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アジアにめざめたら:アートが変わる、世界が変わる 1960-1990年代
アジア各地のアヴァンギャルド・アートが東京に集結! 本展はかつてないスケールで、アジア各地の現代アートの黎明期である1960 年代から1990 年代に焦点をあてる展覧会です。 10を超える国と地域から、激動の時代に生まれた挑戦的かつ実験的な約140点の作品を一堂に集め、その共通点と違いを発見していきます。 日本、韓国、シンガポールの国立美術館3館と国際交流基金アジアセンターによる5年に及ぶ共同プロジェクトの集大成として日本で開幕、その後韓国とシンガポールに巡回します。 本展のポイント 東アジア・東南アジア・南アジアという広範囲を対象に、1960 年代から1990 年代に発生した近代美術から現代美術への転換期に焦点をあてる初の展覧会です。 本展は、東京国立近代美術館、韓国国立現代美術館、ナショナル・ギャラリー・シンガポールと国際交流基金アジアセンターによる、アジアの戦後美術を再考する5年に及ぶ国際共同プロジェクトの集大成です。日本で開幕し、その後2019年にかけて、韓国とシンガポールに巡回します。 日本、韓国、台湾、中国、香港、インドネシア、シンガポール、タイ、フィリピン、マレーシア、インドなど、10を超える国と地域の90組以上の作家による約140点の作品が東京に集結。絵画、彫刻、版画、写真、映像、パフォーマンス、インスタレーションなど、多様なアヴァンギャルド・アートを一挙にご紹介します。 この時期のアジアは、植民地支配からの独立と急速な近代化、東西冷戦によるイデオロギーの対立やベトナム戦争の勃発、民族間の対立や民主化運動の高揚など、社会を揺るがす大きな出来事が続きました。今回ご紹介するのは、その時代を生きたアーティストたちが、自らの生きるローカルな現実にとって「美術」とは何かを問いかけ、既存のジャンルにとどまらない表現方法を開拓した末に生まれた、挑戦的かつ実験的な作品の数々です。 本展では、時代や場所の異なるアートを、国の枠組みを越えて比較することで、思いがけない響き合いを発見することを目的としています。近年、アジアからの観光客が急増し、日本とアジアの文化交流が新たな段階に移行しつつある中、本展で得られる体験は、アートと世界の見方を変え、アジアとの新たな関係を築くヒントに繋がるでしょう。 展覧会の構成 時系列や国・地域の枠にとらわれず、テーマごとに分類した3章から構成されています。第1章では「美術」の表現方法が多様なメディアに拡張していく局面を、第2章では新しい芸術動向が展開した「都市」という舞台を、第3章では社会の変革につながる「集団」を形成するアートの力を考察します。アジアの多様な歴史とアートの変化をつなぐ、いくつもの視点が盛り込まれています。 イントロダクション 展覧会の全体像を理解しやすいよう、今回取り上げるアジアの地域とその複雑な社会背景を、時代を象徴する作品に地図や年譜を加えて紹介します。 1. 「美術」を問い直す…新たな表現方法の開拓 1968 年以降世界中に波及した学生運動を契機に、アジア各地では近代化に対する問題意識が芽生え、「美術」という西洋由来の概念にも疑問が投げかけられました。若い作家たちは、従来の絵画や彫刻という形式にとらわれず、自らの身体や日常的な素材を活用し、それぞれの地域性に即した新たな表現方法を開拓していきます。 絵画を燃やすダダ的な行為や、ギャラリーの中に酒場を仮設する体験型のイベントなど、「美術」という制度を批評する仕事とともに、石、クッション、ガラス、わら、ドライアイスなど物質との新たな対話をうながす作品を紹介します。 2. 芸術家と「都市」…新しいアートが展開した場 1960 年代以降、アジアの主要都市では、急速に進行した近代化によって人々の生活が激変しました。同時に消費社会による共同体の崩壊や貧困問題、民族紛争など都市の日常に潜んでいる矛盾が強く意識されるようになりました。 光と影の両面をもつ都市のイメージを新鮮な感覚で表現した映像作品や、広告イメージを活用して消費社会を皮肉るような絵画が登場します。さらに美術館やギャラリーを飛び出して路上という公共空間でパフォーマンスが行われました。このように「都市」は実験的な表現をはぐくむ場となったのです。 3. 新しい「連帯」を求めて…アーティスト・グループの誕生 自由を求める若い表現者たちは、抑圧的な体制や社会的なタブーにも臆することなく、新しい表現を可能にするスペースをこじ開けようとしました。 民衆との「連帯」を主張するマニフェストを掲げるグループや、ジャンル横断的な活動を展開したグループなど、多くの芸術家集団が誕生したのもこの時期の特徴です。とりわけ民主化運動の過程では、壁画やバナー、看板、ヴィデオなどを使ってリアルな現実を多くの人々と共有する試みが登場しました。アジアの現実にめざめた作家たちは、アートがもつコミュニケーションの力に活路を見いだしたのです。 出品作家・グループ( 一部) 日本:ゼロ次元、中村宏 韓国:キム・グリム、ホン・ソンダム 台湾:張照堂、陳界仁 中国:王晋、宋冬 香港:エレン・パウ、フロッグ・キング インドネシア:F X ハルソノ、ジム・スパンカット シンガポール:タン・ダウ、ラジェンドラ・グール タイ:モンティエン・ブンマー、アーティスト・フロント、ワサン・シッティケート フィリピン:ホセ・テンス・ルイス、パブロ・バエン・サントス マレーシア:レッザ・ピヤダサ、ウォン・ホイ・チョン インド:ナリニ・マラニ、グラムモハメド・シェイク イベント ※詳細等は都合により変更される場合がございますので、最新情報は随時このページをご確認ください。 