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臨界をめぐる6つの試論:写真の現在 3
展覧会について 東京国立近代美術館は、この秋、「写真の現在3」を開催いたします。「距離の不在」(1998年)、「サイト――場所と光景」(2002年)に続く今回のテーマは、「臨界」です。 写真にとって、ことなる領域が接しあう境界面は、つねに重要なテーマとなってきました。公(パブリック)と私 (プライベート)のはざま、都市の中心とその周縁のあいだ、あるいは写真という表現手段それ自体の輪郭……。その境界を越えようとするならば、大きな力が作用して、ものごとの性質はがらっと変わってしまうことでしょう。ですがそのような「臨界」に接してこそ、私たちは、世界の成り立ちの根源へと目を開くことができるのです。今回この展覧会で紹介するのは、私たちの身の回りに存在しているさまざまなレベルの境界面に立ち、あらたな世界の輪郭を描きだそうとしている6人の写真家たちです。なにかが溶け出し、また別のなにかが像を結ぼうとしている「臨界」をめぐって格闘するかれらの仕事を通じて、きっと、写真の現在が見えてくることでしょう。 伊奈英次、小野規 、浅田暢夫、北野謙、鈴木崇、向後兼一 展覧会構成 第1章 写実表現と日本画の問題 1903年-1938年竹喬は1903年に京都の竹内栖鳳に入門しました。西洋近代絵画の写実表現をとりいれた栖鳳の制作に学びながら、自らも西洋絵画のエッセンスを貪欲にとりこんでゆきました。この時期、竹喬をとらえたのは<写実>でした。それは技法だけの問題ではなく、いかに自然の真実をつかむかという問題でもあったため、竹喬は東洋の南画や、竹喬と同時代の画家たちの作品にも学びながら、画風を変化させてゆきます。1918年、竹喬は土田麦僊らとともに国画創作協会を立ち上げます。しかし、やがて日本画材で写実を追及することに困難を覚えるようになります。1921年からの約1年のヨーロッパ旅行をはさみ、竹喬は東洋絵画における線の表現を再認識することになり、線描と淡彩による南画風の表現に到達します。 特集展示Ⅰ 竹喬の渡欧 竹喬は国画創作協会の仲間である土田麦僊、野長瀬晩花、そして洋画家の黒田重太郎とともに、1921年にヨーロッパへと出発しました。日本画家がヨーロッパで学びたかったものとは何だったのでしょう。この特集展示では、黒田の「芸術巡礼紀行」連載の挿図のために、竹喬と麦僊が描いたスケッチを紹介します。 第2章 自然と私との素直な対話 1939年-1979年1939年頃から竹喬の画風には変化が現れます。新しい画風は、色の面によって対象を把握し、かつ日本画の素材を素直に活かそうとするものでした。この時期、竹喬は大和絵の表現を手本とし、線も色も古い大和絵に学ぼうとしたのです。この転換はその後の竹喬作品の方向性を決定づけました。それ以降、竹喬はおおらかで単純な形と温雅な色彩を特徴とする表現を深めます。そして「風景の中にある香りのようなもの」をとらえようと無心の境地で自然と向き合うことで、ゆるぎない独自の世界を確立してゆきます。 特集展示Ⅱ 奥の細道句抄絵 10点からなる《奥の細道句抄絵》は竹喬晩年の代表作です。竹喬はこの作品で、江戸時代の俳人、松尾芭蕉の『おくのほそ道』をもとに、その句意を絵にしようと試みました。この特集展示では、この連作を制作するために竹喬がおこなったスケッチや下図など10点を、《奥の細道句抄絵》全10点とともに紹介します。 作家紹介 伊奈英次 Eiji INA 1957年生まれ。1984年東京綜合写真専門学校研究科卒業。軍事通信施設などのアンテナをめぐる「ZONE」や、産業廃棄物を撮影した「WASTE」など、意識的・無意識的に「見えなく」されている物事を顕在化させる仕事を重ねてきた。遍在する監視カメラをとらえた「WATCH」と、工事中の建物を覆うシートや囲いをとらえた「COVER」のふたつの近作では、公共空間に、知らぬ間に微細に張りめぐらされた「見る/見られる」ことをめぐるシステムが姿を現す。 小野 規 Tadashi ONO 1960年生まれ。1991年アルル国立高等写真学校卒業。90年代からパリを拠点に活動、19世紀の先駆的な写真を参照系とした、パリやエジプトの風景をめぐる作品を発表。現在、パリ郊外に在住。「Fieldwork from Periphery(周縁からのフィールドワーク)」は、「Street 2」「View(with the tower)」「Study of tree」「Study for a garden」の四つのシリーズにより構成される。パリ郊外というローカルな「周縁」から、歴史・移民・自然など、グローバルな問題系をも見通そうとする連作。 浅田暢夫 Nobuo ASADA 1967年生まれ。1998年インターメディウム研究所修了。個展「海のある場所」(The Third Gallery Aya、大阪、2004年)など関西を中心に活動。「フォト・エスパーニャ2006」(スペイン、マドリッド)他、海外での展覧会でも発表している。故郷福井の同じ海岸で撮り続けられている「海のある場所」のシリーズは、作者自身が泳ぎながら、その都度まったく表情の異なる海の姿をとらえた連作。一種のシステマティックな定点観測でありつつ、水中にある全身が知覚する、きわめて感覚的な記憶を喚起する。 北野 謙 Ken KITANO 1968年生まれ。