展覧会

開催中 所蔵作品展

所蔵作品展 MOMATコレクション(2024.9.3–12.22)

会期

会場

東京国立近代美術館所蔵品ギャラリー(4F-2F)

2024年9月3日-12月22日の所蔵作品展のみどころ

芥川(間所)紗織《女(B)》1955年

MOMATコレクションにようこそ!

当館コレクション展の特徴をご紹介します。まずはその規模。1952年の開館以来の活動を通じて収集してきた13,000点超の所蔵作品から、会期ごとに約200点を展示する国内最大級のコレクション展です。そして、それぞれ小さなテーマが立てられた全12室のつながりによって、19世紀末から今日に至る日本の近現代美術の流れをたどることができる国内随一の展示です。
今期のみどころ紹介です。4階5室では「シュルレアリスム100年」と題し、20世紀芸術における最重要動向の一つであるシュルレアリスムをご紹介しつつ、マックス・エルンストの新収蔵作品を初公開します。3階8室では、1950年代に脚光を浴びた芥川(間所)紗織の生誕100周年企画をご覧いただけます。2階ギャラリー4の「フェミニズムと映像表現」では、1970年前後を起点に、ヴィデオなどを用いた映像表現の重要な担い手となった女性アーティストをご紹介します。

今会期に展示される重要文化財指定作品

今会期に展示される重要文化財指定作品は以下の通りです。

  • 2室 原田直次郎《騎龍観音》1890年、寄託作品、護国寺蔵
  • 2室 和田三造《南風》1907年
  • 3室 岸田劉生《道路と土手と塀(切通之写生)》1915年

展覧会について

4階

1-5室 1880s-1940s 明治の中ごろから昭和のはじめまで

「眺めのよい部屋」

美術館の最上階に位置する休憩スペースには、椅子デザインの名品にかぞえられるベルトイア・チェアを設置しています。明るい窓辺で、ぜひゆったりとおくつろぎください。大きな窓からは、皇居の緑や丸の内のビル群のパノラマ・ビューをお楽しみいただけます。

「情報コーナー」

導入部にある情報コーナーには、MOMATの歴史を振り返る年表と関連資料を展示しています。関連資料も随時展示替えしておりますのでお見逃しなく。作品貸出中の他館の展覧会のお知らせや、所蔵作品検索システムも提供しています。

1室 モデルたちの生誕・没後数十年

アンリ・ルソー《第22回アンデパンダン展に参加するよう芸術家達を導く自由の女神》1905-06年

いつもこの部屋では、まさしく館の顔となるような東西の作品を紹介しています。これに加えて、今期は部屋の奥のコーナーでほんの小さな特集展示を試みました。
たとえば、梅原龍三郎のモデルとなった映画女優の高峰秀子は今年生誕100年です。オスカー・ココシュカが描いたアルマ・マーラーは没後60年。フランク・ユージンの写真に収まった写真家アルフレッド・スティーグリッツ(11月10日まで展示)は生誕160年。柄澤齊の肖像シリーズでは、詩人のアルチュール・ランボー(11月10日まで展示)が生誕170年、小説家のフランツ・カフカ(11月12日から展示)が没後100年。このように、絵のなかの人物が生年もしくは没年から今年で数十年というキリのよい周年を迎えた、そんな作品を、11月10日までは8点、11月12日からは9点を選んでこの部屋の奥の方に並べました。どの作品に描かれたどの人物が該当するのか、キャプションを読んだりスマホで検索したりしながら見つけてみてください。

2室 明治時代の美術

渡辺省亭《雪中鴛鴦(えんおう)之図》1909年(展示期間:9月3日~11月10日)
狩野芳崖《仁王捉鬼図(におうそっきず)》1886年(展示期間:11月12日~12月22日)

通史のスタートを切るこの部屋では、1880年代半ばから1910年代初頭までに制作された作品を紹介します。
江戸時代が終わって20年が経った頃、からの約30年間。この間に、日本の美術は大きく様子を変えてゆきました。当時、美術家の多くは、ヨーロッパ標準と国のオリジナリティをいい塩梅で融合して、新しい時代の日本美術を生み出そうとしていました。両者の配合はどうあるべきか?彼らはその答えを求めて全方位的に試行錯誤しています。古さあり、新しさあり、主題の混迷あり、主題と表現のミスマッチあり、技法の未消化あり。のちの「近代美術らしい」近代美術を知っている私たちには、彼らの試みが異質にも面白くも見えるわけですが、では、近代美術らしい美術とのさかいめはどこにあったのでしょうか?そんなことも考えながら、近代美術が形成されてゆく様子をご覽ください。