専門家をお招きしてのレクチャー(全3回) 展覧会のテーマとなっている1960~90年代のアジア各国・地域に焦点を当て、当時の文化・芸術をめぐる社会状況を専門家の方々にお話しいただきます。第1回と第2回は、レクチャーに先立ち映画上映もいたします。 ■開催日:第1回 12月8日(土)13:00-16:30第2回 12月22日(土)13:00-16:30第3回 12月23日(日)14:30-16:00 ■会場:地下1階講堂(開場は開演30分前)申込不要(先着140名)、参加無料、要観覧券(使用済み半券可) ■内容:12月8日(土)…「越境する中華圏の文化と社会 ―中国、香港、台湾」ゲスト 倉田 徹(立教大学教授)、林 ひふみ(明治大学教授)上映映画『あの頃、この時』(監督 楊力州、台湾、2014年、113分) 12月22日(土)…「光州事件と80年代民衆美術―韓国」ゲスト 真鍋 祐子(東京大学東洋文化研究所教授)上映映画『光州5・18』(監督 キム・ジフン、韓国、2007年、121分) 12月23日(日)…「東南アジアの民衆演劇運動とマレーシア現代演劇:ファイブ・アーツ・センターの活動から」ゲスト 滝口 健(ドラマトゥルグ、翻訳家) ■お問合せ先:国際交流基金アジアセンター(TEL 03-5369-6140) ※詳しくはこちらから タイ、地獄の想像力 ―地獄寺からアピチャッポンまで トーク&上映会 今秋10月15日に刊行された書籍『タイの地獄寺』著者の椋橋彩香氏と、森美術館アソシエイト・キュレーターの徳山拓一氏を迎えて、1960~70年代に市井の人々により作られた奇妙な造形物「タイの地獄寺」の魅力や、当時の現代アートシーンとの共通点、社会情勢との関係などを探ります。地獄寺(諸説あり)で撮られたアピチャッポン・ウィーラセタクンの映像作品《Fireworks(Archives)》も特別上映いたします。 ■開催日:2018年12月2日(日)13:30~15:00 ■会場:地下1階講堂(開場は開演30分前)申込不要(先着140名)、参加無料、要観覧券(使用済み半券可) ■ゲスト:椋橋彩香(研究者・早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程)、徳山拓一(森美術館アソシエイト・キュレーター) ギャラリートーク 本展企画者の鈴木勝雄と桝田倫広(共に当館主任研究員)による会場内でのトークイベント。(各回とも約1時間) ■開催日:第1回 11月3日(土)13:30~14:30 担当・鈴木(主に1章を中心に)第2回 11月11日(日)13:30~14:30 担当・桝田(主に1章を中心に)第3回 11月23日(金)19:00~19:45 担当・鈴木(主に2章を中心に)第4回 12月7日(金)19:00~19:45 担当・鈴木(主に3章を中心に)第5回 12月9日(日)13:30~14:30 担当・桝田(主に2章を中心に)第6回 12月14日(金)19:00~19:45 担当・桝田(主に3章を中心に) ■会場:1F企画展ギャラリー申込不要、聴講無料、要観覧券 アートライブラリでの資料展示 「アジアにめざめたら」展の関連企画として、アートライブラリにて資料展示を開催。展示資料は全て閲覧可能です。 ■開催日:2018年11月16日(金)~12月22日(土) ■会場:アートライブラリ入場無料 ※詳しくはこちらから ゼロ次元「いなばの白うさぎ」(オリジナル版)上映会&トーク 1960年代の高度経済成長期の日本に登場し、街頭で裸体のパフォーマンスを展開して時代の寵児となった前衛芸術集団・ゼロ次元。今回、彼らの活動の総決算ともいえる1970年制作の映画『いなばの白うさぎ』のオリジナル版を上映します。「アジアにめざめたら」展で上映されているダイジェスト版とは異なり、2時間を越える長大なオリジナル版を鑑賞できる貴重な機会です。上映後には、美術・メディア研究者、映像作家の細谷修平氏に、ゼロ次元の活動を歴史的に位置づけるいくつかの視点をお話いただきます。 ■開催日:2018年11月25日(日)13:00~16:30 ■会場:地下1階講堂(開場は開演30分前)申込不要(先着140名)、参加無料、要観覧券(使用済み半券可)※作品には一部過激な表現が含まれますのでご注意ください。 ■上映会スケジュール:13:00 「いなばの白うさぎ」上映(2時間12分)15:30 ゲスト細谷修平氏によるトーク16:30 終了予定 ■ゲスト:細谷修平(美術・メディア研究者、映像作家)アーティストの活動に関わる聞き取りや調査、記録を通して、アート・ドキュメンテーションを行なっている。主には1960年代の芸術と政治、メディアを研究テーマとして、映像やテキストによる記録を行い、シンポジウムや書籍のプログラムを通した活動を展開。東日本大震災後は仙台に在住し、記録と芸術についての考察と実践を継続している。 国際シンポジウム 「アジアのアヴァンギャルドをネットワーク化する: 『アジアにめざめたら』展をてがかりに」 この国際シンポジウムは、アジアという「地域」の枠組みで思想や文化の流通や連関を探る本展を、「グローバル」な視座に開くことを目的に企画されました。「アジアにめざめたら」展を担当したキュレーターに、東南アジアを拠点に活動する研究者を加え、「ローカル」、「リージョナル」、「グローバル」という異なるレベルの視座を行き来しながら、戦後美術の歴史の新しい捉え方について展覧会に即して具体的に議論します。