1991年日本大学生産工学部卒業。1999年から始めた「our face」プロジェクトで注目を集める。同作で第16回写真の会賞を受賞、2005年写真集『our face』を刊行。さまざまな集団に属する人々のポートレイトを撮影し、それらを正確に重ねあわせて焼き付けられた「our face」。その独特の写真について「ひとりひとりの輪郭は溶けてしまいますが、それぞれの人々が持つ固有な『時間と光』が一枚に結晶しています」と作者は記す。 鈴木 崇 Takashi SUZUKI 1971年生まれ。ボストン・アート・インスティテュート卒業。2001‐2002年、デュッセルドルフ芸術アカデミーで、写真家トーマス・ルフのクラスに在籍。帰国後、個展を中心に日本で本格的に発表活動を始める。今回の出品作品の題名、「Altus」とは、「内奥の/根本的な/計り知れない」といった意味を持つラテン語。浅いフォーカス、分割された画面を前にして、見る人はそれぞれに空間を知覚する。それは写真と「見ること」の関係の内奥をさぐる試みでもある。 向後兼一 Kenichi KOHGO 1979年生まれ。2001年和光大学人文学部卒業。2003年東京綜合写真専門学校卒業。個展「within 10km of mine」(art & river bank、東京、2004年)より発表活動を始める。「サイト・グラフィックス」展(川崎市市民ミュージアム、2005年)に参加。「line」は、置換・縮小・拡大など、デジタルな画像操作によって制作されているフィクショナルな光景の連作。画像をはじめとして身近にデジタル・データのあふれる今日、私たちにとってのリアリティを構成するさまざまな情報の素性が、そこには端的に示される。 これまでの「写真の現在」と出品作家 「写真の現在 距離の不在」(1998年)金村修、斎藤さだむ、楢橋朝子、畠山直哉、松江泰治「写真の現在2 サイト ― 場所と光景」(2002年)伊藤義彦、勝又邦彦、兼子裕代、小林のりお、鈴木理策、野口里佳、港千尋、横澤典 イベント情報 講演会 「パリと写真 共有された歴史」小野 規(写真家、出品作家) 2006年11月3日(金) 18:00-19:30 当館地下1階講堂 聴講無料、申込不要、先着150名 「自作について(仮題)」伊奈英次(写真家、出品作家) 2006年12月1日(金) 18:00-19:30 当館地下1階講堂 聴講無料、申込不要、先着150名 カタログ情報 開催概要 東京国立近代美術館 ギャラリー4(2階) 2006年10月31日(火)~12月24日(日) 10:00-17:00 (金曜日は10:00-20:00)*入館は閉館30分前まで 月曜日 一般420円(210円)、大学生130円(70円)、高校生70円(40円)中学生以下、65歳以上、障害者手帳等をお持ちの方及び付添者1名は無料( )内は20名以上の団体料金。 いずれも消費税込。*本展の観覧料で、当日に限り、所蔵作品展「近代日本の美術」もご覧いただけます 11月3日(金・祝)、11月5日(日)、12月3日(日)*本展と所蔵作品展のみ無料となります(「揺らぐ近代」展は有料です) 本展は当館のみでの開催となります。 東京国立近代美術館
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小松誠:デザイン+ユーモア
展覧会について 小松誠(1943- )は、磁器の清潔な白さと可塑的な素材の特質を活かし、自らのユーモアの感性を表して、日常の暮らしを豊かに楽しくする作品を次々と発表してきました。それらは今も新鮮であり、その活躍は現代日本のプロダクト・デザイン界を代表するクラフト・デザイナーとして国内外で高く評価されています。 武蔵野美術短期大学卒業後、1970年スウェーデンのグスタフスベリ製陶所に入り、スカンジナビア・デザインを代表したスティグ・リンドベリのもとでデザインに従事しました。その経験を基に、1973年帰国、1975年に器物に両手の形を合体させたユニークな「手のシリーズ」で初個展を開催し、そしてシワのあるスーパーの紙袋から型を起こしてつくった磁器製の花器で知られる「クリンクルシリーズ(Crinkle Series)」で一躍脚光を浴びました。以来、石膏原型と鋳込み成形による磁器作品を主体にガラスや金属等の異素材を組み合わせた作品などを多数手がけ、現代生活の快適さや自由なライフスタイルの選択に適応する多様な提案をなしてきました。それらのいずれもが、単に機能や生産性を主張するのではなく、一貫してユーモアのある表現と独創性を明らかにしています。 本展では、ニューヨーク近代美術館にも収蔵された代表作「クリンクルシリーズ」の現代にいたるさまざまなバージョン作品をはじめ、国際陶磁器展美濃’86グランプリ受賞の注器《POTS》や入れ子のボール《インフィニティ》などのプロダクト・デザインと、楕円球体や直方体に無数の穴を開けたオブジェ風の磁器作品《KUUシリーズ》、ガラス作品やアルミ製のドアハンドル・シリーズなど、小松誠の主要作品約70点を紹介します。 ここが見どころ グラフィックデザイナーやインダストリアルデザイナーに焦点をあてる企画展の6回目となります。 これまでの展覧会 「森正洋-陶磁器デザインの革新-」「あかり:イサム・ノグチが作った光の彫刻」「河野鷹思のグラフィックデザイン-都会とユーモア」「渡辺力:リビング・デザインの革新」「柳宗理-生活のなかのデザイン-」 カタログ・チラシは、新進の竹林一茂(デザイン)と井上佐由紀(撮影)によるデザインが新鮮です! 