3室 開発される土地

岸田劉生《道路と土手と塀(切通之写生)》1915年、重要文化財

明治維新以降、文明開化の大号令のもとで日本は急速に近代化への歩みを進めました。1923(大正12)年に発生した関東大震災は東京に壊滅的な被害をもたらしましたが、その後の復興はめざましく、大規模な土地の区画整理とインフラ整備を基盤として東京は近代的な都市へと変貌を遂げます。都心部は高層化し、重工業の発展は臨海部に工場地帯を生み出しました。また鉄道の発達は都市の輪郭を郊外へ押し広げ、別荘地の形成も促しました。
3室では、住宅地をつくるための切通しや、電線がすぐ後ろに迫る牧場、広大な空き地など今まさに開発の波に飲み込まれてゆく土地を捉えた岸田劉生、坂本繁二郎、牧野虎雄の油彩画を起点に、近代都市・東京の諸相を伝える作品を紹介します。この時代はまた、大正デモクラシーやポスト印象派の影響のもとで芸術家の個性が重視された時代でもありました。モチーフそのものだけでなく、それを描いた作家たちの多様な表現にもご注目ください。

4室 夢想と自由と―谷中安規の世界

谷中安規《春の自転車》1937-39年頃(展示期間:9月3日~11月10日)
谷中安規《版画集5 冥想氏》1933年(展示期間:11月12日~12月22日)

永瀬義郎著『版画を作る人へ』(1922年刊)に感激して版画家を志し、関東大震災(1923年)後の復興著しい東京を舞台に登場した谷中安規。1926年に初めて木版画を発表、版画誌『白と黒』や『版芸術』等に版画作品を寄せ、挿絵画家としても活躍しました。小説家内田百閒(1889–1971)に「風船画伯」と呼ばれ、奇行でも知られた谷中は、生涯を貧しい放浪生活のうちに過ごし、戦後まもなく東京で亡くなりました。
ビルや飛行船、映写機などの近代都市のイメージと、龍や虎、魔物といった説話的イメージが混在し、光と影のコントラストのなかで、夢とも現実ともつかない幻想的な世界が広がる谷中作品。1935年頃からは、重苦しい現実社会から逃れるかのように、外界のイメージが後退し、天真爛漫な子供や動物が遊ぶユートピア的な世界が立ち現れました。白黒の対比の面白さや単純化された形態による明快な構図など、木版画の特性を活かした表現のほか、薄い紙に摺ったり、手彩色を加えるなどの自由な試みも見ることができます。

5室 シュルレアリスム100年

北脇昇《独活》1937年

2024年はフランスの詩人アンドレ・ブルトン(1896–1966)が『シュルレアリスム宣言』を発表してからちょうど100年を迎える節目の年にあたります。日本では「超現実主義」と翻訳されることもあるシュルレアリスムは、理性を排し、非合理的なものや無意識の領域の可能性を探求した20世紀最大の芸術運動です。第一次世界大戦の最中に生まれたダダを経て、パリを拠点として国際的に広まったシュルレアリスムは、長年にわたって様々な芸術に影響を与えました。
日本では、批評家・詩人の瀧口修造(1903 –1979)や洋画家の福沢一郎(1898–1992)らを通して、初期の頃からシュルレアリスムの動向が伝えられました。また、第二次世界大戦下、ナチス・ドイツによる迫害を受けたシュルレアリストの一部メンバーはアメリカに亡命し、同地で活動を続け、戦後アメリカの美術に影響を与えたと言われています。ここでは、シュルレアリスムの代表的な作家として知られるマックス・エルンスト(1891–1976)や、ジョアン・ミロ(1893–1983)、イヴ・タンギー(1900–1955)の作品を起点に、日本やアメリカへと広まったシュルレアリスムの展開を作品や資料を通してご紹介します。

3階

6-8室 1940s-1960s 昭和のはじめから中ごろまで
9室  写真・映像
10室 日本画
建物を思う部屋(ソル・ルウィット《ウォールドローイング#769》