展覧会が取り上げた三つのトピック──①制度批評とオルタナティヴの希求、②身体/物質/都市、③アートと社会参画──をもとに、本展が試みた比較論的なアプローチについて意見を交わしたのち、シンポジウムの締めくくりとして、トランス・ナショナルな美術史、あるいはグローバル美術史の可能性と課題について論点を整理します。なお、国際交流基金が石橋財団の特別助成を受け、実施する「現代美術キュレーター等交流事業(米国)」へ参加するために来日するアメリカのキュレーターも参加予定です。 ■開催日:2018年10月13日(土)10:30~17:00 ■会場:地下1階講堂(開場は開演30分前)申込不要(先着130名)、聴講無料、要観覧券(使用済み半券可)※同時通訳つき ■登壇者:展覧会担当者鈴木勝雄(東京国立近代美術館)桝田倫広(東京国立近代美術館)ペ・ミョンジ(韓国国立現代美術館)セン・ユージン(ナショナル・ギャラリー・シンガポール) アメリカからの参加者サラ・クライェヴスキー(ポートランド美術館)ナンシー・リム(サンフランシスコ近代美術館)ロリー・パデケン(サンノゼ美術館) アン・フイキョン(グッゲンハイム美術館) アジアからの参加者サイモン・スーン(マラヤ大学) ■プログラム:10:30~10:55 開会のあいさつ、シンポジウムの趣旨説明11:00~12:00 セッション1「制度批評とオルタナティヴの希求」12:00~13:00 休憩13:10~14:20 セッション2「身体/物質/都市」14:30~15:40 セッション3「アートと社会参画」15:40~16:00 休憩16:00~17:00 まとめ「グローバル美術史の可能性と課題」 カタログ 開催概要 東京国立近代美術館 1F 企画展ギャラリー 2018年10月10日(水)~ 2018年12月24日(月・休) 10:00-17:00(金・土曜は10:00-20:00)*入館は閉館30分前まで 月曜(12/24は開館) 一般1,200(900)円大学生800(500)円 ( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。 高校生以下および18歳未満、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。それぞれ入館の際、学生証等の年齢のわかるもの、障害者手帳等をご提示ください。 キャンパスメンバーズ加入校の学生は、学生証の提示で割引料金500円でご鑑賞いただけます。 本展の観覧料で入館当日に限り、「MOMATコレクション」(4-2F)、「遠くへ行きたい コレクションによる小企画」(2F ギャラリー4)、「日本・スウェーデン外交関係樹立150周年 インゲヤード・ローマン展」 (工芸館)もご覧いただけます。 本展使用済み入場券をお持ちいただくと、2 回目以降は特別料金 (一般 500 円、大学生 250 円)でご覧いただけます。 11月3日 東京国立近代美術館、国際交流基金アジアセンター、韓国国立現代美術館、ナショナル・ギャラリー・シンガポール 韓国国立現代美術館 2019年1月31日(木)~5月6日(月) ナショナル・ギャラリー・シンガポール 2019年6月13日(木)~9月15日(日)
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19世紀ドイツ絵画名作展:プロイセン文化財団ベルリン国立美術館所蔵
1978年に当館は、ドイツ・ロマン派の絵画を集めた「フリードリッヒとその周辺」展を開催している。本展では、そのロマン派からいわゆるドイツ印象派に至るまでの、19世紀ドイツ絵画の流れを概観した。なかには日本で一度も紹介されたことのない作家も含まれ、19世紀ドイツ絵画の本質を知るうえで貴重な機会となった。「ドイツ・ロマン主義」「ビーダーマイヤーの時代」「ドイツ生まれのローマ人」「リアリズム」の4つのパートで構成。 開催概要 東京国立近代美術館 1986年2月1日‒3月23日(44日間) 53,319人(1日平均1,212人) 25.5×21.5cm (186) p. 19世紀のドイツ絵画:芸術家と社会 / シュテファン・ヴェツォルト 十九世紀ドイツ絵画名作展 ロマン派から写実派まで / 滝悌三 日本経済新聞 1986年2月15日 [音楽展望]二つの美術展 「内容」と「形」が噛み合わず 考える事を強制する力もつ / 吉田秀和 朝日新聞(夕) 1986年3月18日 [Arts] German and English / Timothy Harris, Asahi Evening News, February 7, 1986 64点 オスヴァルト・アッヒェンバッハ フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラー エラスムス・リッター・フォン・エンゲルト フリードリヒ・オーヴァーベック フェルディナント・フォン・オリヴィエ フランツ・クリューガー ミヒャエル・カール・グレゴロヴィウス ゲオルク・フリードリヒ・ケルスティング エドゥアルト・ゲルトナー ヨーゼフ・アントン・コッホ ロヴィス・コリント ゴットリープ・シック モーリッツ・フォン・シュヴィント カール・シュピッツヴェーク カール(シャルル)・シューフ カール・フリードリヒ・シンケル ハンス・トマ ヴィルヘルム・トリューブナー アンゼルム・フォイエルバッハ カスパール・ダヴィット・フリードリヒ カール・ブレッヒェン アーノルト・ベックリン ハンス・フォン・マレース アドルフ・フォン・メンツェル ルイ・フェルディナント・フォン・ライスキ ヴィルヘルム・ライブル マックス・リーバーマン ルートヴィヒ・リヒター フィリップ・オットー・ルンゲ カール・ロットマン / 30人 東京ドイツ文化センター 朝日新聞社