作家紹介 1943年東京都生まれ。1965年武蔵野美術短期大学工芸デザイン科卒業、武蔵野美術大学工芸デザイン科研究室勤務(~69年)。1967年‘67日本ニュークラフト展ニュークラフト賞受賞。1970年スウェーデン・グスタフスベリ製陶所デザイン室勤務(~73年)。1973年帰国して、工房を設立する。2年後に初めての個展「手のシリーズ」開催。1979年第7回国井喜太郎産業工芸賞受賞。1980年イギリス・ヴィクトリア&アルバート美術館「ジャパン・スタイル」展招待出品。1986年第1回国際陶磁器展美濃’86デザイン部門グランプリ受賞。1997年イタリア・ファエンツァ国際陶芸展50回記念展出品。1999年武蔵野美術工芸大学工芸工業デザイン学科教授就任(~現在)。2004年ドイツ・ハンブルグ デザイン美術館「NATUR GANZ KUNST」展招待出品。2008年パリ日本文化会館「WA-現代日本のデザインと調和の精神」展招待出品。 イベント情報 アーティストトーク小松誠(出品作家、プロダクトデザイナー) 2008年11月8日(土) 15:00-16:00 ギャラリー4 *参加無料(要観覧券)、申込不要 ギャラリートーク 新見隆(武蔵野美術大学教授) 2008年12月6日(土) 15:00-16:00 ギャラリー4 *参加無料(要観覧券)、申込不要 当館主任研究員 2008年11月15日(土)2008年12月13日(土) 15:00-16:00 ギャラリー4 *参加無料(要観覧券)、申込不要 カタログ情報 購入方法、価格等はガイド・目録・展覧会カタログ一覧よりご確認ください。 開催概要 東京国立近代美術館 ギャラリー4 2008年10月28日(火)~12月21日(日) 10:00-17:00 (金曜日は10:00-20:00)*入館は閉館30分前まで 月曜日(11月3日と24日は開館、翌日休館) 一般420円(210円) 大学生130円(70円)*( )は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。*当日に限り、所蔵作品展もご覧いただけます。 高校生以下および18歳未満、65歳以上、キャンパスメンバーズ、MOMATパスポートをお持ちの方、障害者とその付添者(1名)は無料 11月2日(日)、3日(文化の日)、12月7日(日)どなたも無料でご覧いただけます! 東京国立近代美術館 武蔵野美術大学
重要文化財の秘密|講演会
本展出品作品の所蔵館の方および日本近代の絵画・彫刻・工芸の専門家による講演会です。各美術館・博物館のコレクション形成史をメインに、本展の出品作品にも触れながらお話しいただきます。 UDトーク対応(字幕表示あり) 協力:国立アートリサーチセンター 2023年4月8日(土)14:00-15:00(開場は13:40) 大谷省吾(東京国立近代美術館副館長) 東京国立近代美術館 地下1階講堂 140名(先着順) 12:00より、1階インフォメーションカウンターにて整理券を配布します。 参加無料(観覧券不要)。講演の撮影、録画、録音はお断りしております。講演会参加後の展覧会への再入場は可能です。内容や日時は都合により変更となる可能性があります。あらかじめご了承ください。本イベントのオンライン同時配信、アーカイブ配信はありません。
重要文化財の秘密|講演会
本展出品作品の所蔵館の方および日本近代の絵画・彫刻・工芸の専門家による講演会です。各美術館・博物館のコレクション形成史をメインに、本展の出品作品にも触れながらお話しいただきます。 2023年4月15日(土) 第一部 14:00-15:00(開場は13:40)古田亮(東京藝術大学大学美術館教授) 第二部 15:30-16:30(開場は15:10)舟串彩(公益財団法人永青文庫学芸員) 東京国立近代美術館 地下1階講堂 各回140名(先着順) 12:00より、1階インフォメーションカウンターにて整理券を配布します。一部のみ、二部のみの参加も可能です。一部と二部どちらも参加希望の方は、それぞれの参加券をお受け取りください。 参加無料(観覧券不要)。講演の撮影、録画、録音はお断りしております。講演会参加後の展覧会への再入場は可能です。内容や日時は都合により変更となる可能性があります。あらかじめご了承ください。本イベントのオンライン同時配信、アーカイブ配信はありません。
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早川良雄:“顔”と“形状”