6室 「相手」がいる

宮本三郎《山下、パーシバル両司令官会見図》1942年、無期限貸与

戦争。そこには常に相手がいます。戦時下において、人は敵対する国の人々をどのように捉えているのでしょうか。第二次世界大戦中、日本の画家たちは戦意高揚に貢献する絵画を制作し、展覧会に出品しました。当館が保管する戦争記録画において、敵の姿は不在であることが多く、主として戦地で戦う日本軍兵士の勇姿が描かれています。このようなイメージは、傷つき、苦しむ敵の身体を不可視化する効果を持っています。一方で、戦争記録画の中では珍しい表現ですが、アメリカやイギリス、オーストラリアなど、連合国の軍人を描いた作例もあります。
画家たちは、戦中の日本が敵対していた「欧米列強」の敗北の場面を描くことで、日本軍の優勢を示そうとしました。この部屋に展示されている作品の構図や人物描写、塗り分けには、主題に合わせて両者を描き分けようとする画家の作為が見え隠れしています。日本軍の残虐行為や迫害、捕虜に対する非人道的な扱いは、のちに極東軍事国際裁判(東京裁判)やBC級戦犯裁判などで戦争犯罪として裁かれました。今日的な視点から見ると不適切な表現も含まれますが、戦時下の日本人画家による連合国軍の描き方を示す作品として展示しています。

7室 プレイバック「日米抽象美術展」(1955)

ハンス・リヒター《色のオーケストレーション》1923年

ここでは、国立近代美術館(東京・京橋)で開催された「日米抽象美術展」(1955年4月29日~6月12日)を振り返ります。同展はアメリカ抽象美術家協会(AAA)が「第18回アメリカ抽象美術展」(1954年3月7日~28日、ニューヨーク、リヴァーサイド美術館)を開催するに際して、同協会から長谷川三郎(1906~1957)に日本の抽象作品の出品要請がなされたことをきっかけとしています。
この展示のために長谷川は日本アブストラクト・アート・クラブを設立し、この要請に応えています。「日米抽象美術展」はそのお返しとしてAAAの抽象作品を招いて行われたのでした。この時期の日本では、さまざまな国際展が開かれてもいました。国立近代美術館の1階から3階にかけて行われた展示の会場構成を手掛けたのは、当時東京大学工学部の助教授であった建築家の丹下健三でした。
1階では日本の彫刻作品、2階にはアメリカ側の作品、3階には日本側の作品が展示されました。このコーナーでは、残された資料や記録のほかに、それらを元に制作した展覧会再現VRを通して当時の様子をご覧いただけます。

8室 生誕100年 芥川(間所)紗織

芥川(間所)紗織 《女(Ⅰ)》1955年

芥川(間所)紗織は、戦後まもない1950年代から、前衛的な表現で注目された数少ない女性アーティストの一人です。もともと東京音楽学校(現・東京藝術大学)で声楽を学びましたが、結婚によりその道を断念したのち、油絵とろうけつ染めへと転じます。やがて日本アンデパンダン展やモダンアート協会展、二科展に出品を重ねるようになり、日本の神話や民話を主題にした染色の作品で評価を得ました。1958年には渡米してニューヨークで油絵を学び、帰国後は油絵による抽象表現を展開します。ここでは、作家の生誕100年を記念して、当館が所蔵する芥川の全作品とともに、いち早く彼女の作品を評価し二科会に誘った岡本太郎、製作者懇談会という前衛的なグループにともに参加した池田龍雄や石井茂雄、河原温、奈良原一高、戦前から戦後にかけて芥川に先駆け前衛的な女性アーティストとして活躍した桂ゆき(ユキ子)、芥川が作品を見て感銘を受けたというメキシコの画家ルフィ―ノ・タマヨら、同時代の作家たちの作品を展示します。

9室(前期:2024年9月3日~11月10日)
清野賀子「The Sign of Life」

清野賀子《「The Sign of Life」より ブロック塀 千葉》、2001年

清野賀子はファッション雑誌『マリ・クレール』の編集者を経て、1995年に写真家に転身し、中判カメラとネガカラーフィルムで撮影した風景写真により国内外で評価されました。
「The Sign of Life」は2002年に最初の写真集としてまとめられた連作です。写されているのは風光明媚な景色でも、珍しい事物でもありません。その土地らしさも主張しない、日本各地の何気ない光景です。清野が探求したのは「美しい風景写真」ではなく、写真の風景のたたずまいでした。言葉に置き換えがたく、見ることではじめて立ち上がってくる世界。そこにあらわれる生命の徴をとらえるように、構図や光を慎重に選択してシャッターが切られています。
清野が写真への関心を深めた1990年代は日本の美術館で写真作品の収集が始まり、写真展や写真集による作品発表が活発化した時代です。活況な雑誌メディアでは写真を中心とする誌面が増えていきました。資料として、清野が写真家として活動を本格化した初期の雑誌の仕事もご紹介します。