眠り展:アートと生きること ゴヤ、ルーベンスから塩田千春まで
はじめに 国立美術館コレクションでみる「眠り」のかたち 「眠り」は、人々にとって生きていく上で欠かせないだけでなく、芸術家たちの創造を駆り立ててもきました。本展では、国立美術館所蔵の絵画、版画、素描、写真、立体、映像など、幅広いジャンルの作品約120点によって、「眠り」がいかに表現されてきたか、それが私たちに投げかけるものは何かを探ります。 「眠り」をテーマに生み出されたアートは、起きている時とは異なる視点で、私たちの日常の迷いや悩みに対するヒントを与えてくれるでしょう。 本展のポイント 「陰影礼讃」(2010 年)、「No Museum, No Life? ーこれからの美術館事典」(2015 年)に続く、国立美術館合同展の第3弾。ルーベンス、ゴヤ、ルドン、藤田嗣治、内藤礼、塩田千春など、国立美術館の豊富な所蔵作品の中から厳選した古今東西のアーティスト33人の作品約120 点が一堂に会します。 国立美術館とは 東京国立近代美術館、京都国立近代美術館、国立西洋美術館、国立国際美術館、国立新美術館、国立映画アーカイブの6館から成る日本のナショナルミュージアム。国立美術館が所蔵するコレクションは、一人でも多くの方に見ていただきたい国の芸術財産であり、紀元前から現代、絵画、写真、映像、デザインなど多岐にわたり、美術作品の所蔵数は約4万4千点にのぼります。 眠り展メインビジュアルデザイン:平野篤史(AFFORDANCE) 見どころ 本展は、18-19 世紀に活躍した巨匠・ゴヤを案内役に、美術における眠りが持つ可能性を、序章、終章を含む7章構成でたどります。ルーベンス、ルドンから、河原温、内藤礼、塩田千春まで、美術史上の名作から現代アートに至るまでを意外な取り合わせでご紹介します。 展覧会の構成 序章 目を閉じて 眠りは、目を閉じることから始まります。眠ること、目を閉じることは、いかにも無防備で頼りない行為に思えるかもしれません。一方で目を閉じることは、自己の内面と静かに向き合うことを導きます。出品作家:ペーテル・パウル・ルーベンス、ギュスターヴ・クールベ、オディロン・ルドン、河口龍夫ほか 第1章 夢かうつつか 人は、夢と現実を行き来しながら生きています。そして時には、夢と現実のはざまの「夢かうつつか」はっきりしない状態になることがあります。 眠りは、夢と現実、あるいは非現実と現実をつなぐものであり、それらの連続性の中に存在するのです。出品作家:マックス・エルンスト、瑛九、楢橋朝子、饒加恩(ジャオ・チアエン)ほか 第2章 生のかなしみ 永眠という言葉があるように、眠りは死に喩えられます。眠りは生きる上で必要なものでありながら、その裏側には死が存在するのです。本章の表題にある「かなしみ」には、「悲しみ」だけでなく「愛(かな)しみ」という、死と隣り合わせにありながらも懸命に生きようと生をいとしむ前向きな意味合いが含まれます。そんな生のかなしみを思う表現をご紹介します。出品作家:小林孝亘、内藤礼、塩田千春、荒川修作ほか 第3章 私はただ眠っているわけではない 単に眠っているだけに見える人物像でも、描かれた当時の時代背景などの文脈を加えたり、現代の状況に重ね合わせることで、異なる意味が引き出されることがあります。出品作家:阿部合成、香月泰男、北川民次、森村泰昌ほか 第4章 目覚めを待つ 眠りの後には目覚めが訪れます。現在眠っているものでも、将来的な目覚めを期待させるのです。芸術家たちの作品の中に見て取ることができる、目覚めにまつわる表現をご紹介します。出品作家:河口龍夫、ダヤニータ・シン、大辻清司 第5章 河原温 存在の証しとしての眠り 戦後美術を代表する芸術家の一人である河原温(1932-2014年)の作品を通じて、眠りと目覚め、生と死との関係性について探ります。出品作家:河原温 終章 もう一度、目を閉じて アートにおける「眠り」、目を閉じる表現は、実に大きな意味の広がりを持っています。単に眠っている(目を閉じている)ように見える人物像であっても、そこには違う意味合いが感じられるようになるでしょう。目を閉じることは、他者の視線に身を任せることを意味する反面、自らの来し方・行く末を思い、静かに瞑想する機会を与えてくれます。目を閉じる人が描かれた作品を前にした私たちにも、これまでの日常を振り返り、これからをいかに過ごすかを考えるためのヒントがもたらされるはずです。出品作家:ピエール・ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ、金明淑(キム・ミョンスク) 展示デザインについて 本展では、展示室の設計デザインをトラフ建築設計事務所が、グラフィックデザインを平野篤史氏(AFFORDANCE)が手がけました。「眠り」というテーマから、展示空間にはカーテンを思わせる布、布のようなグラフィックなどが現れます。また、「夢かうつつか」はっきりしない状態をイメージさせる不安定な感じの文字デザインなど、起きていながらにして「眠り」の世界へいざなう様々な仕掛けが見どころです。また、もう一つ本展の重要なテーマに「持続可能性」(sustainability)があります。「眠り」は生命を維持するために欠かせないものであり、繰り返されるもの。