展覧会について 早川良雄氏は、1917年大阪に生まれ、戦後のグラフィック・デザイン界を長年にわたり牽引し、後進に多大な影響を残しつつ生涯現役のまま2009年3月に急逝されました。 早川氏の多くの商業広告デザインとグラフィック・アート作品には、日本調モダンといった都会的な感性とともに、自由奔放な発想と大胆な構成表現、そして鮮やかな色彩感覚が溢れ、直観的な個性に満ちたイラストレーション作家の姿勢が貫かれています。特にその制作を象徴する女性像や女の“顔”の作品での多様な表現手法によって、情感と造形に迫るイラストレーションの力が発揮されました。また、後年にシリーズ化された“形状”の作品では、抽象形体を客観的に把握しつつユニークな空間認識で自在に描写するなど、多彩なシルクスクリーンやドローイング作品を表してきました。本展では、早川氏との展覧会構想を基として、そうした“顔”の原画とポスター作品を特集し、あわせて“形状”シリーズの作品を対照させ、主要な作品約70点によってその遺業を回顧します。 ここが見どころ 2009年3月に急逝するまで現役を貫いた作家本人も、構想に加わっていた展覧会です。グラフィックデザイナーやインダストリアルデザイナーに焦点をあてる企画展の7回目となります。 これまでの展覧会 「森正洋-陶磁器デザインの革新-」「あかり:イサム・ノグチが作った光の彫刻」「河野鷹思のグラフィックデザイン-都会とユーモア」「渡辺力:リビング・デザインの革新」「柳宗理-生活のなかのデザイン-」「小松誠-デザイン+ユーモア-」 作家紹介 早川良雄(1917-2009) 戦後まもない1951年に亀倉雄策や河野鷹思、原弘、山城隆一らと日本宣伝美術会を結成。1978年には日本グラフィックデザイナー協会創設に中心となって参画、また1955年には国際グラフィックデザイナー連盟に日本人初の会員として推挙されました。ドイツやスイスのグラフィック専門誌で日本人初の作品特集が組まれ、1955年第1回毎日産業デザイン賞や1966年チェコのブルーノ・グラフィック・アートビエンナーレ展などで受賞を重ねて、早くから国内外で高い評価を獲得しました。1982年紫綬褒章、1988年勲四等旭日小綬章も受けています。 イベント情報 早川良雄を語る会 永井一正(グラフィックデザイナー) 長友啓典(グラフィックデザイナー)・灘本唯人(グラフィックデザイナー)・平野敬子(デザイナー)・山口はるみ(イラストレーター) ※当初の予定から、出演者が変更になりました。ご注意ください(和田誠氏が都合により欠席)。 2010年1月16日(土) 14:00-17:00 講堂(B1F) *定員140名(入場には参加券が必要です) 諸山正則 郵便往復はがきの「往信用裏面」に郵便番号・住所・氏名(ふりがな)・電話番号・参加希望人数(1名または2名)を、「返信用表面」に郵便番号・住所・氏名を、それぞれ明記の上、下記までお申し込みください。2009年12月27日(日)*消印有効 ※一枚のはがきで2名まで申込可。2名の場合は「往信用裏面」に必ず人数をご記入ください。※抽選の有無、当落に関わらず、結果をお知らせします。※2010年1月12日(火)までに「返信用表面」が未着の場合には、お問い合わせください。※ご記入いただきました個人情報は本イベントの受付抽選以外には利用しません。 〒102-8322 東京都千代田区北の丸公園3-1東京国立近代美術館「早川良雄を語る会」係 03-3211-7781(月~土、10:00~17:00)「早川良雄を語る会」係 キュレーター・トーク 諸山正則(当館 工芸課主任研究員) 2010年2月6日(土) 15:00-16:00 ギャラリー4(2F) *参加無料(要観覧券)、申込不要 ギャラリー・トーク 菅谷富夫(大阪市立近代美術館建設準備室 主任学芸員) 2010年1月9日(土) 15:00-16:00 ギャラリー4(2F) *参加無料(要観覧券)、申込不要 山田崇雄(グラフィックデザイナー) 2010年1月23日(土) 15:00-16:00 ギャラリー4(2F) *参加無料(要観覧券)、申込不要 カタログ情報 開催概要 東京国立近代美術館 ギャラリー4 2010年1月2日(土)~2月14日(日) 10:00-17:00 (金曜日は10:00-20:00)入館は閉館30分前まで 月曜日(1月11日は開館、翌12日休館) 一般420円(210円)大学生130円(70円)※( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。※当日に限り所蔵作品展「近代日本の美術」もご覧いただけます。 高校生以下および18歳未満、65歳以上、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。※それぞれ入館の際、学生証、運転免許証等の年齢のわかるもの、障害者手帳をご提示ください。 ※お得な観覧券「MOMATパスポート」でご覧いただけます。※キャンパスメンバーズ加入校の学生・教職員は学生証または教職員証の提示でご覧いただけます。 本展と所蔵作品展「近代日本の美術」は、どなたも無料になります!2010年1月2日(土)、1月3日(日)、2月7日(日) 東京国立近代美術館 大阪市立近代美術館建設準備室
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河口龍夫展:言葉・時間・生命