9室(後期:2024年11月12日~12月22日)
清野賀子「a good day, good time」

清野賀子《「a good day, good time」より 黄緑色の木 千葉》、2005年

清野賀子はファッション雑誌『マリ・クレール』の編集者を経て、1995年に写真家に転身し、中判カメラとネガカラーフィルムで撮影した風景写真により国内外で評価されました。
「a good day, good time」は2008年に二つの会場(Gallery Trax・山梨、Punctum Photo+Graphix・東京)で開催した個展で発表されました。2003年から2007年にかけて雑誌の仕事や日々の生活の中で訪れた場所で撮影した写真により構成されています。2006年の雑誌インタビューで清野は写真の魅力を次のように語っています。「物が、人が、在るがままに立ち上る瞬間がある。もう少し詩的に言ってしまえば、夜が夜より夜らしく、風が風より風らしく写るということがある。そんな瞬間が好きなんです」
清野が写真への関心を深めた1990年代は日本の美術館で写真作品の収集が始まり、写真展や写真集による作品発表が活発化した時代です。活況な雑誌メディアでは写真を中心とする誌面が増えていきました。資料として、清野が写真家として活動を本格化した初期の雑誌の仕事もご紹介します。

10室 (前期:2024年9月3日~11月10日)
アール・デコの精華/歴史の描き方

ルネ・ラリック《カーマスコット ロンシャン》1929年、国立工芸館蔵
安田靫彦《木花之佐久夜毘売》1953年、登録美術品

手前のコーナーでは、フランスのガラス工芸家ルネ・ラリック(1860–1945)と、同時代の日本人作家を紹介します。この時代の装飾様式を示す「アール・デコ」の由来にもなった1925年の現代装飾美術・産業美術国際博覧会で、ラリックはガラス部門の責任者として多くのパヴィリオンや内装を担当しました。一方、日本では鋳金家の高村豊周(1890–1972)や内藤春治(1895–1979)らが工芸の革新運動を展開しました。両者に通じる幾何学的な装飾や構成を重視する造形は、工業化時代の新しい美意識を反映しています。
奥のケースのコーナーでは、神話や歴史をテーマにした日本画を紹介しています。神話や歴史に関する主題は、国家意識の高まった明治時代や、戦争に向かった昭和初期に多く描かれました。画家たちは、せっせと考古遺物の資料を集め、鎧兜や衣裳をつくり、コスプレして写真を撮るなどして、描こうとする時代に適合した風俗描写を追求しました。彼らの風俗研究へのモチベーションは、お国のためという目的をはるかに上回っていたようにも思えます。

10室(後期:2024年11月12日~12月22日)
アール・デコの精華/線にもいろいろある

内藤春治《壁面への時計》1927年、国立工芸館蔵
小川芋銭《飼猿とカッパの争い(河童百図の内 第25図)》1923-37年

手前のコーナーでは、フランスのガラス工芸家ルネ・ラリック(1860–1945)と、同時代の日本人作家を紹介します。この時代の装飾様式を示す「アール・デコ」の由来にもなった1925年の現代装飾美術・産業美術国際博覧会で、ラリックはガラス部門の責任者として多くのパヴィリオンや内装を担当しました。一方、日本では鋳金家の高村豊周(1890–1972)や内藤春治(1895–1979)らが工芸の革新運動を展開しました。両者に通じる幾何学的な装飾や構成を重視する造形は、工業化時代の新しい美意識を反映しています。
奥のケースでは、線がいろいろな日本画を紹介します。たとえば、ひらがなを書くような柔らかい線(吉川霊華など)や、針金のようなツーとした線(小林古径など)は、やまと絵のグループに見られます。ツーとした線は鉄線描と呼ばれ、法隆寺金堂壁画などを参考に1920年代から使われ始めた線でした。かすれても途切れても平気な感じの線(今村紫紅や石井林響など)は、古美術の南画になぞらえて「南画」風や「新南画」風と呼ばれます。