それとリンクする形で、少しでも環境の保全を目指すべく前会期の企画展「ピーター・ドイグ展」の壁面の多くを再利用しています。 アートマップ『ART WALK MAP with「眠り展」』のご紹介 WEB版『美術手帖』ご協力のもと、「眠り展」鑑賞とともに訪れたい美術館周辺スポットを掲載したアートマップを作成していただきました。お出かけできる方は是非参考に、なかなかお越しいただけない方でも「眠り展」の魅力ともに、お出かけ気分を味わえます。※2021年2月現在の情報です。 カタログ 開催概要 東京国立近代美術館 1F 企画展ギャラリー 2020年11月25日(水)~ 2021年2月23日(火・祝) 10:00-17:00 *入館は閉館30分前まで※当面の間、金曜・土曜の夜間開館は行いません。 月曜[2021年1月11日(月)は開館]、12月28日(月)~ 2021年1月1日(金・祝)、2021年1月12日(火) 会場では当日券を販売しています。会場の混雑状況によって、当日券ご購入の列にお並びいただいたり、入場をお待ちいただく場合がありますので、オンラインでの事前のご予約・ご購入をお薦めいたします。新型コロナウイルス感染症予防対策のため、 ご来館日時を予約する日時指定制を導入いたしました。⇒こちらから来館日時をご予約いただけます。 上記よりチケットも同時にご購入いただけます。 観覧無料対象の方(高校生以下の方、障害者手帳をお持ちの方とその付添者1名、キャンパスメンバーズ加入校の学生・教職員の方、招待券をお持ちの方等)についても、上記より来館日時をご予約いただけます。 お電話でのご予約はお受けしておりません。 一般 1,200(1,000)円大学生 600 (500) 円 ( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。 高校生以下および18歳未満、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。それぞれ入館の際、学生証等の年齢のわかるもの、障害者手帳等をご提示ください。 キャンパスメンバーズ加入校の学生・教職員は、学生証・職員証の提示により無料でご鑑賞いただけます。 本展の観覧料で入館当日に限り、所蔵作品展「MOMATコレクション」(4-2F)、「コレクションによる小企画 男性彫刻」(2F ギャラリー4)もご覧いただけます。 独立行政法人国立美術館
没後50年 鏑木清方展
はじめに なんでもない一瞬が、なによりも美しい。 鏑木清方(1878-1972)の代表作として知られ、長きにわたり所在不明だった《築地明石町》(1927年)と、合わせて三部作となる《新富町》《浜町河岸》(どちらも1930年)は、2018年に再発見され、翌年に当館のコレクションに加わりました。この三部作をはじめとする109件の日本画作品で構成する清方の大規模な回顧展です。 浮世絵系の挿絵画家からスタートした清方は、その出自を常に意識しながら、晩年に至るまで、庶民の暮らしや文学、芸能のなかに作品の主題を求め続けました。本展覧会では、そうした清方の関心の「変わらなさ」に注目し、いくつかのテーマに分けて作品を並列的に紹介してゆきます。関東大震災と太平洋戦争を経て、人々の生活も心情も変わっていくなか、あえて不変を貫いた清方の信念と作品は、震災を経験しコロナ禍にあえぐいまの私たちに強く響くことでしょう。 作品保護のため、会期中一部展展示替えがあります。詳細は作品リストをご確認ください。 カタログ 「没後50年 鏑木清方展」公式図録 価格:2,800円(税込み)仕様:判型A4変形判(290×225mm)、並製本、コデックス装総頁数:312ページ言語:日本語、英語(一部) 目次 「鏑木清方 生活を描いた画家」鶴見香織 図版第一章 木挽町紫陽花舎・東京下町にて(明治)第二章 本郷龍岡町・金沢遊心庵にて(大正)第三章 牛込矢来町夜蕾亭にて(昭和戦前)第四章 鎌倉、終の棲家にて(昭和戦後) 「歿後五十年を迎えた清方との想い出」根本章雄「清方を巡る人々、出会いと制作」今西彩子「清方さんと京都」小倉実子 出品目録・解説 小倉実子・鶴見香織編鏑木清方 年譜 今西彩子編鏑木清方の絵をすみずみまで味わうためのブックガイド 長名大地編出品作品一覧 開催概要 東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー 2022年3月18日(金)~5月8日(日) 月曜[ただし3月21日、28日、5月2日は開館]、3月22日(火) 9:30-17:00(金・土曜は9:30-20:00)4/29(金・祝)~5/8(日)は9:30-20:00で開場いたします チケットの詳細・購入方法は展覧会公式サイトをご確認ください。(展覧会公式サイトの公開は終了しました) 一般 1,800円(1,600円)大学生 1,200円(1,000円)高校生 700円(500円) ( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。 中学生以下、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。それぞれ入館の際、学生証等の年齢のわかるもの、障害者手帳等をご提示ください。 キャンパスメンバーズ加入校の学生・教職員は、学生証・職員証の提示により団体料金でご鑑賞いただけます。 本展の観覧料で入館当日に限り、所蔵作品展「MOMATコレクション」(4-2F)、コレクションによる小企画「新収蔵&特別公開|ピエール・ボナール《プロヴァンス風景》」(2F ギャラリー4)もご覧いただけます。 東京国立近代美術館、毎日新聞社、NHK、NHKプロモーション 損害保険ジャパン、DNP大日本印刷 京都国立近代美術館 2022年5月27日(金)~7月10日(日)