展覧会について 河口龍夫(1940年、兵庫県神戸市生まれ)は、1960年代から今日に至るまで、現代美術の最前線で活躍を続けてきている作家です。彼は、鉄・銅・鉛といった金属や、光や熱などのエネルギー、さらに化石や植物の種子など、さまざまな素材を用いながら、物質と物質、あるいは物質と人間との間の、目に見えない関係を浮かび上がらせようという一貫した姿勢で制作を続けてきました。 今回の展覧会は、40年以上にわたる河口龍夫の制作のあゆみを、「ものと言葉」「時間」「生命」というキーワードのもとに3つの章で構成し、それぞれのテーマによる過去の主要作品と、新作とをあわせて展示します。「芸術は精神の冒険」であると河口はいいます。彼の作品の前で五感を研ぎ澄ませ、想像力をひろげるとき、私たちは、ものに対する新しい認識の仕方に驚かされたり、人間のスケールを超えたはるかなる過去・現在・未来の時間の流れに思いを馳せたり、あるいは生命の不思議に触れることになるでしょう。 Twitter 開設のご案内 河口龍夫展をより多くの人々に知っていただくため、ミニブログサービス「twitter」内に展覧会アカウントを立ち上げ、広報事務局が随時、情報を発信します。 展覧会構成 第1章 ものと言葉 私たちはものの存在を認識するときに、言葉を用います。しかしひとは言葉によって、この世界を捉えきれるものでしょうか。河口はその活動の初期から、こうした「存在」と「認識」との関係に鋭い考察を加えてきました。 この章では、石に発光する蛍光灯を貫通させ、物質である石と非物質である光とを共存させた《石と光》や、「闇」という実体のないものを封じ込めることで、逆にその存在を意識させる《Dark Box》など初期の作品から、国境線に着目した新作などをご紹介します。また、真っ暗闇の中で絵を描くことにより、「見る」ことと「描くこと」を改めて考えさせる《闇の中のドローイング》の体験コーナーをご用意いたします。 第2章 時間 私たちはふだん、遅刻しないように目覚まし時計をセットしたり、カレンダーで週末の予定を確認したりするなど、時間に律された生活をしていながら、あまりに日常的なために「時間とはなにか」と改めて問うことはないでしょう。けれども河口は長年にわたり、その不思議さを考え続けてきました。 この章では、天体写真のひとつひとつの星の地球からの距離をもとに、その星の光が何年前に発せられたかを書き込んだ《COSMOS》シリーズや、異なる時代のさまざまな化石をフロッタージュ(こすり出し)した紙を巨大な画面に貼り合わせた新作《関係―時のフロッタージュ・5億6000万年》など、はるかな時の流れに想像力を誘う作品をご紹介します。 第3章 生命 植物の種子は、河口の重要なモティーフのひとつです。1986年のチェルノブイリ原発事故以後、彼は放射能を通さない鉛の性質を利用し、種子を鉛で封印する作品を制作し始めます。一粒の種子を、一人の人間と対等の存在として見つめながら、河口は過去~現在~未来にわたる、生命のエネルギーのつながりを、さまざまなかたちで表してきました。本展では、1989年のポンピドゥー・センター「大地の魔術師」展にも出品された代表作《関係―種子、土、水、空気》をはじめ、全長8mの木造船に種子のエネルギーをまとわせた新作《時の航海》など、生と死をめぐる壮大なイメージの作品をご紹介します。 作家紹介 河口龍夫 略歴1940(昭和15)年 兵庫県神戸市に生まれる1962(昭和37)年 多摩美術大学絵画科卒業1965(昭和40)年 グループ「位」結成1970(昭和45)年 第10回日本国際美術展(東京ビエンナーレ)「人間と物質」出品1973(昭和48)年 パリ・ビエンナーレ、サンパウロ・ビエンナーレ出品1975(昭和50)年 文化庁芸術家在外研修員として欧米に滞在1983(昭和58)年 筑波大学芸術学系助教授(1991年同教授)1989(平成元)年 「大地の魔術師」展(パリ、ポンピドゥー・センター)出品1997(平成9)年 千葉市美術館で個展1998(平成10)年 水戸芸術館、いわき市立美術館で個展1999(平成11)年 京都市美術館で個展2003(平成15)年 筑波大学を定年退官、京都造形芸術大学大学院教授、釜山市立美術館(韓国)で個展2004(平成16)年 筑波大学芸術学系名誉教授、倉敷芸術科学大学教授2007(平成19)年 兵庫県立美術館、名古屋市美術館で個展2008(平成20)年 宇都宮美術館、入善町下山芸術の森発電所美術館で個展 河口龍夫 公式HP 作家自身のホームページでは、これまでの活動がくわしく紹介されています。 イベント情報 講演会 *いずれも聴講無料・申込不要(先着150名) 河口龍夫×松本透(当館副館長)×大谷省吾(当館主任研究員) 2009年11月14日(土) 14:00-15:30 講堂(地下1階) 河口龍夫 2009年11月22日(日) 14:00-15:30 講堂(地下1階) 河口龍夫×谷新(宇都宮美術館館長) 2009年12月5日(土) 14:00-15:30 講堂(地下1階) ギャラリー・トーク *いずれも参加無料(要観覧券)・申込不要 担当:松本透(当館副館長) 2009年11月27日(金) 18:00-19:00 企画展ギャラリー (1F) 担当:大谷省吾(当館主任研究員) 2009年12月4日(金) 18:00-19:00 企画展ギャラリー (1F) カタログ情報 開催概要 東京国立近代美術館 企画展ギャラリー 2009年10月14日(水)~12月13日(日) 10:00-17:00 (金曜日は10:00-20:00)(入館は閉館30分前まで) 月曜日[11月23日(月・祝)は開館]、11月24日(火) 一般 850円(600円)大学生450円(250円)※( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。 高校生以下および18歳未満、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。※それぞれ入館の際、学生証等の年齢の分かるもの、障害者手帳等をご提示ください。 ※本展の観覧料で、当日に限り「権鎮圭」展(ギャラリー4、2F、12月6日まで)と所蔵作品展「近代日本の美術」(所蔵品ギャラリー、4-2F)もご観覧いただけます。 11月3日(火) [文化の日]11月12日(木) [天皇陛下御在位20年慶祝行事] 東京国立近代美術館
