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教育普及レポート 教育普及 レポート:夏休み!こども美術館2019

教育普及室

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今年の「夏休み!こども美術館」は、8月10日・11日午前と午後の全4回実施。所蔵作品展「MOMATコレクション」を会場に、小学1~6年生が参加しました。
テーマは「ミュージアムカルタであそぼう!」。
子どもたちはそれぞれ作品を説明する短い文(読み札)を作り、どの作品のことか当てて遊びました。

当日の流れをご紹介します。

最初はアートカードを使ったゲームで緊張をほぐします。

ギャラリートークではガイドスタッフと一緒に作品をよく見て、お話しました。
描かれた人物のセリフや気持ちを考えたり、音や動きで表現してみたりと、作品の特徴に合わせてさまざまなアプローチで鑑賞しました。

いよいよ、カルタの読み札づくり。
くじ引きで決まった作品をよく見て、その作品に合った「読み札」を考えます。

アートカードゲームでは元気に遊んでいた子どもたちも、読み札づくりではしんと静かな時間を過ごしました。一人一人、作品に向き合って言葉を探します。
1年生から6年生まで、それぞれ視点も違えば、言葉遣いも違うもの。
ガイドスタッフとときどき相談しながら、世界にひとつの読み札を考えました。

考えた読み札は、ハガキ大のカードに清書しました。
清書しながらも、最後の最後まで言葉を選び続ける子も。こだわりが感じられます。

ちょっとしたお楽しみで、作ったカルタを収納する箱も作りました。
比較的短い時間でしたが、飾り付けには個性が光ります。

最後には、清書した読み札を使って、1年生から6年生まで大集合のカルタ大会。
スタッフが読み上げる言葉をよく聞いて、展示室の1コーナーにある十数点の作品から、読み札に合った作品を探します。

子どもたちが作った読み札のいくつかを紹介します。

読み札に合う作品を当てるゲームのような活動ですが、子どもたちは作品をよく見ていました。
写真は吉川静子《色影》(1979年)をもとにした読み札「向きによって 色が変化する 階段の形」から作品を探し当てたところ。向きによって変化して見える色を、下や横から確認しているところです。

作品を自分の言葉で表現して、遊びの中でそれが他の参加者に伝わっていった今年の「こども美術館」。
大人も唸ってしまうような言葉遣いの読み札もありました。
また、一見抽象的な内容の読み札でも、子どもたち同士ではどの作品のことかがすぐ伝わる場面もありました。大人は驚いてしまいます。
楽しい夏のひとときをご一緒でき、スタッフにもよい思い出になりました。

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