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現代デザインの展望:ポストモダンの地平から
京都国立近代美術館の特別展を交換展として開催したもの。機能主義と標準形態を理想としてきたモダン・デザインに対して、その矛盾や限界を批評する「ポストモダン・デザイン」と呼ばれる1970年代以降の動向を紹介した展覧会。欧米および日本から約50名のデザイナー、建築家を選び、モダン・デザインへの反・提案、自己矛盾の修正、個人的・地域的特性や歴史的文脈の回復、高度技術社会での新しい生活の提案などを示そうとした。 開催概要 東京国立近代美術館 1985年12月7日‒1986年1月19日(31日間) 11,597人(1日平均374人) 29.8×21.0cm (166) p. 序論 / 河本信治 イタリアのラディカル・デザインとネオ・ラディカル・デザイン / アレッサンドロ・メンディーニ 現代の風景─ポストモダン・デザインの地平から / 河本信治 [展覧会]現代デザインの展望─ポストモダンの地平から 批評としてのポスト・モダン / 建畠晢 美術手帖 557 1986年2月 『現代デザインの展望』展より ポストモダンの螺旋 / 藤井雅実 アトリエ 709 1986年3月 [Arts] Theory as Dust-Catcher / Janet Koplos, Asahi Evening News, January 6, 1986 The Good Idea That Became A Bad Joke / Arturo Silva, The Daily Yomiuri, January 10, 1986 約180点 53人 デザインする私 / アレッサンドロ・メンディーニ ポストモダンについて / スーザン・ブラットレー 京都国立近代美術館
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現代染織の美:森口華弘 宗廣力三 志村ふくみ
昭和30年代に、伝統の染織技法を基調に独自の感性と芸術表現を発揮して台頭した森口華弘(1909‒2008)、宗廣力三(1914‒89)、志村ふくみ(1924‒ )を取り上げた。糸目糊と蒔糊を駆使した染色技法と写実に基づく大胆な装飾意匠表現とによる森口の友禅、伝統の紬織に絣模様を展開して独自の表現に高めた宗廣の紬織、そして伝承の紬織に自らの感性に沿った天然染料の糸染めと主題の織を重ねて豊かな表現とした志村の紬織など、各々の代表作品によって現代の伝統染織の美を検証した。本館にて開催された。 開催概要 東京国立近代美術館 本館 1985年5月22日‒6月30日(35日間) 21,254人(1日平均607人) 24.0×19.0cm (124) p. 「現代染織の美─森口華弘・宗廣力三・志村ふくみ」展:昭和30年代の伝統工芸 / 石村速雄 「現代染織の美」展 伝統から新風を創出 / 滝悌三 日本経済新聞 1985年5月27日 [美術]「現代染織の美」展─森口華弘・宗広力三・志村ふくみ─ / 田中幸人記者 毎日新聞(夕) 1985年6月21日 77点 志村ふくみ 宗廣力三 森口華弘 / 3人 日本経済新聞社
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メタファーとシンボル:現代美術への視点
同時代の美術動向をさまざまな視点から捉える「現代美術への視点」シリーズの第1回。ある定まった表現体系から常に逸脱しつつ新たな可能性を探ろうとする「メタファー(隠喩)」、逆にそうした体系そのものをいくつかの根源的なイメージに集中させていこうとする「シンボル(象徴)」。美術における古典的テーマともいえる「メタファー」と「シンボル」を切り口に、先鋭的な表現に取り組む同時代の作家の作品を紹介した。 開催概要 東京国立近代美術館 1984年11月23日‒1985年1月20日(44日間) 12,519人(1日平均285人) 27.0×24.0cm (103) p. 序論 / 本江邦夫 “移りゆき(パッサージュ)”あるいは存在の“事実” / 市川政憲 「メタファーとシンボル」展 虚にして生命体つかむ / 米倉守 朝日新聞(夕) 1984年12月19日 [美術]メタファーとシンボル展 作家の創造意識から“同時代の共通”探る / (菅) 読売新聞(夕) 1985年1月10日 [Stardust]どうした東近美 / 藝術新潮 36-1 1985年1月 [展覧会]メタファーとシンボル 拡散してゆく運命 / 松枝到 美術手帖 539 1985年2月 Philosophy Undone By Painting / Arturo Silva, The Daily Yomiuri, December 26, 1984 [Art: People And Places] / Amaury Saint-Gilles, The Mainichi Daily News, December 27, 1984 [The Week in Art] Metaphor and/or Symbol / Barbara Thoren, The Japan Times, December 30, 1984 51点 遠藤利克 黒田アキ 小清水漸 椎原保 高木修 辰野登恵子 中村功 エドワード・アリントン ジュリアン・オピー ジェラール・ガルースト ケン・キフ エンツォ・クッキ アントニー・ゴームリー ペーター・シュヴァリエ ジュリアン・シュナーベル ローラ・フォード ペーター・ベンメルス ロレンツォ・ボネキ カルロ・マリア・マリアーニ ヘルムート・ミッデンドルフ ベルトラン・ラヴィエ スーザン・ローゼンバーグ / 22人 意味への意味 ─ ポストモダン美術の内容 / ハワード・N. フオックス(スミソニアン美術館) メタファーとシンボル展にちなんで / ジェラール・ガルースト 京都国立近代美術館 国立国際美術館