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特集 地震のあとで:東北を思うIII コレクションを中心とした小企画
概要 2011年3月11日から3年が経ちました。当館は、コレクション展内において、2011年5月に「特集 東北を思う」を、2012年1月に「特集 東北を思う―記憶・再生・芸術」を開催してきました。3回目となる今回は、地震と津波と福島第一原子力発電所事故の後に、アーティストたちがどのように動き、どのように被災地に寄り添ってきたか。また浮かびあがってきた様々な問題にどのように向き合ってきたのかに注目しました。 展示されるのは、2013年度に収蔵したChim↑Pomと藤井光の作品。アーティストならではの姿勢により、報道では表れない、あるいは体験しづらい東北の姿が、浮かびあがっていると思います。また今回、写真家の宮本隆司から《3.11 TSUNAMI 2011》をお借りすることにしました。これは、岩手県釜石市の住民が撮影した津波の映像をベースとし、そこに、宮本が後日行った撮影者へのインタビュー映像を加えたもの。宮本と被災者との「共同作業」による、津波の伝達だとも言えます。さらにChim↑Pomの《REAL TIMES》(寄託作品)も展示いたします。*一室ではなく複数箇所に分かれて展示いたします。 展示作品 藤井光 (1976- )Fujii Hikaru 《沿岸部風景記録 福島県飯舘村 2012年8月》2012年ヴィデオ (カラー、サウンド 12分47秒)東京国立近代美術館所蔵 《プロジェクトFUKUSHIMA!》2012年ヴィデオ (カラー、サウンド 17分(オリジナルは90分))東京国立近代美術館所蔵 宮本隆司 (1947- ) Miyamoto Ryuji 《3.11 TSUNAMI 2011》2011年ヴィデオ (カラー、サウンド) 瀬戸元+宮本隆司 岩手県釜石市両石 34分10秒 池田盛子+宮本隆司 岩手県釜石市唐丹町荒川 30分56秒 小林兼三郎+宮本隆司 岩手県釜石市箱崎町仮宿 27分2秒作家蔵 Chim↑Pom 《REAL TIMES》2011年ヴィデオ (カラー、サウンド 11分11秒)寄託(宮津大輔氏蔵) 《気合い100連発》2011年ヴィデオ (カラー、サウンド 10分30秒)東京国立近代美術館所蔵 《BLACK OF DEATH 2013》2013年ヴィデオ (カラー、サウンド 8分53秒)東京国立近代美術館所蔵 開催概要 東京国立近代美術館 ギャラリー4 2014年4月15日(火)~6月1日(日) 10:00-17:00 (金曜日は10:00-20:00)*入館は閉館30分前まで 月曜日(ただし5月5日は開館)、5月7日(水) 所蔵作品展「MOMATコレクション」観覧料一般 430円(220円) 大学生130円(70円) 観覧料については、 所蔵作品展「MOMATコレクション」のページでご確認ください。 5月4日(日)、5月18日(日・国際博物館の日)、6月1日(日) 東京国立近代美術館
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彫刻を作る/語る/見る/聞く
展覧会について 東京国立近代美術館では2005(平成17)年より、コレクション展に展示された作品の前で、活躍中のアーティスト本人に自作について語っていただく「アーティスト・トーク」を開催してきました。この催しは、もともと現代の美術作品を理解するための親しみやすい導入になることを期待して始められましたが、すでに30回を重ねるこれらのトークを収録した映像は、それぞれの作者の歩みや、そのときに考えていたことを伝える歴史的記録としてみることもできます。 このたびの展示では、これまでのさまざまな分野のトークの中から、とくに彫刻に焦点をあて、トークのダイジェスト映像と当館コレクションの作品とをあわせてご紹介します。登場する3人の彫刻家、黒川弘毅、鷲見和紀郎、戸谷成雄は、いずれも1970年代から発表活動を始め、作ることの意味を根本から問い直し、彫刻表現の可能性を追究してきました。彼らの問題意識やその追究の成果を、トークと作品から感じ取っていただければ幸いです。 出品作家 黒川弘毅 1952年東京都生まれ。1979年東京造形大学美術学部彫刻専攻研究室修了。1991-92年、文化庁派遣在外研究員としてイタリア留学。1980年に最初の個展(楡の木画廊)。以来、国内外で発表多数。「もの派とポストもの派の展開」(1987年、西武美術館)、「現代美術への視点 形象のはざまに」(1992年、当館)、「光州ビエンナーレ」(2000年)などに出品。2016年平塚市美術館で個展。2005年10月14日に当館でアーティスト・トーク開催。 鷲見和紀郎 1950年岐阜県生まれ。1972年三木富雄のアシスタントを務める。同年Bゼミ修了。1999-2000年、文化庁派遣在外研究員としてフランス留学。1972年に最初の個展(ギン画廊)。以来、国内外で発表多数。