反復と偶然展の検索結果
反復と偶然展の検索結果
- 見る・聞く・読む0
- コレクション0
- その他0
反復と偶然展
展覧会について 本展は「反復」と「偶然」という工芸やデザインを特徴づけるふたつの性質に注目し、国立工芸館の所蔵品をご紹介する展覧会です。同じ動きの繰り返しで造形されるものや、同じ図柄を連続させたり幾何学模様を施すことは、洋の東西を問わずあらゆる工芸やデザインにみられます。たとえば、竹工や織物は「編む、織る」という反復動作が直接作品の形状や模様につながります。また、食器などでは用途の異なるものを同じかたちに揃えることで統一感が生まれますし、同じかたちのパーツで構成された物品は、見る人や使う人に心地よいリズムを感じさせます。一方で、自然素材は木目や節の具合などひとつとして同じものがなく、制作工程での火力や温湿度、力の加減や歪みといった完全にはコントロールできない偶然性も工芸の特質です。この人為を超えた作用が、作品の味わいとなることも少なくありません。あるいは、本来均質な製品の量産を目指すデザインに、あえて偶然できたような風合いをもたせることで、量産品らしからぬ存在感が備わることもあります。反復と偶然がおりなす工芸とデザインの多様な表現の魅力をお楽しみください。 小川待子《Untitled》1993年国立工芸館蔵撮影:エス・アンド・ティ フォト 展覧会の構成 展覧会のポイント ■日常的なふたつのキーワードから、工芸とデザインの本質に迫る。 なにげなく使う「反復」と「偶然」という言葉は、じつはものをつくるうえでとても重要なキーワードです。本展ではこのふたつの言葉を手がかりにして、工芸とデザインの本質をわかりやすく紹介します。 ■反復と偶然、それぞれがもたらす印象や効果に注目。 同じパターンの繰り返しは空間的な広がりや心地よいリズムを感じさせ、一方偶然性は人為を超えた作品の力により繊細さや神聖さ、あるいは大胆さや力強さを感じさせます。作者の意図した(時には意図を超えた)効果に注目すると、作品の新しい魅力が見つかるでしょう。 ■工芸とデザインは何が一緒で何が違うの?その関係を考えます。 職人的な技巧を凝らした一品制作の工芸と、均一な品質の製品を量産するデザインは、一見正反対のものづくりの姿勢に見えます。しかし「反復」と「偶然」という視点からながめると、そこにはある共通点や差異がみえてきます。 展示の構成 1. 反復 —繰り返しがうみだす模様とかたち 編んだり織ったりという反復動作により造形されたものや、幾何学模様や型染など同じパターンを繰り返す作品、統一されたデザインの食器セットなどを紹介します。規則性があるものは見る人にリズムや安定感を感じさせますが、一見同じに見えるなかに見え隠れする微妙な差異など、見所がたくさんあります。 林尚月斎《花編放射文盛器》1947年頃 国立工芸館蔵撮影:エス・アンド・ティフォト 2. 偶然 —自然の素材と人為を超えたちから 全く同じものがない自然素材の特性を活かすことで唯一無二のものとなったり、土やガラスなどかたちをもたない素材が熱や火の加減により予期できないフォルムがうまれます。それらは完全に制御ができないがゆえに作品の魅力となり、様々な印象を想起させます。 西村陽平《トースター》1988年 国立工芸館蔵撮影:アローアートワークス 3. 反復×偶然 —真逆の性質が融合すると… 前章まではどちらか片方の性質が強く出た作品を紹介しますが、じつは工芸やデザインはその両方の要素をうまく使い、組み合わせながらつくられています。デザインに偶然の要素を取り入れたり、規則的な模様にあえて変則的な部分をつくったりすることで、表現の幅が格段に広がってゆきます。 小松誠《Crinkle Series スーパーバッグ K1、K2、K3》1975年 国立工芸館蔵撮影:アローアートワークス 開催概要 国立工芸館(石川県金沢市出羽町3-2) 2024年12月17日(火) 〜 2025年2月24日(月・休) 月曜日(ただし1月13日、2月24日は開館)、年末年始(12月28日~1月1日)、1月14日 午前9時30分-午後5時30分※入館時間は閉館30分前まで 国立工芸館 観覧料
反復と偶然展 関連イベント トークセッション「“反復と偶然”がもたらす工芸の魅力」
国立工芸館で開催中の「反復と偶然展」に関連し、東京藝術大学名誉教授・当館顧問の宮田亮平氏をお招きしたトークイベントを開催します。工芸への思いや金工作家のご家庭で育ったご経験など、幅広くお話しいただきます。また、兄・三代宮田藍堂(宏平)氏の作品を「反復と偶然展」にて展示中。トークとあわせて展覧会もお楽しみください。 宮田亮平 氏東京藝術大学名誉教授・当館顧問 プログラム概要 2025年2月9日(日)午後1時30分~午後3時 国立工芸館 多目的室 宮田亮平氏(東京藝術大学名誉教授・当館顧問) 三木敬介(国立工芸館工芸課主任研究員、本展担当者) 45名(要申込み・先着順) 無料(要観覧券) Peatix 登壇者プロフィール 宮田亮平蝋型鋳金作家・二代目宮田藍堂の三男として新潟県佐渡市に生まれる。東京藝術大学大学院修了。金工作家としてイルカが題材の「シュプリンゲン」シリーズなどを手掛け、国内外で多数の展覧会に参加。「日展」内閣総理大臣賞や、「日本現代工芸美術展」内閣総理大臣賞など数々の賞を受賞。作品は多くの美術館や公共施設等に収蔵されている。東京藝術大学学⾧、文化庁⾧官を歴任。2022年7月から国立工芸館顧問。日展理事⾧、東京藝術大学名誉教授、文化功労者。
キッズデー!こどもファスト・トラック実施します!(1月2日)
1月2日(木)は妊娠中の方・小学生以下のお子様連れの保護者の方を、優先的にご案内いたします。 ご理解ご協力のほど、よろしくお願いいたします。 開催日2025年1月2日(木)対象展覧会反復と偶然展 当日は小学生以下のお子様に「えらべるおとしだまギフト」をプレゼント!(先着100名) ノートパッド クリアファイル コースター
先生のための工芸館タイム
小・中・高等・特別支援学校の先生方を「反復と偶然展」にご招待します。工芸・デザインを題材とする鑑賞授業のイメージづくりに、学外研修にご活用ください。図画工作・美術専科以外の先生も大歓迎です。 実施期間 2024年12月17日(火)~2025年2月24日(月・休) 当日の入館について 小・中・高等・特別支援学校の教員であることが確認できる身分証(職員証、保険証、名札など)を受付にてご提示の上、学校名と氏名の記入をお願いいたします。ご提供いただいた個人情報は、本プログラムの実施状況確認以外には使用いたしません。