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棟方志功展
昭和に活躍した異色の作家、棟方志功の没後10年を記念して開催した。棟方の制作活動は版画だけでなく、日本画、書、油絵と多岐にわたるが、棟方の本領は、「版画とは板から生まれた絵である」と自覚して「板画」と書いた木版画にあると考え、版画に焦点を絞った。棟方版画の評価すべき造形上の特色はほとんど戦前に現れていると見て、特に昭和戦前期を重視し、その独特な表現の生成過程をたどれるよう努めた。出品点数は約70点。 開催概要 東京国立近代美術館 1985年3月20日‒5月6日(42日間) 66,129人(1日平均1,575人) 24.0×21.3cm 225, 16 p. 棟方志功と「板画」 / 藤井久栄 [美術評]棟方志功展 統一、洗練は乏しいが / 寺田千墾 東京新聞(夕) 1985年4月3日 [美術]棟方志功展 土俗的浪漫性の魅力 / 日野耕之祐 サンケイ(夕) 1985年4月19日 [美術]棟方志功展 「西洋」を眼中におかぬ強さ / 田中幸人 毎日新聞(夕) 1985年4月26日 [新美術時評]「世界のムナカタ」というけれど… / 彦坂尚嘉 新美術新聞 400 1985年5月21日 [Arts] Trasformation, Petrification, Engergy / Janet Koplos, Asahi Evening News, April 19, 1985 71点 朝日新聞社
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現代美術における写真:1970年代の美術を中心として
1960年代末からのコンセプチュアル・アートをはじめとする一連の動きの中で、従来のフォト・モンタージュやパフォーマンス等の記録写真とは別のかたちで、写真映像が美術表現の有力な手立てとして浮上してきた。本展は、英米の先駆的作家5名を序章として、主に70年代以降の写真を用いた新しい表現を日本人作家17名、欧米作家11名(2人組作家2組を含む)の近作を通じて紹介する初めての現代美術展である。 開催概要 東京国立近代美術館 1983年10月7日‒12月4日(51日間) 12,897人(1日平均253人) 30.0×21.5cm (140) p. 現代美術と写真 / 藤井久栄 ポップ・アートと写真:5人の画家の場合 / 藤井久栄 写真による美術:日本の状況 / 近藤幸夫 コンセプチュアル・アートと写真 / 松本透 [美術]「現代美術における写真」展 先鋭的な“針の穴” / 田中幸人 毎日新聞(夕) 1983年10月26日 現代美術と写真 / 東野芳明 朝日新聞(夕) 1983年11月14日 [美術]「現代美術における写真」展 70年代美術の根底を洗う試み / (川) 読売新聞 1983年11月18日 [文化ジャーナル 美術]美術家はどのように写真を利用したか / 中原佑介 朝日ジャーナル 1983年10月28日 [写真展を歩く]「現代美術における写真」展 浮遊する映像の領分 / 桑原甲子雄 アサヒカメラ 68-18 1983年12月 視覚的対象物をつくることから“見る”ということへの移行 「現代美術における写真」展をめぐって / 中原佑介 カメラ毎日 30-12 1983年12月 [美術季評]曲り角の美術館と展覧会の賑わい ウラハラな“いま”が触覚を刺激する / 萬木康博 季刊みづゑ 929 1983年12月 [Art Focus photography]「現代美術における写真」展 「写真」の領域・「美術」の領域 / 飯沢耕太郎 美術手帖 519 1983年12月 72点 畦地拓治 今井祝雄 植松奎二 柏原えつとむ 片瀬和夫 河口龍夫 木下佳通代 小本章 斎藤智 野村仁 彦坂尚嘉 真板雅文 松本旻 山中信夫 山本圭吾 若江漢字 アンディ・ウォーホル ギルバート&ジョージ 郭徳俊 バーバラ・クルーガー ジョセフ・コスス ヤン・ディベッツ ヴィクター・バーギン ハンス・ハーケ リチャード・ハミルトン ジョン・バルデッサリ ヘル・ファン・エルク ハミッシュ・フルトン ベルント&ヒラ・ベッヒャー デイヴィッド・ホックニー ロバート・ラウシェンバーグ ジェームズ・ローゼンクイスト リチャード・ロング / 33人(組) 京都国立近代美術館
ガウディとサグラダ・ファミリア展