「現代美術への視点 形象のはざまに」(1992年、当館)、「ART TODAY 2000」(2000年、セゾン現代美術館)、「今日の作家XI 鷲見和紀郎・畠山直哉展」(2007年、神奈川県立近代美術館)などに出品。2006年11月10日に当館でアーティスト・トーク開催。 戸谷成雄 1947年長野県生まれ。1975年愛知県立芸術大学大学院彫刻専攻―修了。1974年に最初の個展(ときわ画廊)。以来、国内外で発表多数。「第43回ヴェネチア・ビエンナーレ」(1988年)、「プライマル・スピリット」(1990年、北米巡回)、「光州ビエンナーレ」(2000年)などに出品。広島市現代美術館(1995年)、愛知県美術館(2003年)などで個展。2004年芸術選奨文部科学大臣賞受賞。2011年6月5日に当館でアーティスト・トーク開催。 開催概要 東京国立近代美術館本館ギャラリー4 5月27日(土)~11月5日(日) 10:00-17:00(金曜・土曜は10:00-20:00)企画展「日本の家 1945年以降の建築と暮らし」会期中(7月19日~10月29日)の金曜・土曜は21:00まで※入館は閉館30分前まで 月曜日[ただし、7月17日、9月18日、10月9日は開館]、7月18日(火)、9月19日(火)、10月10日(火) 一般 500円 (400円)大学生 250円 (200円) 5時から割引:一般 300円大学生 150円 ( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。7月21日(金)-8月26日(土)の期間中 金・土曜の17:00以降は学生のみ無料。高校生以下および18歳未満、65歳以上、障害者手帳をお持ちの方とその付添者1名は無料。それぞれ入館の際、学生証、運転免許証等の年齢の分かるもの、障害者手帳等をご提示ください。お得な観覧券「MOMATパスポート」でご観覧いただけます。キャンパスメンバーズ加入校の学生・教職員は学生証または教職員証の提示でご観覧いただけます。「友の会MOMATサポーターズ」、「賛助会MOMATメンバーズ」(同伴者1名まで)会員の方は、会員証のご提示でご観覧いただけます。「MOMAT支援サークル」のパートナー企業の皆様は、社員証のご提示でご観覧いただけます。(同伴者1名迄。シルバー会員は本人のみ)本展の観覧料で、入館当日に限り、所蔵作品展「MOMATコレクション」(所蔵品ギャラリー、4-2F)、工芸館 所蔵作品展「こども×おとな工芸館 調度❤ハッピーのかたち」(7/4~9/3に限る)もご観覧いただけます。 毎月第一日曜日(6月4日[日]、7月2日[日]、8月6日[日]、9月3日[日]、10月1日[日]、11月5日[日])および 11月3日[金・文化の日] 東京国立近代美術館
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解放され行く人間性 女性アーティストによる作品を中心に
展覧会について 当館は昨年度、「解放され行く人間性」と題された作品を購入しました。丸木 俊という女性アーティストが描いた、堂々とした裸婦像です。この小企画は、そ の作品とそのタイトルにインスパイアされて生まれました。 最初の小さな部屋には、まず、20世紀初頭および1950年代の男性画家による女性像 を展示しています。また、同じ部屋には戦後から50年代にかけての女性アーティストも作品を展示しています。その後、60年代から70年代にかけての抽象美術、女性の役割にフォーカスをあてた70年代の映像作品、身体の「美しさ」を再考する80年代の写真などが続きます。ほとんどが女性アーティストによ る作品ですが、ところどころに、セクシャリティを問う男性アーティストによる 作品も展示しています。 イベント ダンス&詩の朗読パフォーマンス 8月24 日(土)18:00~19:30 地下1 階講堂 エイコ(Eiko and Koma ダンサー)、フォレスト・ギャンダー(詩人)、マシュー・チョジック(ライター)、中川映里(翻訳者) 申込不要(当日10:00より1階受付で配布。先着130名様)、無料 開催概要 ギャラリー4 2019年6月18日(火)~ 10月20日(日) 10:00-17:00(金曜・土曜は10:00-20:00)※入館は閉館30分前まで7月2日-10月6日の金曜・土曜は、21:00まで(入館は閉館30分前まで) 月曜日[ただし7月15日、8月12日、9月16日、9月23日、10月14日は開館]、7月16日(火)、8月13日(火)、9月17日(火)、9月24日(火)、10月15日(火)【台風19号の影響により、10月12日(土)、13日(日)は臨時休館いたします。】 一般 500円 (400円)大学生 250円 (200円) 5時から割引(金曜・土曜): 一般 300円大学生 150円 7月19日-10月6日の17時以降は、大学生無料 ( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。 高校生以下および18歳未満、65歳以上、障害者手帳をお持ちの方とその付添者1名は無料。 それぞれ入館の際、学生証、運転免許証等の年齢の分かるもの、障害者手帳等をご提示ください。 17時以降の入館は「MOMATコレクション」観覧料が一般300円、大学生150円になります。 (ただし7月19日-10月6日17時以降は、大学生無料) お得な観覧券「MOMATパスポート」でご観覧いただけます。 キャンパスメンバーズ加入校の学生・教職員は学生証または教職員証の提示でご観覧いただけます。 「友の会MOMATサポーターズ」、「賛助会MOMATメンバーズ」会員の方は、会員証のご提示でご観覧いただけます。「MOMAT支援サークル」のパートナー企業の皆様は、社員証のご提示でご観覧いただけます。(同伴者1名迄。シルバー会員は本人のみ)本展の観覧料で、入館当日に限り、工芸館 所蔵作品展「デザインの(居)場所」(6月4日-6月30日)、「みた?―こどもからの挑戦状」(7月13日-9月1日)もご観覧いただけます。 毎月第一日曜日(7月7日、8月4日、9月1日、10月6日) *所蔵作品展 「MOMATコレクション」、「解放され行く人間性 女性アーティストによる 作品を中心に」のみ 東京国立近代美術館
