ、ぐるっとパス等割引対象となる方は、割引対象物をお持ちのうえ、美術館窓口で該当のチケットをご購入ください。あわせて、当日券をお求めの方を必ずご覧ください 事前予約は不要です。場外係員に障害者手帳をご提示ください 当日券をお求めの方 当日券は数が限られています。ご来場時に予定枚数が終了している場合がありますので、事前の日時指定予約チケットのご購入をおすすめいたします。 美術館窓口で販売する当日券はご購入順に入場時間が設定されます。混雑時はご購入から入場までにお待ちいただく場合があります。 団体の方(20名以上) 団体の方向けの日時指定予約はありません。窓口でのチケットご購入順にご案内します。 混雑時には、ご来館後すぐの入場ができない場合があります。ご了承ください。 学校団体向けスクールプログラムをご希望の方は、スクールプログラムの申込みページをご確認ください。
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ガウディ展の前売券をお持ちの方、無料対象の方、当日窓口でチケットをお買い求めの方へ
「ガウディとサグラダ・ファミリア展」は、日時予約のない方に整理券を配布しての入場制限を実施中です。 特に土日は整理券の予定枚数が早めになくなる可能性があり、日時予約のない方は入場いただけない場合がございます。9月10日(日)まで夜間開館(20:00閉館)を実施中ですので、平日にご来館ください。 (9月7日追記)9月6日(水)は18時30分過ぎに整理券配布が終了しました。平日ご来館の方も整理券配布状況をご確認の上、お早めにご来館ください。 整理券の配布状況は本展公式X(旧Twitter)またはハローダイヤル(050-5541-8600)でご確認ください。 日時予約をしていない方 空きがあればART PASSからオンラインによる日時予約(「購入済みチケット」という0円の予約枠)をお願いいたします。現在、平日の日中と土日は日時予約が売り切れています。 オンラインでの日時予約枠はすべて埋まりましたので、直接ご来館のうえ整理券をお受け取りください。 整理券配布が終了した場合、その日の最終時間帯(19:00)でのご入場となります。ご了承ください。整理券の配布状況は本展公式X(旧Twitter)またはハローダイヤル(050-5541-8600)でご確認ください。 空きがあればART PASSからオンラインによる日時予約(「一般」「大学生」「高校生」の有料予約枠)をお願いいたします。現在、平日の日中と土日は日時予約が売り切れています。 オンラインでの日時予約枠はすべて埋まりましたので、美術館の窓口にて当日券をお買い求めください。併せてすぐ下の「当日美術館窓口でチケットを買い求めの方」の項目を必ずご一読ください。 美術館窓口で当日券を購入した方は整理券にて順次ご入場いただいています。 整理券配布が終了した場合、当日券の販売も終了し、その日はご入場いただけません。美術館の収容人数上、ご理解のほどよろしくお願いいたします。整理券の配布状況は本展公式X(旧Twitter)またはハローダイヤル(050-5541-8600)でご確認ください。 空きがあればART PASSからオンラインによる日時予約(「無料観覧券」という0円の予約枠)をお願いいたします。現在、平日の日中と土日は日時予約が売り切れています。 オンラインでの日時予約枠はすべて埋まりましたので、直接ご来館のうえ整理券をお受け取りください。 整理券配布が終了した場合、その日はご入場いただけません。美術館の収容人数上、ご理解のほどよろしくお願いいたします。整理券の配布状況は本展公式X(旧Twitter)またはハローダイヤル(050-5541-8600)でご確認ください。 日時予約、整理券なしでご案内しています。 整理券配布が終了するほど混雑した場合、その日はご入場いただけません。美術館の収容人数上、ご理解のほどよろしくお願いいたします。整理券の配布状況は本展公式X(旧Twitter)またはハローダイヤル(050-5541-8600)でご確認ください。 保護者の方が日時予約済みの場合、小中学生の方はその保護者の方と一緒にご入場いただけます。 日時予約、整理券なしでご案内しています。 9月8日(金)から10日(日)までは、終日、賛助会・友の会の新規受付を停止します。継続・更新の方は受け付けていますので、会員証を持参のうえお声がけください。 日時予約をしている方 予約日時まではご入場いただけません。お時間までは所蔵作品展(2-4F)や館外でお待ちいただきますようご協力をお願いいたします。 団体の方(20名以上) 混雑のため、ガウディ展に関する団体の方向けの事前受付を停止しています。窓口でのチケットご購入順にご案内しますので、混雑時には、入場までお待ちいただいたり、その日のご入場ができない場合があります。ご了承ください。
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