はじめに スペインのバルセロナで活躍した建築家アントニ・ガウディ(1852-1926)は、一度見たら忘れることのできないそのユニークな建築で、今なお世界中の人々を魅了し続けるとともに、様々な芸術分野に影響を与えてきました。本展では、長らく「未完の聖堂」と言われながら、いよいよ完成の時期が視野に収まってきたサグラダ・ファミリアに焦点を絞り、ガウディの建築思想と創造の源泉、さらにはこの壮大な聖堂のプロジェクトが持っていた社会的意義を解き明かします。図面のみならず膨大な数の模型を作ることで構想を展開していったガウディ独自の制作過程や、多彩色のタイル被覆、家具、鉄細工装飾、そして彫刻を含めたガウディの総合芸術志向にも光を当て、100 点を超える図面、模型、写真、資料に加え、最新の技術で撮影された建築映像も随所にまじえながら、時代を超えて生き続けるガウディ建築の魅力に迫ります。 会期中一部展示替えがあります。前期展示は6月13日(火)~7月23日(日)、後期展示は7月25日(火)~9月10日(日)です。詳細は作品リストをご参照ください。 見どころ ガウディの創造の源泉を探ります ガウディはゼロから独創的な建築を創造したわけではありません。ガウディの才能は、 西欧建築の歴史、異文化の造形、自然が生み出す形の神秘を貪欲に吸収し、そこから独自の形と法則を生み出したことにあります。「歴史」「自然」「幾何学」の3つのポイントから、ガウディの発想の源泉を探ります。 サグラダ・ファミリア聖堂の建設のプロセスが明らかに この聖堂建設プロジェクトは誰の発案ではじまり、その後どう変遷したのか。模型を修正しながら聖堂の形と構造を探ったガウディ独自の制作方法に注目するとともに、140年を超える長い建設の過程でガウディ没後にプロジェクトを引き継いだ人々の創意工夫にも光を当てます。 総合芸術としてのサグラダ・ファミリア聖堂の豊かな世界をひもときます ガウディはサグラダ・ファミリア聖堂において、聖書の内容を表現する彫刻の制作に取り組むほか、外観・内観の光と色の効果や、建物の音響効果にも工夫を凝らし、諸芸術を総合する場として聖堂を構想しました。本展では、ガウディの彫刻術にも焦点を当てることで聖堂の豊かな世界に迫ります。 サグラダ・ファミリア聖堂の壮麗な空間を空中散歩 NHKが撮影した高精細映像やドローン映像を駆使して、肉眼では捉えられない視点で聖堂を散策。ステンドグラスを通過した光が聖堂内を彩る景色の変化も圧巻です。マリアの塔が完成し、いよいよイエスの塔の建設という最終段階に向かうサグラダ・ファミリア聖堂の現在の姿を、最新の映像を通して伝えます。 サグラダ・ファミリアの現在と未来 サグラダ・ファミリア聖堂の建設は、新型コロナウイルスの影響で一時中断していましたが、2020年の秋には再開。翌年の12月には、聖堂の中央に位置する6つの塔のうち、頂点に星を頂くマリアの塔が完成、続く2022年12月には4つの福音書作家の塔のうち、ルカとマルコの塔が完成しました。建設作業は現在も進んでおり、残るマタイとヨハネの塔は2023年11月に、聖堂中央の最も高い塔となるイエスの塔は2026年までの完成を予定しています。 カタログ 「ガウディとサグラダ・ファミリア展」公式図録 価格:3,300円(消費税込)仕様:B5判変形(ハードカバー)総頁数:328ページ言語:日本語、英語 目次 ガウディとサグラダ・ファミリア|鳥居徳敏 1 ガウディとその時代2 ガウディの創造の源泉3 サグラダ・ファミリアの軌跡ガウディとサグラダ・ファミリア聖堂の彫刻|談:外尾悦郎アントニ・ガウディのサグラダ・ファミリア聖堂建築の現在|ジョルディ・ファウリ4 ガウディの遺伝子ガウディの遺伝子|佐々木睦朗 アトリエ・ガウディのガウディ|山村 健廃墟としてのサグラダ・ファミリア|鈴木勝雄 参考文献 出品作品リスト 展示風景 1 ガウディとその時代 2 ガウディの創造の源泉 2 ガウディの創造の源泉 3 サグラダ・ファミリアの軌跡 3 サグラダ・ファミリアの軌跡 3 サグラダ・ファミリアの軌跡 ©NHK 展示風景 撮影:木奥惠三 開催概要 東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー 2023年6月13日(火)~ 9月10日(日) 月曜日(ただし7月17日、8月28日、9月4日は開館)、7月18日(火) 8月26日(土)まで:10:00-17:00(金曜・土曜は10:00-20:00) 7月30日(日)、8月6日(日)、13日(日)、20日(日):9:30-18:00 8月27日(日)~9月10日(日):10:00-20:00 8月28日(月)、9月4日(月)は臨時開館(10:00-20:00) いずれも入館は閉館30分前まで 一般 2,200円(2,000円)大学生 1,200円(1,000円)高校生 700円(500円) ( )内は20名以上の団体料金、ならびに前売券料金(販売期間:5月15日~6月12日)。いずれも消費税込。 中学生以下、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。それぞれ入館の際、学生証等の年齢のわかるもの、障害者手帳等をご提示ください。 キャンパスメンバーズ加入校の学生・教職員は、学生証・職員証の提示により団体料金でご鑑賞いただけます。 本展の観覧料で入館当日に限り、所蔵作品展「MOMATコレクション」(4-2F)もご覧いただけます。 本展は、熱中症対策及び混雑緩和のため8月3日(木)より日時予約制を導入します。 詳細は「ガウディとサグラダファミリア展」日時予約制の導入についてをご確認ください。 東京国立近代美術館、NHK、NHKプロモーション、東京新聞 サグラダ・ファミリア贖罪聖堂建設委員会財団 スペイン大使館 SOMPOホールディングス、DNP大日本印刷、YKK AP イベルドローラ・リニューアブルズ・ジャパン 鳥居徳敏(神奈川大学名誉教授) 滋賀会場:佐川美術館 2023年9月30日(土)~12月3日(日)愛知会場:名古屋市美術館 2023年12月19日(火)~2024年3月10日(日)