男性彫刻
展覧会について 荻原守衛《文覚》1908年、撮影:大谷一郎 20世紀初頭から1940年代にかけて日本で生み出された、男性をかたどった彫刻を紹介します。会場は3つのコーナーに分かれます。右に進んだ広いスペースには、筋骨隆々の男たちが並びます。「強い男」の一群です。その奥に続くのは肖像彫刻を中心とする作品たちです。「賢い男」と言っていいでしょう。さいごの部屋には主に老人像を並べています。「弱い男」です。それぞれのコーナーには、男性への同じような視線をもつ絵画も一緒に展示しています。 個々の作品は、石膏像を所蔵するものはあえてそちらを選びました。石膏像は色が塗られていればまだしも、白いままだと汚れて見えますが、作家が粘土で作った像から直接型をとって作られただけに、そこからさらに型抜きしたブロンズ像よりも細部の工夫を忠実に伝えます。 あらゆる表現は、時代や社会の価値観と無縁ではないと言われます。いわゆる「男らしさ」もそう。彫刻家たちはそうした価値観を利用して、西洋で王道だった裸体彫刻を日本に根付かせもし、逆にそれに縛られもしました。そんなことも考えあわせながら、男性彫刻の魅力を見ていきましょう。 「男性彫刻」ににじりよるためのQ&A 配布したリーフレット表紙 会場で、「男性彫刻」ににじりよるためのQ&A と題するリーフレット(限定4000部)を配布します。 Q1. なぜ男性像なのか? 近代彫刻で女性像ばかりを思い浮かべるとしたら、それは「スター」彫刻の展示に偏りがちな美術館の責任でもあります。実際には女性像と同じくらい男性像も数多く制作され、当館にも収蔵されています。いわば蔵出し展でもあるこの小企画展では、石膏像も含め展示機会の少ない作品を交えつつ、男性彫刻に見られる3つの傾向をとりあげて紹介します。 Q2. なぜ裸なのか? とくに西洋由来の塑像において西洋彫刻が範にされたからです。日本画より洋画で裸体がよく描かれたことと同じ背景をもちますが、洋画家より彫刻家の方が、匿名の裸体像の表現にことさらに専心しました。当時の文展での裸体像への取り締まりに対し、白井雨山は「裸体彫刻は吾等に取りては最も大切なる生命である」(『太陽』1908年12月1日号)と抗議したりしています。一方、木彫で着衣像が主流なのは、肖像や神仙を着衣像で表す伝統に、より近かったからです。 このつづきは、リーフレットで! ※リーフレットは、大好評につき、ついに配布終了となりました イベント 新型コロナウィルス感染症の感染拡大を防ぐため、当面の間、すべての講演会などのプログラムを中止致します。 開催概要 東京国立近代美術館2階 ギャラリー4 2020年11月25日(水)~2021年2月23日(火・祝) 10:00-17:00 *入館は閉館30分前まで ※当面の間、金曜・土曜の夜間開館は行いません。 月曜日[ただし1月11日は開館]、12月28日(月)~1月1日(火)、1月12日(火) 会場では当日券を販売しています。会場の混雑状況によって、当日券ご購入の列にお並びいただいたり、入場をお待ちいただく場合がありますので、オンラインでの事前のご予約・ご購入をお薦めいたします。 新型コロナウイルス感染症予防対策のため、 ご来館日時を予約する日時指定制を導入いたしました。「MOMATコレクション」のご予約で「男性彫刻」がご覧いただけます⇒こちらから来館日時をご予約いただけます。※上記よりチケットも同時にご購入いただけます。※観覧無料対象の方(65歳以上、高校生以下、障害者手帳をお持ちの方とその付添者1名、招待券をお持ちの方等)についても、上記より来館日時をご予約いただけます。※お電話でのご予約はお受けしておりません。 一般 500円 (400円)大学生 250円 (200円) 5時から割引(金曜・土曜)一般 300円大学生 150円 ( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。 高校生以下および18歳未満、65歳以上、障害者手帳をお持ちの方とその付添者1名は無料。 入館の際に、学生証、運転免許証等の年齢の分かるもの、障害者手帳等をご提示ください。 お得な観覧券「MOMATパスポート」でご観覧いただけます。 キャンパスメンバーズ加入校の学生・教職員は学生証または教職員証の提示でご観覧いただけます。 「友の会MOMATサポーターズ」、「賛助会MOMATメンバーズ」会員の方は、会員証のご提示でご観覧いただけます。「MOMAT支援サークル」のパートナー企業の皆様は、社員証のご提示でご観覧いただけます。(同伴者1名迄。シルバー会員は本人のみ) 東京国立近代美術館