2階

11–12室 1970s-2010s 昭和の終わりから今日まで

11室 Lines and Grid

宮本和子《赤と黒の縦と斜めの線》1973年(展示期間:9月3日~11月10日)
奈良原一高《「ブロードウェイ」よりボーリング・グリーン》1973-74年

2020年、所蔵品ギャラリー3階「建物を思う部屋」に、ソル・ルウィット《ウォールドローイング#769黒い壁を覆う幅36インチ(90cm)のグリッド。角や辺から発する円弧、直線、非直線から二種類を体系的に使った組み合わせ全部。》(1994年)が設置されました。
今期の11室では、ソル・ルウィットと同時代にニューヨークで活躍したアーティストたちを中心に、線とグリッドが内在した表現を紹介します。1960年代から70年代のアートシーンを席巻したコンセプチュアル・アート、ミニマリズムにおいて、線とグリッドは多くみられる形態です。
一方で都市に目をむければ、グリッドは「マンハッタン・グリッド」と呼ばれる都市計画に基づいたニューヨークという街を特徴づけるものです。その地を被写体とした写真や映像作品が、開発によるひずみや暗部も含めたリアルな都市の姿と、いかに呼応しているかも見えてくるでしょう。

12室 ドローイングの生命

坂上チユキ《Amores Hallaras》1999年(展示期間:9月3日~11月10日)
イケムラレイコ《樹の愛》2007年(展示期間:11月12日~12月22日)

デッサンと聞くと、絵画や彫刻のための習作や下絵を思い浮かべる人も多いかもしれません。また、対象を正確に把握するための石膏や人体のデッサンをイメージする人もいるでしょう。他方、ドローイングという言葉には、線による表現を試みた自律した作品という響きがあるのではないでしょうか。
デッサンは、長らく完成作に至るための過渡期的なものとして位置づけられてきました。それと同時に、描く芸術家の身振りがそのまま反映されるデッサンは、それ自体が魅力的な表現として、鑑賞の対象にもなってきました。近代以降は、線ならではの効果を重視する芸術家も増え、さらに近年では、「いま」を捉えることのできる線を、現代的な表現である「ドローイング」として価値づける展覧会が次々と企画されています。こうした流れをふまえ、ここでは、素材や技法を問わず、多種多様なドローイング作品をご紹介します。線そのものが生きているかのような、揺らぎや躍動感にご注目ください。

開催概要

会場

東京国立近代美術館本館所蔵品ギャラリー(4F-2F)

会期

2024年9月3日(火)~12月22日(日)

開館時間

10:00–17:00(金曜・土曜は10:00–20:00)
入館は閉館30分前まで

休館日

月曜日(ただし9月16日、9月23日、10月14日、11月4日は開館)、9月17日、9月24日、10月15日、11月5日

観覧料

一般  500円(400円) 大学生 250円(200円)

  • ( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。

5時から割引(金曜・土曜) :一般 300円 大学生 150円

  • 高校生以下および18歳未満、65歳以上、「MOMATパスポート」をお持ちの方、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。入館の際に、学生証、運転免許証等の年齢の分かるもの、障害者手帳等をご提示ください。
  • キャンパスメンバーズ加入校の学生・教職員は学生証または教職員証の提示でご観覧いただけます。
  • 友の会MOMATサポーターズ」、「賛助会MOMATメンバーズ」会員の方は、会員証のご提示でご観覧いただけます。
  • MOMAT支援サークル」のパートナー企業の皆様は、社員証のご提示でご観覧いただけます。(同伴者1名迄。シルバー会員は本人のみ)
  • 本展の観覧料で入館当日に限り、フェミニズムと映像表現(ギャラリー4)もご覧いただけます。
無料観覧日

11月3日(文化の日)

主催

東京国立近代美術館

アクセシビリティへの取り組み

どなたさまにもゆっくり作品を鑑賞いただけるよう心がけています。

  • 受付でのご案内はご用意があります 受付でのご案内
  • 車椅子、ベビーカーの貸し出しはご用意があります 車椅子、ベビーカーの貸し出し
  • 受付での筆談ボードはご用意があります 受付での筆談ボード
  • 会場内の写真撮影(一部の作品を除く)はご用意があります 会場内の写真撮影(一部の作品を除く)
  • 補助犬同伴可はご用意があります 補助犬同伴可
  • 手荷物用コインロッカーはご用意があります 手荷物用コインロッカー
  • お身体が不自由な方のための駐車場はご用意があります お身体が不自由な方のための駐車場
  • 館内に座って休める場所はご用意があります 館内に座って休める場所
  • 多目的トイレはご用意があります 多目的トイレ
  • 救護スペースはご用意があります 救護スペース
  • 授乳室はご用意があります 授乳室
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